2007年9月のぼやき



9月1日(土)

昨日はほぼ徹夜状態の上、しゃしゃり出てキングジョー07さん(またの名を “道連れのキングジョー07さん”)の大阪ガイド役を務めたので、早寝しようと思っていた。だが、テレビ番組表を見ていたら、深夜に「ターニングポイント新喜劇」という、私の心をとらえて離さない文字が躍っていた。よせばいいものを、番組を最後までみてしまった。「あっ!?」と正気に戻った時は、2:35であった。しかし、笑いの中にも考えさせられる新喜劇だった。

それから急いで寝たが、いつものように午後まで寝ていられるようなシチュエーションとは違う。朝7時過ぎには起床し、テレビで世界陸上の男子50キロ競歩を見ていた。日本人選手が大健闘してた。この時は、競技最後に起きる大ハプニングを知る由もなかった…。7時半過ぎ、フロント前のロビーでキングジョー07さんと一緒に朝食。東横インは全店舗で朝食サービスがあり、おにぎりと味噌汁が食べ放題である。これも、東横インを使い続ける理由の1つであり、楽しみの1つである。どういうワケか、今朝は食欲旺盛で、おにぎりを6つと味噌汁2杯を平らげた。昨日はキングジョー07さんをアチコチ連れ回してしまったので、その分だけ私もアチコチ歩き回っているワケで、適度な運動をしたような状態になったのが食欲につながったのだと思われる。

食事をして、一旦部屋に戻り、荷物を整えて、9:10にチェックアウトする。今回、東横イン大阪谷町四丁目に宿泊したのは、“私の常宿” という理由の他に「大阪城に近い」という理由もあったのである。ホテルから歩いて行けるという好ロケーションは、昨年も経験済み! だが、あまりにも持参したパソコンが重く、キングジョー07さんにわがままを言って、大阪城へ直接向かわずに新大阪を目指すことになった。帰りは新幹線に乗るため、あらかじめ新大阪駅のコインロッカーに荷物を預け、身軽な状態で市内を回った方が…という自分勝手な理屈を通させていただいた(この件についても、キングジョー07さんは振り回されることに…)。中央線と御堂筋線を乗り継いで新大阪へ行き、目的を果たすとすぐに御堂筋線と中央線を乗り継いで谷町四丁目に戻り、天守閣を目指して歩き続けた。大阪城公園内で韓国からの観光客に道を聞かれ、余計な親切心から韓国語を話したのだが、頭の中がまだ “韓国語モード” になっていなかったため、あまりにもたどたどしくなってしまい、かえって申し訳ないことをしてしまったような結果に…。

大阪といえば、やっぱりココ!天守閣の入場券を買うため自動券売機に並ぼうとしたところ、キングジョー07さんが「先生、これ(地下鉄・バス共通一日乗車券)があれば、入場料が割引になりますよ!」と教えてくれた。通常600円のところ、我々が持っている一日乗車券を提示すると500円で入場できるという。いやぁ、知らなかった…。こういう “お得” もあったのか…と、なにわ商人魂に感謝する。

昨年に引き続き、今年も大阪城天守閣から大阪市内を眺める機会に恵まれたワケであるが、これは何度見ても壮観である。そして、少々強く吹く風が心地良い。地上気温30度という事実を忘れさせてくれた。それにしても、天守閣内には外国人の姿が目立った。彼らは、首からIDカードをぶら下げている…。よく見ると、世界陸上の出場選手や関係者、ボランティアスタッフだった。もしかすると、かなり有名な選手もいたのではないだろうか? 将来の大物もいたのでは…?

天守閣を堪能した後、これまた私のわがままで、鶴橋へ行くことにした。昨年は商店街の定休日に訪ねてしまったため、“消化不良” が1年も続いていた。どうしても、このモヤモヤを払拭したいという想いがあり、それでキングジョー07さんにお付き合いいただいた。やっぱり “道連れ” である。森ノ宮駅からはJR大阪環状線に乗ることにした。かなり前に購入したJスルーカードが710円分残っていたので、それをキングジョー07さんに使ってもらう。私はICOCAを使わず、“あえて” Suicaを使ってみた。

鶴橋で昼食(5年ぶりのかどや)鶴橋の商店街でコリアンウェーブ(?)を感じた後、焼肉・冷麺のかどやで昼食。この店に入るのは、5年ぶりくらいか…。ランチはAとBがあるが、焼き肉屋のランチなのに “なぜか” 焼肉がついてこない! しかし、魅力的なメニューだったので、それを頼むことにした。相変わらず、美味なり! さすが老舗!…などと心で叫びつつ、韓国料理を堪能した。

食事を終えて、ここからやっとキタを案内することに…。千日前線と谷町線を乗り継いで東梅田に出て、ヨドバシ梅田で携帯電話の充電をする。充電が終わるまでの間に、デジタルカメラ用の電池を買い求める。そして阪急三番街でミックスジュースを飲みつつ、しばし体を休める。

十三の波平通り(著作権はクリアしているのだろうか?)3時半前、待ち合わせのメッカとなったビッグマンの前を通って阪急電車の梅田駅へ。そして、十三へ移動する。先月19日、東京でシネマコリア主催の「シネマコリア2007」が開催されたされたが、今日はその大阪開催である。会場は、十三駅から徒歩5分ほどの第七藝術劇場。十三駅前…と言えば、VOWで紹介されて依頼ずっと気になって仕方がなかった波平通りがある。どうしても、その通りに行ってみたくて、駅をおりてからキョロキョロ駅前を探してみた。すると、1分も経たないうちに…。

第七藝術劇場に行くと、もうすでに「シネマコリア2007」のお客さんがかなり集まっていた。だが、劇場が小さいため(整理券ナンバー97以降の人は立見…と、チケットに書かれていた)、東京会場とは趣が異なっていた。さらに、関西人のノリというものが関東人とは違っているため、映画上映中に東京では起きなかった笑いが大阪では起き、「韓国人と関西人の笑いのツボは、もしかして似ているのか? それとも、在日の方が観に来ているのかな?」という、そんな違いも楽しめた。

観覧後、阪急電車と御堂筋線で新大阪へ。コインロッカーで荷物を引き取り、新幹線特急券(自由席)を購入し、最後の買い物を済ませ、走ってホームへ移動。すでにたくさんの乗客がのぞみ号の到着を待っていたため、席が空いていないことを覚悟したが、幸いにして着席できた。

