2008年4月のぼやき



4月1日(火)

日付が変わって、年度が変わって、いよいよ4月である。そして、今日はエイプリルフール…。フランスでは「4月の魚」というらしい。ダマされないようにしなければ…と気を付ける。「逆に、誰かを騙してみようか?」とも思うが、返り討ちに遭うのがイヤなので、じっとしていることにした。

私の箸に書かれた言葉だが、新年度初日、私の “だらけぶり” はピークに達していた! 昨夜の就寝時間が極端に遅かったワケでもないのに、今日の起床時間は13時前…。慌てる必要はないと言えばないのだが、せっかく「心機一転」を志しているのに…。現在使用中の箸にも、私の意思表示が!?

テレビを観ながら昼食をとり、今日一日どうするか考えてみた。とりあえず新聞を読み、記事の中から講義のネタになりそうなものをいくつも見つけた。それらをPDFファイルに変換し、プリントアウトした。だが、最近のアプリケーションは頭が良すぎる上に腕も良く、あっと言う間に作業が終了してしまった。今日という日は、まだまだタップリ残っている…。
やはり、日本人の気質!?
それで、散歩に出掛けることにした。部屋に籠もっているよりは、格段に健康的である。家を出て、昨日紹介した田中家の前を通り、以前からちょっと気になっていた上台町公園へ出掛けた。道すがら、神奈川区に住んで十年来、よく目にするお寿司屋さんの看板に目がとまった。「ビイフカレー 有ります」の文字に、「あぁ、日本人…」と思わずにいられなかった。

ちなみのこのお寿司屋さん、一度も入ったことはないのだが、近所でも “ある意味” 評判なのだとか…。一説によると、「寿司よりも、別のものが充実している」ということらしい。テレビの取材班がこの店に来た時、寿司ネタがズラ〜ッと並んだネタケースを映そうとしたらしいのだが、中の寿司ネタがお情け程度にしか並べられておらず、取材班が「この店のおすすめメニューって何ですか?」とご主人に尋ねたらしい。すると、

ウチのおすすめは、ミックスフライ定食です!

と、何のためらいもなく答えたという。「生ものよりも揚げ物に突出している寿司屋って…」と、半分呆れ気味の取材班は、予定の半分の時間も経たないうちに取材を諦めて帰ったらしい。そういうお寿司屋さんもお茶目で良いと思うが…。「寿司も出てくる定食屋さん」と考えれば、こんな有り難い店はない!

青木橋の信号を渡り、田中家の前を通り、急坂を上ると、そこに上台町公園があった。ウチの近所の公園に比べれば規模が小さく、桜の木も数本程度だったが、横浜駅周辺やみなとみらいを展望できるので、景色的にはこちらの公園が勝っているような気がする。だが、ものすごい強風が吹き付けてきて、時には立っているのがやっとという状態になり、のんびりくつろぐことも出来ずに帰途に就いた。が、なぜか「青木橋まで、一筆書きで戻れないだろうか?」という、妙な企画を思い付いてしまった。神奈川区に住んで十年来、この公園周辺を訪ねたことは一度もなく、地理的にも疎い。どの道がどこにつながっているのかを、高台から眺める風景を頼りに歩くしか術はなかった。が、あっけなく青木町に戻れてしまった。我が家の周辺は史跡や寺社が多いので、それらを順に訪ねる感覚で歩いて行けば、自ずと目的地に達するような街なのである。

しかし、帰宅してもなお、強風はおさまらない…。日本全国、大荒れの一日だったという。2008年度の波乱を予測しているのだろうか?…などと、不安な新年度幕開けを迎えた。

それでも、たった数十分の散歩が、体の柔軟と気分転換につながったようである。これからも暇な時には、軽く近所を歩いて、色々な風景を眺めてみようと思った次第。

明日から、出講先の打合会がたくさん入り、いよいよ仕事モードに戻らなくてはならないのだが、これで少しは春休みモードから脱却しやすくなったかと…。


4月2日(水)

国際関係学部の教員打合会に出席した。10時から健診(X線検査)があるというので、9時半には大学に到着するよう家を出た。そして、健診開始時間前だというのに、受付も健診も終了してしまった。時間をキチンと(?)守って大学に来た教員は、その後の説明会に遅れてしまうほどの長蛇の列に並ぶことになったらしい…。

全ての予定が終了した後、桜を見るために三嶋大社へ行ってみた。国際関係学部のキャンパスに咲く桜も素晴らしかったが、三嶋大社にある三島桜は他の桜より花が大きく、優美な中に雄大さを感じさせた。

桜を堪能した後、静岡へ向かった。2月に移転リニューアルオープンした茶空間を訪ねてみようと思ったのである。以前は新静岡センターの前のビルにあったのだが、新しい店舗はそのセンターからバスに乗って10分ほどの所にある。静岡に馴染んできている私も、その場所には一度も行ったことがなく、茶空間から送られてきた葉書を頼りにバス停から歩くしかなかった。が、花粉症のせいか鼻が効かず、方向を一度間違えてしまった。改めてハガキを見て、誤りに気づく。ロスタイム、5分…。正しく(?)道を歩くと、呆気ないほど簡単に新店舗へ到着してしまった。昨年末以来の訪問であったため、「お久しぶりです!」という挨拶で入店。ただ、あまり長居できない事情があったため、いつも注文する上生菓子を諦め、お茶だけで失礼した。それでも、何となく落ち着いたような気がした。

新幹線で帰るか、それとも在来線で…? いろいろ横浜に戻る方法を考えた。先月のダイヤ改正で新横浜は全ての新幹線が停車することになったため、静岡停車のひかり号は全て新横浜停車…ということになる。静岡での講義も入る今年度、通勤がかなり便利になった。が、今日のところはその利便の恩恵は受けず、在来線の東京行き直通に乗ることにした。19時半前に静岡を発つ東海道線は、横浜に22:15到着…。その間、何度か浅い眠りに就き、妙な夢で目が覚めた。

早く、精神的な圧迫から解放されたいと思う次第である。


4月3日(木)

風の強さが気になるものの、気温的には春らしい感じの日が続いている。

春を感じるイベント…といえば、花見、入学式などがあげられると思うが、私にとっては「打合会」もそこに含まれる。昨日も、「いよいよ(春になったん)ですねぇ!」という挨拶が飛び交っていた。そして今日、法学部の打合会が18時からホテルニューオータニで催された。

もしかすると、私の出講先で一番知り合いが多いのは、法学部かも知れない…。毎年、私と仲の良い教員が続々法学部で講座を持つようになり、「おや、あなたも?」的な会話を毎年しているような気がする。

実は、昨日の国際関係学部打合会では、目の前にあるご馳走をほとんど食べられず、「今日は何が何でも食べまくる!」という意気込みがあったワケでもないのに、なぜか「○○、いかがですか?」「××は…?」と、私の周りに料理が運ばれてきて…。

特にぼやくようなこともなかったので、今日の更新はこのくらいで…。


4月4日(金)

右鼻腔の入口から内側にかけて、何やら腫れぼったさを感じる…。押すと痛む。以前、耳鼻咽喉科で「副鼻腔炎」よ診断されたことがあるが、それがまた再発し、悪化したのかもしれない…などと、シロウトの感覚で不安に陥った。

なら、なるべく体力を落とさないように早寝すればよいものを、昨夜はなぜか眠る気にならず、出講先用の連絡板に最新シラバスをアップしてみた。例年通りの内容の講義もあれば、大幅に内容を変更した講義もある。初出講の学校の、それも初めて担当する科目だったりすると、学生たちがどんな反応を示すのか全く想像が出来ないので、何度もシラバスを読み返しつつ、イメージトレーニングで夜が更けた。

そして今日、相変わらず右鼻腔の痛みが抜けていない…。昼食後、東神奈川駅前の耳鼻科へ久々にかかることにした。何年かぶりの通院のため、診察券を受付に出した瞬間「5年以上前のカルテは別の場所で保管されているので…」と言われる。それで、新規にカルテを作成してもらうことになったため、待ち時間が他の患者さんより長くなってしまった。診察室の通されて、右鼻腔のことと今井医院で処方された抗アレルギー剤のことを伝え、診察開始。右鼻腔の毛穴から雑菌が入り、おできのようなものが出来ているという。さらに、そのおできを放ったらかしておくとドンドン大きくなってしまうということで、化膿止めの薬が処方された。だが、「鼻炎については、今井医院で処方してもらってください」と言われた。

夕方、今井医院で受診。耳鼻科でのやり取りと頭痛の状況を伝える。ここでは、いつもの様子。

よって、今日は薬局に処方箋を2枚持って行ったことになる。

昨日、法学部の打合会に行く前、反町駅前の写真屋さんで証明写真を撮った。パスポートが期限切れとなってしまったので、再取得のための写真である。撮影後、撮影したデータはどうなるのか聞いたら、「420円でフロッピーディスクを1枚買ってもらえると、そこにデータを保存してお持ち帰りいただけます」とのことだったので、フロッピーもお願いしておいた。そして今日、耳鼻科へ行く途中で写真を引き取る。モトが悪いのか、カメラが悪いのか、腕が…(?)、何だか気の抜けた男が写っていた。それが、今の私…。


4月5日(土)

今日は文京学院大学で打合会…。昨日「アルコールは、クスリの効き目を減退させるので、控えてください」と耳鼻科医に忠告されたばかりなので、出来るだけアルコールの摂取をしないで済むような状況を作る努力をした。が、そんなことが出来るワケがない! 色々な意味で…。

今年の打合会は、どうしたことか例年より人数が少なく、私の知っている先生もほとんど欠席…。だが、終始アットホームな雰囲気で会が進んでいたため、私も場に馴染めたようである。

帰り、ふじみ野駅前で某政党の代議士が演説していた。「改革、改革…と与党が言っておきながらなぜ改革が出来ずにいるのか?」という理由を、

どんな名医であっても、自分のお腹に
メスを入れて手術することは出来ません!

と例えて説明していた。「おっ、的確!」と感心していた私の後ろを歩いていた女の子が、

マジ、ウケる!

と爆笑していた!? オイオイ、あの代議士の一世一代の名演説だったんだぞ! それを「ウケる!」という一言で片付けるか?

しかし、最近の若者(特に女子)は、相手の話を「ウケる!」の一言で片付ける傾向が強いように思う。もう少し、相手の言葉の持つ意味を理解してあげても良いのではないだろうか…。


4月6日(日)

このところ、ちょっと淡泊(?)な「ぼやき」が多いので…。

私がよくアクセスするブログのコメント欄に、いつも変なことを書き込んで喜んでいる輩がいる。そのコメントをここで紹介しようものなら、私の品位を疑われ、職さえなくしかねないような品性下劣なもお。そして、そのコメントは誰もがスルー…。ところが先日、この品性下劣なコメント主に意見した者がいる。その数日後、おそらく品性下劣な輩の仕業だと思うのだが、意見した者のハンドルネームを語って、ブログの批判を書き込んでいた。すかさず、本物(意見した者)が「ブログを批判しているは自分ではない」ということを書き込んでいたのだが、インターネットの世界に見られる特異な人物と特異な現象を目の当たりにした。

春になると、新年度の始まりとともに講義も “新装開店” となるのだが、旧年度の不合格判定を引きずって、「評価に納得がいかない!」などと文句を言ってくる者も増える時期である。直談判しにくる者やメールでクレームをつける者など、方法は多岐にわたるが、「自分としては合格点に達していると思う」「自分の持てる力を全て発揮し、納得のいく答案を作成した」「全出席だったのに、なぜ不合格になるのか、全くわからない」などと、自分本位でクレームをつけられても、「プロの目で見れば、まだ合格点には遠い答案」としか答えられないのである。中には、「採点基準があいまい。どうやって採点したのか、基準を開示しろ!」などと言ってくる輩もいるが、開示したところで件の学生が恥をかくだけであって、「百害あって一利なし」である。私の学生時代は、評価に納得がいかなくても「それが結果!」と割り切ったものである。もっとも、私は単位を落としたことはないが…と、軽く自慢!

