2008年5月のぼやき



5月1日(木)

私の出講先は、ゴールデンウイークに飛び石で連休を作らぬよう、4月29日から5月6日まで休みの所が多い。ただ、火曜日は講義回数が少ないということで6日を通常授業日にしている大学もあるが、私が火曜日に出講している大学はカレンダー通りなので、次の仕事は7日から…ということになる。

連休の間、講義の準備などしつつ、昨年までの講義がどのように評価されているのかを確かめるべく、ウェブ上に散らばっている情報を探ってみた。すると、今年初めて私が出講している大学の学生が、私の講義をたった2〜3回出席しただけで "決して好意的ではない記述" で評価していた。本人が私の真意を理解しようとしておらず、ましてや私の真意を受け入れようとする心も持たず、たった2〜3回で全てを悟ったかのような記述をしている。言っておくが、その大学へは今年初出講…。

講義の最中に何度も何度も「人間は、自分の育ってきた環境・経験・価値観によって物事を判断しやすい」と言い続けてきたが、この学生には全く響かなかったということである。ウェブ上の記述から、どの学生によるコメントかわかってしまったのも嘆かわしい。本人は、実際に私がそのコメントを見ることなどないとでも思ったのだろうか? それとも、ワザと見せつけるように記述したのだろうか? いずれにせよ、個人が特定されるとは思っていなかったに相違ない。

この学生、おそらく劣等感の固まりである。確かめたワケではないので断言は出来ないが、「劣等感が精神の大半を占めていなければ、あのような記述にはならないだろう」「今までの人生の中で、誰かに誉められて喜んだことがないのだろう」という内容だった。腹が立つ以前に、その学生を哀れに思う。その大学には良い学生も多いので、逆にそういう学生が目立ってしまう環境にあるような気がする。

せっかく「異文化コミュニケーション」という講義を受けているのに、目の前の異文化を受け入れられないなんて、かわいそうだ。ましてや4年生…。そして、私の講義は選択科目…。イヤなら履修しなければよいだけなのに、それでも単位がほしいのかねぇ、この学生…。ここでその学生の名前を挙げてやろうかと思ったが、私と違って相手は単なる私人なので自粛する。ただ、そうされた時、私の抱いた感情を理解するのだろう。そして、自分のことは棚に上げ、私を非難するに相違ない。

講義内容や教師を評価するサイトがあるのなら、教師が学生の受講態度などを実名で評価するサイトがあっても良いのでは? そうすれば、ウェブ上で自分が評価されてどんな気分になるのか、わかるのではないだろうか…。が、これは一歩間違えると泥仕合を演じることになるので、おそらく実現されることはないだろうが…。

しかし、教師を非難しながら講義に出る心境が、私には理解できないのである。それなら、私の代わりに講義してみればどうだろう? 私など足元にも及ばない、素晴らしい講義をしてくれるのだろうか? まぁ、無理だろうが…。口先だけの輩を相手にするのはムダな作業だが、一度どこかのタイミングでイヤミの1つも言ってやりたいところ。

…というより、そんなチクリサイトで意見せず、私の所に来て意見しろっ!

こんな状況が、私の頭痛を悪化させているのかも知れない…。最近、鎮痛剤の服用量が増えているのがちょっと気になる。今日は絶対に、今井医院で受診しなくてはならない。

ぼやきついでに…。

「日本人メジャーリーガーのパイオニア的存在」と言えば、野茂英雄。その野茂がロイヤルズを解雇され、横浜ベイスターズが獲得に興味を持っている旨の記事が某ポータルサイトで賑わっていた。そこにつけられたコメント欄に「巨人ならともかく、横浜の社長が偉そうなことを言うな!」とか「横浜のクセに…(以下省略)」という内容のものがいくつかあり、「これが日本のプロ野球をダメにする発想なんだろうなぁ…」と思った私である。この場合、「巨人が悪い」という意味ではない。野球を見る側が「巨人」だけを特別扱いすることに嫌気がさしているのである。

12球団は、どこも同じ権限を持っている。ただ、野茂英雄の件に関して言えば、彼が近鉄バッファローズを任意引退選手として退団して渡米した後に近鉄球団が消滅し、バッファローズはオリックスに吸収合併されているため、彼の日本球界での拘束権はオリックスにある。よって、オリックスだけが別格なのである。おそらくそんなことも知らずに(知っていたとしてもお構いなしに)「巨人ならともかく…」などと言っている輩が多いのがイヤなのである。

「なら、巨人が交渉するのは良いのか?」「巨人だったら何をしても良いのか?」という疑問が生じる。それが「空白の一日」にもつながっているのだろう。私の巨人嫌いは、こういう背景が強まるに連れ、根深くなっていったのである。子供ながらに「大人はキタナイ!」「巨人はキタナイ!」と心を傷つけられたものだった。こういう形でアンチ巨人に回った日本人は、決して少なくない。

みなとみらい(新高島)のツツジ左の写真は、先月末にみなとみらい(新高島)で私の目と鼻を奪ったツツジの花である。甘い香りに誘われて、その姿に惹きつけられ…。決して珍しい光景ではないのだが、どうしても写真に収めたくなり、しかしデジカメを持って出るのを忘れてしまったため、携帯電話のカメラ機能を使ってみた。よって、ぼんやりした印象の写真になってしまっているが(オリジナルは、もっとサイズが大きいのでハッキリしていたが…)、天気が良かったので雰囲気だけは出ているのでは…。

天気…といえば、先週の天気予報では「ゴールデンウイークのお天気は、概ね良好です!」などと報じられていたのに、今日の天気予報で「明日は天気が崩れます!」と…。ここまで好天が続き、ポカポカ陽気だったのが小休止状態に入る…ということかも知れない。晴れてばかりだと水不足にもなるだろうし、降るべきものは降らなければ夏になって大変なことになるだろうし…。


5月2日(金)

昨日の更新は、2度に分けて行った。最初は、日付の変わった頃。本当はそこで更新作業を終えようと思った。そうしないと、止めどなくぼやき続けてしまいそうな気がしたからである。しかし、夕方になって気が済まなくなり、2回目の更新作業をした。

昨夜は3時過ぎに就寝したこともあり、今日は昼前まで起きられなかった。昨日の天気予報の通りに雨が降っているのかわからなかったが、ベランダや玄関前がシットリしているのを見て、天気予報が当たっているのがわかった。ただ、ずっと雨が降ったワケではないらしい。連続して雨が降り始めたのは午後だった。

本降りになる前に、ヨドバシカメラ横浜までプリンタのインクを買いに行ってきた。昨日のうちに行けば良かったものを、昨日は何だか体がだるくて、部屋で講義の準備だけしていた。それで、プリンタのインクが消耗したのである。「これだけ念入りに講義の準備をしたり資料作成をしても、不誠実な学生が誠意を踏みにじるんだよなぁ…」などと思いながらの作業は精神衛生上よろしくないが、そんなマイノリティ学生よりも "私の講義を楽しみにしてくれているマジョリティ学生" のことを思いつつ準備することで、作業効率が上がる。単純なものである。

往きは傘をささなくても歩けるような降り方だったのだが、買い物の途中で雨の勢いが強まってきて、傘なしで歩くのはちょっとキツイような感じになってきた。「これは、しぶとく降り続きそうな雨だなぁ…」と直感的に思った私は、寄り道せずに早めに帰宅した。そして、帰宅してしばらくすると、窓を雨が打ちつけてきた。

テレビのニュースで「明日から、ゴールデンウイーク後半です!」と言っていたが、暦通りに仕事をしている人は明日からやっと連休である。「同行者」も、今日までお仕事…。「ゴールデンウイークも会おう!」と約束していたが、私が一足も二足も先に連休に入り、「同行者」の休みを待つような状態になっている。休み中、何もせずにダラダラしていたワケではないが、世間的には楽をしているように見られていると思う。私だってちゃんと仕事はしているのだが、申し訳なく思えてくるのである。それで明日は「同行者」の荷物持ち…ではないが、私が静岡に最初に出向き、顔なじみの店をアチコチ訪ね、それから横浜に一緒に戻るというプランを立てた。

と言うことで、明日からの "暦通りの連休" は、まず静岡からスタート!…の予定。

静岡…と言えば、昨日テレビを見ていたら静岡ローカルのグルメ紹介番組のレギュラーでもある大食い娘が、2週連続で東名高速のパーキングエリアの名物料理完食をしていた。番組中、日本坂PAでテンジンヤの "しぞーか(静岡)おでん" が紹介されると、「えっ? しぞーかおでん?」と、さも初めて知ったかのような対応をし、さらに「初めてのお味に大満足!」などとナレーションが入った。「おいお前、結構昔から静岡ロケでおでんを食べまくってたよな!? 店一軒を貸し切りにして、店にあるおでんを全部食べたよな!?」と、テレビに向かって叫び続けた私であった。系列局ではないからとはいえ、今回は全国ネット放送だからとはいえ、食べ慣れたものを前にして驚いたり「初めてです!」的な態度をとるあたり、テレビ的 "ヤラセ" というヤツなのだと思われる。静岡県民も、きっと私と同じ感情を抱いただろう。

だが、最近思い始めたのだが、その大食い娘はちょっと調子に乗りすぎている(番組を盛り上げるための演出だとは思うが)。彼女の行為を見ていて、私はちょっと腹が立ってくるのである。「とにかく、バンバン大食いしてもらいたい!」というテレビ局側の思惑もわかるが、この地球には食べたくても食べられない人々がいるということを忘れ、食への感謝が希薄な企画ばかり…。この大食い娘、食への感謝を忘れているなぁ…。

それに、"大食い" は芸なのか? いくら食べても満腹感を覚えない者は、地球の驚異ではないのか? 食への冒涜ではないのか? 企画が行き詰まると "大食い" に走るのは、何とも安易な発想ではないのか? 何が "黄金伝説" だ!? 私は、単にPAの名物料理が見たかっただけで、大食いになど興味はないのだが…。それと私は、大食い娘のギャルメイクがちょっと苦手…。

おっと、これは失敬…。細かい事が気になるんですよ。僕の悪い癖!杉下右京ふうに)

最後に、ちょっとトーンの違う話を…。

今、NHK-BSで毎週日曜日21時から韓国ドラマ『ファン・ジニ』が放送中である。ファン・ジニ(黄真伊)というのは、李朝中宗期(16世紀)の伝説的妓生(キーセン)であり詩人である。彼女の才色兼備さは、多くの名士を虜にしたという言い伝えもある。韓国では今回のドラマの他にも小説化・映画化された人物である。韓国に興味を持っていたこともあり、以前よりその名は知っていたものの、テレビで見られるようになるとは…。日本で「キーセン」と言うと、良い印象を与える言葉ではない。かつて、日本のスケベオヤジたちが金にモノを言わせて韓国で買春をする「キーセン旅行」なるものがあり、それが日本でのファン・ジニ評価を妨げたのだろう。そのドラマを私は、ほぼ毎週見ている(1回だけ見逃してしまった!?)。最近の韓国ドラマは音楽が素晴らしく、それでサウンドトラック盤(OST)を購入しようと思い、先日Amazon.co.jpで日本盤を注文した。それが今日の午前中に届いたのだが…、韓国で発売されたものより収録曲数が少ないのである! まぁ、主題歌や挿入歌はシッカリ収録されているし、基本路線は抑えてあるのだから通常はこれで満足できるのかも知れない。だが、私には気に入らない…。それで、韓国盤を取り寄せるべく、ネットで注文…。こうして私はお金を浪費してしまうのかも知れないが、韓国大衆文化研究のためと思えば…。ただ、日本盤にはDVDが付いているので、その分は "お得感" がある。要するに、日韓両バージョンを揃えた気になれば良いのであろう。細かい事が気になるんですよ。僕の悪い癖!

ちなみに、『ファン・ジニ』の主演であるハ・ジウォンは、昨年私が渡韓した際に鑑賞した『一番街の奇跡』の主演であり、また日本では『チェオクの剣』として知られる『茶母(タモ)の主演でもある。大衆文化に限って言えば、日韓の意識はかつてとは比べものにならないくらいに近くなっている。これが、他の側面にも波及してくれれば…。


5月3日(祝)

横浜では、昨夜からの雨が午前中も降り続いていた。昨夜は雨が窓を叩きつける音でなかなか眠れず、3時前まで講義用の配付資料やCDの再編集をしていた。

それでも、しっかり7時間睡眠…。起きて着替えて、昨夜の続きの作業を少しだけして、急いで家を出た。が、外はザーザー降り…。今日は新幹線で静岡へ行くことになっていたのだが、現地はどうやらとっくに雨が上がっているらしいということで、折りたたみ傘をさして出掛けた。新横浜を新幹線が出発しても雨の勢いは変わらなかったが、小田原手前で青空が見え始め、静岡県内に入るとすっかり晴れ渡っていた。

新幹線は150%の混雑…。おまけに、ひかり号…。だが、幸いにして指定席を確保できた。710円増しとはいえ、確実に座れるのは気分的に楽である。が、乗降口付近の自動ドアに折りたたまれたベビーカーが横倒しになって放置されていた。みんあ、それをまたいで座席へ行かなくてはならず、ヘタすれば足を引っかけて転んでしまう恐れもある。ベビーカーのすぐそばの座席には、若い夫婦とその子供、そしてその子の祖父母が一列に座っていた。それで、お節介だとは思いつつ私は「あの、これ(ベビーカー)はそちらさんのものでしょうか?」と聞いてみた。すると、「あっ、違いますねぇ…」と言われ、会話終了。「せめて、違いますけど、危ないですね。どけておきましょう!」くらい言って欲しかったのだが…。被害者を出さないために、夫婦の座席の後部にベビーカーを押し込んだ。

静岡駅には12時過ぎに到着。その後、「同行者」と合流し、久々にトロロ屋でランチ。私はいつも「鰻茶とろろ膳」か「鰻茶とろろ定食」(どちらも、ほとんど内容は同じ)を注文する。これ以外のものを私が注文したことがあったかどうか「同行者」に訪ねてみたが、「ないんじゃない?」とのこと。


食後、バスに乗って茶空間へ向かった。新静岡を出発したバスは、すぐに信号で停車。その時、一人のおばさんが恐る恐るバスに近づき、「乗せてもらえるかなぁ…」というような雰囲気を醸し出していた。だが、運転手さんがおばさんに気づかず。おばさんはスッカリ諦めて、バス停のベンチに腰掛けてしまったのだが、そこへ高校生くらいの少年がバスに向かってダッシュしてきた! そして、運転手に猛烈アピール! すると、運転手さんは少年に気づき、入口のドアを開けた。すると、このバスを諦めたハズのおばさんが「えっ?」というような顔をするや否や、オドオドとバスに近寄り、少年の後に乗り込むことが出来た。

良かったねぇ、おばさん! そして…少年、ナイス!