しかし、私は直接横浜に戻るのではなく、今夜は「同行者」宅に行くことになっているので、新大阪始発のひかり号(のぞみ号の後に入線)に乗れば静岡まで乗り換え無しで行けるのだが、新横浜に止まらないので(キングジョー07さんは新横浜で乗り換え…のため)私ものぞみ号に乗り、名古屋で降り、件のひかり号を待つことにした。車内で幕の内弁当を食べながら、いろいろな話をした。が、のぞみ号はあっと言う間に名古屋に到着…。最後の最後まで、私のペースでキングジョー07さんを引っ張り回してしまったような気がする。申し訳ない限りである。

その後、名古屋から乗り込んだひかり号も自由席がガラガラで、静岡まで3人がけの席を独り占め! しばし仮眠に入った。

21:05、静岡に到着。パソコンの重さを肩に感じた私は、迷わずタクシー乗り場へ向かったのであった。


9月2日(日)

昨夜は「ぼやき」の更新に時間がかかりすぎて、フトンに入ったのが3時前…。そして、午前中いっぱい意識ナシ! 「同行者」が「もう14時過ぎだよ!」と起こしに来てくれて、やっと目が覚めたような有様だった。

遅めの昼食をとりながら、録画しておいてもらったビデオを見つつ…と、そんな状態で日が暮れてしまった。

今日は大したイベントもなく、大したぼやきもなく…。


9月3日(月)

9月3日は、ドラえもんの誕生日である。マンガでの設定は、2112年生まれということなので、現実にはまだドラえもんと出会えないのだが…。体重129.3kg、身長129.3cm、胸囲129.3cm、頭の周り129.3cm…と、生年月日も体のサイズも、1293の数字で統一された設定を知った時は、「スゲ〜ッ!」と感動した。そして、子供の頃は「ドラえもんがウチにいてくれたらなぁ…」と思ったものである。また、弟を連れてドラえもんの映画を観に行ったことを思い出す。

今日も、静岡からの更新…。

そろそろ、本腰入れて仕事モードへ復帰しなくてはならないと思い、パソコン内でデータベース化しておいた予定表と手帳をチェックし、年内のスケジュールを把握する。今年度の後半は、例年以上に不規則な動きが多いのである。初出講あり、曜日の移動あり、その時々で曜日・時限の変わるものあり…といった具合。

そんな作業をしながら、「同行者」宅でお留守番…。今日は月曜日なので、みなさん仕事に出掛けている。夕方、仕事上がりの「同行者」を迎えに行き、買い物をして帰る。今日の運動は、その程度。日が暮れると多少は涼しくなるが、まだまだ暑さが身にこたえるようである。

8月の終わりに、このサイトのトップページのデザインをいじった。その際に、「おみくじ」を削除した。しかし、あれは私がJavaScriptの本を読みながら作った、苦心の作品…。それで今日、作り直したものを再びトップページにアップしてみた。何の根拠もなく、JavaScriptによって自動に “運勢” が生成されるだけのものだが、よろしければクリックを!

「おとな味」わさびらむねとりあえず(?)明日は横浜に戻るので、最後は静岡ネタで…。先月末、「同行者」が横浜に来た際に、静岡のお土産だと言って「わさびらむね」という飲み物をくれた。製造販売は、静岡県島田市の木村飲料…とある。瓶には「わさび風味のラムネです」とあるが、飲んでみて “わさび風味” を感じることはない。わさびが大の苦手である「同行者」でも飲める。「???」と思っていたところ、瓶には「原料にわさびは使用していません」とバッチリ書かれていた! おいおい、どこが “わさび風味” なんだ? わさびらむねには二度と会わないだろうと思っていたが、昨日の夜、「喉が渇いたら、これ飲んで!」と「同行者」に渡されたのが…。

それにしても、この木村飲料という会社の製品は「わさびらむね」だけではなく、「カレーラムネ」「男のちょい割る強ソーダ」など、「一体どんな企画会議をしたのか?」と疑問に思えるようなものが多い。もちろん、真っ正面から勝負した製品もあるが…。木村飲料の今後の動きに注目だ!


9月4日(火)

昨日はドラえもん、今日は門下生のフリーアナウンサー・御影倫代さんの誕生日である。おめでとうございます。

今日も、昼間は「同行者」宅でお留守番…。しかし、郵便物を投函したかったので、ポストへ…。「同行者」宅からいちばん近い場所にあるポストは、「取集時刻 14:00」としか書かれていない! 「1日1回だけ!?」と驚いた私であった。政令指定都市にあって、1日1回の取集…。時計を見ると、すでに15時前…。それで、別のポストを探さなくてはならなくなったついでに、以前から購入しようと思っていたパソコン周辺機器を購入するためバスに乗った。「量販店の近くなら、ポストぐらいあるだろう…」と思い、バスの車窓から見えるポストは気にもとめず。しかし、量販店近くにはポストが無く、結局バス停2つ分歩くハメになった。そして、量販店では目指すモノが見つからず…。

夕方、仕事上がりの「同行者」のこの話をすると、「ウチの近所のポストはね、絶対に毎日(郵便物を)は回収していないと思うよ!」と言われた。そのくらい、使えないポストだという。それにしても、最近は公衆電話とポストが少ないような気がする。気がするだけか? それとも本当に少なくなったのか?