単位を落とさなかった最大の理由は、講義中に先生の話の “微妙な” 力の入れ加減を見極めていたからである。だから、どの辺が問われるのか、だいたいわかったところで試験にのぞんだものである。大学3年生の時など、「明日、お前の誕生日だろ? 祝ってやろう!」とクラスメイトが私を居酒屋へ連れて行き、私がベロンベロンになるまで飲ませ続けてくれた。結果、翌日は二日酔いになったものの1科目だけ試験があったので大学へ行き、頭がグルグル回っているような状態で試験を受けたが、それでもB(良)評価だったという記憶がある。

はい、自慢自慢!

ちなみに、そのテクニックを身に付けたことにより、相手が何を本当は話したいのか、それを見極める能力(技術)が身に付き、学生たちと接する時に大いに役立っている。

テクニックの詳細を述べると商売上問題があるので、自主規制!

だが、プロの採点にクレームをつける学生って、どんな立場にあると考えれば良いのだろう? 採点に納得いかないということは、プロより仕事が出来ると言うことだろう。なら、大学に来て何を学ぶのか? 最近、こういう学生が増え、教師に対して上から目線だったり、講義にロクに出席しなかったり、インターネット上で講義の批判をしたり、そういう態度が真の知識から自分を遠ざけていることに気づかず(このことについては、4月に私は講義で良く話をする)、結果的に後で泣くことになる。自分の能力が講義を理解するに至らない状態にあっても、「あの教師は教え方がヘタ!」「話が面白くない!」などと批判し、自分を擁護する。よって、いつまで経っても自分は反省も努力もしないので、レベルが上がらないどころか下降する。これ以上は「ぼやき」の域を超えるので…。

今日は静岡まつりを見に行きたかったのだが、鼻腔の化膿止め用の薬が私の想像を超えるほどの倦怠感を生じさせているので、「おねり」を見ている最中に倒れてもイヤだし…と思い、諦めることにした。昨年はシッカリ写真まで撮って、このサイトでも紹介したのだが…、残念!

しかし、今週からいよいよ講義が始まるので、その前に体を休めておかないと…。先日、耳鼻科医からも「今のうちに、体を休めることを心がけなさい!」と言われたばかり。そういえば、その耳鼻科医は数年前、私が副鼻腔炎で通院していた頃、私の体調と出講状態を何度も何度も聞いて、何やら計算を始めたかと思いきや、「あなたは、私の計算によれば3ヶ月前に倒れて入院していることになる!」と言い放ったことがある。ドクター今井にも、「3ヶ月ぐらい、仕事をせず、仕事のことを全て忘れ、南国の島で過ごしていれば、体調は元通りになる!」と言われたことがある…。どうも、「3ヶ月」という数字に縁があるらしい。

私の記憶が正しければ、お隣りの部屋の入居日だったハズ…。それも女性…!? 私と世代的に同じ…という話を聞いた。そうなると、明日までに調達しておかなくてはならないものが…。カーテンである! 私の部屋の窓は、ベランダに出る大きな窓と、その横に小窓があるのだが、それらの窓を同時にカーテンで閉ざすことが困難で、小窓には旧居で使うために買っておいて未使用だったカーテンをつけていた。が、寸足らずで、隣の部屋から私の部屋の中が角度によっては見えてしまうのである。お隣り…とは言っても、部屋はL字型に接しているような感じなのである。

それで、昼過ぎにカーテンを買いに出掛けたのだが…。とりあえず近場で…ということで東神奈川に行ってみた。が、適当なサイズが見当たらなかったり、あったとしても「2枚組」だったり、値段が想定外だったり…と、「ここは移動した方がいいなぁ…」と判断する。そして、横浜へ移動。まず最初に入ったスーパーには1枚売りのカーテンがあったものの、色が今ひとつで、「ここも移動した方がいいなぁ…」と判断する。そして、「激安の殿堂」を名乗るディスカウントショップへ移動。ここでは「2枚組」ながら値段も手頃で色も良いものを見つけたが、男性店員の態度に腹が立った。私が「このカーテン、商品入れ替えの激安対象品ですか?」と聞くと、「違うんじゃないですか?」という対応。それで、「この商品のすぐ下に、そのようなポップが貼ってありましたけど…」と聞き返すと、「じゃあ、対象品じゃないですか?」と、何だかイヤイヤ対応しているのが良くわかる。そのくせ、ギャル系の女性客の対応には丁寧に応じたりして、見ていてムカついてきた。ケリでも入れてやろうかと思ったが、職を失いたくないので自粛。その代わり、いつもならこのようなことを聞いたら「ありがとうございました」とお礼を言うのだが、それを言わずにフロアを去った。おまけに、どのフロアも「ただ今の時間、会計は1Fレジでお願いします」状態だったので、レジには長蛇の列…。「激安の名の上にあぐらをかいて商売してるんじゃねぇ〜よ!」というのが、私の心の叫びであった。しばらく、この店で買い物するのはやめよう。

洗濯用の柔軟剤と漂白剤がなくなりかけていたので、買って帰ることにした。ボトルはあるので “つめかえ用” を買えばよいのだが、最近は “つめかえ用” のお得感があまり感じられない。さらに、つじあやの「おせ〜んた〜くし〜なが〜ら リゾートしよう〜♪」と歌っているCMに誘われて、ついつい新発売の「花王/フローラルハミング 南国リゾートの香り」を購入してしまった。CMには “ユミン” こと笛木優子が出演しているので、それも購入キッカケになったのかも…!?

帰宅して、カーテンを付け替える。これで、明日以降も部屋でダラダラ出来そうだ!

先週日曜日に引き続き。今週もドクター今井と夕飯。今日は戸部でラーメン…。昼過ぎのムカムカが、日暮れとともに穏やかに薄れていくのを感じた。


4月7日(月)

10時半すぎ、お隣りさんが引っ越してきた。そして、引越作業の途中(私が手伝ったワケではないが)、ドクター今井からお隣りさんを紹介された。これで、全ての部屋に人が住むことになった。「家は、人が住んで生きる」などというので、望ましいことだと思う。

天気は下り坂…。「夕方から明日にかけて荒れ模様。明日は本格的な雨で大荒れの恐れ」と、天気予報が言う。が、雨は前倒し(?)で、正午に降り始めた。明日は、静岡英和学院大学の初講である。東海道線でのんびり静岡入りするつもりだったのだが、天気予報のアドバイスを参考して、新幹線の指定席をインターネットで予約しておいた。

今日は、ANAインターコンチネンタルホテル東京で日本体育大学の打合会…。雨が激しくならないうちに…と、予定よりちょっと早めに家を出た。そして、横浜駅で明日の出講用のキップを発券する。雨降る中、出来るだけ外を歩かないで済むような経路を選んで溜池山王へ行き、アークヒルズへ向かう。「あれ、ここは以前 “全日空ホテル” という名前だったハズ…」などと違和感を覚えつつ、「ここで、テレ朝報道ステーションが制作されているワケか…」と、森ビルを眺めながら思った。

打合会は、18時半から始まった。明日、いよいよ今年度最初の講義…ということで、酒はあまり飲まないと腹を決めた(?)ものの、「でも、乾杯をソフトドリンクで行うのもちょっと…」と思い、最初の1杯だけアルコールにし、あとはひたすらソフトドリンクに徹した。そして、食べる、食べる、食べる…。

通常、こういう会は2時間程度は続くのだが、今回は1時間15分程度で「宴もたけなわではございますが、中締めということに…」というアナウンスが入る。明日のことを考えると、タイミング的にちょうど良い。寄り道もせず、帰途に就いた。

家に着いた時、周囲の雰囲気がちょっと違うことに気づいた。そう、お隣りさんが引っ越してきたので、いつも真っ暗な部屋に電気がついているため、建物の感じがちょっと違うのである。

部屋に入り、テレビをつけると、「ただ今の画面は、静岡市内の映像で…」と天気予報が流れた。テレビ画面越しではあるが、雨足の強さがよくわかる。そして、「関東・東海地方は、今夜から明日にかけて大荒れの天気となり、特に関東地方は風も出て、交通機関に影響が出ることも考えられます」と報じていた。「新幹線の切符を買っておいてよかった!」と思った。

静岡英和学院大学では集中講義しか担当したことがないために、レギュラー講義の雰囲気がよくわかっていない。そのため、例年以上の緊張がジワジワと襲ってきている状態…。泣いても笑っても、、必ず明日はやって来る!

「来るなら来やがれ!」の意気込みと、「どうしようか…」の不安が同居している私…。


4月8日(火)

待ちに待った静岡英和学院大学での講義初日…である。が、今朝の横浜周辺は大荒れの天気で、東海道線は上下線とも運転見合わせだった。昨日のうちにひかり号の指定席券を購入しておいて、本当に良かった! ツイてるぞ!…と、この時は確かに思っていた。3月のダイヤ改正で、新横浜には全ての新幹線が到着することになったので、通勤の予定が組みやすくなったのは嬉しい限り。その喜びを今日、初めて実感した。

しかし、雨風が強いため、新横浜に到着するまでに全身グチョグチョ…。そのため、静岡到着時に風邪っぽい症状が現れてしまった。「今日は静岡英和学院大学での初講というだけでなく、2008年度の初講でもある。そんな不調に負けてたまるか!」という気持ちで不安をぬぐい去り、バス停へ急ぐ。そして、数分後にやってきた英和学院大学行きに乗り込んだ。

大学に到着し、2コマ分の配付資料印刷に取りかかり、清水先生に電話を入れる。そして、学食で清水先生と一緒に昼食。心身ともにリラックスしたところで、いよいよ2008年度最初の講義となる3時限目「国際関係論(国際政治学)」に突入する。この科目は3年次配当のものであるが、「3時限目は3年生の科目が他に2科目バッティングしているので、あまり学生さんは来ないと思います。それで、50名程度を収容する教室を割り当ててあります」との説明を受けて講義教室へ行くと、そこには廊下にあふれ出した学生たちの姿が…。とりあえず、今日のところはこの教室でガイダンスだけ行い、来週から教室変更する旨を学生に伝えた。出来るだけ早めに切り上げようと思ったが、60分ほど語り続けていた。

4時限目は空き時間にしてあるので、まだ印刷しきれていない配布物を作成しながら、次の講義の構成を考えた。そして5時限目「異文化コミュニケーション論」へ。この科目も3年次配当である。この時間、他に3年生用の科目がないということで、大教室が割り当てられた。そこで閑古鳥が鳴いてしまったら大変…などと思いつつ教室に入ったが、幸いにも適度なスペースを保てるほどの学生が集まっていた。そして、ガイダンスと基本概念などを解説し、本日の講義終了。

英和の学生たちは、総じて素直なタイプが多いように思った。が、私が話しているのをヘラヘラ笑いながらチラチラ眺め、ルーズリーフの両面を使って私の悪口を筆談していた2人の女子学生を発見してしまった。ルーズリーフを取り上げると、「横浜に戻ったまま帰ってくるな」「コイツ、病気になればいいのに」「横浜往復で菌でももらってこい」「関係ない話ばかり…早く終われ」など、ほんの一部を紹介しただけでも如何にふざけた輩であるかわかるような記述がビッシリ状態だった。

私は、久々に怒鳴った。こういう輩には、初日からわからせてやらなければならない。自分の身の程を知らぬ輩には、過激な方法を使って教え込まなくてはならない。が、私の科目は必修ではないので、私に会いたくなければ履修しなければ良いだけの話なのである。私が「履修してください!」とお願いしたワケでもないし…。それなのに私から単位をもらおうとするあたり、「コイツ、おかしいんじゃないか?」という近年まれに見る状態だった。私とは初対面なのに、私の何を彼女たちはわかっているというのか? 「名前を聞かない替わりに、出ていってくれ!」と言い放つも、外に出る気配なし。図々しいのか、常識がないのか、はたまた不感症なのか、講義後にニコニコしながら「先ほどはすいませんでしたぁ」と言ってきたので、「それで許されるとでも思っているのか?」と冷たくあしらい、教室を去った。

バカにした相手(=私)に講義依頼をしている大学に在籍している件の学生って、どのくらいのレベルになるのだろう? とりあえず、私以下ってことだろう。

講義後、清水先生と一緒にバスで静岡駅へ戻り、夕飯を食べることになった。よく考えたら、最近は静岡で食事をしていなかった…。ほんの数ヶ月のブランクだが、何だかとっても懐かしい感じがした。

そして、体調のことを考え、帰路もひかり号に乗って横浜へ! 「来週も、奴らの期待に反して静岡に行ってやるぞ!」と心で思いつつ、「火曜日は、3時限目と5時限目で先生と会いますから、関係が濃くなります。よろしくお願いします!」と挨拶してくれた学生たちの笑顔を思い出し、「来週から、本格的に頑張るぞ!」という気持ちにもなった。

Let's drink 葛根湯!