茶空間といえば、先月は私ひとりで伺ったのだが、今回は "いつもの" 訪問スタイル! 一昨日が八十八夜だったので、良い新茶がそろそろ出始める頃…。ちょうど今日入荷されたばかりのお茶と上生菓子を楽しみ、午後の一時をゆっくりと過ごした。

再びバスで静岡駅へ戻り、松坂屋で開催されている「ジャンプショップ」を見ることにした。最近の「週刊少年ジャンプ」の動きにはついてゆけないが、以前の作品なら何とか…。「同行者」をもってしても、最近の作品は…。それで、『ドラゴンボール』関連のピンバッジを数点購入してショップを早々に退散した。

そして、パルシェ「はんなり豆腐」の低反発枕を購入。これが、ちょっと大きめで…。それを持って新静岡センターへ行き、喫茶。今日これからどう動くか、改めて検討した。特に、横浜に戻るのにどのような手段をとるのかによって、静岡滞在時間を計算しなくてはならない。結局、往きに私が新幹線に乗って来ているので、帰りは在来線の直通電車に乗ることにした。だが、東京行きは静岡を19:29発のため、それまでどうしようか…ということを決めなくてはならない。が、これといって名案が浮かばず、アチコチをぶらぶら歩いている間に18時半を過ぎていた。「今日はゴールデンウイーク中だから、早めに(駅に)行って並んでおいたほうがいいのかな?」という不安(?)が生じ、静岡駅方面に進路を変更する。

在来線で横浜に戻ると、乗り換え無しとはいえ2時間48分かかる。一人での行程だとツライものがあるが、二人だと途中でトイレに行くことも出来るし、停車中に駅の売店で何か調達することも出来るので楽である。その上、暇つぶしに困らない。あっと言う間に横浜に到着したような気がした。

さて、明日は夜まで計画がビッシリ!


5月4日(祝)

昨夜、テレビで『相棒』の再放送を偶然(?)知ってしまい、4時半過ぎまでテレビにかじりつき! それから寝たのだが、今朝は8時過ぎに目が覚め(外がよい天気だったので、眩しかったからだと思われる)、知人から依頼された調べものをして、講義の準備もし、「同行者」は私の横で "お絵かきロジック" に興じ…という状態が続いた。そして、ハッと我に返ると11時半! 急いで朝昼兼用の食事をする。

食後、撮り貯めておいたDVDなどを見て、今日のスケジュールを改めて確認した。今夜は『相棒 ―劇場版― 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』のレイトショーを109シネマズMM横浜まで見に行くことにしているので、時間の計算をしなくてはならないのである。レイトショー(ラストショー)の上映開始時間は20:55なので、それまでに夕飯をとり、買い物をして…と考えたのだが、「今日は休みだし、店はどこも混んでるかも知れないねぇ!」という予想のもと、18時前に家を出て、横浜で食事をした。が、全く店の前で並ぶこともなく、料理もすぐに出てきた。この時点で、ある意味 "大誤算" をしたことになる。そして、横浜から新高島に歩いて向かい、109シネマズに到着したのが19時半…。映画まで1時間以上あるため、ジャックモールで買い物をしたり、スポーツ用品店を眺めたり、ゲームセンターで時間を潰した。

ゲームセンターに、ハンドボール大の「ケロロ軍曹」貯金箱のゲットできるゲーム機があった。機械の下部に穴のあいた回転板があり、その動きを見ながらタイミングを計ってボタンを押し、貯金箱がゴロゴロと転がり落ちて穴にはまるようにする…というものなのだが、たしか数ヶ月前までは「ドラゴンボール」貯金箱が入っていたハズ。その時は、何度も何度もチャレンジして失敗し、その度に100円玉を大量に費やしたものである。今回、別に「ケロロ軍曹」のグッズが欲しかったワケでもなかったのだが、何となく「ボールの動き」を見てみたくなり、100円玉を機械に入れて適当にボタンを押したところ、貯金箱がゴロゴロゴロゴロ〜ッと転がり落ちたかと思った次の瞬間、回転している穴にポコッと落ち、貯金箱を1つゲットしてしまった。無欲の勝利というところだが、映画鑑賞前に余計な荷物を得てしまったような…。

映画館に戻り、とりあえず映画のパンフレットを購入する。すると、茶封筒のようなものに「開封厳禁」と書かれたシールが貼ってあった。「何をご大層な!?」と思ったが、あえて劇場ではパンフレットを開けることなく、そのままバッグにしまっておいた。映画の内容は "ネタバレ" になるので述べないが、とにかく息をもつかせぬ展開、また大どんでん返し…という感じであった。

そう言えば昨夜、テレビ朝日で映画のCMが何度も何度も流れているのを見た「同行者」が「こんなにCM流したんじゃ、お金がかなりかかるだろうねぇ…」とつぶやいていたので、「『相棒』はテレ朝制作でもあるから、お金なんてほとんどかからないよ!」と説明した私…。が、映画にはかなりお金がかかっている模様。久々に、見応えのある映画を観た。

レイトショーの後の電車は混雑が予想されるので、帰りは家まで歩くことにした。途中、ポートサイド地区のコンビニで買い物をして、ちょっと回り道をする。ちょっとした夜の散歩だが、寒さを感じることもない、穏やかな陽気になったものである。

さぁ、ゴールデンウイークも残りわずか…。有意義に過ごさなければ…。


5月5日(祝)

さぁ、ゴールデンウイークも残りわずか…。有意義に過ごさなければ…なんて昨日は思っていたのだが、休みで体に緊張感がなくなっていたのか、自分の体が自分でもコントロールできなくなったらしく、13時過ぎまで起きられずにいた。軽い風邪をひいてしまったらしい。「同行者」も頭痛を訴えていた。それで、本当は午前中に六本木へ行く用事がパーになり(というよりも、体が動かない時点で諦めてしまったのだが)、とりあえず部屋でおとなしくしていることにした。

テレビで再放送ドラマを見ながら、「同行者」が "お絵かきロジック" に興じ、私は "推理クロス" に没頭する。そして、16時半を過ぎた頃、「そろそろ出掛けるか…」ということになる。昨日、『相棒 ―劇場版― 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』の上映時間を待っていた際に『名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)の予約を入れておいたのである。18:25からの回(ラストショー)に予約を入れたため、時間を合わせて家を出たのだが、玄関を出たところで降雨に気づき、傘をさして映画館109シネマズMM横浜出掛けることになった。さらに、強風注意報が出てしまい、「同行者」が私の傘の骨を折った。言い訳のように「だから、傘をさす意味があるのか!?」と「同行者」が言うのも頷けるほどの強風で、傘をさしてもささなくても体はビショビショになる…。

何とか映画館に到着すると、大勢の人、人、人…また人。フロア中に収まりきらないほどの人がいた。手元を覗き込むと、ほとんどの人が『相棒』のチケットを持っていた。「18時を過ぎているし、『名探偵コナン』の客なんていないんじゃないの?」と否定的な予測をした私だったが、予想に反して(?)そこそこの入り。特に高校生くらいの観客が多く、次いで親子やカップル…。

映画の内容はここでは述べないが、初めて劇場版『名探偵コナン』を劇場で見て、「これはスゴイ!」と思った。良くできたストーリー展開に、クリアな映像…。ZARDが歌う主題歌『翼を広げて』ではPV風の映像に切り替わり、今は亡きZARD・坂井泉水への感謝と敬意と思い入れが伝わってきた。が、『翼を広げて』はZARD・坂井泉水の作詞作品とはいえ、もともとはDEENによって世に放たれた作品…。DEENのファンクラブに入会するほどの「同行者」に言わせると、「この歌は、男声で歌われなくてはならない!」とのこと。私は「女性が歌えば、男性に対する励ましに聞こえるから、歌い手によって世界が変わって良いのでは?」と思うのだが、「いや、やっぱりDEENでなくては…」というような『翼を広げて』論争をしながらみなとみらい線に乗り込み、反町に出た。ファミレスでもしばし『翼を広げて』論争が続いたが、どちらにせよ名曲であることに違いはないし、作品への敬意は何ら変わるところもない。

この頃にはスッカリ雨も上がっていて、暖かさが戻っていた。ただ、風の強さは衰えていなかったが…。

2日連続で映画鑑賞しているが、そもそも「ゴールデンウイーク」というのは半世紀以上前に映画業界が名付けたものであり、そういう点では正しいゴールデンウイークの過ごし方をしたといえよう。


5月6日(祝)

さぁ、ゴールデンウイークも残りわずか…。有意義に過ごさなければ…なんて一昨日は思っていたのだが、どうも有言実行とはいかないらしい。というのも、昨夜も4時過ぎまで起きていたため、起床時間がズレてしまうのである。今日も体がやっと起きるような状態になったのが13時過ぎ。昨日のうちに用意しておいたもので食事をとり、「やっぱり、六本木はおさえておかないと…」という話が再燃したので、15時半過ぎに家を出た。

テレビ朝日本社ビル(『相棒−劇場版−』を前面に押し出している)六本木駅へ到着後、まっすぐ六本木ヒルズへ向かう。そこでの詳細はさておき、「今日は、思ったほど人手が多くないねぇ…」などと話をしながらテレビ朝日の本社ビルへ。テレアサショップで私は『相棒』グッズを買い求める。「同行者」はお土産用に…と、アレコレ買い求めていた。

ショッピング(?)を終えた後、「ちょっとお茶でも飲んでいこうか?」というこになり、アメリカン・エキスプレスストレス・モーメント・カフェへ。アメックスのイベントが六本木ヒルズで開かれるのは恒例のことだが、毎年毎年その企画のエレガントさやビッグさに感心するばかりである。我々がお茶を飲んでいると、隣のイベントスペースから歓声が上がり、BONNIE PINKの歌声が聞こえ始めた。基本的にアコースティック色の強い構成になっており、BONNIE PINK自身はギターを持たず、座って歌ったり、ハンドマイクで歌ったり…という、おとなしめのアレンジが続いていた。よって、大ヒット曲「A Perfect Sky」なども、CDで聴くのとは異なるサウンド感…。いいものを聴かせてもらったと思いつつ、最後までライヴを聴く時間的余裕がなかったため、急いで六本木駅へ戻る。途中、すれ違ったおばさまたちが、BONNIE PINKの歌声を聴いて「誰、これ? 平原綾香?」「違うわよ!」「じゃあ、誰よ? 平原綾香?」と話し合っていた。

さて、日比谷線で次なる目的地・銀座へ向かい、用事を済ませた後、日産銀座ギャラリー『相棒 ―劇場版― 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』の撮影で使用された覆面パトカーや小物、衣装などの展示を見た。レアなグッズを目の前に、興奮気味の私…。そして、「このところ、やけに『相棒』づいているなぁ…」ということに気づく。細かい事が気になるんですよ。僕の悪い癖!

帰途、横浜そごうのデパ地下にあるマーロウでカスタードプリンと王様プリンを買った。これは、「同行者」のたってのリクエスト。テレビの某番組で、ゲストのベッキーがマーロウのプリンを紹介したのだとか…。味も弾力も容器も、全て満足のプリンだった。

長いと思ったゴールデンウイークも、今日で終了…。明日から何事もなかったかのように日常へ戻るのだろう…。


5月7日(水)

あっと言う間に、ゴールデンウイーク終了! 今日から仕事に復帰!

「同行者」が仕事の関係でこだま号の始発列車に乗る必要があったため、私も一緒にこだま号で三島入りした。三島駅に到着したのは、7:24だった。国際関係学部にはその7〜8分後に到着。今日の講義は13時からなのだが、連休前に配布用資料の印刷をするのを忘れてしまったため、他の教員の迷惑にならないタイミングで印刷機を使おうと、早く出勤したのである。

印刷…といっても、単純な作業ではない。単に原稿を印刷機にかけるだけ済むものもあれば、コピーをとって編集しなくてはならないものもあれば、USBメモリに記録してあるデータをパソコンで拾い出して編集しなくてはならないものもある。結局、配布用資料の印刷が全て終了したのが11時半…。早めに出勤したのが功を奏したような形となった。

3時限目「社会学」は、教室の座席にいつもより “余裕” があるように見えたが、出席調査上は200名以上が教室にいた。あとで思い出したのだが、3時限目の講義教室は収容人数が360人であったため、それで余裕があるように見えたのだろう。今日から「人間関係の諸相と構造」をテーマとした連続ものの講義である。私の社会学といえばPersona…といわれるほどであるが、そのPersona論の概説を90分かけて行った。

休み時間は、ひたすら移動…。そして、4時限目「日本の社会」に突入する。この講義は、まだ連休前の「文化とパーソナリティ」の話が継続中であるが、徐々に「日本人論」に入る…という展開を考えていたのだが、今日は「タテ社会」をテーマとして、次週以降への最終橋渡しをした。具体的な例を…特に日本大学ならではの例を使用して解説を試みる。

その後、休み時間がほとんどない状態で5時限目「日本社会(留学生用)」に。なぜか、教室は寂しい状態…。本科生も聴講生も、出席人数が少ないのである。聴講生については毎年「来たり来なかったり」の者が多いので驚きはしないが、本科生の欠席はちょっと驚きである。人数が少なかろうが、予定していた話はしなくてはならない。「日本の地理的条件と文化形成」と題し、日本の地理的文化的特徴を、留学生たちに発言してもらいながらみんな一緒に考え、色々な事例を挙げつつ説明し、歴史見解の違いについても触れてみた。

帰途は、体調を第一に考え新幹線を利用した。…というのも、今日は2時間ちょっとしか寝られなかったのである。昨日は昼過ぎまで寝ていたため、夜になっても眠れなかった…というのが実状。その上、6時過ぎには家を出たので、寝不足気味だったのである。新幹線の車内では、ほとんど夢の世界…。新横浜到着直前に携帯電話のアラーム(バイブレーション)を鳴らすようにセットしたのに反応しなかったため、「あわや、乗り過ごし!?」というところだった。どうやら、携帯電話のバッテリーが切れてしまったらしい。

横浜線を待っている間にスペアのバッテリーに交換したが、電話がかかってくることもなく、メールが届くこともなく…。

さぁ、今夜は早寝して、明日の講義に備えよう!


5月8日(木)

昨夜2時前のこと、パソコンの調子がおかしくなった。詳しく調べたところ、スパイウェアがどこかから入り込んでいたらしい。それで、すぐに削除に取りかかったのだが、その最中に机の上のガラス戸棚がガタガタ鳴り始め、次の瞬間部屋全体が揺れ始めた。茨城県を中心に震度5弱の地震が発生したのである。どうやら新居は地震への対策が優れているらしく、今までに感じたことのない耐震をする。まるで、舟が横揺れしているような…。それで、軽く船酔いのような感覚に陥った。

パソコンのメンテがなかなか終わらず、電源を入れたままベッドに入ったのだが、2時間弱の睡眠時間はちょっとキツイ…。だが、睡眠不足を理由に休講するなんて出来るワケがない! 気合いを入れて出掛けた。

いつもより1本遅い京浜急行に乗ったので、その後の移動もすべていつもより1〜3本ほど遅い電車となったが、松戸駅には8時前に無事到着した。そして、松戸歯学部へ…。

1時限目「社会学」は、連休前に話した内容の続きである。人間を社会的動物と位置づけ、前回は社会学的な観点で、今回は動物学的な観点を中心に語った。睡眠不足時には足がもつれたり息切れしたりする恐れがあるので、いつもより早いバスで松戸駅に戻るつもりだったのだが…。睡眠不足は体力を消耗し、講義のラストスパートもかけられず、講義内容に興味を持った学生が授業内と授業後に質問してきたので(これは、とても喜ばしいことである!)、いつものバスに乗ることにした。だが、道路が混んでいたため、常磐線はいつもより1本遅い列車になってしまった。これはこれで仕方がない。

上野から乗り込んだ高崎線の車内では、意識がほとんどなかった。大宮到着の直前で意識が戻ったので降り遅れることはなかったが、「やはり、2日連続で睡眠不足というのはキツイなぁ…」と実感する。

法学部大宮キャンパスに到着して、出講簿に押印している最中、「先生、お疲れですか?」と事務職員に声をかけられる。見ただけでわかるような状態に陥っていたらしい。「これはマズイ!」と思った私は、3〜4時限目「社会学」では疲れを感じさせないようにパフォーマンスしながら、それでいてスパートのかけられない状況に陥りつつ、何とか自分を失わないように90分を乗り切った。4時限目の途中で学生が発言している最中、ほんの一瞬だが「フッ!」と意識が遠のいたこともあったが…。

帰途の記憶も、当然(?)ほとんどない。今夜こそは早寝しなければ…。


5月9日(金)

今朝も数回、地震があった。昨夜、せっかく日付が変わった頃に就寝した私であったが、地震のたびに目が覚めてしまい、安眠と熟睡は妨げられた。この先、日本列島は大丈夫なのだろうか?