今日は新横浜に向かう最終の新幹線で帰浜することにしたので、夕飯を「同行者」宅でいただくことになった。そして、21時過ぎに静岡駅へ向け出発! バスがダイヤ通りに来たのと、道が空いていたのと…で、新幹線の時間まで “かなり” 余裕ができた。が、これといって用事もなく、おとなしく新幹線駅構内の待合室で座っていることにした。

21:55、こだま号に乗り込み、新横浜を目指した。車内で雑誌を読もうと思ったのだが、どういうワケか眠気が襲ってきてしまい、仮眠を取ることにした。だが、座った場所が悪すぎた。前から2列目…ということで、やたら車両のドアの開閉音が気になる。さらに、車内販売の挨拶が聞こえてくる…という具合に、何度も眠りは遮られ、中途半端な状態のまま新横浜に到着してしまった。もっとも、爆睡して寝過ごすよりはマシだが…。

横浜線に乗り換える時、空気が重く湿っているのに気づいた。おそらく雨が降ったのだろう。東神奈川に到着すると、路面が濡れていた。折りたたみ傘をさしながら「この旅は、雨に始まり雨に終わったなぁ…」と、しみじみ思った。

これで、大阪・静岡の旅が終了した。考えてみたら、9月に入って初めて自分の部屋に入ったのでは…。


9月5日(水)

強い雨が降ったと思えば、青空が現れる…という、不安定な一日だった。湿度の高さからも、台風9号の影響なのは明々白々。明日は、休み明け最初の講義である。予報では「東海・関東地方へ明日の夜、台風上陸」ということなのだが、私の仕事中・移動中はどうなるのだろう? ちなみに、明日の講義は1時限目のみ。よって、寄り道さえしなければ、昼頃には帰宅可能なのである。「午前中だけでも持ちこたえてもらえれば…」などと、都合の良いことを考えてしまう。

雨のやみ間に出掛けてきた。横浜で講義用プリントの原稿を2箇所に郵送し、『Dr.スランプ 完全版』『神の雫』の最新刊を購入し、ヨドバシ横浜PaSoRiを購入した。これで、自宅にいながらにしてSuicaICOCAの履歴・残高をパソコンで見られる上、Edyのチャージまで出来てしまう。便利なもんだ…。だが、調子に乗ってチャージしすぎないようにしなければ…。

台風9号、勢力が衰えないものか…。明日、交通機関がマヒしたら、出講云々以前の問題である。特に、常磐線…。これが予測不能である。群馬県では今夜、大雨警報が発令されたし…。仕事がイヤなことは全然ないのだが、天気が…。

そう、天気だけが…。


9月6日(木)

夜中に、何度か強い雨音を聞いた。しかし今朝、外はひっそり静まりかえっていた…。「嵐の前の静けさか?」と思い、大きめの傘を手に、急いで出掛けることにした。

横浜から東京、上野…と、JRは順調に運行されていた。が、上野から乗り込んだ常磐線の “様子” がおかしい…。上野を7:33発の快速電車が、7:35になっても出発する気配さえ感じられない。7:36になって「下り電車の入線を待って出発します」というアナウンスが…。「だったら、その情報が入った段階でアナウンスしろよっ!」という顔をした乗客数名(その中に、私も含まれる)。結局、定刻より4分遅れで上野を出発したが、北千住を出発した後で速度を上げ、松戸には2分遅れで到着した。

松戸駅前のバス停には、なぜか長〜い列…。どうやら、バスが遅れているらしい。5分ほどでバスはやって来たが、私の前の乗客までは着席…。あぁ、何というタイミングの悪さ!? しかし、私がバスに乗ったのは「座るため」ではなく、「松戸歯学部に行くため」である。目的地にキチンと運んでもらえれば…と、気持ちを入れ換えた。

家を出てから松戸歯学部に到着するまでの間、何度となく雨が降ったりやんだり状態であったが、幸いにして一度も傘をささずにいた。

9時、いよいよ夏休み明け最初の講義開始! しかし、それは “終講” でもあった。休み明け初回で終講という、なんともキリの悪い状態での講義となったため、雰囲気を整えるために終講試験の内容解説・諸注意から始めることにした。そして、前回の講義の続きと共に、今まで語ってきたことをゆっくり確認しつつ、“人間” という動物と社会のかかわりについて再確認して、この講義は終わった。それにしても、久々の講義だったので、時間の感覚は忘れていなかったものの、声が…。休み中、90分連続でしゃべることがなかったので、最初の10分はなかなかいつもの調子が出ず、ちょっとつらかった。以前は、こんな経験なかったのだが…。歳か?

講義中に、何度となく激しい雨が降っていた。白いカーテンで周りの景色を覆ったようで、時々何も見えなくなる。確実に、台風の接近を物語っていた。今日の仕事は1時限目だけだったため、寄り道をしないで帰ることにした。が、松戸駅前で昼食をとり、東神奈川で買い物をして帰る途中で雨が降り、傘をさすハメに…。

今夜から明日にかけて、東海・関東地方は暴風域に入るらしい。台風9号はノロノロと日本列島に近づいているらしく、上陸すれば長雨…。「同行者」から、「今日は15時で会社を閉めました」というメールが入った。静岡は、朝から大変なことになっていたらしい。テレビで台風情報を見ると、用宗海岸の波しぶきの凄まじさが映っていた。

夕方になって、横浜にも強い雨と風が襲ってきた。何度も何度も、玄関をドンドンと風が叩く…。窓に雨が当たり、バチバチと音を立てる…。今朝は “かなり” 早起きをした&寝不足なので、今夜は早寝するつもりだったのだが…。これでは、フトンに入っても台風の音で寝られないだろうなぁ…。

話は全く違うが、今日は某新聞の古紙回収日だった。1束をアパートの階段前に出してから出掛けたのだが、帰宅すると…古紙は回収されていたが、引き替えに置かれるハズのトイレットペーパーの姿が無かった。「またか…」と心でつぶやく私…。7月にも、古紙だけ回収され、トイレットペーパーが無いという事態があった。その時は、「もう、トイレットペーパー交換、なくなったのかな?」と思っていたが、先月はシッカリ回収された束と同じ本数のトイレットペーパーが置かれていた。「もしかして、7月は誰かが(トイレットペーパーを)持っていって(くすねて)しまったのかな?」と思ったが、今回は新聞の専売所に電話をし、事の次第を伝え、“ダメもと” で「実は、前にもトイレットペーパーが置かれていなかったことがありましてね…」と切り出すと、夕方になって配達のお兄さんが「すいませんでした」と言いながらトイレットペーパー3本を持ってきてくれた。セコい(図々しい)ように思われるかも知れないが、いただけるモノはキチンといただかなければ…。生活で大切なことは、節制! 新聞購読料を払っているのだから、この還元を活かさない手はないのだ!

さぁ来い、台風! こちら、準備万端!