4月9日(水)

キングジョー07さんたちに誘われて、葛飾柴又ツアー(?)挙行! 昨夜、とにかく葛根湯を飲み、熱い風呂で汗をいっぱいかいて、風邪っぴきと “イヤな想い” を追い出した。幸い、買い置きの感冒薬があったので、それも飲んでおいた。

体調が万全というワケではないが、部屋にいるより体を動かして気分をリフレッシュした方が体調回復には近道だと考えた。無理はしていないが、留意すべきは留意し、自分の状況を見極めて…。

寅さん!そういえば、私は下町の高校に勤務していたことがあるのに、柴又に行ったことは一度もなかった。「柴又」というと、「寅さん」ぐらいしか思い付かない…。だが、それで十分なような気もする。キングジョー07さんは「寅さん」にとても詳しいので、それもあっての葛飾柴又ツアーである。

「ツアー」などと銘打っているが、待ち合わせを「京成線の柴又駅前で11時に…」ということしか決まったおらず、今日になってメンバーが増えるような、そういう “成り行き” を楽しむ会である。9時半前に家を出て、京浜急行で横浜へ。東海道線と山手線を乗り継いで日暮里に到着。時間があれば先月末に開業した東京都交通局 日暮里・舎人ライナーに乗ってみたいところだが、今日の目的は柴又ツアー! 素直に(?)京成線に乗り、高砂で乗り換えた。

帝釈天への参道全員、遅刻することもなく集合! 柴又帝釈天へ続く参道を歩く。まず、寅さんゆかりの高木屋で名物の草だんごをいただく。「寅さんも、この団子を食べたのかなぁ…」などと思いつつも、一気に平らげた。そして、帝釈天にお参り。昼食後、矢切の渡しへ行く。当初は江戸川を漂うように進む舟を眺めるだけの予定だったが、どういうワケか乗ってみることに…。細川たかしの『矢切の渡し』の視線で川を、対岸を眺めていたところ、同舟のオジサンが気持ちよさそうに『矢切の渡し』を歌い始めた。が、途中までしか歌詞を覚えていなかったらしく、歌うのをやめてしまった。「どうぞ! 歌ってください!」と促すが、「いえ〜、大丈夫です」とオジサン…。

矢切の渡しに乗って松戸市側に渡ったのは良いが、そこには観光スポットがなく、すぐに引き返すことになった。そして、寅さん記念館を目指す。そこは、スッカリ「寅さんワールド」である。懐かしいような、新鮮なような、そんな空間であった。お土産売り場に入った時、我々のメンバーの1人が500円で「寅さんルック」をレンタルした。数分後、寅さんになりきったメンバーに、周囲も注目! 「一緒に写真を撮らせてください!」のリクエスト多数。だが、これが土日だったらもっと注目されていたのだろう。人だかりが出来て、順番待ちの列が出来て、時間がいたずらに過ぎていって…。平日で良かったと思う。

こうして、寅さんワールドを中心に散策を続けること4時間…。心配された天気も我々に味方し、下町情緒を満喫しつつ、それぞれ帰途に就いた。

今日はせっかく天気が回復したというのに、明日の朝からまた雨になるらしい…。雨天の出講ばかりの、そんな新年度…。「それを言っちゃーお終めーよ!」と言ったところか。


4月10日(木)

予報通りの雨…、そして寒さ…。久々にコートを羽織って出掛けることになった。初講続きの今週、タダでさえナーバスになっているのに、加えて天気と闘わなくてはならないとは…。先が思いやられる。

今朝は6時前に起床し、身仕度を整えて、6:25頃に家を出たのだが、どうしたことか京浜急行の時間を間違え、私が神奈川駅に到着したのと同時に “乗る予定だった電車” が出発…。次の電車まで13分…。「寒さと闘いながら待つ13分と、傘をさしながら歩く10分と、どちらがマシか?」と自問自答し、横浜駅まで歩くことにした。横浜からは、予定通りの移動となった。

今日は、7ヶ月ぶりに松戸歯学部への出講! 天気が悪いと常磐線のダイヤも乱れるだろうと思い、早め早めに移動しておいたが、ダイヤが乱れていたのは常磐線ではなく、松戸駅から大学までのバスだった。大学到着後、講師室で現時点での履修者名簿を受け取る。「さて、どのくらいが登録してくれているのかな?」とドキドキしながら(?)目を通すと、「40名」の表示が…。昨年よりも履修者が増えていて、少しホッとする。そして9時、いよいよ今年初の「社会学」の講義開始! 今年の新入生は、基本的に1989年・1990年生まれである。要するに、平成生まればかりの教室なのである。そして、今までと違った学生たちの反応に、さすがの(?)私もたじろぐことになる。詳細は割愛するが、「こうもハッキリ(バッサリ)話を切ってくれるものか?!」と、平成の反応の洗礼を受けつつも、後は私のペースで講義に入る。松戸歯学部は “1コマ100分” なので、最初の50分でガイダンスを行い、残りの50分を基本概念の解説に充てた。若干、動揺したためにペースが乱れたが、それでも予定していたことのほとんどは語り終えた。

講義後、急いで松戸駅へ戻り、駅の階段を走って常磐線に飛び乗る。上野から宇都宮線に乗り換えて、目指すは法学部大宮キャンパス! 大宮のみ、初回は「オリエンテーション講義」を行うことになっている。1コマを、35分(オリエンテーション)→20分(入れ換え時間)→35分(オリエンテーション)というように分け、1コマで2つの講義に出ることが出来るようになっている。学生が履修科目を決める上では効果的なのだが、今日の「社会学」は3〜4時限目の2コマ担当なので、同じ話を4回しなくてはならない…ということになる。さらに、明日も1コマ担当するため、今日と同じ話をあと2回…。

3時限目の前半、教室に入りきらないほどの学生たちが…!? とりあえず、着席できていない学生には「別の時間のオリエンテーションに出るように!」と言って退出してもらい、最初のオリエンテーションを行った。そして20分のインターバルを挟んだ後半、またしても教室に入りきらないほどの学生たちが…!? やむを得ず、着席できていない学生には「別の時間のオリエンテーションに出るように!」と言って退出してもらい、オリエンテーションを行った。休み時間にプリントを大量増刷してもらい、4時限目へのぞむ。幸い、前後半とも学生たちであふれてしまうようなことはなかったが、それでもかなりの人数が集まっていた。私の話を聴いた学生が全員「社会学」履修希望者だったとすると、今日の時点ですでにかなりの履修制限をかけなくてはならないことになる。明日の状況を見ないと何とも言えないが、あるいは今日の学生が明日に回ってくれるかも知れないが、来週の講義が無事に実施できるのかどうか、人数が多いが故の不安が露呈されたような形になった。大入満員は有り難い限りであるが、教室の収容能力は変わらないので…。

帰りに乗った湘南新宿ラインの車内では、ほとんど意識不明状態だった。だが、何となく心地良い。久々の感覚である。ノドの具合にまだまだ不安が残されているものの、明日を乗り切らなくては…。


4月11日(金)

天気予報によれば、今日の天気は昼過ぎから晴れるハズだった。が、朝から晴れていた。嬉しい誤算である。

昨日に引き続き、今日の午前中も法学部大宮キャンパスへ出講。30分ほど寝坊してしまったが、それでも昨年同様の時間に湘南新宿ラインに乗り込んだ。

2時限目「社会学」は、昨日と同様にオリエンテーション講義である。昨年も金曜日は受講学生が少なめで、教室に程よい空間が出来ていて、学生の表情をキチンと確認しながら講義できたという記憶がある。今年も、同じ傾向になりそうである。今日語ったことは、ほとんど昨日と同じ。ただし、一夜明けているので、若干(?)昨日とは違ったモチベーション…。

本来のスケジュールでは、この後は通信教育部に移動して4時限目の講義を担当することになっているのだが、まだ通信教育部の講義は始まっていないので、今日の講義はこれでおしまい。だが、17時から通信教育部の「FD(Faculty Development)に関する講演会」と懇親会が新宿で行われるため、それまで時間をどこかで消費しなければならない…。大学に残っていてもよかったが、とりあえず上野を目指してみた。そして、昨年良く通った駅構内のらーめん粋家で昼食。昨年のうちにスタンプを貯めておいたので、ラーメン1杯分が無料になった!

日暮里駅構内ラーメンを食べ終えて時計を見ると、まだ14時半ちょっと過ぎ…。17時までどうしようか…と考えた時、ふと「東京都交通局 日暮里・舎人ライナーに乗ってみるか!」という気持ちが沸いてきた。それで、山手線で日暮里に出て、表示に従ってライナー乗り場へ向かう。JRのベコンベコンの駅舎から、突然スッキリ解放感あふれる雰囲気に変わる。さすが、出来たてホヤホヤの駅舎である。切符を買わず、Suicaをピッと当てて、改札を抜ける。すでライナー車内に停車中のライナーには乗らず、次のライナーを待つ。新交通システムならではの無人運転を体感したかった私は、当然先頭車両の最前列座席を狙ってみたが、そこには既にご老人の集団が列を作って並んでいた。とりあえず、往きはその席に座るのを諦め、適当な席を探す。まだまだ出来たて感あふれる匂いが、車内を包み込んでいた。が、座席の構造に難あり! 座席の向きが固定されているため、ずっと進行方向とは逆向きの座席が存在する。昔の新幹線の座席の如く…である。

見沼代親水公園駅乗り心地は、大きな揺れを感じることもなく、快適である。窓の外には、下町の穏やかな風景、荒川の流れが広がり、舎人公園走行中のライナーを上から眺められるアングルは、花見の時期には最高だと思われる。そのまま途中下車せず、終点の見沼代親水公園まで行き、一度改札を出てみた。が、駅名なっている公園へ行くだけの時間的余裕はなく、そのまま改札にとんぼ返りする。

そして、そのまま日暮里に戻り、山手線と大江戸線を乗り継いで、久々の都庁前…。講演会&懇親会の会場となるホテルへ寄り道もせずに向かった。

今日は色々と新しい体験や知識吸収があり、また以前よりお世話になっている先生方との語らいもあり、とても充実した一日だった…と、自分では思う。

来週初講の科目が3つ…。これらの準備も進めておかないと…。


4月12日(土)

ここ数年、土曜日には講義を入れないようにしている…というよりも、土曜日に講義を入れようとしても「先生のご担当は基幹科目になりますので、出来たら平日に担当していただけないでしょうか?」という注文が入るので、結果的に「土曜日には講義を入れないようにしている」ことになる。が、だからといって、土曜日がいつでも暇なワケではない。

今日の昼前、2月にも講演でお世話になった真生会館に出向いた。今年の7月に開催されるカトリック社会問題研究所のセミナーで講演することになっているのだが、今日はそのプレセミナーが開かれ、「当日は、このような話をします」というような内容を1時間ほど語った。セミナーは「地域社会に愛を 人間らしく生きる共同体をつくるヒント」をテーマに、2日間開催される。そして、初日の講演者が私なのである。当日さながら、資料を使用しつつ、地域社会を考える前提としての「個人」「家族」などについても触れたのだが、私が講演で使用する「愛」とキリスト教の隣人愛とが一致するものかどうか、日本人的な「愛」とキリスト教に代表される西洋的な「愛」の違いをどのように紹介するのか…などなど、当日の講演で語る内容へのリクエストが次々に述べられた。キリスト者ではない私が解説するのには困難な部分もなくはないが、意見は講義や研究においてもかなり参考になるものだった。

夕方、私の役目が終わり、研究所のスタッフに挨拶をして帰途に就いた。今日は天気も良く、ポカポカ陽気だったので寄り道しようかと思ったが、体調が今ひとつという感じだったので(ノドの具合がまだ完全回復していない…)、おとなしく(?)真っ直ぐ帰ることにした。車窓から見る風景は、春から初夏に徐々に変化しつつあるが、車内の、まだパリッとしたスーツを着ている新入社員たちの姿を見ると、まだまだ春を感じる今日この頃…。


4月13日(日)

雨が降ってきた…昨夜の23時過ぎの話である。天気予報によれば、雨は今日の明け方から降ることになっていたハズ。金曜日の午前中、降るハズの雨がやんだので、ここで予報がズレたのだろう…ということにしておいた(根拠なし!)