そのせい…ではなかろうが、京浜急行のダイヤが大きく乱れていて、いつもの湘南新宿ラインに乗ることが出来なかった。1本遅い湘南新宿ラインは空いているのはありがたいのだが、各駅に停車するので時間が…。それでも、何とか無事に大宮到着。

法学部大宮キャンパスに到着し、出勤簿に押印していると、「先生、今日はちゃんと寝られましたか?」と事務職員に声をかけられる。ただ、昨日より元気そうに見えた…とのこと。その元気さで2時限目「社会学」を切り抜けた。

午後、やはりボ〜ッとしていたらしく、大宮キャンパス前から乗ったバスを、大宮駅の1つ手前のバス停で降りてしまった。だが、今日中に銀行へ行かなくてはならない用事があったのと、電車までちょっと時間があったのと…で、小走りで銀行を目指した。すると、前方をよく見ないで歩道の人ごみをかき分けながら走ってきた自転車が!? 衝突寸前で自転車は止まった。私も、10mくらい前方を気にしながら歩いていれば良かったのだろう。私に全く非が無いとも言えないので、「すいません!」と謝ろうと思った。だが、私が発声するより前に、人の迷惑も顧みず自転車をこいでいた作業員の男が「なに焦って走ってるんだよっ!」と怒鳴りちらしてきた。歩行者優先の道を自転車で走ってきて、この発言…。私は謝りもせず、この馬鹿男をしばし睨み、口もきかず、今度は "これみよがしに" ゆっくり歩行を継続した。おかげで、信号が赤に変わってしまったが…。

なぜ、私は口も聞かずにその場を離れたか…、理由は以下の通りである。

1つ目の理由として、篠原久美子さんの『アリーテ姫の冒険』の中に、世の中には「話し合える人」と「話し合えない人」がいるというエピソードを思い出したからである。この男は「話し合えない人」であろうから、無駄な時間は割きたくない。

2つ目の理由は、周囲が馬鹿男に注目し始め、「ああいう自分本位な態度、イヤよねぇ…」と、ヒソヒソ話をしながら男を睨んでいたからである。

3つ目の理由は、私が「すいません!」などと謝れば、こういう輩はさらに興奮するかつけ上がる。怒鳴りつけた相手が何も言わずに堂々と立ち去ってしまうと、置き去りにされた自分が惨めになる。おそらく、今回のような体験を馬鹿男はしたことがないのだろう。

馬鹿男は「オイ、ちょっと待てよ!」と私を呼び止めるくらいは出来たかも知れない。その時間的余裕くらいは与えたつもりである。しかし、私の予測通りにバツが悪くなったのだろうか、その場を立ち去ってしまった。もし相手がK−1ファイター並みの大男だったら、きっと虚勢は張らなかったのだろう。あぁ、何て哀しい(劣等感の固まりのような)男と遭遇してしまったのだろう。そして私は、心の中でつぶやいた。

悪いが、私はアンタと違って忙しい人間なのだ。
アンタと違って、アチコチに私を待ってくれている人がいるのだ。
アンタと違って、私は交通ルールを遵守して歩くのだ。
焦っていたのはアンタのほうだ!

要するに、件の馬鹿男は自分の過失を認めずに(本当に焦っていたのが自分だということをひた隠しに隠し)、自分が世界の中心なのだと(相手を選びつつ)主張したかっただけ。そしてこの馬鹿男、衝突しかけた相手が悪すぎた。私じゃなければ、とっさに分析もされず、謝ってもらえたんだろうなぁ…。

講義のネタを街でゲットした私は(これも一種のフィールドワークなのだろう)、いつもの電車で上野に出て、昼食を急いでとり、水道橋を目指した。不思議と、馬鹿男に遭遇後の電車の乗り継ぎはスムーズだった。予定よりも早く通信教育部に到着し、配布用資料を落ち着いて印刷する。印刷機が今年度から新しくなって少々使い方に

4時限目「社会学」の教室に入ると、なぜか前方の席がガラ〜ンと空いていて、特に中央列などは前半分に誰も座っていない。「こういう座り方は、教室の雰囲気を悪くするし、私も良い気分ではない。前のほうに詰めて座ってください!」と半強制的に学生を移動させた上で、4月中の講義内容確認と、これからの講義の簡単な目標説明をし、ちょっとした確認テストを行った。今年の「社会学」は「日本人(であること)を理解しよう」というテーマのもとで展開される。そして、受講学生のほとんどが日本人…。国際関係学部の「日本の社会」では、「日本人」のことを「ホモ・ジャパネスク Homo Japanesque」と表現し、さらに「Pure Homo Japanesqueの理解」という裏テーマを設定してある。通信教育部でも、そのような目標を設定し、「いかに我々がPureな日本人でなくなってしまったか?」ということを確認テストしてもらったのである。日常的に使用されている外来語を日本語に直すだけのテスト(全10問)だったのだが、結果は惨憺たるもの…。その結果は予期されたものなのである。なぜ予期できたのか、それを "Culture" の概念を通して1時間語った。理解してもらえたら良いのだが…。

今週の講義は、これで終了! 講義後、教員室で来週の講義の準備を少しだけして、それから一旦帰宅する。帰宅後、小包と不在配達票を持って横浜中央郵便局へ向かった。小包を出すためには郵便窓口に並ばなくてはならないのだが、なぜかメチャメチャ長い列が出来ていた。4つある窓口は、全て開けられていたのに…。とりあえず10分ほどして私の番が回ってきた。これだけ待って、手続きは1分もかかっていない…。大病院での出来事に似ているような気がした。

郵便局を出ると、女子高生を中心とした長い列が…!? 「サーティーワンアイスクリームの最後尾は、こちらです!」と店員さんが交通整理をしてた。店員さんが持っている看板には「フリースクープナイト」と書かれていた。そして、「ユニセフ募金に協力して下さった方には、レギュラーシングルコーンを差し上げます!」と大きな声でアナウンスしていた。この列に並んでいる人たちは、ユニセフ募金に協力するのが目的ではなく、アイスクリームをもらうことが目的なのだろう。いつも数百円するアイスクリームが、今日はタダ同然で食べられる…という邪な考えで並んでいる者も多かったに相違ない。

何とも切なく、ムシャクシャした1日だった。


5月10日(土)

今日は、キングジョー07さんの企画した "銚子ツアー" に参加して、楽しい一日を過ごすハズだった。が、こんな時に天気が崩れて…。気圧配置と私の頭痛は密な関係にあるようで、未明から私は体調不良…。長い期間かけて企画を練って下さったキングジョー07さんおよび参加者のみなさんに申し訳ない気持ちと、ここ一番というときにダウンする私の情けなさに、悶々とした一日を過ごすハメになってしまった。

せっかく今日は何の用事も入らないように調整して、参加意思表示もギリギリまで待ってもらったのに、最後の最後で大きな落とし穴(おそらく、自分でも掘ったのだろう)にはまってしまうとは…。仕事であれ、レジャーであれ、約束は大切なもの。キチンと体勢を整えておかなくてはならないもの。ここ数日、またしても咳に悩まされ続け、それで強力な鎮咳剤を購入して服用しておいたのに…。あぁ…銚子、行きたかったなぁ…。雨が降っていても、きっと楽しかっただろうなぁ…。

昨日の昼過ぎに遭遇してしまった馬鹿男との一件にしても、「明日は楽しい一日を過ごせるのだから…」という気持ちがあったからこそ、落ち着いていられたのである。本当に情けなく、そして悔しい思いばかりである。

昨日のうちに往復の乗車券を購入し、天気予報をチェックし、寒さにも対応できるように着るものを用意してベッド脇に揃え、今日に備えておいたのに…。

今までの自分を振り返ると、何をするにしても最後の最後でポカ…の連続だったということに気付く。何ひとつとしてまともに成就していない私の人生に気付かされた、暗い一日になってしまった。

昼過ぎになって、ようやく光を受け入れられる程度に頭痛が治まってきた。しかし、食欲がない…。痛むのは頭の周辺だけではなく、心も…である。夕方まで、こんな状態が続いた。やっと起きられる程度にまで鎮痛してきたところで、念のために「healthクリック」で頭痛の状態をチェックしてみた。やはり、私の頭痛は気圧の変化と関係していることを否定できなかった。

昨年8月済生会横浜市東部病院の神経内科を受診した際、「あなたの頭痛のタイプは、50代になれば治まるのが常です。あと10年くらい我慢していれば…」と医師に言われたことを思い出した。現在41歳なので、あと9年…?

それにしても、今日の更新はえらく時間がかかる…。体調が穏やかな間に更新を終了しておこう。


5月11日(日)

頭痛からとりあえず解放された昨夜、雨の中を出掛ける気力がなかったので、CoCo壱番屋の宅配サービスを初めて試してみた。私の定番は、「納豆カレー」である。「え゛〜〜〜っ?」と思う人も多いかも知れないが、私は10年以上前からCoCo壱番屋では5回に4度は納豆カレーである。ダメな人にはダメな組み合わせだが、ハマる人にはハマるのである。その上、カレーも納豆も私の大好物! 大好物のコラボは大歓迎! ちなみに、納豆カレー以外にも、「納豆ラーメン」や「納豆そば」などもお気に入りである。季節限定の「菜の花コロッケカレー」というものがあったので、それに納豆をトッピングして、1辛400(辛さ1でご飯400g)を注文した。宅配料で200円がかかるが、交通費だと思えば安いもの。

私が使用しているアンチウイルス&ファイアーウォールソフトはマイクロソフト純正のWindows Live OneCareなので、Windows関連の何らかの修正ファイルが公開されるとすぐに反応する。それで昨夜、チューンアップの最中にWindows XPのSP3がリリースされていることを知った。詳細を見ると、SP2までに公開された修正ファイルの集大成みたいな感じであった。セキュリティなどに新機能が搭載されているとのことだが、一般ユーザーが操作する必要の全くないものばかり…。だが、今よりもっと確実なセキュリティを期して、インストールしてみることにした。

が、昨夜は何時間経ってもインストールが終了せず、パソコンの電源を入れたまま眠りに就いた。が、「ハードディスクが痛めつけられたりしないだろうか?」などという心配から何度も目が覚め、その度にディスプレイを覗く…。相変わらず、インストールは途中までで止まっている…。やむを得ず、強制終了! 再起動すると、またしてもLive OneCareがSP3のインストールを激しく推奨してくる…。それで、午前中にもう一度インストールをトライしてみた! が、やはり途中で止まる…。再び強制終了! ところが、この時ばかりは終了させたタイミングが悪すぎたらしく、パソコンが「セットアップの途中で邪魔されたから、以前の状態に戻してやる!」とキレ気味に修正作業を始めてしまった。だが、これはXPのお利口さんのところでもあって、Windowsで何らかの不具合が起こると、順調に作業していた時の状態に戻してくれるのである。が、あまりにも雑に扱ったため、"傷の手当て" にエライ時間がかかってしまった。

午前中はそのまま放っておこうと思ったが、「そういえば、朝ごはんを食べ忘れていた!」ことを思い出し、冷凍食品を適当に探してレンジでチンする。だが、午後になってもLive OneCareがSP3のインストールを激しく推奨してくる…。仕方がないので、意を決して(?)再々インストール! その時、インストールが途中で止まる理由を察した私…。こういうパッチをインストールする際は、出来るだけ作動中のアプリケーションを停止しておく必要があるのだが、昨夜と午前中はスパイウェア監視ソフトが作動してしまい、それで作業が途中で止まってしまったのだと…。それで、それらのアプリケーション徹底的に停止させ、今回のインストールに賭けてみた。すると、何事もなかったかのようにサクサクとインストールが終了してしまった!?

これで、今日から私もWindows XP SP3ユーザーである!

今日も、ハッキリしない天気だった。天気予報では「3月上旬並みの気温」と報じられていた。最近、半袖のワイシャツに夏用の薄手のジャケット着用で仕事に行っていたのだが、また冬用の出で立ちに戻さなくてはならないような気がして…。午前中、外は明るかったが雨降り…。昼過ぎに雨がやんだものの、気温の上がる気配がない…。

そんな時、小林さんから電話が…。来週一緒にライヴを見に行くことになっているのだが、そのチケットは小林さんに予約・受け取りをお願いしてあったので、事前に私もチケットを受け取っておいた方がよいだろうということで、急きょ横浜で会うことになった。その前に、使用しなかった銚子への往復乗車券を別区間のものに乗変し、横浜中央郵便局前で合流し、郵便局で用事を済ませ、「お茶でも飲みながら…」ということになった。明日から小林さんは仕事で静岡県内に詰めなくてはならないということで、その準備もあるため早めに自宅に戻らなくてはならない事情があり、今日は本当にお茶だけでお開きになった。

さて、今日私が受け取ったチケットは、誰のライヴのものか? 答えは来週の「ぼやき」にて。ライヴでぼやかなければよいのだが…。


5月12日(月)

さぁ、新しい1週間のスタート! いつもの月曜日と同じ時間に家を出て、特急踊り子号で三島へ向かい、国際関係学部に到着したのが11時前…。だが、特急の車内で仮眠した際に無理な体勢を取っていたらしく、目覚めた時に体中を倦怠感が襲っていた…。まだ何も仕事していないのに、仕事を終えた時のような感覚…。何とも困ったものであるが、今日の講義に使用するプリントは先週のうちに配布済みなので、今日は講義開始まで特にするべきこともなく、ひたすら体を休めることを考えた。

3時限目「社会学」はそんな苦労の甲斐もなく、隣接する高校の体育祭(?)リハーサルのため、激しい雑音と闘いながらの講義になってしまった。ペースを完全に失った私は、先週語り忘れた部分の解説時間に60分も費やしてしまい、本論を30分だけで片付けるハメに…。それでも、学生たちの協力的な受講態度のおかげで何とか今日語るべき内容は語りつくした。

4時限目「日本の社会」は、いつもと同様に移動だけで休み時間を使い果たした。今日から新たなテーマに入るので、昨日から十分に内容確認をしており、こちらは順調に講義が進められた。だが、なぜかナチュラルハイ状態に入り、解説が例年になく多岐にわたっていたような…。