9月7日(金)

日付が変わるちょっと前あたりから、風の音と雨音が激しくなってきた。テレビでは、首都圏のJRや東海道新幹線が運転を見合わせていることや、羽田空港から出発するハズの航空便が軒並み欠航となっていることを、しきりに報じていた。もちろん、海運も欠航…。「風が吹くと桶屋が儲かる」というが、こういう日はタクシー会社が儲かるのかなぁ…などと、ふざけたことを考えてしまった。

そして、大雨洪水暴風波浪警報が発令された…。

昔、私のクラスメイトに「台風が来ると興奮する」という男がいた。台風でなくとも、強い風が吹き荒れると、1人で盛り上がっていた。なぜか、荒れ狂った天気がお気に入りだったようだが、今でも変わっていないのだろうか…。しかし、「川が氾濫している」とか「高波が襲ってくる」などという情報を聞くと見に行ってしまう、この男と似たような輩はどこにでもいて(安全確認のために行く人もいるが)、それで行方不明になってしまうこともあるのだから、台風の時の行動は慎重の上にも慎重に…。

昨夜は結局、1時過ぎにはフトンに入った。最大雨量に達するのが2時という予報があったので、その前に寝てしまおうという “作戦” に出た。だが、思いのほか風が強く、震度1から2に匹敵する揺れを何度も感じた。

7時半過ぎ、昨夜のような強い風は吹いていなかったものの、まだ若干の雨が残っていた。パソコンを起ち上げ、陸と空の交通情報をインターネットで確認する。空の便は、午前中は機材のやりくりの問題や台風の進路の関係で、欠航が相次いでいた。東北地方へ向かう便も、様子見というところ(ちなみに、午前中は「通常運行」とされていた便も、午後になって欠航となるケースが多発)。東海道新幹線と東海道線が、函南〜三島間での雨の影響で運転を見合わせているということを知る。首都圏のJRも、午前中は運休または7割程度運転というところ。「これは出かけないほうが…」と思い、朝食をとった後に “二度寝” した。

台風の爪痕…昼、目が覚めると、外から陽射しが…。完全に台風一過である。だが、まだ東北地方や北海道がへ台風が向かっているのだから、喜んではいられない。

近所の道路も、昨夜の台風通過で木々の葉っぱが散乱していた。私が外出した際、すでに多くの車が通った後だったので轍の部分の葉っぱはなくなっていたが、それでもまだまだ葉っぱに覆われている部分が多く、台風の凄まじさを思い知らされた。

話は全く違うが(以前も書いたかも知れないが)、私は「テレビドラマ」というものを “あまり” リアルタイムで見ないことにしている。最近のドラマのストーリー(あるいは脚本)には、“あまり” 魅力を感じない。なのに、高視聴率…というのが、「はじめに “キャスト” ありき」であること以外の何ものでもなく、さらに主題歌がドラマと何ら関係ないものが “あまりにも” 多く(これは、アニメにも見られる現象)、「人気タレントと人気アーティストの力で、視聴率稼ぎかい?」と、斜に構えてしまうのである。よって、再放送なら視聴率に “貢献” しないで済むため、なるべく再放送分を見て、世間と話を合わせることにしている。しかし、再放送で見ると、斜に構えることがないので、思わぬ発見や感動をすることがある。「えっ? この人、こんな役を?!」とか、「あcつ、この話は講義で使えそうだ!」などという具合のものも多い。『アットホーム・ダッド』などは、この手の視聴で発見したドラマで、今では某学部の講義で必ず1コマ使って “上映” するほどである。ついこの間までは『HERO』、今は『Dr.コトー診療所2006』を見ているところ。『HERO』については映画化されたが、これもおそらく来年になってテレビで見ることになるのではないか…。

これまた話は全く違うが、先日ニュースで「神奈川県警の巡査長が、電車内でのマナーの悪い高校生を殴って現行犯逮捕」という報道を見た。「高校生が注意を聞かなかったので…」というのが最初に入ってきた殴打の理由だった。そして、県警には、この逮捕への批判(巡査長擁護)メールが2千通以上寄せられているという。だが昨日、県警が発表した内容は、今までの報道とはちょっと違う。巡査長は、「注意」ではなく「因縁」をつけて高校生を殴打したというのである。高校生の母親は、「事実関係が間違って伝えられている」と苦情を寄せたらしいが、しかし、事の発端は、電車内で拳銃型ライターを出して遊んでいたことにある。高校生がライターを持っていること自体に問題はないのか? この高校生の親は誰だ? 全てが…とはいわないが、最近の親は、自分の子供が問題を起こしても謝罪せず、相手を責め立てることに必死である。「ウチの子に限って…」が典型例である。私も、そんなバカ親の被害に遭ったことがある。講義中に態度の悪い学生がいたので注意したが、態度を改めようとしなかったため、教室から出ていくよう勧告した。すると、その学生の母親から大学に電話があり、「ちゃんと授業料を払っているのにもかかわらず、ウチの子は講義を受ける権利を剥奪された!」などとクレームをつけてきた。大学の教務課職員が「あなたのお子さんのほうが授業料分の権利を放棄したんでしょ?」と言って電話を切ってしまったらしいが(ファインプレー!)そんな親の姿を見て育てば、若者たちも周りの大人に謝る気が失せてしまうのだろう。

母親が夫(つまり、子供の父親)をバカにしていれば、子供も父親のいうことを聞かなくなる。教室で、態度の悪い学生に注意を与えても、「すいませんでした」と謝る学生は1割未満…。

それと、神奈川県警は「因縁をつける」という言葉の意味を知っているのか? 「因縁」とは、全く関係のない相手に罪を押しつけて、恐喝まがいのことをする状態を指すのではないか? 目がちょっと合っただけで「テメェ、メンチ切ってんじゃねぇ!」など相手に言いがかりをつけて殴る…などの行為を「因縁をつける」というのでは…?