講義の準備で、配布物を作っては修正し、修正しては出力し…。そんな作業をずっと続けている。出来るだけ学生たちにわかりやすく、そして講義を聴くのに負担にならないよう情報量を考えて編集するのだが、これがなかなか難しい。毎年毎年、様々な出来事があり、あるいは新たな発見があり、その度に追加記載をしたり、修正が入る。以前のバージョンも残しておきたい場合は、別ファイルとしてデータ保存することになるため、パソコンのハードディスクに同じようなファイルがギッシリ状態である。

90年代前半から中盤にかけて、私は講義用配布物の大部分を手書きで作成していた。例のマンガを書いて、そこにセリフのように講義の重要概念を書き添えていたのである。また、ワープロで打ち出したものを切り貼りしていたこともある。いずれにせよ、手作り感のあふれたものだった。だが、90年代後半(20世紀末)になってパソコンを購入して以来、現在のような形に変貌してきた。その上、データ保存が楽になったので、紙資料として保存することもなくなった。それが良いのか悪いのかは別として、とにかく今ではパソコン無しに講義用配布物を作成することなど考えられなくなっている。

なぜ、こんなことをシミジミ述べているのかというと…、実は最近、パソコンの調子が今ひとつという感じなのである。バックグラウンドで動いているはずのアプリケーションの動作が鈍くなったり、突如として応答がなくなったりする…。ある人の推測では、パソコンの作業能力が私の作業能力をそのまま受けとめられていないのだとか…。もっとも、普通の人以上にパソコンを稼働させているので、もう少しスペックの高いパソコンを入手したところで、いずれ今と同じ悩みを抱えることになることぐらい、容易に想像できるのである。

今日の横浜は、一気に1ヶ月以上前に戻ってしまったかのような寒さ…。それで、ベッドから出るのがつらくなり、二度寝、三度寝を繰り返し、気が付くと午後になっていた!? 簡単に昼食をとり、窓の外を確認すると、雨は上がっているものの気温が上がりそうな気配はまるでなし。買い物をしなくてはならなかったので、ジャンパーを着て出掛けることになった。

これから講義が本格的に始動すると、いろいろと資料を学生に提示する必要が…。それで、DVD−RやDVD−RWを買い込み、テレビ番組を録画した。その番組も、年内には講義で利用するつもりである。だが、そのためにはCM部分をカットしなくては…ということで、番組とCMの時間を書き留めつつ、あるいは話題の変わり目にチャプターを入れる必要があるため、DVDデッキのインジケータと画面を交互に見ながらの編集作業…。今日のほとんどの体力を。ここで消費してしまったような…。

明日は、いよいよ国際関係学部の初講…。どんな状況が私を待ち受けるのだろう?


4月14日(月)

その筋(?)ではかなり有名な授業情報サイトに、ちょくちょく私の講義内容・感想が投稿されている。大部分は好意的なことが書かれているが、たまに「それは事実無根では?」「君が真面目に講義を受けなかっただけでしょ?」などとツッコミどころ満載な投稿もある。先日、国際関係学部で私が担当している「日本社会(日本人学生用)」の投稿を見つけた。そこには、「社会学と内容はほぼ一緒。こちらのほうが内容が濃いような気がした」とあった。「オイオイ、そんなこと書くなよ! まるで私が手抜きしたような感じじゃないか!?」とパソコンのディスプレイに向かって叫んでしまった。私の「社会学」「日本社会」を両方とも受講した学生の記述だが、明らかに誤解を招くような書き方である。

私は、国際関係学部の「社会学」初講時に、「社会学では、人間関係の理論的な理解を中心にするので、もっとコミュニケーションの方法を学びたい人や日本のことについて学びたい人は、『日本社会』でその部分を社会学的に解説します」と説明する。要するに、「社会学」の講義はテーマを日本に限定せず、「日本社会」の講義は社会学的な基礎のもとで日本(人)を考えていく…というように、相互関係があるだけの話である。

それに、「こちら(日本社会)のほうが内容が濃いような気がした」とあるが、当たり前である。テーマを「日本(人)」に絞り込み、狭く深く解説できる「日本社会」に対し、広く浅く講義する必要のある「社会学」には、それなりの差を持たせなくてはならない。

投稿者に悪気はないのだろうが、こういう記述は控えていただきたいものだ!

…で、今日はその国際関係学部で「社会学」を含めて2科目の初講。そして、朝からの雨…。どうやら、今年度は私の初講日に雨が降る…という流れがあるらしい。先週火曜日の静岡英和学院大学初講が荒天で、水曜日の柴又ツアーは晴れ間がのぞき、木曜日の松戸歯学部と法学部大宮キャンパス初講も雨…。金曜日は晴れたが、それはすでに法学部に出講済みだったから…と考えると、今日の雨も合点がいく。梅雨でもないのに、なぜ?

この流れが私の考える通りならば、今週金曜日も雨が降るハズ…。

おまけに、今朝は京浜東北線で人身事故があり、東海道線や横須賀線までダイヤが乱れていた。昨日、特急踊り子号の自由席券を購入しておいたのだが、運転状況が読めないため、新幹線通勤に切り替えた。

2時限目が始まる頃、大学に到着。一体どのくらいの学生が集まるのか予想が難しいので、とりあえず3時限目「社会学」はちょっと多めに見積もって250名分、4時限目「日本の社会」は今までの最高履修者数にちょっと上乗せして100名分、それぞれ配布物を用意した。早めに印刷に取りかかったため、昼休みまでには無事に刷り上がった。

3時限目「社会学」は、例によって7号館の721教室(360名収容)での開講。別の教室に希望を出しても、私の社会学は721教室でないとダメらしい。実際、今日集まっていた学生は200名ほど。そして、そのほとんどが履修登録するようである。今日は、社会学の基本的な性格や講義の展開方法などを、過去の例を引き合いに出しながら、70分程度話をした。残り時間で履修届を回収。リピーターが多いので、次回からの雰囲気は読みやすいかも知れない。

休み時間を全て移動に費やし、4時限目「日本の社会」に突入する。教室にいた学生は、60名超というところ。リピーターも多いようであるが、教室にいる学生の大半は必修科目として履修するため、講義に興味が有ろうがなかろうが、履修せざるを得ないという状況が生じる。よって、「ヤル気の違いで教室が二分されないように気を付けつつ毎年教室運営をしなくてはならない」という緊張感が、私を包むのである。この科目は、昨年から「Homo Japanesque」をテーマに展開している。昨年、韓国で「Homo Koreanics」という本が出版され、「韓国的人間」を世に投げかけて話題となった。ならば…ということで、「日本的人間」を探ってみようと思ったワケである。「日本人とは?」「日本とは?」「日本的とは?」ということをキチンと説明できるような学生を育てつつ(?)、自分も「Homo Japanesque」に近づきたいと思っている。

私の初講は、“ちょっと(かなり?)イヤなヤツ” を演じてみる。それでぶんむくれてしまう学生もいるが、大抵は私の真意を理解してくれる。

講義後、水曜日の講義用資料を印刷する。おそらく水曜日も、印刷室は混雑するに相違ない。ならば、今日のうちに準備しておけば、水曜日は心身ともに余裕が生まれる…。そんな余裕の賜物か、帰りの新幹線では新横浜直前まで夢の中…。


4月15日(火)

2日くらい前から、パソコンの調子が妙なことになっていた。ディスプレイ表示にエラく時間がかかるのである。例えば、Windowsの終了オプションを「スタンバイ」にすれば、通常なら電源ボタンを押した瞬間にすぐ以前の状態が表示されるのに、どういうワケか数分経ってやっと…という感じだったのである。おまけに、液晶ディスプレイと外部ディスプレイが連動しなかった。

こうなると、「2日くらい前に何をしたか?」というところに戻って考える必要があるのでは?…というのが一般論。確か、スパイウェア駆除ソフトを週末にインストールした。それが原因だろうか? とりあえず、その駆除ソフトを削除して、再起動した。が、全く状態に変化無し! 「もしや?」と思ってBIOS設定を確認したところ、ディスプレイの設定がいつの間にか変更されていた!? 「誰の仕業だ!?」と思いつつも、とりあえず設定を元に戻して一件落着。

先にBIOS関連の話を続けると、帰宅して再びパソコンを起ち上げると、またしてもディスプレイの様子がおかしい…。仕方なく、BIOSの更新作業をしたが、私のパソコンに対応するBIOSの最新版というものは存在せず、現在のヴァージョンが最新のものらしい。そのため、上書き作業をし、それで動作が安定することを期待した。

さて、今日で静岡英和学院大学の講義も2週目。そろそろ移動に慣れても良さそうなものを、なぜか家を出るのが早すぎて…。新横浜で時間調整し、ひかり号で静岡へ向かう。

静岡英和学院大学の履修登録締切は今週末なので、今週から受講開始の学生もいる。そのため、まだまだ私の頭の中では受講人数が確定されないままであるが、とりあえず増えたら増えたで、減ったら減ったで、その雰囲気に合わせて解説をしようと腹を決めた。先週教室に学生が入りきれなかった3時限目「国際関係論(国際政治学)」は、今日から教室変更される旨、メールボックスにメモが入っていた。教室変更が吉と出るか、凶と出るか…。

その3時限目、教室には先週より目測では多めの学生が…。さらに、途中から学生が…。「教室変更を知らず、以前の教室に行ってしまいました」と彼らが言う。先週の講義で「教室変更があるかも知れないので、掲示をキチンと見てください」とアナウンスした上、連絡板でも注意しておいたのだが、無視されたような形になった。あえてそのことには触れず、講義に入る。内容は、「国際(関係)」という用語が示す意味内容についてである。かなりの量の具体例を挙げて解説したので、思った以上に時間がかかってしまった。

この講義後、留学生の一人が「先生の講義、日本大学で受けたことがあります!」と言ってきた。聞けば、私が国際関係学部で担当している「日本社会(留学生用)」を、数年前に受講していた社会人聴講生だったという。思わぬ形での再会に、お互い喜びを分かち合う。

4時限目は空き時間のため、5時限目「異文化コミュニケーション論」の講義内容構成に充てた。先週あんなことがあったので、受講希望者が減るかも知れない…。それでも残った学生は、本当に講義を聴きたい学生だろう…などと、いろんな思いが頭を過ぎる。

その5時限目だが、どうもまだ “英和時間” に慣れていないらしい私は、講義開始時間を間違えた。静岡英和学院大学は1時限目が8:50から始まる。私の出講先は9時始業がほとんどなので、「静岡英和学院大学の講義は10分早く始まり、10分早く終わる」と先週は気を付けておいたのだが、長年の習慣とは恐ろしいもの、スッカリいつもの感覚で過ごしてしまった。16:10になって教員が外へ出て行くのを見て、「ずいぶん気の早い人たちだなぁ…」などと思いつつ、目の前に座っていたイングリッシュ・ネイティブスピーカーの質問に答えていた。チラッと時間割に書かれた講義時間を見て、事の次第に気が付いた。急いで教室へ行き、講義に入る。今日は「文化のとらえ方」をテーマに、文化の性質をゆっくり解説した。が、「10分早く終わる」ことをスッカリ忘れていた私…。時計が17:35を指したあたりで「あと15分もある!」と安心してしまい、その5分後あたりから学生の目が泳いでいるのを不思議に思ったが、ここでまたチラッと時間割を見て、私が講義終了時間を勘違いしていることに気が付いた。急いで講義をまとめたが、生きた心地がしなかった。

来週の講義をすると、火曜日は2週続けて休校になってしまう。なので、今日と来週はキリの良い内容にまとめておかなくてはならない。その圧迫感が、時間感覚を鈍らせたのかも知れない。

18時半に大学前を出発するバスに乗り、静岡駅へ。そこで44日ぶりに「同行者」と会う。昨日、帰宅してすぐ「同行者」宅に置きっぱなしにしてある荷物の存在に気づき、「明日、駅まで持ってきてくれる?」とお願いしておいたのである。仕事を終えた「同行者」は、一旦帰宅して私の荷物を持って静岡駅に来てくれたのである。当初は荷物を受け取ったら私はそのまま帰るつもりだったのだが、「せっかくだから一緒に夕飯を食べよう!」と「同行者」が提案し、それで夕飯を静岡で食べて帰ることにした。