まだ月曜での仕事を終えたばかりであるが、今週はいろいろ忙しくなるので、体にあまり負担のかからないような行動方法を採択しなければ…と思い、昨夜のうちにホテルの予約を入れておいた。月曜日から水曜日までは静岡県内での講義なので、いつも「だったら、2泊3日で静岡県内に滞在すれば楽になるものを…」と思っていた。だが、今週は水曜日に別件の仕事があるため、火曜日の夜は家に戻っている必要がある。それで今回、講義後に帰宅せずに1泊…。

…ということで、この「ぼやき」は国際関係学部から更新している。久々にHTMLタグで作成しているので、少々不安…。


5月13日(火)

昨日は国際関係学部での講義を終えて「ぼやき」を更新した後、沼津へ向かった。そして、東横イン沼津駅北口正面にチェックインしたのが17時半。一旦部屋に荷物を置きに入り、着替えもせずに街に出た。夕飯をとるためである。

とりあえず、イトーヨーカドーイシバシプラザが同居しているビルに行く。ここなら、ついでに買い物も出来る…。だが、これといって魅力的なレストランもなく(失礼!)、横浜でもよく利用するうどん専門店に入ることにした。店員さんが忙しそうで、入口に立つ私に気づいてくれそうもない…。それで、できるだけ店員さんが気づきそうな位置を読み、テーブルについた。すると、「あっ、いらっしゃいませ!」と、私の思惑通りに店員さが気づいてくれた。ここで夕飯ととると、あとはホテルでカンヅメになって今日と明日の準備をすることになるので、セットメニューを頼んだ。この店は、うどんなら大盛りが無料にできる(そばの大盛りは100円増し)。何とも嬉しいサービスである。

私が料理を待っていると、サラリーマン風のオジサンが入店してきた。そして、「早く、オレに気づいてくれ!」と言わんばかりにテーブルの前でウロウロし、さらには持っていたバッグでテーブルをドンドン叩き始めた。その音にも気づいてもらえず、オジサンはさらに店内をウロウロし、店員さが他のお客さんに料理を運んでいるところを横切り、やっとの思いで存在に気づいてもらえたのであった。「そのまま座っていても、店員さんはオジサンに気づいてくれたと思うよ!」と心でつぶやく私…。

食後、旅行用品店で洋服用のの携帯シワ取りスプレーを購入し、寄り道せずにホテルに帰った。部屋に戻り、テレビをつけたままにし(講義のネタ探し&台風情報をチェックするため…である)、今日の講義の展開を考えながら、明日の仕事の準備も行った。今日は2コマ担当なので、同時に3つの仕事をしたことになる。が、3つの内容は関連性があるため、1つずつこなすよりも効率的だと考えたのである。そして、見事に(思惑通りに?)作業が進んだ。だが、ある講義については、その展開上あまり板書に時間を割けないことが判明! そこで、持ち歩いているUSBメモリに収めてある講義用資料を編集して配布することにした。ホテルのフロントにはパソコンがあり、プリンタもある。こういう時、東横インの利点に喜びを覚える私である。

台風接近のせいか、昨日も今日も沼津駅前は風が強かった。そういえば、私が沼津駅前を歩く時、いつも強風にあおられる…。単なる偶然(悲運)か、目に見えない何らかの力が加わっているのか…? よって、窓の外では夜通しピュ〜ピュ〜強い音が!? しかし、熟睡することは出来たようで、目覚めて東横イン名物(?)のおにぎりを5つも平らげた。

10時にチェックアウトし、強風の中をフラフラ揺られながら沼津駅へ。10:18の東海道線に乗り込み、静岡を目指した。今日は、静岡英和学院大学の講義…。実は、静岡英和学院大学の最寄り駅は東静岡なのである! よって、今日は東静岡で降りて良かったのである。それに、静岡駅前からではなく東静岡からバスに乗った方が、当然バスの運賃が安くなる。しかし、バスの本数が少ない路線なので、「東静岡に到着したはよいが、バスまで20分もあるなぁ…」などという状態になると、時間を潰せる施設もない。それで、東静岡で下車せず、いつものように静岡駅前からバスに乗ることにした。

いつもと同じ時間に大学に到着したが、いつもお昼をご一緒させていただいている清水先生は学生相談のためにひるはご多忙とのことで、今日の昼休みは講義用資料をひたすら印刷する。なぜか今日は印刷機の競争率が低かったので、来週の分まで一気に刷り上げた。ただ、プリントを保管するスペースに限りがあるので、今日中に学生へ配布しなくてはならなくなってしまったが…。

印刷を終えた後、3時限目「国際関係論(国政政治学)」の教室にあるDVDデッキの状態を確かめに行く。今日はCDを使用する必要があったので、音がちゃんと出るかどうかの確認である。が、どうも音が浮ついている…というか、バランスが悪い。良く聴いてみると、片方のチャンネルの音しか出力されていない! 配線の状態を見るためにデッキを引っ張り出してみると、音声用のラインが1本しかつながっておらず、アンプ側に片方しか信号が送られていないのである。教務課にこの事実を伝えたが、「今日はAV機器担当者がいないので…」ということで、やむを得ずCDラジカセを教室に持ち込んで再生することに…。

とりあえず、3時限目は「権力の範囲・環境」に関して政治的視点を含めつつ解説をし、ザ・フォーク・クルセダーズの『イムジン河』にまつわる国際問題を語り、最後にその曲を再生する。本当は、『イムジン河』が発売禁止になったのを受けて傷心の加藤和彦が作曲した『悲しくてやりきれない』も聴かせたかったのだが、私ひとりが解説で盛り上がってしまったらしく、タイムアップ!

4時限目は空き時間のため、5時限目用の講義用資料と来週の資料を印刷する。そして、念のため5時限目で再生する曲の演奏時間をチェック。

5時限目「異文化コミュニケーション論」は、「異質性と同質性」をテーマにしたのだが、同じものを見ても異質な部分ばかりを追えば違うものに見えるし、違うものでも同じ部分を探せば類似したものに見えてくる…という内容について具体例を挙げて解説し、8曲ほど再生するつもりだった。しかし、今日の内容は4月の続き…ということで、復習に時間をかけてしまった。それが災いし、昨夜せっかく練っておいた展開から逸脱してしまい、2曲再生するのがやっとという状態になってしまった。2曲とも、北山修作品…。『THIS ISLAND (IS YOUR LAND)』『あの素晴しい愛をもう一度』を用い(あとは歌詞の説明のみ)、「精神科医である北山修は、人間は同じだと思っても違うところがあると述べている。違う "あなた" の話を聴かせてもらうことが異文化コミュニケーションなのであろう」というまとめをし、ここでタイムアップ!

講義後、清水先生の研究室を訪ね、18時半のバスで静岡駅前へ戻った。そして、夕飯をご一緒させていただいた。

帰途は素直に(?)新幹線利用である。ひかり号がタイミング良く来たので、510円余計に払って指定席に乗り込んだ。そして、新横浜までの45分間、夢の中へ…。

昨日と今日の静岡県滞在は、こんな感じで過ぎていった。


5月14日(水)

本来、水曜日は国際関係学部の出講日なのだが、昨年末より依頼されていた講演があり、早々に休講届けを出しておいた。そして、向かったのは、北佐久郡軽井沢町中軽井沢…。そう、軽井沢である! 今日から16日までの3日間、日本カトリック管区長協議会が中軽井沢の「御聖体の宣教クララ会中軽井沢修道院」で行われる。その初日である今日、私が講話(講演)を担当するのである。

10時半過ぎ、雨降る中を神奈川駅へ。横浜から東海道線に乗り換えて東京に出た。そして、長野新幹線の乗り場へ移動したが、昨年の忌まわしい想い出が蘇り、何度も何度も駅員に「あさまの乗り場はここですね?」と尋ねた私…。昨日のうちに、往き帰りの東京〜軽井沢間の新幹線自由席特急券と "大宮〜軽井沢間" の往復乗車券を購入しておいたので、当日分乗車券売り場に並ぶこともなかった。ちなみに、乗車券が "大宮〜軽井沢間" なのは、私が横浜〜大宮間の通勤定期券を所持しているからである。定期券に新幹線区間が2駅以上含まれている場合、特急料金を追加するだけで新幹線に乗ることが出来るため、東京〜大宮間の乗車券分だけ安く軽井沢まで向かうことが出来た次第である。

さて、11:44東京発のあさま521号は、ただでさえ編成が短く(通常の新幹線が16両編成なのに対し、あさまは8両編成)、その半分が自由席ということもあり、指定席が完売状態になっていた。ディスプレイでその情報を知った私は、急いでホームへ! まだ出発まで20分はあるというのに、もうすでに長い列が出来ていた。その列に並んでみたものの、座れるかどうか…という状態。だが、運良く座れた。座席を確保するや否や、事前に買っておいたおにぎり2個を食べ始めた。

新幹線が出発してしばらくは講演内容のチェックをしていたが、徐々に緊張感に襲われてきたので、軽井沢まで仮眠を取ることにした。東京駅から70分、新幹線は軽井沢に無事到着した。

改札口に、見慣れた人影が…。真生会館やカトリック社会問題研究所での講演でお世話になっているオリビエ・シェガレ神父が出迎えに来てくださっていたのである。数日前、シェガレ神父に電話をした際、「駐日バチカン市国大使が、あさま521号に乗られます。一緒の新幹線に乗って軽井沢に来ていただけると助かります」とのことだったが、てっきり中軽井沢修道院の最寄り駅である中軽井沢駅で合流するものとばかり思っていたので、ビックリした私である。

改札口でバチカン大使のアルベルト・ボッタリーニ・デ・カステッロ大司教を紹介されたが、大使はイタリア語・フランス語・英語を話されるが、残念なことにシェガレ神父との会話はほとんどフランス語であるため、中軽井沢修道院への移動中は会話に入れず…。

修道院に到着すると、昼食を用意していただいた。軽井沢の野菜をたくさん使った料理の数々に、魚のソテー…。そしてコーンポタージュ。それを大使と同じテーブルでいただいた。大使に「私はイタリア語もフランス語もわかりませんが、英語は大丈夫です」と声をかけ、しばし英語での会話が続いたが、「なぜ、あなたはヨーロッパの言語を解さないのですか?」と質問された私は、「私の専門はアジア社会なので、中国語や韓国語は勉強しましたが、ヨーロッパの言語は勉強できませんでした」とウソ偽りのない理由を述べた。それにしても、一介の社会学者が、バチカン大使…それも大司教と食事をともにするというシチュエーションは、滅多にないことだろう。

その後、「先生にもお部屋をとってありますので…」と部屋に通された。修道院内に宿泊施設があり、ビジネスホテル並みの設備が整っている。だが、ホテルとの違いは、「黙想以外の宿泊の方も、朝の祈りと晩の祈りを行ってください」「バスタブは、ご自分で洗って水気を切ってください」「最後にベッドメイクをしてください」という規則があることである。この部屋を見て、「だったら、今夜泊まっていくようにスケジュールを組んでおけば良かった…」と少し後悔する。

協議会の始まるまで部屋で休ませていただき、14時半頃にシェガレ神父が「そろそろ集まりましょう!」と呼びに来てくださった。講堂にはすでに管区長の方々が集まっていて、ネームプレートを見ると「○○会」という所属が書かれている。キリスト者ではない私でさえ聞き覚えのある名前…。それだけでも緊張しそうなのだが、大司教の挨拶(英語)を拝聴しながら「私のような者が、ここで講話など担当して良いのだろうか?」と不安が襲ってきた。

15時になり、いよいよ私の講話がスタート! テーマは「悩める時代に問われている宣教のあり方」である。私はこのテーマをサブタイトルにして、メインタイトルを「現代社会とストレス・スパイラル」とした。協議会開催要項にも「ストレス・スパイラルからの開放の道はあるのだろうか?」と書かれていたので、「これは、まさに私のためにあるような講話ではないか!?」と思ったものである。ついでに「悩める時代」というのも、私の著書のサブタイトルであるし…。

事前に、「与えられた時間は90分ですが、70分程度で話を終えて、残り時間をディスカッションや質問に充てることにしましょう」ということになっていたので、時計を見ながら慎重に話を進める。が、10分も話しているうちに、いつもの私の話し方(ペース)になってきて、緊張も和らぎ、徐々に笑いも起こるようになってきた。集まっている管区長の半数近くは外国の方である(もちろん、日本語は堪能)。そういった方々も、私の話を聴いて笑ってくれている…ということは、私の話す内容がキチンと理解されたということであろう。ほっとしつつ、「ストレスとは何か?」「日本人の宗教観」「日常生活とストレス」について語った。管区長の方々の反応を見ながら、事前に話そうとした内容の一部を削除したり、追加したり…という作業をしながら、70分ちょうどで話を終えた。その後、若干のディスカッションと質疑応答。

コーヒーブレイクを挟んで、講話内容を元にした話し合いを4つの分団ごとに行う。私もそのうちの1つに参加させていただき、教会の役割と現代人のストレスに関して、いろいろ意見交換をさせていただいた。

17:45からの晩の祈りにも参加させていただいた。以前、小笠原でフィールドワークを行った時、教会にお世話になり、礼拝に参加させていただいたことを思い出した。

18時からの夕食も、皆さんとご一緒させていただいた。食後、しばらく部屋で休み、19時半からの交流会に参加した。だが、今日中に帰らなくてはならないため、21時ちょっと前に中座させていただいた。

しなの鉄道の中軽井沢駅までシェガレ神父に道案内していただき、21:21発の軽井沢行きの電車に乗った。が、駅の到着したのが21:10…。電車を10分ほど待つ間、「寒いなぁ…」と何度も心の中で叫んだ。さすがは避暑地…。ジッとしていられず、駅のホームをアチコチ歩き回った。その最中、急に電気を消されてしまい、駅は真っ暗! 「まさか、今日の営業が終了したワケではないだろうなぁ…」と不安になったが、電車は時刻通りにやって来た。

軽井沢駅で新幹線ホームへ移動すると、「間もなく、あさま552号、東京行きがまいります」というアナウンスが聞こえてきた。とりあえず、急いで改札を抜け、ホームへ行く。往きと違って、帰りは自由席にかなりの余裕があった。交流会でビールを飲んだこともあり、車内の暖かさも手伝って、ポワ〜ンとしてきた。そのままウトウトし始めたが、大宮を過ぎたあたりで異臭に気が付き、目が覚めた。鼻腔を激しく攻撃してくる異臭…。「もしかして、化学テロ?」などと思ったが、私の近くには男の2人組だけ…。座席を向かい合わせにし、2人して靴を脱いで足を伸ばしていた。そして、私は気が付いた! 男の1人の靴下が、この異臭の根源であるということを! だが、「靴下がこんなに臭うものだろうか?」と、しばし男を信じることにした。が、新幹線が東京に到着する直前、降車口へ向かうために男の横を通りかかった際、頭をハンマーで思いっきり殴られたような衝撃を受けた。「これは、一種の公害だ! いや、武器かも…」と、薄れゆく意識の中で私は思った。

帰途、ローソンで北海道テレビ(HTB)制作の「水曜どうでしょうDVD第10弾」の引き取りを完了。何だかなぁ…。


5月15日(木)

軽井沢から帰宅した後、シャワーを浴びてすぐに寝ようと思ったところ、このサイトの更新をしていないことを思い出し、更新作業中には「あっ、明日の講義で使用するプリントを準備していなかった!」ということまで思い出し、結局それらの作業をすべて終えたのが3時過ぎ…。それから急いで寝たのだが…。いつも木曜日は5:50起床なのだが(当然、この時間にアラームが鳴る)、やはり昨日の今日では疲れも取れず、「今日は、遅刻しないで済む程度の時間に松戸歯学部入りすればいいか…」という、ちょっとダラけた考えに落ち着いてしまった。とりあえず、神奈川駅を7:27に出れば大丈夫であることまで調べて、再び就寝…。疲れが取れたワケではないが、とりあえず6:50に起床し、急いで身仕度を整え、朝食を簡単にとり、神奈川駅へ向かったところ、7:13の電車に間に合ってしまった。その結果、予想よりも若干早めに大学到着!