いずれにせよ、件の高校生は騒ぎがこれだけ大きくなって、「何をしても許される社会」というものが存在しないことを知ったことだろう。


9月8日(土)

思うに任せぬ三景…。

【その1】

今朝、京浜東北線で人身事故があった。これは致し方ないことだと思う(頻繁だと困りものだが…)。そして、併走する横須賀線と東海道線のダイヤが乱れ、湘南新宿ラインには運休が出て、特急列車にも影響が出た。ここまでは「仕方がない…」と思おうと思えば思える。だが、その後がよろしくなかった。今日、私は藤沢へカット&パーマに行くことになっていた。8時過ぎに「運転見合わせ」の情報をメールで知り、運転再開時間が判明してから家を出た。

東神奈川からの京浜東北線は、なぜかダイヤがあまり乱れていなかった(おそらく、数本が運休になったと思われる)。しかし、横浜駅の対応が…。今日は大船からバスに乗ることにしていたので、東海道線か横須賀線に乗るつもりでいた。が、どちらもダイヤ通りには運行されていない。そこまではわかっていた。

問題はこの先、どの電車がいつ来るのか、そのアナウンスが全くなかったのである! そこで、電光掲示板に表示された発車予定時刻を信じて、まず横須賀線のホームへ。隣のホームには東京行きの東海道線が停まっていた。東京行きがホームを離れた後、東海道線の熱海行きが入線しているのを見た私は、急いで東海道線ホームへ…。だが、目の前で扉が閉まった。やむを得ず、東海道線ホームで次の電車を待っている時、隣のホームには東京行きの東海道線が停まっていた。東京行きがホームを離れた後、横須賀線の逗子行きが入線しているのを見た私は、急いで横須賀線ホームへ…。だが、目の前で扉が閉まった。

一度ならずも二度までも…という状況に、私はひどく腹が立ってきた。だが、腹を立ててばかりもいられない。次の横須賀線は10分以上来ないことを確認し、東海道線ホームへ移動した。すると、「次の列車は、遅れておりますスーパービュー踊り子号です。スーパービュー踊り子号の後は、踊り子号が到着します」というアナウンスが…。「おいおい、有料特急をえらく優先するじゃないか!?」という気持ちになったが、これはこれで仕方がない。

結局、横浜駅で30分近く足止めを喰らい、予定時刻よりもはるかに遅れて藤沢に到着したのであった。
【その2】

何とか大船駅に到着した私の前に、伏兵登場! ホームの上りエスカレータに乗り、改札を出ようとしたところ、私の行く手を阻むオバサマ2名…。私が右に避けようとすると、2人も右に移動する。左に避けようとすると、なぜか左に…。空いている改札を抜けようとすると、オバサマの1人がなぜかその改札に “強引な車線変更” をしてくる。別の改札を抜けようとしたが、もう1人のオバサマが車線変更…。

何とか改札を抜けたものの、バスターミナルへ急ごうとする私の前を、またしてもオバサマが立ちはだかる。私が右に抜けようとすると、2人も右に移動する。左に抜けようとすると、なぜか左に…。右から来たオバサマを左に受け流す…ことが出来ない私であった。

“匠の技” なのか、それとも “いやがらせ” なのか、はたまた “本能” なのか…。おそらく、本人たちは自分たちが私に迷惑をかけている(いた)ことを知る由もないのだろう。
【その3】

カット&パーマを終えて、頭がスッキリした。何だか、首から上が軽くなったような感じである。心地良く大船駅へ戻ったのだが、なぜか女子中学生&女子高生の “大群” に遭遇した。彼女たちは、ものすごくお行儀が良かった。バスターミナルから駅のエスカレータまで、みんな一列に並んでいた。だが、エスカレータにキチンと2列に並んで乗っているため、追い抜くことも出来ず、かといって列の最後尾に並ぶとなると…。その列、30メートルぐらいはあっただろうか(大袈裟な表現ではなく)。やむを得ず、階段を利用するに至ったが、整列が時として逆効果を催すことを実感した私であった。決して、彼女たちに罪はない。たまたま、タイミングが悪かっただけである。

しかし、この光景には “ほのぼの” とした何かを感じた。自分の置かれた状況に全く腹が立たなかったのは、久々に “キチンとした子供たち” を見たからだろう。

そんな週末…。


9月9日(日)

「明日は休み!」などという気の緩みから、またしても夜更かし…。ただ、遊んでいたワケではなく、今週と来週の講義に必要なプリントの原稿をデータベース(などというとカッコイイが、実際はパソコン内のデータのこと)から探し出し、修正を加えていたのである。今週から初講の講義があり、中には初出講先もあり、心地良い緊張感が私を包み込んでいたため、明け方まで頑張って作業してしまったのである。

よって、今日も半日をダメにしてしまった。目が覚めると、すでに午後! でもまぁ、こういう生活もしばらく出来なくなるのだから、今のうちに謳歌しておこうかと…。

先月、「夏おでん(ゼリー寄せ)」を食したことを書いたが、数日前にまた2個ほど「夏おでん」を購入し、そのうちの1つを昨夜食べた。ほかにもおかずがあったので「夏おでん」を放置する時間が多くなったため、ゼリーが溶けて弾力がなくなってきた。ゼリーに熱を加えたら溶けることぐらい、子供でも知っていることだろうが(私は子供の頃、実体験から知識を得た)、ちょっと驚いた。それで今日、「夏おでん」を火に掛けてみた。

(1)
「夏おでん(ゼリー寄せ)」を火に掛けてみた。
鍋にあけ、火に掛けた瞬間、
底面がすぐに溶け出した。
(2)
しばらくすると…
しばらくすると原形をとどめない
ような状態になる。
(3)
(ほぼ)ふつうのおでんに…
程なくしてすぐ “ふつうの” おでん
状態になった。

食してみると、煮詰めた影響で少し塩辛さが気になったが、これは火に掛けながら水を少々加えたら克服できる程度。

だが、「これさえあれば、冬は一気に鍋で溶かして “おでんパーティ” だ!」などと思ってはいけない。「夏おでん」1個で420円もするのだ! おでんパーティをするのに15個から20個購入したとすると…6300円から8400円もかかってしまう。参加者が参加費代わりに1〜2個ずつ持ち寄れば費用面の問題はないが、一度ゼリーで冷え固めたものを温め直すよりも、最初から煮込んで作ったおでんのほうが美味いのは明々白々。だから、「夏おでん」持ち寄り計画など立てないほうが良い! 「夏おでん」は夏に食すから美味いのであり、冬に敢えて「夏」と名の付くおでんを食すのは趣のない行為であろう。

教訓 「料理は、一番美味しい状態を理解して食すべし!」

今年は、秋が来ないらしい。10月まで残暑が厳しく、11月から平年並みになって、それから “厳寒” に入るらしい…。いろんな意味で、この国は「美しい国」ではなくなっている。この言葉を用いた人物は、本当の意味をわかって使っていたのだろうか?