最初は、いつものトロロ屋へ行くつもりだったのだが、店に近づくにつれ「たしか、火曜日は定休日だったよね?」ということを思い出し、それで何度か入ったことのあるトンカツ屋さんに行くことになった。季節限定の巻きカツ・重ねカツの定食を食し、キャベツやご飯、味噌汁をおかわりし、お腹も心も満足していた我々の後ろから、「ご飯がねぇ、何かこう、ベッチョリしていたというか、古かったというか…。それでおかわりしてみたんだけど、やっぱりご飯がねぇ…。ご飯にガッカリしちゃったのよ!」と店員にクレームをつけているオバサンたちの声が聞こえてきた。「ああいうクレーマー、イヤだねぇ…。それで『飲食代をタダにしろ』なんてことにならなきゃいいけれど…」と思いながらやり取りを眺めていたが、店員さんが上手に雰囲気を取り繕い、オバサンたちは “全額” 支払っていった。何だか店員さんたちが気の毒になった我々、会計時に聞こえよがしに「とってもおいしかったです! ごちそうさま!」と店員さんたちに声をかけた。実際、ご飯に何か問題があったようには思えないのである。問題があるようなご飯をおかわりする私ではないし…。どれをとっても納得の味だったが…。

帰りも新幹線…。ひかり号が頻繁に利用できるようになったのは、大変ありがたい! 静岡から新横浜までノンストップ! 1時間ちょっとで静岡から帰宅出来るのは良いのだが、「ちょっとひと眠り!」となると時間不足…。贅沢な話である。


4月16日(水)

水曜日は、国際関係学部で3〜5時限目の3コマ連続講義日。月曜日のうちに配布用資料は作ってあるので、ゆっくり在来線で三島入り…などと考えていたのだが、その余裕が裏目に出て夜更かししてしまい、朝起きるのがつらくなり、新幹線で三島入りすることになった。

3時限目「社会学」は、今日からいよいよ本論…。知識と技術の関連性や状況(情況)判断、絶対−相対などの違いを解説しつつ、現実をとらえる方法を説明したのだが、その最中に荷物を全てまとめて堂々と教室から出て行こうとする男子学生が!? 「おい、ちょっと待て、おい!」と声をかけるが、聞こえないのか、単に無視しているのか、ツカツカ歩いて出て行った。目の前には200名以上の学生がいるため、講義を中断して学生を追いかけるワケにいかなかったので講義を続行したが、「話がつまらない」「くだらない」とでも思ったのか、「もう、この国はおしまいだな…」と虚しくなるのを抑えつつ、あとで「あの後で講義、ものすごく盛り上がって面白かったんだぜ!」という情報を聞いて件のアホが悔しがるような展開に切り替えた。だが、胸くそ悪いこと、この上なし! 新年度始まってから、ろくなことがない…と思いつつも、誠実な学生がたくさんいてくれることを喜びに変えたいと思う次第。

例によって、休み時間は移動で費やされ、4時限目「日本の社会」に突入。こちらも、今日から本論…。この講義の基本として「文化とパーソナリティ論」に依拠するのだが、まずは「パーソナリティ」について解説する。初っ端から専門的な話をし過ぎて拒絶反応を引き起こしても…と思い、それなりに柔らかい話題を取り入れつつ講義したのだが、まだまだ体がなまっているらしく、どうも時間感覚が鈍りがち。何とか終業チャイムの5分前に解説を終了したが、一時はどうなることかと…。

5時限目は、同じフロアで「日本社会(留学生用)」。こちらは今日が初講である。さて今年は、どういう国籍比率になるのか…と思いながら教室に入ると、ほとんどが韓国人留学生で、中国人留学生が3名…。あとは、インドネシアからの聴講生が6名ほど。毎年比率が変わるため、講義の “つかみ” は事前に決められない。ものすごく緊張する講義の1つである。今日はとりあえず講義の内容、目的、私の自己紹介を市ながら、早速学生たちに質問を投げかけつつ、講義の雰囲気を体感してもらった。

講義を終えた帰り道、昨年私の講義を受けていた中国人留学生とバッタリ会い、話をしながら三島駅まで歩いた。が、話に夢中になって時間がわからなくなり、東京直通の東海道線に乗り遅れてしまった。せっかく三島〜横浜間のグリーン券も買っておいたのに…。結局、次の熱海行きに乗り、熱海から東京行きに乗り換えたのだが、その電車が国府津で「この電車より、隣のホームに停車中の湘南新宿ラインが先に出発しますので、横浜までお急ぎの方はお乗り換えください」という車内アナウンスが入り、またしても乗り換え。非常に慌ただしい帰途となった。
当選通知書
帰宅すると、ポストに北海道テレビ(HTB)の封筒が…。先月末のメールマガジンで「onちゃんクリアファイルとonちゃんシャープペンをセットで10名様に!」とあり、応募した覚えが…。今まで全く当選したことがないのだが、今回やっと当選したらしい! 今日という一日は「終わりよければすべてよし」ということにしておこう。

明日からは、首都圏移動の2日間…。実はこちらのほうが乗り換えが多く、静岡県に出講するよりも時間がかかったりする。だが、週末はすぐそこまで…。


4月17日(木)

朝早く起きなくてはならない日の前夜は、どういうワケか早寝できない運命におかれている私…。10年以上、そんな有様である。そして、昨夜も…。よって、今朝も “かなりの” 寝不足状態で起きるハメになった。

横浜から東京まで乗った横須賀線は、あまりの体のだるさに耐えかねて、グリーン車利用…。東京から山手線に乗り換えて上野に向かうも、空いている座席はなく、併走する京浜東北線には数人分の空席があることを走行中に発見し、神田で乗り換えた。常磐線では、松戸までほとんど意識ゼロ。

松戸歯学部までのバスは出発間際で、ちょっとした混雑…。しかし、次のバスを待つだけの気力がなく、乗り込むことにした。ほんの十数分の乗車時間が、ものすごく長く感じた。

だが、ひとたび講義に入ると、そんなことを忘れてしまう…。この体質(性質)が、良くも悪くも私に影響を及ぼすようである。とりあえず、元気な状態だったので、予定通りに「状況(情況)判断」について解説する。

松戸での講義を終えると、次は法学部大宮キャンパスへ移動! だんだん天気が悪くなってきて、いつ雨が降ってもおかしくないような空…。とりあえず、大学に到着するまでは持ちこたえて欲しいと願いつつ、ひと眠り…。

大宮キャンパスでの3〜4時限目「社会学」は、今日から90分講義。先週のオリエンテーション講義では人数制限をせざるを得ない状態になっていたので、「本当に講義が成立するのだろうか?」と不安を覚えつつ教室に入る。2コマとも、学生が所狭しと…。受講制限をかけなくてはならないのは明々白々である。だが、こうなることは予測できたので、先週学生に渡しておいた受講届に私のハンコをついておき、オリエンテーション講義を受けたかどうかを判別できるように細工をしておいたのである。そこで、「先週オリエンテーション講義に出て、ハンコの押してある受講届を持っている学生のみ、受講許可!」ということにした。中には、「先週のオリエンテーション講義には出なかったのですが、テキストを買ってしまったので、受講させてください」と、教卓まで歩み寄ってきた者もいたが、「受講したければ、オリエンテーション講義に参加する努力をするべきだったのでは?」と返答すると、「じゃあ、このテキストを買い取ってくれる人、いますかね?」と言われ、「そんなことは、自分でやれ!」と突き放す。テキストを買ったから…って、じゃあ、テキストを買わなければ何の諦念もなく教室を出たのだろうか? せめて、「わかりました。受講は諦めますが、テキストを読んで勉強させてもらいます」とでも言われたら、その心意気に免じても良かった。

大宮から横浜までの湘南新宿ラインも、グリーン車利用…。何ともお金のかかる通勤である。

4時限目の最中に雨が降り出したのだが、運がよいのか私が外を歩く時は傘をささずに済んだ。けれど、明日は私の予想通りに雨…。


4月18日(金)

心身の疲労(?)を考慮して、昨夜は少し早寝した。が、雨が窓を打ちつける音で何度も目が覚め、おまけに頭痛に気付き…。散々な朝だった。鎮痛剤を飲んで、ギリギリの時間までベッドにいて、湘南新宿ラインも1本遅らせるつもりで家を出たのだが、強風のために鉄道のダイヤはメチャメチャ状態…。無事に大宮まで着けるのか心配になる。

今日も湘南新宿ラインのグリーン車を利用し、大宮駅から大学まではタクシー利用…と、なぜか今週は通勤にお金がかかりすぎている!?

それでも何とか、法学部大宮キャンパスに到着し、教員室へ急ぐ。やけに学生が集まっているなぁ…と思っていると、「外の学生、みんな先生にご用があるんですよ!」と教えられる。学生への応対をしているうちに、2時限目「社会学」の準備が間に合っていないことに気づく。印刷依頼をしつつ、私は私で準備を…と、また学生の大群が!? アタフタしたまま講義教室へ行く。

そして、昨日と同様の光景を見た。学生が溢れていて、講義を出来るような状態ではない。やむを得ず、昨日と同じように「先週オリエンテーション講義に出て、ハンコの押してある受講届を持っている学生のみ、受講許可!」ということにした。それにしても、ここまで学生が大挙するというのは妙である。何があったのだろう? 他にも素晴らしい講義はたくさんあるのだが…。「単位が取りやすい」という情報でも流れたのだろうか? それが事実かどうかは敢えて触れないが…。

講義中、残り20分というところで「何かが足りない!」ということに気が付いた。アタフタしている最中に「出席調査シート」の印刷を忘れていたのである! そこで「出席調査シートを忘れてしまったので、ちょっと待っていてください!」と学生たちに伝えて、教員室まで全力疾走する。事務の方にマスターを渡し、それを印刷して教室に持ってきてもらうように依頼する。

そんなドタバタがあったものの、予定していた範囲の解説は無事に終了した。だが、窓の外は相変わらず激しい雨…。今日から金曜日は移動が入る。雨のやみ間に…などと思ったが、待った雨の勢いは衰えず、意を決して雨の中をバス停へ向かう。

雨が降ると道路が混み、乗客も増える…。さらに、バス経路の近くで何かイベントがあったらしく、普段はこの路線を利用しないであろう他所の高校生が大量に乗り込んできた。バスは、到着予定時間をはるかにオーバーして大宮駅へ。それでも、予定していた宇都宮線にギリギリで乗り込む。

上野駅構内で昼食をとり、水道橋へ移動する。雨は勢いがおさまっていたが、油断禁物…。久々に見る通信教育部の講義棟は、見違えるほどピカピカで、エレベータまで設置されていた。場所を間違えたかと思うほどだったが、教員室のメールボックスを確認すると、昨年の資料がそのまま残っていた。

ガイダンス用の資料を印刷し、4時限目「社会学」の教室へ。講義教室は5階なのだが、私は講義の前後にエレベータを使わないことにしているので、いつものように階段を使う。ちょっと息切れしかかったが、平然を装って教室に入る。今日が初講のため、他学部と同様に90分かけて講義の概要・目的などを語る。今年から、通信教育部の講義は「日本人(であること)を理解しよう」というテーマを設定した。全人類を対象とするのではなく日本人にテーマを限定したので、受講学生には多少身近に感じられるかも知れない…という期待をしているのだが、どうなるのだろう? 今日の出席率は85%…。昼間スクーリングの初回にしては、なかなかの高出席率である。

これで、今週の講義は全て終了! そして、前期開講の科目は、全て初講をクリア。さらに、初講日は全て雨…。

しかし…、寒い一日だった。夜、ジャンパーを久々に着て横浜駅へ行く。そして、「同行者」を待ち続けた私…。


4月19日(土)