しかし、大学ではちょっとした混乱があったという。いつもなら8時過ぎに講師室入りしている私が、8時半を過ぎても現れない…ということで、「何かあったのだろうか?」という話になったのだとか…。それで、事情を詳しく説明し、納得していただいた次第。

1時限目「社会学」は今日から1ヶ月以上「問題行動」をテーマとするのだが、その初回として概説的(全体的)な解説をを90分間行った。例年、この手の解説には時間をオーバーすることもしばしばあるのだが、どういうワケか今日は時間内で解説が収まった。

いつもより早めのバスで松戸駅へ戻り、これまたいつもより早めの常磐線で上野に戻り、高崎線に乗り換えて大宮へ向かった。当然、大宮到着もいつもより早めである。そして、ゆっくりバス乗り場へ移動すると、タイミング良くバスがやってきた。予想よりもかなり早く法学部大宮キャンパスに到着したのだが、天気の良さも手伝って眠気が襲ってきてしまった。眠気を払拭するため、ひたすら(?)アチコチの教員に話しかけてもらう。

そして、3〜4時限目「社会学」へ無事突入! ここでの講義は、まだ基礎編の解説が終わっていないので(今週で終了するのだが)、学生時代の想い出をたくさん紹介しつつ、90分まるまる解説に充てた。学生の協力もあって、盛り上がって講義が終わった。

先週、今井医院へ通院するのを忘れていたため、一旦帰宅して18時半過ぎに受診した。頭痛のほうは落ち着いてきているのだが、咳が再び私を襲ってきてることをドクター今井に伝える。特に胸に異音があるワケでもないので、原因が特定できない状態らしい。とりあえず、咳止めと炎症止めを処方してもらう。これでしばらく様子を見ることに…。

さぁ、明日で今週の講義が終了する! 最後まで気を抜かずに頑張らないと…。


5月16日(金)

眠い *?(Θ_Θ)

いくら寝ても、疲労感が抜けないのである。睡眠が2〜3時間だろうが8時間だろうが、どんなに寝ようが寝不足だろうが、朝は同じ倦怠感を覚える。精神的な問題もあるのかも…!?

先週の金曜日は京浜急行のダイヤが大きく乱れていて、いつもの湘南新宿ラインに乗り遅れた。が、グリーン車は大した混雑もなかったため、すんなり座れた。今朝はどうしても大宮まで座って仮眠をとりながら向かいたかったので、意図的に1本遅い湘南新宿ラインに乗り込んだ(いや、乗ろうと思えばいつもの湘南新宿ラインに乗れたと思う。京浜急行がダイヤ通りに運行されていたら…)。天気は良いのに、何ともスッキリしない私…。そして、車内で眠れなかった私…。

法学部大宮キャンパスに到着し、来週使用する資料の印刷を依頼する。そして、雑談の輪に加わりながら、2時限目「社会学」の開始を待つ。

昨日の2コマは、途中までハイペースで来て、最後に時間いっぱい…という流れになっていたので、今日は最初からペースを上げるつもりだった。が、なぜか昨日よりもペースダウンしてしまい、予定より20分ほど解説が遅れていることに途中で気付いた。「このままだと、講義時間内におさまらない!」という危機感の中で、とりあえずペースを上げ(かなりツライものがあったが)、何とか90分で解説をまとめることに成功した。

同じ講義内容であるが故の油断なのか? それとも、一夜明けたことで感覚がリセットされたのか? 金曜日の大宮は、いつも自問自答である。

金曜日はいつも上野駅構内で昼食をとるのだが、今日はなぜか道路が空いていて大宮駅に予想外に早く戻れたので、いつもの高崎線を待つ間にecuteで食事をしてから移動することにした。その結果、通信教育部入りしたのは14時前…。いつもより20分ほど早い到着である。その時間的余裕を使って、本来なら "先週のうちに配布しておくべきだった" 配布用資料を印刷する。

そして、満を持して…の4時限目「社会学」であったが、なぜか "授業のルール" を無視されっぱなし。十年以上ずっと授業の際に学生と守り続けてきたルールが、このクラスではことごとく破られる。先週欠席した者のためにプリントを用意しても、さも「もらえるのが当然」のような態度をとられる…。学生たちの一挙手一投足に対して批判を加えながら、「本当は、こんな講義にしたくないのに…」という虚しさと悔しさが襲ってくる。毎週毎週、「来週こそは、もっと楽しく講義しよう!」と思いながら教室を離れるのだが、どうも私の想いが空回りしているのか、学生の求める教師への熱意と私の熱意に温度差があるのか、とにかく1週間最後の講義はいつもギクシャクしている。

よって、何とも言えぬ脱力感を覚えながら校舎を出ることになる。金曜日の帰途は、いつも自己嫌悪である。

気分転換(?)に、秋葉原で下車してヨドバシAKIBAに立ち寄った。大容量のUSBメモリを購入しようとかねがね思っていたので、良い機会だと思った次第である。以前はそれなりに高価だったUSBメモリも、今では2GBで2千円以下のものが多く見られる。それで、思い切って(?)4GBのものを購入することにした。"超高速" ではなくとも、USB2.0対応であればそれなりの速度は期待できる…ということで、種々のメーカーのものを見ていたところ、4GBで2780円のものを見つけた! おまけに、U3である。

帰宅してすぐ、講義用資料などのデータをUSBメモリにコピーする。今まで使用していた256MBのものでも十分だったのに、4GBも容量があると「あっ、これも入れておこう! それから、これも…」というように、今まで持ち運ばなかったデータまで詰め込める。ありがたい限りである。

これで、講義用資料の出力し忘れがあっても、出講先で万事対応可能!

少しは余裕を持って仕事にのぞめるかも…。


5月17日(土)

数ヶ月前の話から…。新居に引っ越した初日には気が付かなかったのだが、次の日に「あれっ? これはこういう仕様なのかな?」という場所を部屋の中で見つけてしまった。ドアの収まる縁上部がカパカパしていたのである。他の箇所はシッカリ固定されていたので、「単に外れているだけか…」ということに気が付いた。それで、オーナーであるドクター今井に相談し、施工会社に連絡を入れてもらい、今日やっと修理に来てもらうことになった。

ドクター今井の立ち会いで修理が始まったが、「あぁ、これはボンドで固定してしまいましょう!」ということになり、工事用ボンドを流し込み、釘で軽く押さえつけることになった。そして、「3日も経ったら、釘は取って大丈夫ですよ!」と説明を受ける。修理にかかった時間、10分…。

今日は修理が何時から始まるかわからなかったため、予定を入れずにいた。が、昼過ぎに全工程が終了してしまったのである! テレビをつけたところ、『相棒』の再放送が!? しかし、既にエンディング近く…。テレビ欄を良くチェックしなかったために起きた "悲劇" である。

その後、やることがほとんどなくなってしまい(いや、本当はやるべきことがいっぱいあるハズなのだが…)、とりあえず来週の講義内容の確認をする。昨日、通信教育部で講義していて、講義用ノートの記述がアチコチに散らばっていた部分があり(それぞれ別々のテーマで執筆したのだから、当たり前といえば当たり前!)、その内容を別の講義で使用した時のことを考えて、再編集することにした。こうして、私の講義ノートはズッシリしてくるのである。そして、私の腰に悪影響を与える…。

今日は、こんなところで結んでしまおう…。


5月18日(日)

実は昨日、13時頃まで寝ていたのである。それで、夜になっても眠くならない…ということで、今月中の講義で使用すると思われる配付資料作成および再編集を夜中ずっと行っていた。いたずらに枚数や種類を増やさぬように工夫してみたが、それでも「配布されるプリントの量が半端ではない」などとインターネット上に書く輩が出るんだろうなぁ…。しかし、「講義内容を容易に理解できて、一発で単位が取れるのだったら文句言うな!」というような気持ちでいようと思う。

今年度は新規出講先あり、当然 “新規担当科目” が存在する。科目名が同じでも、学校や学科によって内容を変えなくてはならない…という性質の講座を多々担当している私は、「細かい事が気になるんですよ。僕の悪い癖!」ではないが、ちょっと内容にこだわり始めるとアレンジ作業が止められなくなるのである。

作業が一段落ついて、ふとパソコン右下のタスクバーに表示されている時計を見ると、3時前…。私が作業に没頭している最中に、パソコンはバックグラウンドでチューンアップやウイルスチェックを完了していたようである。出来たら、私の心と体のチューンアップやウイルスチェックもお願いしたいところ。

某チクリ系授業評価サイトに、私の「社会学」がこんなふうに書かれていた。

出席は、とります。。
というより出ないと単位はくれない。

授業は、面白いですよ。
寝てる人がいたりすると、キレタリするけど、
時間つぶしにいくならば悪くはない場所ですよ。

「出席しないでプロ以上にレベルの高い答案が書けるのかなぁ?」と思う。「単位はくれない」というが、単位は勝ち取るもの。私がどんなに単位をあげたくなくても、答案の内容が素晴らしければ認定せざるを得ないのだから。それに、「寝てる人がいたりすると、キレタリする」とあるが、この輩は「キレる」と「叱る」の区別がついていないらしい。私は、講義中に何度も「叱るのは教育的指導、怒るのは本心。教師が怒っていたら講義が成り立たない」と言い続けているが、聞いていないらしい。だから、「時間つぶしにいくならば」なんて失礼な発想が表面に出て、「学ぶ」気持ちがないのだろう。

ということで、この輩が所属する国際関係学部国際関係学科の学生は、今年度全員不合格…というワケにいかないのが現実。今は、本心でムカついている。ところが、

出席もとります。テストも持ち込み可ですが、ちゃんと勉強しないと単位は取れません。しかしながら、先生の話は本当にためになります。

というコメントもある。こちらも、国際関係学部国際関係学科の学生による記述。同じ講義に出ていても、意気込みや目的意識の違いで、教師の熱意の感じ方が変わるものなのだろう。

こんな学生ばかりだと、講義は楽なのだが…。ただでさえ人数が多い講義…。

ところで、このチクリ系授業評価サイトは、卒業生からの書き込みもあるのでは?…と思えるような記述がある。もうとっくに退職された教員の講義評価が今頃アップされたり、私の過去に担当していた講座情報まで載ったことがある。もちろん、現在は担当していないので、その情報は何の役にも立たない。ただ、今年から担当を外れた講座の情報の中に「機会があったら受けてみてください」というような記述が数件あったのを見て、「もしかすると、これらのコメントを書いた学生たちは、私が復帰するのを待っているのでは? チクリ系授業評価サイトを使っての嘆願?」などと、そんなことを思ったりもする。

さて今日は、昼前に実家へ戻り、両親と昼食をとった。しばらくすると、横浜都市発展記念館横浜ユーラシア文化館のスタッフが来訪。父が、来月から開催される「みんなでエキスポ −小さな万国博覧会−」「お家で眠る宝物大募集」に応募したのだという。それで、我が家にある市電関連のレアグッズをスタッフが借りに来たのである。我が家のお宝が展示される…ということで、頼まれてもいないのにお宝にまつわる想い出話をし始めた私…。

夕方、藤沢へ行き、久々にカット&パーマ。春は髪の伸び方が早くなる。ちょっと時間が経っただけで(?)手に負えないような状態になる上、この先なかなか時間を作れないため、急きょ今日の予約を入れたのである。

これで、頭部がサッパリ! 頭が軽くなったような気がする。

気分一新、明日からも頑張らなくては…。


5月19日(月)

先週に引き続き、今日も静岡県内で宿泊…。三島から横浜に戻り、そして明日また静岡…という移動に疲れてきたこともあるが、「明日の天気は荒れる」と天気予報がいうので、なおさら静岡にとどまっておく必要性を感じたのである。それに、ちょっとした "事情" があり…。

今日は家に帰らないので、火曜日の分まで講義の準備と支度をしておかなくてはならない…ということで、昨夜はアレコレ手がけたのだが、それらの作業が全て終了したのが3時過ぎ…。結局、今朝も寝不足…。おまけに、朝方ちょっとの間だったが強い雨が降り、窓を雨が打つ音で目が覚めてしまう有様。中途半端な時間に起こされてしまったので、何とも寝起きの悪い朝になってしまった。

眠気とだるさと闘いながら、とりあえずベッドから這い上がる。そして、急いで身支度を整え、家を出た。なぜか、京浜急行も東海道線も微妙にダイヤが乱れていた。私が乗る特急踊り子号はダイヤ通りの運行だったが、途中で東海道線が時間調整をしている関係で、特急の速度も何度か不安定に…。それでもJRの努力の賜物か、三島には予定通りに到着した。

しかし、ここで予想外の出来事が!? 私が今日持っている乗車券は東神奈川〜静岡のものなのだが、三島駅を出る時にそのことをすっかり忘れてしまい、自動改札でキップを取るのを忘れてしまったのである。私の後方で改札機から「キンコンキンコン!」という警告音が聞こえ、振り向いた瞬間に「バサッ!」という音とともにキップが機械に飲み込まれてしまった。「あっ!」と思うも、間に合わず。それで有人改札に向かうが、誰もいない…。数分待ってやっと駅員さんが戻ってきたので、事情を話す。すると、「これから電車に乗るのですか?」と、完全に勘違いされる。「いえ、ここまで来て途中下車して、キップを取り忘れて…」と説明するのに5分。機械を開けてもらうのに2分かかった。睡眠はシッカリとらなければ…と思った。

国際関係学部に到着し、講義用資料の印刷に取りかかったが、どういうワケか今日はやけに印刷室が混雑していた。合間合間を縫っての印刷となったため、いつもの3倍くらいの時間がかかってしまった。それでも無事に刷り上がった配布物…。それを講義用の手提げに入れ、しばし講義の開始を待った。その間に、空の様子があやしくなってきて、いつ雨が降ってもおかしくないような状態に…。折りたたみ傘を持って3時限目「社会学」の教室へ向かった。

講義の最初に、先週水曜日の休講を再び詫びて、どんな内容の講演をしたか簡単に話す。そして、先週までの講義内容を簡単におさらいし、「人間関係の諸相と構造」の結論部分に突入。何とか時間内に話をまとめられたのでよかったが、途中で何度も時間の読み違えをしていた私…。「あぁ、疲れているんだなぁ…」ということを実感する。

4時限目「日本の社会」では、以前「外来語を日本語に直す」という小テストで「バラードというのは、叙事曲のことである!」と解説したことを再確認するため、ビートルズの『ジョンとヨーコのバラード』を再生し、学生たちのバラード感と異なる部分を指摘してから講義本題に入る。今日も先週から続いて日本人の発想の根本となる部分について。今日は特に「ハラ(腹)についてである。日本人の古来からもつハラの意味付けから、ドラマのシーンの解説へと話は流れ、余った時間で水曜日の講義への橋渡し的な解説をした。これで、今日の "おつとめ" は終了!