ついに、自然まで反旗を翻したか…。

テレビアニメ「サザエさん」のオープニング曲で、以前よくエンディングのキー(調)が変わっていることが問題視されていた。気が付かない人もいれば、気にならない人もいたが、以前は新聞の投書欄を媒介に論争が繰り広げられたこともある。「違和感がある」「テープが古いのでは?」「子供の音感に悪影響を及ぼす」などなど。放送局側が「こういう曲です!」とはねのけたところ、「レコードでは転調していない!」と視聴者の反論が続き、結局はエンディングのキーが調整されたことで論争は終焉。しかし、このところ “また” キーがズレているのである。私も “絶対” とはいかないものの音感があるほうなので、気になるのである。

それにしても、どうして「サザエさん」のオープニング曲に限ってエンディングでキーが狂うのだろう? そして、それを修正しないスタッフの感覚はどうなっているのだろう?

アニメの話とはいえ、これまた美しくない。


9月10日(月)

おやおや(「や」を下げて発音)、この人は退くに退けなくなって、こんなことを言い出したか…。こうなると、船長の方向感覚のズレに巻き込まれる船員たちがかわいそうになってくる。それにしても、とうしてこれを “キッカケ” にするのだろう? 昨日の「ぼやき」と似て、何となく感覚のズレを感じる。これは私感の域を超えない感想だが、この国の政府の船頭さんは “乗客の求める場所” とは違う所へ独断的に進もうとしているような…。

まぁ、この国全体がおかしな方向に向かっているのは確かなこと。ずいぶん前にも書いたが、スポーツに全く関係のない(個人的な感情しかコメント出来ない)タレントをスポーツ中継のキャスターなりコメンテーターに据えて、「○○選手が勝つためには、どうすればよいですか?」などとコメント求めるのもどうかと思うが、それに対して「そうですね、負けないことです!」と言い放つタレントたちも変だし、そういうキャスティングをする放送局も変ではないか?

そして究極は、ここでぼやいている私…。

今週と来週の講義に関する準備をしていると、「例年通りじゃダメだなぁ…」という気持ちが芽生えてきて、どうしても資料の手直しをしてしまう。昨年と今年の社会情勢は異なっているのだから、そう思うのは当然のことではないかと思うのだが、それとは別次元で “何らかのこだわり” が生じているのも事実である。この “こだわり” が、私の講義に効果的に作用してくれると良いのだが…。

作用していることと言えば、明け方まで作業が続くので午前中をフトンで過ごしてしまうことぐらいか…。

何気なく検索サイトを使っていたら、妙なものを見つけてしまった。私が韓国で撮影して「韓国珍道中」にアップした写真が、このサイトに引用(転用)されていた。しかも、直リン!? 引用した人物は、ラーメンについてコメントをしているが、アメリカ人(テキサス州在住)らしい。どうやってこの写真を見つけたのだろう?

また、私の使用しているドメインの.acとは、英領アセンション島を指す。この.acドメインを使用している世界中のサイトで、我がBeWith sitesは165位らしい。こちらのサイトで確認した。どちらかと言えば、アクセスが少ない部類だろう。もっと精進しなくては…。

朝は雨が降っていたが、午後にちょっと上がったので、やみ間に買い物へ。明日・明後日に使うキップを東神奈川駅で購入し、銀行で所用を済ませ、夕飯の食材を買う。今年は、ちょっと早めにサンマが上がっていて、それも大量で安く、さらに脂ものっているという。1尾100円前後なのだが、まとめて買えばもっと安くなる。しかし、悲しいかな、私はひとり暮らし…。どうしようかと迷っていると、サンマの刺身盛り合わせがあるのが目に入ってきた。「これだ!」とばかりに1盛り手に取る。これで、今夜のメインディッシュが決まった。最近は家にいることが多いため、献立を考えるのにも一苦労である。が、それを考えるのも楽しい。

夜、テレビを観ていて思った。「司会にこの人がいなくても、十分成り立つなぁ…」という番組が多い。というより、その人がいることによって進行に支障が生じるのである。何でキャスティングされているのか? 事務所の力? そういうタレントが多い。特に “あの” 大手事務所…。NGの番組とか仮装の番組とか…。そして、その “場違いタレント” 目当ての観覧客…。

先日も述べたが、「はじめに “キャスト” ありき」的な番組が多いようである。


9月11日(火)

空耳…と言っても『タモリ倶楽部』の「空耳アワー」ではないが、日本語の歌でも空耳がある。それは結構有名な “空耳” なのだが、阿久悠氏の逝去以降、ほぼ毎日耳にするようになり、先日の清水仁氏のライヴでも演じられて、その “空耳” が鮮明に蘇ってきた。あの名曲「また逢う日まで」である。この歌で一番と言ってよいほど有名なフレーズ

ふたりで ドアをしめて
ふたりで 名前消して
その時心は何かを 話すだろう

の「その時心は何かを」の部分が、「その時心曲がり角」と聞こえたものである。これは私だけに見られる現象ではない。全日本的に知られた “空耳” なのである。なぜこう聞こえるのか、音声学的には「母音」に原因があると言えばよいだろう。

kokorowananikao(心は何かを)kokoromagarikado(心曲がり角)という具合に、それぞれの母音が一致する。この法則は、嘉門達夫が替え歌を作る際にも用いられている。日本語は、母音の組み合わせが似ていると、同じような単語であると錯覚する部分が多い。よって、シャレを言う場合は、母音を出来るだけ一致させるほうがシックリくるといわれている。あとは、その人のセンス…。

で、『また逢う日まで』は、ミリオンヒットを記録した裏で、とんでもない空耳現象を引き起こした…のだろうか。

他にも、『赤い靴』の「異人さんに連れられて〜」が「いいジイサンに連れられて〜」とか「ひいじいさんに連れられて〜」と聞こえるようなのも、この法則と合致する。ただし、この歌の場合は、日本語の特性のひとつ(?)である “n” の音が “i” に聞こえる現象(「全員(ゼンイン)」が「ゼイイン」、「満員(マンイン)」が「マイイン」に聞こえるような…)が作用するのだが…。