昨夜から肩に痛みがあり、「何か変だな?」と思いつつ「シッカリ寝ていれば大丈夫だろう!」と勝手な判断をしたのが運のツキ。早朝に、昨夜よりも強い頭痛が襲ってきていた。「同行者」に「痛いよぉ〜っ!」と助けを求めたところ、私の肩に手を伸ばしたかと思ったらギュッと揉み始め、「あぁ、助けてくれたんだなぁ!」と思った次の瞬間、痛みの中心にあるツボを強く押され、その指はずっと動かず…。どうやら、私の声に反応して起きてくれたものの、寝ぼけていたらしく、私の肩に手を当てたまま再び眠りに就いてしまった…というのが真相らしい。

結局、寝ている「同行者」の邪魔にならないように起きた私は、身仕度を整えて、玄関から歩いて5秒の今井医院へ行くことにした。土曜日ということもあり、さらに検査の患者さんもいて、なかなか自分の番に回らない…。やっと順番が来て、現在の症状を全部伝える。頭痛のこと、ノドが荒れていること、その他諸々…。ノドは「荒れているけれど腫れていないので、うがい薬だけで大丈夫!」とのことだったが、頭痛は今までの薬と、かつて服用していた鎮痛剤を処方してもらうことになった。

会計を済ませて外に出ると、そこには「同行者」の姿が…!? ずっと診察が終わるのを待っていたらしい。そのまま一緒に処方箋薬局へ行き、近所で昼食をとる。食後、処方された鎮痛剤が効いていたので、先月末や今月初めに歩いた田中家の周辺を散歩した。高台へ向かって歩いたので強風に煽られ、ぐるっとその辺を一回りしただけで戻った。

それから日暮れまで、「同行者」が撮りだめておいてくれたビデオを家で見る。そして、夕飯の買い物のため出掛けることにした。横浜で買い物をするついでに、咳止め薬を購入する。ポンプタイプのものがあったのでそれを購入したのだが、「きっと、ノドにシュッシュするんだろう」と勝手に想像して、帰途に試してみた。その後、添付説明書を読んだところ、「本薬品はノドに直接適用する医薬品ではないので、ノドに直接当たらないように注意すること」と書かれていた…。

夜、風呂の温度を設定し、お湯の蛇口をひねったつもりが、いつまで経っても「湯量おしらせアラーム」が鳴らない…。「あれっ、壊れちゃったのかな?」と思いながら蛇口を戻そうとするが、全く動かない…。「蛇口まで壊れたか…?」と落胆した次の瞬間、風呂桶の中が冷水でみたされていることに気づいた。蛇口を間違えたのである! 180リットルもの水を無駄遣いすることに…。更に落胆しながら栓を抜いて排水していると、「同行者」が一言「洗濯に使えば?」と…。それで、二人で風呂桶の水を洗濯機に移し替える作業に取りかかる。が、水を全て使い切れるハズもない…。「残った水は、棄てるしかないか…」と思っていたところ、「だったら、思いっきり熱いお湯を入れて、温度調節すれば?」と「同行者」が言う。結果、ほとんどの水をムダにせずに済んだ。ありがたや、ありがたや…。


4月20日(日)

この国には、同じような名前の店がたくさんあるような気がする。あるいは、明らかなパクリ店名…。昨日、横浜駅西口を歩いていたら、「あっ、“ツタヤ” があるんだねぇ…」と「同行者」が言い出した。「えっ、どこどこ?」と探す私だったが、TSUTAYAらしきものは目に入らない。「ほら、あそこに看板が出てるよ!」と言われたのだが、探し出せない私…。「ほら、あそこだよ!」と指さされた先には、「旬菜遊亭 津多家」と書かれていた…。近所にTSUTAYAがなくなってしまったため、「同行者」の言葉に一瞬喜んでしまった私が恥ずかしい…。だが、この津多家さんもなかなか評判が良いらしい。これも何かの縁…今度食べに行ってみようと思う。

今日は、1週間の疲れがドドドォ〜ッと出てしまったらしく、「同行者」も私も午前中はグロッキーに近い状態…。休める時に休んでおけば次の1週間も頑張れるのだが、私は最近 “いまだかつてないほどの” 体調不良が続き、毎日がスッキリしないのである。あと1週間ちょっと乗り切ればゴールデンウィークに入るが、そこまで心身が持つのかどうかも微妙な状態…。でも、起きなければ話にならない。

午後、「同行者」が家族のバースデープレゼントを買いたいと言うので、久々にセンター南まで行ってきた。通常なら、横浜から市営地下鉄ブルーラインで行くところ、今回は反町まで歩いて東横線に乗り、日吉から市営地下鉄グリーンラインに乗り換えることにした。ちょっと時間がかかったものの、新鮮な気分(?)でセンター南へ向かうことが出来たような気がする…。

センター南で、リラックマの着ぐるみを見た。子供たちがリラックマと一緒に写真を撮っていたが、リラックマの動作は鈍く、いかに着ぐるみが重労働であるかが理解できた。何となく、切ない想いがした。

買い物後、マクドナルドでマックポークとプレミアムローストコーヒーを食した。注文時、「コーヒーは、おかわり自由です!」と説明され、「ついに、マックもそういう時代の流れに乗らざるを得なくなったのだなぁ…」とシミジミする。が、敢えておかわりするほどの状態でもなく、コーヒーは1杯だけでやめることにした。

帰りは、ブルーラインでまっすぐ横浜に出たのだが、「同行者」の買い物がまだ終わっていなかったので、駅周辺を探すことにした。その途中、またしてもリラックマの着ぐるみと遭遇した。こちらのリラックマの動きは機敏で、契約時間が終了したのか急に走り出した時のスピードなどは「これず、目にも止まらぬ速さ!」というべきものであった。だとすると、センター南にいたリラックマは素人? それとも、単にヤル気がなかっただけ?…などと、頭の中にクエスチョンマークがいくつも点灯し始めた。

帰宅して、私がメールチェックをしている間に、「同行者」が部屋に掃除機をかけてくれた。そして、夕飯…。

静岡へは明日の早朝に帰るか、それとも今夜のうちに帰るか…と悩みに悩んでいた「同行者」であったが、最近のJRの運行状態が信用できないこともあって、今夜のうちに静岡へ戻る結論を出した。1週間の初日に遅刻…という事態を避けるには、こうするしかないだろう。3月のダイヤ改正でひかり号が便利になり、その恩恵を受けて「同行者」は新横浜22:18発のひかり号で静岡へ帰っていった。しかも、N700系…である。頻繁に新幹線を利用する私も、まだN700系は利用したことがない。羨ましい限りである。

明日からの1週間は、あまり無理しないよう心がけながら…と、ここまで私は、今日の更新で何回「1週間」と入力したのだろう?


4月21日(月)

起きられない…。ここまで体調がガタガタだったとは…!? 今朝は8時前に起きて特急踊り子号で三島入りするつもりでいたのだが、断念せざるを得ない状態になった。それで、またしても新幹線を決め込み、ギリギリまでベッドにいることにした。1週間の始まりが、こんな形になろうとは…。

咳も、まだまだ鎮まる兆しがみられない。咳が体力消耗の一端を担っていることもわかっている。本当なら、仕事を休んで静養したほうが良いのだろうけれど、新年度開始早々…それもゴールデンウイーク前の休講は、何としても避けたいのである。

そんなこんなで、ヨロヨロの体に鞭打って(?)仕事に向かった。新幹線は指定席を取り、列車到着直前まで待合室にいることにした。「きっと、帰りも新幹線になるんだろうなぁ…」と思いつつ、ホームに向かう。

今日のバッグは、今期最も重たい。私の講義ファイルの中でも1位と2位に相当する厚みと重みを誇る2冊を持ってきているのである。

私の座席は、11号車1番A席…最前列である。「足が伸ばせないじゃないか!?」と思ったが、幸い700系で運行のこだま号だったので、シートピッチに余裕があった。足を伸ばしつつ、気管支などに負担がかからないような体勢をとり、三島まで仕事のことも考えずに過ごすことにした。

国際関係学部へ向かう時は、午後からの講義とはいえ午前中に到着して準備にかかるのが常である。が、今日はとにかく講義に遅刻しないことを第一に考えたため、大学入りは12時半…。私に用事のある学生が何名か待っているような状態だった。

3時限目始業のチャイムを聴き、講義教室(721教室)へ行こうとした時、マイクがないことに気づいた。いつもなら「マイクがないなら、生声でやります!」などと明るく言えるのだが、今の私のノドでは250名弱の学生相手に生声で講義し続けるだけの力がない…。アチコチ探していると、2時限目に721教室を使用した教員がマイクを持って現れた。昼休み中、マイクを持ったまま別の場所に行っていたのだとか…。とりあえずマイクが見つかったので、急いで教室へ!

教室には、いつもながら大勢の学生が集まっていた。そろそろ、学生たちの座る位置が確定する頃である。そんな姿を確認しつつ、今日のテーマである「社会(学)とは何か?」を語る。おそらく、この講義で一番重要で、且つ基本的な内容となる。ノドの調子など気にせず、シッカリと解説を続けた。が、この講義ではいつも途中で出て行ってしまう、何度もKYな学生がいるので困る。毎回、必ず一人、佳境に入ったところで教室を出て行くのである。昨年までなら件の学生を捕まえに行ったところだが、「相手が嫌がることをする相手に、仲間意識など芽生えない!」と諦念の境地に達し、誠意ある学生のみ相手に語り続けた。

マイク探しのロスタイムが響き、講義終了時間である14時半を1分ほど過ぎてやっと解説終了。急いで4時限目の教室へ移動しようとしたが、学生への応対もあり、慌てずにゆっくり動くことにした。体調のこともあるし…。

そして、今日も休み時間を移動で費やし、4時限目「日本の社会」へ。教室は1556…すなわち5階にあるのだが、体調が悪かろうが私は講義の前後はエレベータを利用しないことにしているので、階段を上って講義に向かった。この講義は「文化とパーソナリティ論」に依拠しながら前半戦の講義は展開されるので、前回の「パーソナリティ」についての解説に続き今回は「文化」について解説をする。「culture」の機能の解説、もともとの意味などを講義すると、こちらはちょうど90分で講義終了!

しかし、体調が悪いのだから早めに講義を終えれば良かったものの、逆に体を酷使するような私…。

講義後、親しくさせていただいている中国語の先生から「学食で一緒にラーメンでも食べて帰りましょう!」とお誘いを受けた。いつもならカントン麺を食すところ、今日は体を温めるものが食べたいと思い、味噌ラーメンでも…と思っていたら、「回鍋肉ラーメン(味噌スープ)」というメニューを見つけたため、私はそれを頼んだ。なかなか美味しかった。それに、ボリュームもちょうど良い。

これで、明日以降への活力が蘇ってくれると良いのだが…。


4月22日(火)

昨日、帰宅して小腹が減り、カップヌードルを食べようとしたところ、一口ごとにむせてしまい、ノドがとんでもない状態であることを思い知らされた。それで、「もしかすると、以前処方された鎮咳剤があるかも…」とアチコチを探したところ、3日分くらいが残っており、それを服用したところ、咳の頻度は半減した。が、声が出にくくなってしまい、風邪をひいた時のような声になってしまった。どうやら、鎮咳剤の副作用で呼吸が乱れているらしい。だが、激しい咳は安眠の妨げになるだけでなく、体力の消耗につながってしまうので、とりあえず服用を続けてみた。

昨日の帰り道、みどりの窓口で乗車変更の手続きをした。昨日の「ぼやき」を読んでもらえればわかる話だが、体調さえよければ昨日の三島入りは特急踊り子号利用のハズだった。が、新幹線に乗ったため、踊り子号の特急券が未使用のまま残ってしまったことになる。特急券の有効期間は2日あるので、今日も三島だったらそのまま使用するところだが…。それで、差額を払って新横浜〜静岡間の新幹線指定席券に変更した。

それで、今朝は睡眠時間がタップリ確保できるハズだったのだが、昨夜パソコンのメンテをしていたら思いのほか時間がかかってしまい…。どういうワケか、私は時間がタップリある時でさえ睡眠時間が確保できないらしい。

それでも、朝はやって来る。予定通りの時間に起床し、予定通りに移動開始。そして、いつものひかり号に乗り込み、11時過ぎに静岡到着…。だが、いつも乗る静岡英和学院大学行きのバスがなかなか来ない…。5分遅れで静岡駅前にバスが到着した時は、他の系統も遅れていたらしく、バスは3台連なって現れた。おまけに、道路が軽く渋滞していて、いつもより大学到着が10分以上遅れた。とはいえ、到着は12時前…。講義の準備をして、ゆっくり昼食をとる時間は十分にある。