そして今、国際関係学部のパソコン室で、先週と同様に直接FTPでサーバにアクセスし、HTMLのタグで更新作業をしているのである。


5月20日(火)

昨日の続きから…。

「ぼやき」を更新し終えた後、三島駅へ向かい、東海道線で静岡に移動した。そして、数年ぶりに…というか館内リニューアル後初めてホテルアソシアにチェックインした。リニューアルする前はお手ごろ価格のプランが結構あったように記憶しているが、リニューアル後はそこそこの宿泊料金をとるようになり(?)、宿泊を敬遠していた…という事情もあった。が、会員用メールマガジンでお得なプランが出来たことを知り、また、来週も所用(?)でアソシアに宿泊することになっているの、「よしっ、予行練習!」とばかりに宿泊予約を入れたのである。が、この判断が後で我が身を助けることになろうとは…!?

ホテルにチェックイン後、「同行者」と合流する。そして、一緒に夕飯を取りながら、「明日は雨がヒドくなるんだってねぇ…」という話をする。東海地方は昨日の夜から早朝にかけて激しい雨が降り続けていた。が、9時過ぎには雨はスッカリ上がり、青空が広がり、太陽が顔を現し始めた。雨天の後の晴れ…ということで、かなりの湿気が!? ワイシャツは半袖と長袖の両方を持ってきていたのだが、迷うことなく半袖着用!

ちなみに、太陽が顔を覗かせた頃、私はホテル1階で朝食をとっていた。宿泊料金は朝食込み。以前宿泊した時、その朝食のレベルが高かったことを思い出し、今朝をずっと楽しみにしていた。朝だというのに、皿に載るだけのおかずを選ぶ。静岡ならではの桜海老とシラスのオムレツをシェフに焼いてもらい、ご飯に納豆までつける。隣のテーブルで食後のコーヒーを飲んでいた熟年グループが、チラチラ私(の朝食)を見ていたが、気にしないで目の前の皿と格闘する。

部屋に戻って荷物をまとめながらテレビをつけると…、そこには関東地方の荒れ模様が映し出されていた!!! 首都圏をはじめ各地で鉄道のダイヤが乱れ、強い雨と風邪に襲われ、振替輸送の交通機関の前に長蛇の列…。もし私が昨日帰宅していたら、静岡まで無事に到達できたかどうか…。それが証拠に、静岡英和学院大学で毎週お会いする教員が講義に20分遅刻してきた。「とにかく、新幹線に乗るまでにエライ時間がかかって…」とのことだった。

話はちょっと前に戻るが、ホテルを10時半過ぎにチェックアウトし、「ちょっと時間的に余裕があるので…」と、新静岡まで歩く。そして、11時前のバスに乗り、静岡英和学院大学入りした。

が、ここで大量の印刷攻勢! …というのも昨日、国際関係学部で校舎の階段を5階まで上っている最中、右足のふくらはぎから膝にかけて「ピキッ!」というような痛みが走り、違和感まで襲ってきたため、歩行が困難になり(学生に悟られないよう気丈に振る舞ったつもりだが)、「もし明日も痛みが抜けていなければ、今日よりもっと苦しむことになるだろう」と判断した私は、昨夜23時過ぎにバスで帰途についた「同行者」を見送った後、ホテルのビジネスセンターを30分ほど借りて「本来なら板書すべき内容」をWordで打ち込んで出力した。今朝起きて、足の痛みと違和感が抜けていないことを確認し、「やっぱり、足の踏ん張りがきかなそうだなぁ…。板書は無理だな」ということを悟り、昨日出力したものを印刷して学生に配布して、今日の講義を乗り切った。

だが、足の痛みだけでなく、講義そのものも順風満帆とはいかないようで…。3時限目「国際関係論(国際政治学)」では、教室の雰囲気がユルユルだったので、最初の10分ほどが説教タイムとなった。「君たちがこの大学に合格したことで、何人の受験者が不合格になったと思うか? その不合格者たちの夢を砕いてこの場にいることをもっと自覚せよ!」「学生としてプロになれ!」などと熱く語りすぎた。これでまた、学生たちに嫌われたかな…。だが、この説教は今日から始まる「グローバリゼーション」の導入にもなっていた。

そもそも、私が英和でこういう態度をとるのにはワケがある。それは5時限目「異文化コミュニケーション論」の講義冒頭で学生たちに述べた。私は「この大学にいないタイプの教師を演じている」のである。せっかく英和の部外者である私が講義を担当するのだから、そのエイリアン性を活かして(?)異文化接触を疑似体験させたり、国際政治の困難さを理解してもらおうと思っていたのである。が、ネタばらしをしてしまった以上、今後はちょくちょく演技のスタイルを変えていかなくてはならない…。

で、その「異文化コミュニケーション論」の内容は…というと、前回再生できなかった曲の中でチューリップの『ぼくがつくった愛のうた』とオフコース/小田和正の『夏の終り』を、それぞれオリジナルバージョンと再録音(またはセルフカバー)バージョンを聴いてもらい、それらが「同じ」と思えるか「違う」と感じるかを判断してもらいつつ、時間の生成変化に伴う変更・破壊の解説をする。講義内で紹介した様々な文化変容例が学生の心にヒットしたのか、講義後に数名の学生から貴重な "情報提供" を受ける。そして、質問に答え、講師室に戻ると18時前…。講義が17:40に終わっているので、講義後15分近く教室から動けなかったことになる。

今日は一人で静岡駅まで戻ることになっていたのだが、会議を終えた清水先生がバス乗り場に現れ、駅までご一緒することになった。

足の具合は…といえば、まだまだ治まる兆しがない。そこで、新幹線の指定席を取ることにした。19:18のこだま号に乗ろうとしたが、その後に来る19:36のひかり号のほうが先に新横浜に到着することがわかり、今回もひかり号で帰浜することにした。車内では、ほとんど意識不明状態の私…。

こうして、週の頭が慌ただしく過ぎていった…。今週はまだまだイベント目白押し(?)なのだが、体が持つのか "かなり" 心配…。


5月21日(水)

まだ週の真ん中だというのに、全身の倦怠感がとてもツライ…。右足をかばいながら仕事していたのが原因かも知れない。いつの水曜日ならもうとっくに出掛けている時間に、まだ私はベッドにいた。「今日は特急踊り子号を諦めて、新幹線で三島入りしよう」と思い、いつもより2時間ほど遅くベッドから這い出た。

新横浜から乗ったひかり号は、たったの25分で三島に到着した。首都圏の大学に出講する時より、かなり短い通勤時間…。こうして、何事もなかったかのように国際関係学部に着いた。今日の不調ぶりを予期していたのか、月曜日のうちに印刷はすべて終えてあったため、昼休みは何も仕事がなく、体を休めるのにはちょうどよかった。

3時限目「社会学」は板書すべき内容をプリントして配布したため、時間的にかなりの余裕が生まれた。それで、「人間関係の諸相と構造」と題して語った過去3回の内容をじっくり(?)まとめる。そして、この項目の最終テーマである「アイドル工学」を語ったのだが…。あまりに想い出にひたりすぎ、本来語るべき内容の半分程度しか語っていないことに気づいた時点で講義終了10分前…。でもまぁ、とりあえず核となる部分についてはキチンと語ったので問題ない…ということにしておこう。

数日前、私の「社会学」に対する無礼なコメントを紹介したが、最近は

恐らく現代に生きる全ての人間がとるべき授業。
この先どこに行っても通じる授業です。
人間関係の基礎から在り方、ヒトの本質などを学べる。

(中略)

今までの自分の、人との付き合い方を反省させられる。

(後略)

という記述があった。ありがたい限りだが、私自身も学生たちにもっともっと「受講して良かった!」と思える講義をしなくては…と思う。

4時限目「日本の社会」は、今日からしばらく「日本人(的)コミュニケーション」がテーマとなる。まず初回として「以心伝心」をテーマに、日本人が非日本人と異なる部分について90分…。最近は、この以心伝心がなかなか上手くいかず、それで仲間意識が壊れてしまうケースが多々ある…という状態を、実際に学生をいじって確認してもらう。

5時限目「日本社会(留学生用)」では、学生たちに「日本人や日本社会について良く理解できないこと」「自国と比較して変だと思えること」について考えてもらい、話し合ってもらった。最初はなかなか話が盛り上がっていなかったが、徐々に出身国の別を越えて意見を交換し合っていたようであった。今回のグループワークは、そこそこ成功したと思う。

それにしても、疲れた…。右足をかばっているハズなのに、いつも間にか教室をアチコチ歩き回ってしまった私…。それが原因か!?


5月22日(木)

昨日、国際関係学部で講義を終えて帰浜した私の手元には、「踊り子号の自由席特急券」が残っていた。有効期間が2日間あるとはいえ、昨日使用できなかったら有効期間などないも同然である。それで、帰りに東神奈川駅のみどりの窓口に立ち寄り、「この特急券を、明日(=今日)の日付で東京〜新横浜間の新幹線自由席特急券に乗変してください。あっ、一緒に乗車券も!」と手続きしておいた。

この乗車券がどのように利用されたのかは、この後しばらく読んでいくと、そこで明かされる!!!

さて、昨夜はそれなりに熟睡できたと思うのだが、講義の準備に手間取った関係で睡眠時間が短く、完全に疲労回復したワケでもなく、今朝は気合いで起きた。

毎週木曜日は朝から乗り換え(乗り継ぎ)が多く、そこそこハードな通勤である。ただ、こんな生活も9年目に入っているので、今では慣れっこになっているというか、かえって “せわしなくない木曜日” を過ごすことに違和感を覚えるような心境である。

しかし、早起きは三文の得…。とにかく、電車は空いている。座れないにしても、スペースはゆったり確保できる。だから、車内に殺伐とした雰囲気もない。ちょっと心に余裕の持てる通勤である。さらに、今日は “訳あって” いつものようなヘヴィーなバッグを持たず、かなり軽量な荷物で出かけたので、体力的にも余裕があった。右足の痛みも抜けていないし、忘れかけていた左足の痛みもまだ残っていたし、こんな時は荷物を軽くするに限る。

荷物を軽くした最大の理由は別にあるのだが、この後しばらく読んでいくと、そこで明かされる!!!

色々な余裕を持ったまま、予定通りの時間に松戸歯学部に到着した。そして、1時限目「社会学」では社会学の基本かつ重要概念である「行為と行動」について、その違いと留意点を90分かけて解説する。

講義を終え、先週と同様に1本早いバスで松戸駅に戻り、上野経由で大宮に向かう。天気が良く、車内もポカポカ状態だったので、ついつい眠ってしまった。が、さいたま新都心に到着したところで目が覚め、乗り越しを回避することが出来た。

法学部大宮キャンパスでの3〜4時限目「社会学」は、今日から「人間関係の諸相と構造」がテーマとなる。以前も述べたが、これは私の専門の1つであるPersona論の解説である。本来このテーマの初回は、概説を90分かけてシッカリ行うのだが、右足の痛みのために板書もままならず、それで大宮キャンパスに到着後すぐにパソコンに向かって “板書する予定だった事項” を入力していった。それをプリントアウトし、印刷を依頼し、学生に配布してこの事態を切り抜けた。板書する時間が解説に充てられることになるので、ちょっとした余裕が出来たのは “怪我の功名” だったが、右足の痛みと闘いながらの講義はツライものがある。

今日のすべての講義が終わった後、私が向かったのは…横浜アリーナだった! その移動の際、右足のことを考え、東京から新横浜まで新幹線自由席特急券を使用して移動したのである。昨日と今日の2日間、横浜アリーナで行われたイベントは「KAZUMASA ODA TOUR 2008 今日もどこかで」である。私にとっては、13年ぶりに聴く小田さんの肉声…。なかなかチケットを押さえるのは難しいツアーだったらしいが、そこは小田さんのファンクラブメンバーである小林さんにチケットを押さえてもらい、今日を迎えたのである。

新幹線利用が功を奏し(?)、新横浜駅には17:50過ぎに到着した。が、改札を出てから一瞬戸惑う。私の記憶している新横浜駅とは全く異なる様相を呈していて、「はて、横浜アリーナへはどの道を出て行けばよいのやら!?」と迷ってしまったのである。幸い、小田さんのライヴに行くと思われる人の列が出来ていたので、その後ろについて行ったところ、見覚えのある道に無事到達した。

横浜アリーナには18時…ちょうど開場時間に到着。小林さんとは座席で合流する約束だったので、とりあえず入場し、グッズ売り場に直行してパンフレットとトランポミニカーを2つ購入した。そして、座席へ向かう。私のチケットには、「アリーナF19列75番」とある。床面に書かれている案内表示に従って座席を探すが、なかなか見つからず。だが、単に私が自分の座席前を行ったり来たりしているだけであったことが判明。この時点で18時半…開演30分前であった。その15分後、小林さん登場!

開演は、19:05…。とはいえ、最初は小田さんの今までの人生をダイジェストで紹介するアニメーションが流れる。この先のツアーを見に行く人がいるかもしれないので詳細は述べないが、途中でオフコースの5人がキチンとアニメになって登場してきているあたり、「そろそろ、オフコースも再結成?」などと期待させられる部分も。

ソロ曲とオフコース時代の曲を良いバランスで並べられた演奏曲目は心地良く、また、滅多にライヴでは聴けなかった曲もアレンジを工夫して演奏されていて、聴き応えがあった。詳しい演奏曲目は述べないが、アコースティック中心で演奏された『愛の唄』や、小田さんがキーボードに向かって力強く歌い上げた『言葉にできない』、ほとんどピアノで演奏された『生まれ来る子供たちのために』、今回のツアータイトル曲である『今日も どこかで』などは、聴いていて知らず知らずのうちに涙があふれてきた。また、「自分なら、こんな広い会場のコンサートは見に行かないので…」という小田さんのファンへの心遣いか、数方向に伸びたステージ(通路?)を走り回ってファンとの距離を縮めてくれた小田さんの若々しさにも感嘆する。すでにオーバー60だということを、まったく感じさせない。2度のアンコールも、横浜で生まれ育った小田さんならではの心意気が感じられた。

大満足の3時間であった。

ライヴ終了後、民族大移動のように新横浜駅へ向かう人の群れを避ける意味も含め、新横浜駅周辺で夕飯をとることにした。食事しながらも、ライヴの興奮が冷めない我々…。こんな感覚、何だか久しぶりだなぁ…。

小田さんの元気さに負けないよう、「右足が痛い!」なんて泣き言を言わずに明日も頑張ろう!