さてさて、ここからはいつもの「ぼやき」で…。

いよいよ、日本大学医学部附属看護専門学校の初講である。毎年出講しているとはいえ、後期のみの講義のため、いつも初回は “昨年までの講義の雰囲気” を思い出しながら展開するため、時間計算を大きく間違える。そして今年も…。どういうワケか、話す予定のないことばかり話していた。後回しになった肝心な話は、時間に追われながらの解説…。だが、焦ることなく何とか終了。

ホッと一息ついて、すぐに池袋駅へ向かい、湘南新宿ラインで横浜に戻った。一旦帰宅して、明日の準備をする。ちょっと昼寝…。

今日はこれより(現在の時刻は、15:25)、熱海へ向けて出発! 今夜は、東横イン熱海駅前に宿泊予定である。天気が不安定なので、パソコンは持って行かないことにした。そのため、今日の更新は、ここで終了。

なぜ熱海で宿泊するのか、その “種明かし” は明日…。


9月12日(水)

つくづく、「熱海に宿泊しておいて、本当に良かった」と思う(後述参照)

昨日、このサイトを更新後、すぐに横浜駅へ向かい、東海道線快速アクティーで熱海入りした。この駅で下車する(改札を抜ける)のは、何年ぶりだろう…? 雨雲が空を覆っていたものの、まだまだ明るい光も差し込んでいた。

雨の降らないうちに…と、寄り道もせず東横イン熱海駅前にチェックインする。ここは、先月29日にオープンしたばかりで、至る所ピカピカである。また、東横インではオープンしたばかりのホテルで1ヶ月ほど「サンキュー! ゴメンネ!」キャンペーンを実施する。新規オープン店舗のスタッフが不慣れであるため、シングルは3950円(ツイン・ダブルは「ゴメンネ! サンキュー!」で5390円)で宿泊できるのである。明日の勤務地は、今年から出講することになった沼津市立看護専門学校である。最寄りの片浜駅周辺には宿泊施設がないため、最初は沼津駅前に2店舗ある東横インに宿泊するつもりであったが、「サンキュー! ゴメンネ!」に惹かれて熱海駅前での宿泊となった。

部屋に荷物を置き、テレビをつける。静岡県内の天気予報を何度もチェックし、一旦外出する。駅前で夕飯を食べようと思ったのだが、どういうワケか18時頃になると軒並み店がシャッターを閉め始めるのである。「おいおい、商売する気があるのか?」と思ったが、今の熱海の状況を象徴するような気がした。空いている店は…といえば、飲食店がほとんど。それも、ラーメン屋さんの類がメイン。熱海に来てラーメン…というのも面白くないので、「昔から頑張ってます!」という声が聞こえてきそうな駅ビルへむかった。熱海駅の改札までは近代的なのだが、その上にある飲食店街は、どこか懐かしい雰囲気であった。私が子供の頃の、昭和40年代の匂いがした。だったら、昭和40年代っぽい店を探そう…と思ったが、なぜか中華料理店が多く目につく。くじけずに探した結果、「これぞ、昭和40年代!」というような食堂を見つけた。値段も、昭和40年代っぽい。店にはいると、昭和40年代っぽいオバサンが出迎えてくれた。客の雰囲気も、昭和40年代っぽい! 注文も昭和40年代にこだわることにして、チキンライスをオーダーした。ビールサーバーの裏の席に座ったので、ビールの魅惑的な香りがプンプンしてくる…。だが、「ホテルに戻って、明日の準備をしなくては…」という理性が勝り、ビールは注文せず。数分後、昭和40年代っぽい食器に盛られたチキンライスが運ばれた。スープの代わりに味噌汁…というのが昭和40年代っぽいかどうかは別として、味は昭和40年代っぽい! 子供の頃に親に連れられて入ったデパートの食堂で食べたチキンライスを思い出した。ちょっとだけ、しみじみ…。1皿500円という昭和40年代っぽい値段が嬉しいじゃないか!

気持ちも胃袋も満足して、ホテルへ戻った。明日の準備の前に、お笑い芸人のネタをテレビで見て大いに笑い、シャワーを浴びて、「さて、そろそろ講義の準備を…」と思った時、窓の外が騒がしいことに気づいた。カーテンを開けて外を見ると…目の前にもう1枚カーテンがあるような光景…。そう、大雨が襲ってきたのである! テレビでは「静岡県中部で、大雨洪水警報」などと速報が出ていた。この間の台風を思い出させるような激しい雨…。雨は、私がベッドに入ってもおさまる気配がなかった。

昨夜私が宿泊した部屋は山側(熱海駅側)だったので、東海道線の線路や、新幹線ホームがよく見えた。そして、雨降る熱海の街を眺めていた時、「東海道線って、貨物列車が多いんだなぁ…」ということに気づいた。横浜駅付近は旅客専用の線路だけしかなく、貨物専用は別ルートを走るため、日頃はほとんど貨物列車を見かけないのである。何でもないことだが、妙に新鮮な風景のように思えた。

6時半頃、起床して窓の外を見る。昨夜ほどの勢いはないものの、雨は降り続いている。「雨かぁ…」と思ったが、幸いにしてホテルから駅までの距離は近く、途中に雨よけもある、片浜駅からはタクシーに乗れるので、傘をさす時間はほんの少し…。そうやってポジティヴシンキングしていると、自分の懸念がちっぽけなことのように思えてくる。身仕度を調え、7時から始まる朝食サービス(おにぎりと味噌汁が食べ放題)に向かった。柄にもなく(?)初出講のことを考えて緊張気味の私は、今月1日のような食欲にはなれず、それでもおにぎり3つを平らげた。食べて食べて、元気を出して、初出講にのぞもう!