講師室で講義の準備をしていると清水先生が来られ、12時過ぎに一緒にお昼を食べましょうとお誘いを受けた。昨夜、ラーメンを食べてむせた時のことを思い出したので、温かい麺類は避けて、学食には珍しい春の天ぷら定食を注文した。これが、なかなかの美味! 今日一日を乗り切れるような気がした。

3時限目「国際関係論(国際政治学)」も5時限目「異文化コミュニケーション」も、今日の講義を終えると次は3週間後…。それで、とにかくキリの良いところまで話をして終えようと思っていたのだが、声が出にくいのでなかなか解説が先に進めず、90分まるまる講義に充てることに…。だが、「キリの良いところまで」という目標は達せられた。

体調のことを考え、帰りも新幹線利用にした。だが、大学始発のバスなのに、発車時刻を過ぎてもバスが現れない…。道路が込んでいたらしい。そのため、静岡駅到着も予想を遥かに超える遅延ぶり! うまくゆけばひかり号に乗れたのだが、新幹線特急券を購入している間にタイムオーバー。

まだ火曜日だというのに、すでにグロッキー状態の私…。とにかく、体力を温存しながらゴールデンウイークまで乗り切らないと…。


4月23日(水)

今朝も起きることが出来ず…。結局、三島往復は新幹線利用である。さらに、妙なテンション…。

国際関係学部の講義は、今日と来週月曜日を以て4月の出講が終わる。5時限目「日本社会(留学生用)」は週1回の通年講義なので何とかなるのだが、3時限目「社会学」と4時限目「日本の社会」は週2回のセメスター講義のため、今日の展開次第によっては中途半端な状態でゴールデンウイーク入ってしまう…。

なのに、こんな大事な時にノドの具合が…。「体調も変な感じだし、なるべく早めに講義を終えるようにしよう!」と思ったのだが、体調が悪いのでスパートもかけられず、結局今日の3コマすべて90分まるまる話し続け、休み時間さえとれない状態であった。自分で自分が腹立たしく思えてしまうほど、ペースを上げられない…。言葉がスムーズに出てこない…。何度も同じような内容を講義してきているのに、なぜか解説が停滞する…。

仕事に入ると体調が悪いことを忘れてしまうのが、私の悪いクセ。そのクセのせいで、体調の回復はいつも遅れる。あともう少しでゴールデンウイークだという気持ちが、その性質に拍車をかけてしまっているのだろう。「あともう少し頑張れば、倒れてもいいし…」ということを、意識無意識にかかわらず思っているのである。

法学部の加藤君、温かな心遣いありがとう。君の応援でもう一踏ん張りできそうな気が…。


4月24日(木)

今朝はスッキリ目覚めた。睡眠時間が長かったワケでもなく、何が原因だったのか…と考えてみたところ、別の鎮咳剤を昨日購入した際、「毎食後、これを一緒に飲むと良いですよ!」と勧められたドリンク剤が体調回復に一役買っているような…。咳を止めるついで(?)に、疲労回復まで実現されるとは!?

とりあえず、爽やかな目覚めだったので、今日の講義がうまくいきそうな気がした。その上、いつもなら遅れてくる京浜急行がダイヤ通りの運行…。結果、いつもの木曜日より1本早い横須賀線に乗ることが出来、予定より早く松戸に到着した。が、ここで降雨…。だが、大して気にならなかったのは、体調の回復が関係しているような気がした。

松戸歯学部の「社会学」は、今日で講義3回目…そして、今月最後の講義となる。来週はゴールデンウイークで休校のため、「続きは来週!」というのは無理である。が、今日からテーマが変わり、さらにそれが “連続もの” であるため、講義の構成に少々工夫を凝らさないといけなくなってしまった。そこで、今回の講義が連続ものであること、休み中にもテキストやノートで確認をすることを学生たちに伝え、何とか講義を成立させた。

1時限目を終えても、雨は降り続いていた。そのためなのか、道路が異様な混み具合で、いつも乗る常磐線に乗り遅れてしまった。だが、余裕を持って移動していたため、法学部大宮キャンパスには講義30分前には到着。そして、私の到着を待っていたかのように、次々に学生が…。

3〜4時限目「社会学」は、受講者制限の掲示を出してもらったのにもかかわらず、まだ「今から授業、出られますか?」などと言ってくる学生がいる。今まで何のアプローチもせず、友達から “情報” を得て、それで今さらながら…という感じなのである。また、受講者制限の特例として「特別な事情があってオリエンテーション講義(初回の講義)に参加できなかった学生については考慮する」と書かれているのを悪用し、「実は初回の講義、親類の法事があって、出席できなかったんです」と言ってきた学生もいた。私が「毎年ウソの申告で何とかしようとする者がいるので、法事に参加した証明となるものを持ってきた時点で受講許可は出せるけど…。証明するものがなければ、法事の詳細を書いて提出するとか…」などと促すと、「あぁ、そうですか…」と目が泳ぐ。最近は、初回の講義に出ず、受講許可が出なかったのにもかかわらず「教科書、買っちゃったんで…」と “既成事実” から受講許可を求める学生も…。

とりあえず、法学部のほうも今日・明日が今月最後の講義となるが、こちらは都合良く今週の内容で一段落。だが、「社会(学)とは何か?」と語るだけに、油断は禁物。1年間の講義中、一番緊張する時期である。それにしても、ものすごい人数が教室に…。

講義後も雨はやむことなく(昼過ぎに晴れ間が広がったのだが…)、雨の中を帰途に就いた。途中、「同行者」からメールが入る。先日、「同行者」が静岡市内の量販店でビデオデッキのリモコンを購入した際、私のポイントカードにポイントを付与してもらった。が、そのリモコンがデッキと相性が悪くて返品しようとしたところ、「ポイントカードを一緒に持ってきて下さい」と言われたらしい。それは当然のこととして、ポイントカードは現在私のもとに戻っているため、このカードが「同行者」の手元にない限り返品も出来ない…。それで、家に帰る前、急いで文具店で封筒を買い、ポイントカードを速達で郵送した。

さぁ、今週はあと2コマ、今月としても4コマを残すのみ。この勢いで何とか乗りきらなければ…。


4月25日(金)

今日で今週の講義を終えることになるため、出来るだけ “万全” に近い体調を目指して(?)昨夜は23時過ぎに就寝した。が、その後なぜか2時間おきに目が覚めて…。結果、まとまった睡眠が取れなかったため、目標としていた時間には起床できず。ただし、予定してた電車には間に合って、予定通りに法学部大宮キャンパスに到着した。

ここでの「社会学」は先週で受講者制限をしたのにもかかわらず、まだ「本当に、もう受講できないですか?」と聞いてくる学生がいる。留学生に関しては考慮するという条件もあってか、今日になって「初めて出席するのですが、受講を許可して下さい!」という留学生が来た。先週までは別の講義に出ていたが、その科目の受講をやめて私の講義に切り替えたのだという。留学生の友達が多数受講していて、その上で何らかの情報が入り、私の元を訪ねてきたのだと思うが、受講を取りやめる講義の担当者には何の挨拶もなく、あっさりと自分の欲求のために動くのは、やはり日本的ではない。が、最近は日本人学生でさえ同様のことをするケースが多い。昨日に続いて「社会(学)とは何か?」を語ったが、件の留学生には何か伝わるものはあったのだろうか…?

例によって、昼休みの間に通信教育部への移動…。道路も空いていて、バスも順調に運行し、先週よりも早く大宮駅に戻れたのだが、なぜか乗った宇都宮線は先週と同時刻…。よって、通信教育部到着も、先週と同時刻…。

4時限目「社会学」では、最初に受講届の提出を求めた。が、提出された受講届の3分の1が、一部未記入のまま…。それで、キチンと全てを埋めて再提出するように求めるも、なかなか自分のミスに気づかない学生がいて、その学生の表情が険しくなっていくのを見た。まるで、私がイジワルしているかのように思われたのだろう。その時の私の感情は、ちょっと大袈裟に表現するなら「これから1年近く教えを乞う者に、未完成の受講届を提出するとは何事か!?」という感じである。また、回収作業中に数名の学生が「先週授業に出ていないので、受講届の用紙をください」と言いに来た。それらの学生に「あなたにはあなたの都合があるのかも知れないが、私には(今は受講届を回収中であるという)私の都合がある!」と、半ば突き放したような回答をした。相手の都合を考えず、自分の都合ばかりを優先する学生が、アチコチで目立つようになってきた。さも、自分の都合を主張するのが当然の権利であるかのように振る舞われるのを見ると、ますます社会学という学問の必要性を痛感する。

講義の途中までは教室に “張りつめた緊張感” と “重い空気” を残したまま展開し(これは予定通り)、中盤以降は少しずつ雰囲気を緩めつつ話をする。何気なく教室の学生数を数えたら、先週よりも人数が少ない。さらに、今日が初参加の学生が10名近くいたので、先週の私のパフォーマンスを見て受講を取り消そうと考えた学生が出ているのかも知れない。私がこのようなパフォーマンスをとるのは、本気で講義を聴きたいと、本気で社会学的な知識を得たいと思っている学生だけを相手にしたいと思っているからである。「時間的にちょうど良いから」とか「友達も履修するから」などという目的の学生がいても仕方がないことなのだが、それでもやっぱり “ヤル気” のある学生を相手にしたいと思うのである。

講義後、何となく自分の仕事の虚しさを感じ、しばらく講師室でおとなしくしていたが、いたたまれないような状態になったので帰ることにした。講師室を出て、守衛さんに挨拶をしようとしたところで、偶然にもキングジョー07さんと遭遇する。それで、お茶を飲んで話をすることになり、私のリクエストで神保町のさぼうるに行くことに…。ここで色々な話をしつつ、私の “ぼやき” をキングジョー07さんに聞いてもらい、日が暮れる前に再び水道橋方面へ歩き、駅で解散(?)となった。

明日から、また天気が崩れるらしい。まぁ、明日は出掛ける用事も特にないし、部屋でじっとしていれば…。


4月26日(土)

このところ、パソコンの調子が今ひとつ…ということで、大メンテナンス大会(?)を昨夜実施した。が、その作業が終了したのが朝の6時過ぎ…。このまま寝ないで一日を過ごそうかとも思ったが、体に悪いので少し眠ることにした。そして、12時ちょっと前に起床。

お昼は何を食べようか…と悩んでしまったので、とりあえず近所のコンビニに行くことにした。しかし、私のお気に入りの弁当はなかった。最近、その弁当が見当たらず、少々残念な日々を過ごしている次第。

帰宅して食事をしている最中、何やら頭痛の気配が…。今日はオフなので、出来たら鎮痛剤は服用したくない…。しかし、痛みは容赦なく襲ってくる…ということで、痛みの一部である肩に湿布を貼り、様子を見ることにしたが、思うに任せぬ状態が続く…。

洗濯などをしつつ気を紛らせ、痛みを忘れようとするのだが、忘れようとすると逆に痛みを意識してしまうのが常…。

もうすぐ4月も終わるワケだが、このところ毎日のように門下生からのメールが届く。例年以上の本数である。就職活動や体調不良その他で授業を欠席するという申告メールが多数を占めるが、中には講義内容を実践したことの報告や、昨年までの講義の感想など、その傾向は多岐にわたる。こういうメールを読んでいると、気力と勇気がみなぎってくるような感じがするのだが…。ただ、やはり現実をもっと見つめて講義に研究に取り組まなくてはならないということを肝に銘じておく必要もあるだろう。

今日は、オリンピックの聖火が長野を走る日である。だが、やはり騒然とした雰囲気の中で逮捕者まで出てしまったという。世界中から、これほどまでに歓迎されないオリンピック(の聖火)というのも珍しいのではないか? そして、そのことを国民に正しく報じようとせず、騒動の意味を理解しない開催国…。IOCの決定で開催地となったワケであるが、立候補するほうも決定するほうも、そこがオリンピックに “相応しい” かどうかを見極める必要があるのではないか?