5月23日(金)

昨夜はなかなか興奮が冷めず、それで講義用に『君住む街へ』の歌詞カードとCDの編集をしながら、無理に興奮を冷まさずに余韻を楽しむことにした。その結果、やっと寝られる状態になれたのが3時過ぎ…。そして、寝不足…。

しかし、今朝の寝不足は、いつもとは違って何だか許せるような、心地良いような感覚だった。「ナチュラルハイ」というワケでもない。やはり、13年ぶりの小田和正ライヴが、私をこんな状態にしたのだろう。

だが、京浜急行のダイヤが微妙に乱れているのは、いつもの金曜日と同様だった。で、予定していた湘南新宿ラインに今週も乗れず、1本遅い電車で大宮入りすることとなった。

大宮駅前のバス停でバスを待っていると、学生に話しかけられた。「足は大丈夫ですか?」「小田さんのライヴに行ってきたこと、今日の講義で話すんですか?」などなど…。すべて「どうかな?」と返したが、たった2ヶ月で学生が私の状態を読めるようになっていることに、驚きと喜び、そして警戒(?)の念が生じた。

予定より少し遅れて法学部大宮キャンパスに到着すると、「昨日はどうでしたか?」と教員室の職員に声をかけられる。「よかったですよ! 3時間!」と答えると、「えぇ〜っ、それは凄かったですね!」と、私の喜びを理解してくれた。そんな余韻のまま2時限目「社会学」に入り、学生の予想通りに小田さんの話をする。そして、昨日と同様に “板書する予定だった事項” のプリントを配布し、じっくりPersona論を語った。

昼休み、いつものバスで大宮駅に戻った。今日は道路が混んでいたので、「いつもの電車を待つ間にお昼ご飯…」という芸当は出来なかったので、上野駅構内で粋家ラーメンを食した。

上野駅で山手線を待っていると、遠くに見える温度電光掲示板に「33」の文字が!? 上着を着てきたことを後悔する。とにかく暑かったが、数字で表示されてしまうと余計に暑さを感じてしまう。電車内はクーラーが効きすぎで、温度差が激しかった。汗が冷えて風邪などひかないように気を付けないと…と思いつつ、秋葉原で下車し、中央・総武線各駅停車に乗り換える。やはり、車内にクーラーが…。まだ5月である。

予定通りの時間に通信教育部入りしたものの、今日は配布物の準備がないので、講義開始まですることがない。解説内容はシッカリ頭の中で整理されているので、とりあえず冷茶などを飲みつつ、体を落ち着けることにした。だが、4時限目「社会学」開始時間になっても教室のマイクが返却されておらず、それでスペアのマイクを持って教室に向かうことにした。今日から、「社会学」の研究対象などを中心に数週間講義することになる。このテーマになると、私はいつも緊張する。そして、解説中に別の作業をしたり寝たり喋っていたりする学生がいると、解説を一旦やめて「話を聴きなさい!」と注意する。これはいつもの講義でもおなじみの光景だが、注意の重みが違っている。昨日の小田さんのライヴも若干語りつつ、今週来週で小田さんがなぜ社会学と関係あるのかを語ろうと思った次第。

講義を終えて講師室に戻ると、そこに法学部の加藤君の姿が!? 「ぼやき」を読んで私の足の不調も知っていたようで、まずはそれを心配してくれた。そして、しばし将来に向けたアドバイスをする。私がほとんど一方的に話してしまったのだが、わざわざ尋ねてきてくれて、久々に会えて、嬉しかったからそういう状態になったのだろう。

帰途、講義用プリントを編集するために、厚手のB4用紙をヨドバシAkibaで購入する。秋葉原から東京に出て、東海道線に乗り込んでホッとしたのか、横浜まで意識不明…。いや、寝不足が最大の原因だろう。

明日も、イベント有り!


5月24日(土)

我が母校・日本大学藤沢高等学校の同窓会に参加してきた。年に一度、生物資源科学部のNUBSホールを借りて行われるのだが、5年ほど前からほぼ毎年参加させていただいている。この会に来ると、「君は若いねぇ…」と言われる私…。

私は、日大藤沢の34期生である。昭和60年3月に卒業したので、すでに卒業から23年も経っているのだが、同窓会に参加している諸先輩の大半が1桁代の卒業生(今回の最年長は3期生!)で、私の34期という数字は先輩方からは「まだ若い」部類に入るのだろう。受付で参加費を払っていると、「もし、記念写真の購入を希望されるのでしたら、こちらの封筒に宛先を書いてください」と言われ、住所を横書きでサラサラと書いていると、「あぁ、やっぱり若い人は横書き(で住所を書くの)ねぇ!」と言われた。私は日常生活の中で横書きする機会が多い。講義ノートに黒板に論文に…と、それらは全て横書きである。だから、縦書きより横書きのほうが慣れているだけなのだが、やはり「それでも宛名書きは、やっぱり縦書きでしょう!」というのが諸先輩のお考え。

だが、日大藤沢は来年で創立60周年…。現在の卒業生をもってして57期生なので、すでに私と23期も違うことになる。彼らからしてみれば、私など決して若手ではないのだが…。

60周年記念事業なのか、それとも時代の趨勢なのか定かではないが、来年から我が母校は中学校を開設する。「日本大学藤沢中学校」という名称なるワケであるが、ちょっと具体的イメージがわかず、しっくり来ない…。その上、「中高一貫教育になるから、高校の定員を将来的に減らすみたいだよ」という噂も流れた。高校から入学する者にとって「狭き門」となるワケか…。

母校の発展を、心から願う次第である。ただ、これは諸先輩とも語り合ったことだが、我々が在籍していた頃の面影が少しずつ失われていく寂しさもあるのも事実…。


5月25日(日)

小田さんのライヴを見てからというもの、忘れかけていた情熱と集中力が蘇ってきたような感じがした。それで、今度の火曜日に静岡英和学院大学で使用する資料の編集作業に没頭しているうち、気が付くと夜中の3時…という昨夜の私であった。

編集した資料というのは、もともと27日の「異文化コミュニケーション論」では「愛の比較」がテーマで、特に「忘れられてしまった日本(人)的な愛」を西洋的な愛(日本でも支配的になってしまった愛のかたち…とも言えるだろう)と比較するためにニューミュージックの名曲を使用する予定でいた。もちろん、その企画は変更しないのだが、さらに講義の導入として、「日本人の心に響くラヴソングの傾向性は…?」という話をしようと思い、新たな6曲選び、歌詞カードを作り、そしてCD編集をしたのだが…。

講義時間が90分という事実は動かせないので、講義の冒頭でそれらの曲をフルコーラスかけてしまうと本題に入れず、さらにどれか数曲だけ再生するというのも “もったいない” ようで、それで「そうだ! 全曲をクロスフェードさせて1つのメドレーにしてしまおう!」ということを間がいてしまった私であった。

その作業のため、全曲のWAVEファイルを作成する必要があったのだが、これでCD編集の段階で曲のファイルかが終了していたので、今度はそのWAVEファイルから必要な(再生する)部分以外を削除し、フェードインやフェードアウトの編集をし、さらに前の曲のフェードアウト時に次の曲をフェードインさせる…というクロスフェードを編集。それを新たなファイルにして保存し、CDに焼けば完成! これで、6曲を15分程度で紹介することが可能となった(中の1曲は、どうしてもフルコーラス再生したくて、その分だけメドレーの長さが…!?)。この工程が全て終了したのが明け方の4時だったのだが、「念のため、再生してみよう!」とCDプレーヤーに入れて聴いていると、残り1分の所でリードエラーが!? どうやら、パソコンで焼いた時に何らかのエラーが生じてしまったらしい。まさかエラーが出るとは思わなかったので、WAVEファイルを全て削除してしまっていた私…。単なる削除ではなく、「完全削除」モードを使用していたので、ハードディスク上からファイルの痕跡を全て消去してしまったのである。よって、復元不能…。一瞬「どうしよう?」と慌てたが、「あっ、そうだ! 再生できるところまでを再度WAVEファイルにして、最後の1曲だけまた改めて編集してクロスフェードさせれば…」ということに気づき、落ち着きを取り戻した。最後の曲もイントロ部から流れるが、エンディングに持っていくために最初のサビと最後のサビをくっつけている。要するに、短縮バージョンを作成したのだが、怪我の功名か、最初に作ったものよりもキレイに音がつながっていた。念のため、別の外付けCD−Rを接続し、データを書き込んだ。そして、この作業が終了したのが5時過ぎ…。

それから急いでベッドに潜り込んだが、その後の記憶が全くないまま正午を迎えた。数時間に渡ってヘッドホンから聞こえる音に集中し、パソコンの画面で音声の波形やレベルを凝視し、ちょうど良いタイミングでマウスをクリック…という作業をし続けた。その間ずっと集中していたため、精神面で疲労して、すぐに熟睡してしまったのだろう。

午後、簡単な昼食をとり、昨夜の成果を再確認する。何度再生しても、今度はエラーが出ない。ホッとする。あとは、歌詞カードの最終編集を残すのみである。だが、昨夜の集中作業のせいか、肩が凝ってツライ…。両肩と首に湿布を貼って作業する。

夕方、我が家の近所で爆竹の破裂音が何度も何度も…。誰かが遊んでいたのだろうが、物騒な世の中にあって破裂音というのは…。これが中華街での出来事ならば、祭りの雰囲気が最高潮に達するのだが…。

明日も、イベント有り!


5月26日(月)

今週も、月曜日は自宅以外の場所での更新…。そして、HTMLのタグ打ち…。ちなみに今、静岡の某ホテルにいる。

今日は(も?)国際関係学部で講義後、静岡に行くことになっているため、土曜日のうちに「いかにして交通費を安くあげるか」を計算(?)して、乗車券と特急券を購入しておいた。

が、いつもなら三島に到着している時間、私は神奈川駅にいた。起きられなかったのである。昨夜はなかなか寝付けず、中途半端なタイミングで寝入ってしまったらしい。それで、本来なら横浜駅で特急踊り子号を待っているハズの時間にやっと目が覚めたような有様…。先週に引き続き、新幹線での三島入り…それも、ひかり号指定席!?

大学に到着すると、すぐに配布用資料の印刷に取りかからなくてはならず、落ち着く暇もない。今日の3時限目「社会学」では「行為と行動」の相違をシッカリ理解してもらうため、FIELD OF VIEWDEENのヒット曲をもとに解説することになっている。その歌詞カードの印刷は、絶対不可欠な作業であった。

ちなみに、それら2曲はいずれもZARDの坂井泉水が作詞したもの…。明日は彼女の1周忌ということと、彼女がセルフカバーしたバージョンと比較したほうが解説には向いていたので、2曲とも2バージョン再生してみた。しかし、再生するまでに、予想外の出来事が…。

教室に入り、オーディオラックの鍵を開け、デッキのトレイにCDをセットした時、そこにあって当然のもの…リモコンがないことに気付いた。デッキ本体に「再生」「停止」のボタンはあるが、選曲やスキップのボタンがなく、ランダムに曲を再生しなくてはならない私にとって危機的状況であることは疑いようのない事実だった。

携帯電話で講師室に連絡し、教務課職員に来てもらったが、なかなか要領を得ない…。私の説明が足りなかったのがいけないと思うが、なかなか私の必要とするものを理解してもらえず、3回も教室に来てもらうことになってしまった。最終的に別の教室のリモコンを流用することで対処したのだが、一時はどうなることかと…。

ただ、「仮にCDが利用できないとして…」という最悪の事態を想定し、予定よりペースを落として解説をした関係で、フルコーラス再生はできなくなってしまったが…。

3時限目が終わった時、質問が出た。オフコースの名曲『さよなら』の歌詞に関する解釈を尋ねられたのだが、先日のライヴで小田さんが「あの歌は、特に何も考えないで作りました」と言っていたことを学生に伝えた上で、私なりの社会学的な解釈を教えた。とりあえず、学生たちも納得してくれたようだった。

休み時間を質問と移動で費やしてしまったため、4時限目「日本の社会」の冒頭で「カクカクシカジカの理由で、ちょっとここで一口だけ水を飲ませてください」と学生たちの許可を得て、ペットボトルに入れておいた水を飲む。そして、「恥の文化」について、ベネディクトの『菊と刀』を引用しつつ、日常的な話を織り交ぜつつ、中国語や韓国語、英語などと日本語の「有難う」のニュアンスを比較しつつ、90分語りきる。その後、学生からの「英詩の翻訳」に関する質問や相談を受ける。

水曜日の講義の準備を少しだけして、三島駅から新幹線で静岡に向かった。慣れきった移動ではあるが、今日はちょっと意識や感覚が違っていて…。

先週同様に、今日もホテルアソシアに宿泊。18時過ぎにチェックインしたのだが、「私の名前でもう1部屋予約してあって、そちらのほうは…?」とフロントで尋ねてみた。実は、私よりも早く、私の両親がチェックインしているハズなのである。その確認…。

18時半過ぎ、両親の宿泊する部屋に電話し、「こちらは、もうそろそろロビーにおりるから…」と連絡する。ロビーに出ると、「同行者」のお母様がすでに到着。その後、私の両親が現れ、それから「同行者」のお父様が合流。「同行者」はバスに乗り遅れたということで、一番最後に登場。

19時から、両家の会食。これで「同行者」というのがどういう存在なのか、勘の良い方ならおわかりだろう。

こうして、慌ただしくも充実した一日が過ぎていった。


5月27日(火)

7:20頃、内線電話が鳴る。「起きてるか?」と父。「起きてテレビを観てるよ!」と私。今朝もホテルアソシアでスタート! 7時半、ホテルの1階で両親と朝食をとる。私の皿を見て、「そんなに食べられるのか?」と驚く両親であったが、朝をシッカリとることで一日の活力が得られるというもの。それに、いくら食べても同料金…というか、朝食込みの特別宿泊プラン。

オムレツコーナーでは、今朝はシェフの姿を確認することが出来た。そして今週も静岡オムレツをオーダーした。目の前のフライパンにバターを入れて溶かし、そこに桜海老とシラスが…。軽く火が通ったところで玉子がドバァ〜ッと入れられ、ふんわりオムレツの完成! バターが品薄な昨今、何とも贅沢な料理である。

食事を終え、両親と別れた。それぞれの都合でチェックアウトすることになった。私は10時半前まで部屋で講義の準備をして、チェックインして新静岡に出た。バスの時間まで買い物をしようと思ったが、私の必要とするものが見当たらず。

静岡英和学院大学に到着後、日曜日まで数日間ずっと集中して作成した歌詞カードを印刷する。文字が小さくなってしまったものの、ボリューム満点! だが、60〜80年代の曲が中心なので、ほとんどの学生と温度差が出来てしまうことは間違いない。

昼食を清水先生とご一緒させていただいた後、3時限目「国際関係論(国際政治学)」の講義に入る。今日は先週から解説を始めた「グローバリゼーション」に関して、特にその傾向性(=近代化)を語ったのだが、のんびりし過ぎたのか、解説内容の半分程度でタイムアップとなってしまった。これはこれで、仕方がない…。

いつものように空き時間の4時限目は次の講義の準備に充てる。講師室にあるCDラジカセで講義用CDを小さな音量で再生し、時間のチェックを念入りに行う。準備万端、5時限目「異文化コミュニケーション論」に突入したのだが…。やはり、私には「準備万端」は似合わなかったらしい。日曜日に編集した講義用CDはちゃんと再生したのだが、苦労して編集した歌詞カードに載せられた曲はほとんど再生できず。せっかく講義本論をコンパクトにまとめたのに、どういうワケか時間切れ…。「せっかく準備したのになぁ…」とちょっとガッカリしながら、講師室に戻ったが、そこで力尽き、しばらく動けなくなってしまった。

18時半に大学を出発するいつものバスに乗って静岡駅へ戻る途中、いつの間にか眠ってしまったらしい。気が付くと、すでに静岡駅の1つ手前のバス停…。急いで帰る必要もないので、終点の新静岡に連れて行かれても構わなかったのだが、でもやはり疲れた体を無理に動かすこともないと思い、静岡駅前まで寝ずに耐えた。

パルシェテンジンヤでお弁当を買い、新幹線乗り場へ移動しようとしたところ、「やっぱり、アレを食べて帰らないと…」と思い、在来線ホームの立ち食いソバ屋さんに寄り、ラーメンを注文した。ここのラーメンは、そばのツユに何やらゴマ油のようなものを混ぜ、それでラーメンスープに仕立て上げてしまうもので、基本が鰹だしであるため和風そのもの。そばツユ独特の甘みが残っているのも、私にはお気に入りである。その味にハマッた私は、どういうワケか帰浜前に食べるのが習慣のようになってしまった。

そして、こだま号に乗り込んで、今度はお弁当を…。「これだけ食べれば、夜中にお腹が空くこともないだろう」と思った次第。疲れている割りには、シッカリ食欲はあって…。まぁ、倒れるようなことはないだろう。

とはいえ、今日はまだ火曜日…。


5月28日(水)

根性で目覚めた朝…。月曜日に使えなかった特急券を今日の踊り子号自由席特急券に替えてしまっているため、「何としても踊り子号に乗らねば!」という、ただそれだけのことに根性を出した私…。そして、特急券をムダにせず使い切った私…。

10:45過ぎ、国際関係学部に到着してすぐ印刷に取りかかる。月曜日の段階で今日の配布用資料は全て作り上げておいたつもりだったが、日々新たな情報(「ネタ」ともいう)が私の元に飛び込んできて、講義の準備は修正を余儀なくされる。その過程で配布用資料の再編集も不可欠となる。よって、「明日は明日の風が吹く」のである。

昼休み、“ある事情” から諸々の教員にからかわれ続けていたが、3時限目の始業チャイムをキッカケに無事解放され、「社会学」の講義教室へ移動した。月曜日から「問題行動の根源」について語っているが、今週は「問題行動」という言葉の意味するところを理解してもらうために用語説明を重点的に行っている。月曜日が「行為と行動」で、今日は「問題(行動)」という言葉の持つニュアンスの解説である。だが、特に今日は凝った話はした覚えがないのに、気が付けば14時半…。とりあえず、解説するべきことは全て語ったので問題なし。

4時限目「日本の社会」の教室に入ったところで始業チャイム…。例年どのように最終試験を作成しているのかを軽く語り、「学生たちが、今のうちに多少の準備をしておいてくれたらなぁ…」などと期待する。そして、日本的間柄主義(間人主義)について、「一見さん」の話を導入として解説する。この国が、欧米の個人主義とは異なる人間関係とコミュニケーションのもとに成り立っているのかを語り続けていたところ、ふと『ドラゴンボール』の中で間人主義的なシーンがあることを思い出し(悟空と牛魔王の出会いの場面)、それについて話を進めたのだが、年々学生たちの世代が「ドラゴンボール」から離れていっているらしく、反応が薄く、ガッカリする。

そこで、5時限目「日本社会(留学生用)」の講義が始まる前に、「韓国では『ドラゴンボール』は人気がすごくあるの?」と韓国人留学生に韓国語で尋ねてみたところ、韓国語で「はい、あります…あっ、ありました」と、最大敬語ではあったが過去の話であるという返答が…。それで、「どの世代?」と聞き返すと、「自分のような世代です」と返事が…。要するに、今の大学生世代が一番『ドラゴンボール』の人気を韓国で支えてきていて、彼らが興味を失えば、人気は過去形になる…ということらしい。ちょっとガッカリ…。気分を入れ換えて、日本人が留学生たちの出身国の人と行動パターンが違う理由を「文化とパーソナリティ」の考えに基づいて解説した。ゆっくり話をしていたので、例もたくさんあげておいたため、90分まるまる解説にかかってしまったが、学生たちが “とりあえず” 理解(納得)してくれたようなので、こちらも “とりあえず” ホッとする。

講師室に荷物を置きに戻り、急いで新幹線で帰ろうと思った矢先、講師室の電話が鳴った。誰も取る気配がなかったので私が出てみたところ、ある先生から「ウチのゼミ生がコピーを取りに行きますので、よろしくお願いします」ということだった。電話を受けてしまった以上、その学生がコピーを取り終わるまで見守る(監視する)必要があると思ってしまった私は、乗る予定だった新幹線を諦め、1本遅いこだま号で帰浜することにした。

だがまっすぐ帰宅せず、いつもなら東神奈川から仲木戸まで移動して京浜急行で帰るところ、京浜東北線で横浜に出て、書店で漫画本と雑誌数冊を購入してから家に向かった。だが、疲労のため、これらを今日は読むことが出来なかった。まだ水曜日なのに…。

明日からは首都圏での講義のみだが、移動が伴うワケで…。


5月29日(木)

久々に、雨の降る寒い朝だった。こういう日は電車が遅れるか、道路が混む。そんな経験からの判断をもとに、出来るだけ早めに家を出た。そして、すべて予定より1本早い電車を乗り継ぎ、無事に松戸に着いたところまでは良かったのだが…。

日大歯科病院行きのバスが、全く来なかったのである! 15分以上、強い雨が容赦なく叩きつけるバス停に立たされ続けた。足下の感覚がなくなってきて、さらに手もかじかんできた。だが、誰ひとりとして文句を言わない。それが、唯一の救いだった。だが、通行人の男がバスを待つ長蛇の列を横切る時に「チッ!」と憎らしげな声を出したため、後ろから傘で思い切り殴ってやろうかと思えてきた。こういう馬鹿は、街を歩かないほうがいい。そう思った。

やっと来たバスに、誰もが穏やかな表情で乗り込んだ。この姿、さっきの馬鹿に見せてやりたかったなぁ…と、心から思った。

いつもより道路が渋滞していたため、15分程度で到着するハズの行程が30分ほどかかっていた。とりあえず、私の判断が正しかったことだけは確かだったようで…。

松戸歯学部の講師室に到着し、講義用資料の印刷を依頼する。内容を再度確認している間に、講義開始時間が来た。1時限目「社会学」は、今日でとりあえず問題行動のとらえ方をまとめておかなくてはならないので、教室に入るや否や解説開始。だが、板書中にチョークの粉を吸ってしまい、咳で苦しめられてしまった。「今、千葉県では百日咳が流行っているらしいが、もしや私も百日咳?」とちょっと不安になったが、百日咳特有のホイッスル音(笛を吹いた時のようなヒューヒューという音)がしない上、咳の間隔が長いので、おそらく違うのだろう…と思うことにした。

何とか講義を終え、バスで松戸駅へ戻る時は、道路渋滞が緩和されていた。常磐線にもスムーズに乗り換えが出来たので、その後もゆったりと大宮まで移動できた。が、雨…。雨が行く手を阻んできた。

法学部大宮キャンパスにバスで到着後、校舎まで歩いていたが、どうやら道路からの “はね” と雨に混じって落ちてきた木の葉の残骸のためにバッグが汚れてしまったようである。教員室でバッグをペーパータオルを使って拭き、とりあえずシミを作らずに済んだ。

3〜4時限目「社会学」は、先週木曜日の「KAZUMASA ODA TOUR 2008 今日もどこかで」の話で幕開け。小田さんのライヴが如何に仲間意識に満ちたものであったかを語りながら、先週から始めた「人間関係の諸相と構造」の解説を続けた。だが、私の勘違いから先週の解説内容が1.5コマ分に亘っていたため、今日は残り0.5コマ分をゆっくり(たっぷり)語ることが出来た。怪我の功名である。

帰宅後、荷物を置いてすぐ今井医院へ。咳の状況を伝え、胸の音を調べてもらったが、異常なし。百日咳の話をしたが、その可能性は低いということだった。鎮咳剤を新たなものに替えて、それで様子を見ることに…。早く、咳に悩まされずに済むようになれば…。


5月30日(金)

朝から雨…。気温も低かった。一昨日までの天候がウソのよう…。

いつもの金曜日と同じ時間に家を出たのだが、京浜急行のダイヤがメチャクチャ状態になっていて、予定していた湘南新宿ラインに今週も乗れなかった…。どうして、金曜日の朝の京浜急行はダイヤが乱れるのだろう? 横浜駅の発車案内板は、全ての電車の発車時間が0:00と表示されていた。次の電車がいつ来るのかさえわからぬ状態だったということか…。

法学部大宮キャンパスに到着した頃、少々雨の勢いがおさまりかけていた。「午後には晴れるのかなぁ?」という期待にも似た思いが過ぎる。教員室で出勤簿に押印後、“とりあえず” 今日の講義内容の確認をする。が、内容は昨日と全く同じなので、その作業はすぐに終わってしまった。時間配分を頭にシッカリたたき込んで、2時限目「社会学」へ突入! 昨日は「KAZUMASA ODA TOUR 2008 今日もどこかで」の話で幕開けした講義だったが、金曜日のクラスでは先週のうちにこの話をしているため、その分だけ時間が節約できた。それで、講義時間を10分残したところで「今日は、このくらいにしましょうか」と講義を終えた。

いつもより2本早いバスに乗れることがわかったため、急いでバス停へ向かった。しかし、バスもなかなか来ない…。定刻より6分遅れでやって来たバスに乗り、いつもよりかなり早い高崎線で上野へ。昼食をとって、通信教育部へ移動。かなり早い到着である。

4時限目「社会学」の講義冒頭で、慣用句に関する小テストを実施してみた。が、思った以上に学生たちが苦戦していた。もはや、日本の文化が日本人に通用しない時代となり果てたのか!?…と、一抹の不安を抱えつつ、社会的動物としての人間について「福祉的観点」から語る。

講義後、茶有さん8ヶ月ぶりに再会した! 前回は体調不良で、思いっきり悔しい思いをした。それで、今回はシッカリ(?)体調をととのえて再会にのぞんだ。17時過ぎ、法学部2号館にて茶有さんと合流し、そのまま神保町界隈の居酒屋へ向かった。今日は、茶有さんの高校時代の後輩で、大学院で国際法を研究している女性が途中参加することになっていた。

だが、18時を過ぎても件の女性は現れない。茶有さんの携帯電話にその女性からメールが入る…。到着がちょっと遅れるらしい。それまでの間、我々はポピュラー音楽の位置づけや通史的考察、日本のラップへの批判的視点などを語り合った。研究者同士、あるいは基礎概念を共有できる者同士、話は面白いように弾む。あっと言う間に時は流れ、件の女性が現れた。

「あっ、なっちゃん、久しぶりだねぇ…」と私…。「馴れ馴れしいのでは?」と思われるかも知れないが、実は私、この「なっちゃん」なる女性と過去に会ったことがあるのである! それも、二十数年前…。彼女がまだちっちゃな子供だった頃の話である。彼女の母親は、私のイトコにあたる。よって、彼女の祖父母は、私にとっては伯父伯母である。そう、親族なのである。だが、二十数年ぶりの再会…。

しかし、齢を重ねると時間を短く感じるようで…、例えば、30年間生きている人にとっての1年間は30分の1、私にとっての1年間は41分の1である。だから、歳をとればとるほど過去にスッとさかのぼれるような気がする。今日など、ほんの一瞬で “あの頃” に戻れたのである。周囲から見れば、おそらく「これが二十数年ぶりに会う者同士かねぇ…」というノリには持っていけたと思う。その二十数年分の時間を、あふれるほどの話題で埋めようとした私…。

22時過ぎ、お会計。茶有さんと私は、実に5時間近くも居座ったことになる。

店の外は、こぬか雨…。いつになったら、あの暑さが復活するのだろう?


5月31日(土)

ある研究会が創設10周年を迎えたことを記念し、来年1月に記念式典を開くことになっている。私もその研究会のメンバーなのだが、式典開催幹事の1人を私も仰せつかる光栄にあずかり、今日10時からの幹事会に出席した。式典では、会長による「10年間の歩み」に関する講演を30分ほど、そして1〜2名の特別講演を各90分、さらに3名程度の話題提供者のコメントを元にしたディスカッションをし、夜は懇親会…という流れが決まった。が、話題提供者の1人として私が選ばれ、今からちょっと緊張気味…。

書といけばなの出会い展にて午後は研究会が開催されたのだが、私は用事があったため、演者の話は聴かせてもらい、ディスカッションには参加せずに中座させてもらうことになった。そして、銀座へ向かった。目的地は、東京セントラル美術館…。ここで明日まで「書といけばなの出会い展」が開催されており、池坊緑星流副家元の坂巻佼星先生が華の部に出瓶されているのである。坂巻佼星先生という方は華道上のお名前で、本業は中国語の先生である。そして、私の同僚でもある。

書と華で心和んだ後、「せっかく銀座にいるのだし、久々にベトナムラーメンでも食べて帰るか…」と思い、その店へ向かった。が、店はビルとビルの間を歩いて抜けて行くのだが、通常はそこに看板があって、初めての人でもわかるようになっている。だが、看板が出ていない…。店(地下)へ続く階段入口の門が閉まっていた。そこに、午後の営業が17時からであることが書かれていた。腕時計を見ると、針は16時半をさしていた。そこで、30分ほど時間を潰すことにした。すぐそばにある伊東屋で文房具を見ていると、壁に貼られたポスターに「アンケートにお答えいただいた方先着1000名様に、鉛筆のようなシャーペンを差し上げます」と書かれているのを見つけ、携帯電話でアンケートサイトにアクセスしてみた。どうやら、私は「先着1000名様」に入っていたらしい。インフォメーションカウンターに携帯電話に表示された確認画面を提示すると、「アンケートにご協力いただき、ありがとうございました」とお礼を言われ、シャーペンを受け取った。しかし、今日は何も買い物せずに店を出たので、何となく気が引けた。

それで伊東屋に居づらくなってしまった私は、例の店の周りをウロウロしていたのだが(挙動不審のように思われたかも知れない…)、17時ちょっと前に「もう、いいだろう…」と思って店の前へ行った。が、まだ門を開けるような気配がない。階段にも店の入り口には灯りがついていて、誰かがいる気配は感じられた。だが、銀座の街中に17時を告げるチャイムが鳴った瞬間、階段の灯りがパッと消えたのである!!! 突然の出来事に、何が何だかわからなくなった私…。おまけに、看板を出す気配まで消えた…。そして、2人連れのご婦人が「あらっ? 階段が暗いわねぇ…。せっかく来たのに、お休みなのかしら?」と話し合い、「じゃあ、別のお店に行きましょうよ!」と、その場を離れていった。

そういえば、以前にも似たような経験があった。つまり、こんなことは良くあるのだろう。雨の降る寒空のもと、私は何をやっていたのだろう…? そう思うと、無性に腹が立ってきた。「バカヤロ〜ッ!」と叫んだつもりになって、店の前を立ち去った。

今日も寒かった…。あの暑さは一体どこへ?…と思いながら、5月は過ぎて行くのであった。


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