“相応しい” に関して、こんなニュースも。以前から不仲説の流れていた芸能人夫婦が離婚した。夫である芸人は、これで3回の結婚に失敗したことになる。結婚に向かない人なのかもしれない。だが、「それでもこの人は結婚できるんだよなぁ…」と、一度も結婚したことのない私はちょっと羨望に近い感情を持ってしまう。病んでるなぁ…。

夕方、少し頭痛が和らいだのでパソコンのメンテナンスの続きを始めたところ、パソコンから全てのサウンドが鳴らなくなってしまった。クリック音も、エラー音も、ウィンドウズの起動音もシャットアウト音も、何もかもが鳴らないのである。サウンドの設定を変えたり、デスクトップテーマを元に戻したりしたが、何ら改善されず。何度も再起動を繰り返すが、好転せず。「もうダメだ!」と諦めかけた時、スピーカーの電源が入っていないことに気づいた。

やっぱり、病んでるなぁ…。

とりあえず、体を休めておかなければ…。


4月27日(日)

鎮痛剤というのは「痛みを鎮める」ためだけのもので、「痛みの原因を治癒する」ためのものではない。鎮痛剤が効いている間に痛みの原因が治れば良いのだが、ここ数日は鎮痛剤の多用が続いている。どうやら、痛みの原因が根深いらしい。今朝も頭痛で目が覚めた。

今日は休日なので寝て痛みを忘れることにしたが、そんな簡単な痛みでもなく、結局昼過ぎには起きて食事をとることにした。そして、部屋の窓を開けて換気をした。部屋の空気が少し入れ替わったのだが、頭痛を忘れ去ることはなかなか出来ず。その時、ちょっとした用事を思い出したので、気分転換も兼ねて出掛けてみた。外にいると、色々なことに注意を奪われ、頭痛から解放されたような心地がしたが、帰宅寸前で元の木阿弥…。だが、朝ほどではないのが良くわかった。

しかし、何とも言えぬ違和感、そして圧迫感…。

5月1日に『相棒 ―劇場版― 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』が公開されるため、テレビ朝日では『相棒』の特番や再放送が毎日あり、水谷豊や寺脇康文を見ない日はない! 「相棒」好きな私にはありがたい限りだが、こういうサブルーチンは商魂の猛々しさを見せつけられているようで、新種のサブリミナル効果のようにも思える。どのテレビ局でも、ドラマの新シリーズが始まる前や映画化された時は、やたらと再放送が…。しかし、『はぐれ刑事純情派』のように、新シリーズが始まるワケでもないのにお昼の再放送の王者的なドラマであり、「安浦刑事のような人が日本の警察のトップになったらなぁ…」という別の感情が芽生える場合もある。

今日は私の体調だけでなく、メールソフトかメールサーバの調子も変だった。受信できても送信できない…。SMTPサーバの異常と考えるのが一番妥当なのだが、本当にそうなのかはわからない。もしかすると、プロバイダのセキュリティ設定が変わったのかも知れない。もっとも、メールソフトでSMTPサーバ設定を変更すれば良いだけの話ではあるがた、だ面倒なだけで…。

明日の講義を終えると、今月の講義を終えたことになる。そして、ゴールデンウイーク突入!


4月28日(月)

かなり飲んで帰っての更新…。

今日でゴールデンウイーク前の講義が終了。そのため、今日は何としても万全の体調で出講したかった私は、昨夜23時前に就寝し、頭痛もちゃんと抑えて、特急踊り子号で三島入りした。今日は学生へのサービスプリントを刷る必要があったので、11時前に国際関係学部に到着したかったのである。そして、目標をクリアし、印刷機のラッシュアワーを避けて悠々と印刷…。

3時限目「社会学」は、相変わらずの大盛況…。とりあえず、今日までで基礎編を終えておきたかったので、念入りに且つスピーディーに「社会的動物」たる人間の特徴を語る。丸々90分語り続けてしまったが、とりあえず第1関門をクリアしたような感じである。

4時限目「日本の社会」は、日本(人)的「甘え」の考察がメインテーマだが、その前に先週水曜日のテーマであった「縮み志向」も関するちょっとしたテストを行い、受講学生が如何に日本人化されているかをチェックしてもらった。講義を聴いて “理解したつもり” で終わるより、実際に種々の確認作業を通して自分の理解度を知るほうが効果的だと思う。今日の小テストは、毎年この科目で行っている作業であるが、受講学生の違いでノリは変わり、盛り上がったり盛り下がったり…。今年は “やや受け” といった感じである。

講義後、急いで片付けを済まし、三島駅へ急ぐ。18時に渋谷駅で大学時代のクラスメイト2名と久々の再会をする約束があるので、16:49発のこだま号に何としても乗らなくてはならなかったのである。何とか予定していた新幹線に乗り込み、渋谷にも約束の時間に間に合ったが、どうやら私が一番乗りだったらしい。

数年ぶりの再会を喜び合い、一次会は韓国料理店でしみじみ語り合い、二次会はカラオケで盛り上がり、あっと言う間に4時間以上が過ぎていた。それぞれに歳はとったが、あの頃の面影が残っているのを嬉しく思った。大学に入学してから23年の年月が流れても、変わらぬ何かがあるような気がした。

そんな青春時代(?)を思い出しつつ、久々に飲みまくった私であった。たまには、そんな日があっても良いのかな…。友情に乾杯…なんて感じかな。


4月29日(祝)

昨日は、ちょっとはしゃぎ過ぎた…。でもまぁ、そのくらい楽しかったということなのだが…。それで今日は、正午過ぎまで起きられなかった。「どうせ、今日は休みだ!」ということで、気持ちが緩んだのだろう。何しろ、前回会ったのは記録の上では2002年8月2日らしい。この時も、今回とメンバーが同じ…。

最近、中学校や高校の部活動で事故が起きると、その記述の最後に「顧問の教諭は、その場にいなかった」的な記述をするマスコミが多すぎるように思う。いかにも事故が「教員の怠慢によって引き起こされたもの」だと言わんばかりである。教員には教員の、別の仕事がある。その仕事の合間に部活動の指導をする。年がら年中、部員の管理(監視)ばかりしていられない。なのに、最近は「教育荒廃」が大好きで大好きでたまらないマスコミのせいで、善良な教員までもが犠牲になっている。

それに、部活動ではない場面での問題も、いかにも責任の全てが教員にあるかのような記述をする。そこに至るまでの生徒の不祥事は詳述せず、結果的に教員ばかりを責め立てる。「なぜ、教員はこのようなことをしたのか?」ということは言及せず、問題性のある部分ばかりをピックアップして焚きつける。

そして、その記事をネット上で公表し、コメント欄をつけ、状況(情況)判断能力の乏しい者たちからの共感を得ようとする某ポータルサイト…。魂胆が見え見えである。こういう風潮が、教員の威厳も何もかもを奪うのかも知れない。

昭和の学校は、昭和の教師は、おそらく今のような事態に陥ることなど考えてもみなかったのではないだろうか?…などと、無理に「昭和の日」と結びつけてみた。

夕方、いつもの調子に体力が戻ってきたので、買い物と気分転換を兼ねて横浜に出掛けた。ついでに、食事もしてきた。だが、人ごみに酔いかけたので、早めに帰宅することにした。どうやら、突っ走りすぎた4月の疲れがドドドォ〜ッと押し寄せてきたらしい。

かといって、ジッとしていられるような私でもなく…。


4月30日(水)

Jリーグの試合中、主審が選手に暴言を吐いた…というニュースを見た。たしかに、主審が冷静さを欠いていたのでは正確なジャッジなど出来るハズがないし、主審であるが故に求められるマナーもあるだろう。が、選手たちが南米の選手のマネをして大袈裟にアピールしたり、挙げ句の果てに審判へ暴言を吐いても何らニュースにならないのは、不公平ではないのか? 技術的にまだ日本人サッカー選手はヨーロッパや南米に追いつけていないように思われるが、アクションだけは立派に模倣する…。数年前から、Jリーガー(一部の選手ではあるが)が日本人的な慎ましさとか相手を思う慈悲などを失い(これはプロ野球にも言えること。インタビューの答え方など、聞くに堪えないものが多すぎる!!!)、試合を裁く審判へも敬意を払わぬ態度を目にしているうちに、Jリーグへの関心が覚めてしまった私…。

もっとも、“カード乱発” だの “ゲームメイクをぶち壊す審判” などもいて、それはそれで腹が立つのだが…。

スポーツネタをもう1つ。ある女性タレントがテレビの競馬番組に出演していた頃、彼女が “本命” とにらんだ馬はどんなに人気があっても惨敗するというジンクスがあった。ジョッキーたちも「お願いだから、私の乗る馬を “本命” にしないでください」と懇願したが、彼女は逆に「いいえ、(馬の)名前をいっぱい書いてあげますから!」と応じず、ことごとく惨敗へと追いやった。おまけに、件の番組さえ終了させてしまうほどのデスノートぶりを発揮した。これは、かなり有名な話である。

その女性タレントが今年、日本を代表する柔道選手と結婚した。しばらくの交際期間を経ての結婚だったという。だが、時期をさかのぼると、女性タレントと柔道選手の交際開始期あたりからその選手はことごとく惨敗し、結局は北京オリンピック代表の座も獲得できなかった。

単なる偶然だとは思うが、彼女に応援される勝負師たちはことごとく惨敗する。しかし、ここまで来ると「単なる偶然かなぁ…?」という疑問が生じ、社会科学者を生業としている私にさえ「絶対にお付き合いしたくないタイプ」と思わせてしまうような、特異な運勢をお持ちのタレントさんである。

いきなり「なぜっ!?」と思われるような話題から述べたが、特に深い理由はない。ただ、ちょっとしたモヤモヤが以前から抜けず、それが気になって仕方がなかったため、あえて冒頭で2つ紹介した次第である。

今日も、良い天気だった。暖かな…というよりも “夏の入口に到達しているような” 感じさえする。何を着て出かけるか、ちょっと判断を誤っただけで大変なことになる。明日から『相棒 ―劇場版― 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』が公開されるため、「ちょっと散歩がてら、映画館で前売り券でも買ってこよう!」と思って昨日までと同じような格好で出掛けた私は、判断を誤ったことに京浜急行の車内で気づいた。ジワジワと、体中から汗が…。さらに、車内は冷房がガンガン効いているのに、乗客はほとんどが半袖姿…。横浜でみなとみらい線に乗り換えると、その傾向が加速する。新高島で降りると、そこは南国リゾート疑似体験状態だった。

すぐ前売券を購入しようと思ったが、それらしき表示がない…。はたまた、上映館を間違えたのか? しかし、私の記憶に間違いはないと判断し、インフォメーションカウンターで問い合わせた。すると、「(『相棒』の)前売券は完売しまして、今ですとチケットカウンターで予約を入れていただくことになりますが…」と言われた。さすが『相棒』である。完売は、ファンが大勢いることの証しだろう。そして、今日の今日まで「前売券、買う必要あるのかなぁ…」などと思っていた私の浅はかさ…。ただ、最近の映画館…特にシネコンなどは座席指定制の所が多いため、ネットであらかじめ座席を押さえて劇場へ行くほうが確実というご時世。前売券は若干の割引がかかるものの、鑑賞当日に窓口で座席指定を受けなくてはならないことが多く、利便性と確実性には乏しくなってきている。ただ、前売券にのみ付いてくる “おまけ” 目当ての購入なら、今日の状況は決して諦めのつくものではないと思う。私は、作品を鑑賞できたら、それで全く問題がないのだが…。

「せっかくだから、映画でも観て帰ろうか…」とも思ったが、一人で昼間から映画を観ても…、それに観たい映画がないので、すぐ映画館を出て、久々にセキチューへ。消臭剤や漂白剤、柔軟剤などを買っておかなくてはならなかったのである。いつも外出のたびに買い忘れてしまい、帰宅して「あぁ〜っ!」と思う日が続いていたが、今日はシッカリ記憶していた次第。そして、「あぁ、忘れん坊で良かった!」と思うひととき…。一例を挙げると、いつも使っている消臭剤が、いつものスーパーの価格より200円も安いのである! 喜び(?)に我を忘れた私は、“ついで買い” に走ってしまい…。それでも、予算内にキッチリと収まってしまうのだから、ホームセンターのありがたさ…である。

今日を以て4月は終了! 単純計算ではあるが、これで今年も3分の1が過ぎたことになる。充実していたのか、あっと言う間に過ぎてしまったのか、自分ではちょっと判断つきかねる状態…。


今月のぼやきトップページへ