「雨で電車のダイヤが乱れたら…」と思い、7時半にチェックアウトする。そして、熱海駅から東海道線の沼津行きに乗り、沼津で浜松行きに乗り換える。車内で、「この沼津行きは、横浜を6:13に出た電車では…」ということを思い出した。今朝の6:13といえば、私はまだ夢の中…。そして、その後でゆっくり朝食をとっている。もし今日、自宅から通勤してこの電車に乗ったなら、5時には起きていなくてはならなかったハズ。こう考えるだけでも、宿泊のメリットはあった。

が、メリットはそれだけではなかった。携帯電話がひっきりなしに受信したダイヤ情報メールによれば、我が家の周辺のJRは大雨のために区間運転見合わせや間引き運転をしていて、ダイヤがものすごく乱れているという。特にひどいのは横須賀線…。さらに、横浜線も…。もし今朝、私が自宅にいたら、沼津に到達できただろうか? 前に「何らかの邪魔が入って、沼津の初講に間に合わない」という内容の夢を見て、それで「初講前日は、ホテルに宿泊して…」と決めたのだった。まさか、こんな形で現れるとは…。“命拾い” したような心地である。

片浜駅には、8:13に到着する。待機中のタクシーに乗り込み、いよいよ沼津市立看護専門学校へ! この校舎に来るのは、今日で3回目だが、講義はおろか、学生に会ったことさえない。学校に到着すると、タクシーの運転手さんに「ちょっと待っていてください。タクシーのチケットをもらってきますから…」と言って下車したが、まだ教室の電気がついていない…。事務室の電気はついており、数名の事務職員が出勤していたので、タクシーチケットを運転手さんに渡してもらう。

「それにしても先生、お早いですね!」と言われ、全ての事情を話した。

さて、いよいよ9時…初めての講義である。私の担当科目は「文化人類学」である。この科目を担当するのは初めてのこと。ただ、文化人類学の理論を基礎にした解説は、国際関係学部や文京学院大学をはじめアチコチで行っているので、“初めて” という感覚はあまりない。それに、私の大学院時代の指導教授は、文化人類学者であった。私が研究しているラドクリフ=ブラウンは、イギリスの社会人類学者である。「人類学」と称される講義を担当できることに “ささやかな” 喜びを覚えたが、ここは看護学校…看護教育の一環としての講義であるため、出来るだけ「人間の本質」に重きを置いた講義内容になると思われる。

専任教員と共に教室に入り、簡単な紹介を受ける。そして、講義ガイダンスを始めた。昨日と同様、なぜか時間の計算を間違える。さらに、初めて出講する学校ということもあり、雰囲気を掴むのに時間がかかる。1学年30名程度なのだが、この人数がとても微妙である。学生100人以上の講義であれば、不真面目な学生を見捨てても文句は言われない。だが、30人程度であれば、学生の顔と名前を覚える必要がある。さらに、それぞれの学生のバックグラウンドを知っておかないと、講義中の質問に苦しむ…。そこまでこだわって講義に入る教員がどの程度いるのか知らないが、私はそういう “こだわり” で講義する教員である。手作り感を大切にしたいのである。で、結果として、ホテルで必死に考えた展開は意味を持たず、ほとんどアドリブ状態のまま60分が過ぎた。残りの時間で「文化」culrureの解説をしたが、昨夜まで想定していた内容の30%ほどしか…。しかし、中途半端な状態で終わるということだけは回避できたのが、唯一の救い…。

今日の講義は、これで終わり。講義中にタクシーを手配しておいてもらったので、すぐに片浜駅へ戻る。駅の電光掲示板を見ると、次の東海道線は三島止まり…。みどりの窓口で「熱海へ行くには、次の三島行きでも、その次の熱海行きでも、同じになりますか?」と聞く。すると、「(三島で熱海方面の電車に連絡しないので、)熱海行きでも同じですね!」という答え。熱海到着時間を聞いて、「そうだ! この熱海行きは、私が国際関係学部で1時限目しか担当講義がなかった時によく利用していた、あの電車だ!」ということを思い出した。だとすると、熱海で14〜5分待てば、踊り子号に連絡する…。熱海から東海道線普通列車のグリーン車に乗って横浜まで行けばプラス950円だが、特急の自由席なら900円…。おまけに、特急のほうが横浜に早く到着する…。ということで、踊り子号の自由席特急券を購入した。それにしても、片浜駅前には何もない! 時間を潰せるような場所がないので、三島行きの東海道線で沼津に出ることにした。かといって、改札を出てブラブラするような時間もないので、駅ホームの立ち食いソバ屋さんを久々に利用した。早めの昼食である。そして、熱海行きに乗り込んだ。

熱海から踊り子号に乗って横浜に戻ると、空が若干明るくなってきた。傘があってもなくてもどちらでも良いような…という状態だった。買い物を済ませて帰宅し、テレビをつけると、どの局も「安倍首相、突然の辞意表明!」という特別番組! 「おいおい、辞めるタイミングが違うんじゃないか?」と、呆れてしまう。つい先日、国会で所信表明したばかりじゃないか!? 辞めるなら、参院選の結果が出た時にすべきだったのでは…と、誰もが思ったことだろう。

さぁ、私は私で、明日と明後日を乗り切ろう!…と思った矢先、食事の準備をしようとフライパンを手にした私に不幸が襲いかかる…。フライパンの柄が硝子製の茶器に触れ、目の前で落下→ガシャ〜ン! 食事前にこういう光景を見ると食欲が減退する…ということを知った。おまけに、手を少し切ってしまうし…。


9月13日(木)

とりあえず、「初講」と名のつくものを2つ終え(来月も初講が2つあるのだが…)、ホッとした途端に力が抜けてしまった。それとは別に、私を惑わすような状況が生じ、昨夜は起きているのが少々つらくなってしまった。このモヤモヤ感は、いつぬぐい去れるのか…。

今朝、冷気(のようなもの)を感じて目が覚めた。最近としては珍しい寒さである。それで、タオルケットを全身に巻き付けるようにして再び眠りに就いたが、日中はそこそこの暑さ…。汗ビッショリになることはなかったが、「これで秋がちゃんと訪れるといいのになぁ…」と思った。

今日は、法学部大宮キャンパスで2コマ担当の日である。前期は、松戸歯学部で午前中に講義してから移動…というシフトだったが、先週で松戸は終講しているので、これから木曜日はしばらく “午後の大宮のみ” である。

10時過ぎに起床し、ゆっくり身仕度を調え、軽く朝食をとり、駅までゆっくり歩いたが、なぜか眠気が取れない…。それで、湘南新宿ラインはグリーン車利用を決めた。が、グリーン車内でイライラする会話を聞き、眠れなくなった。その会話は、グリーン車アテンダントと乗客(年配の女性)によるものである。女性は、横浜から列車に乗り込んでいる。錦糸町まで行くつもりらしいが、この列車は湘南新宿ライン…。錦糸町には行かないのである。さらに、アテンダントが「グリーン券を拝見します」と女性に声を掛けると、「Suicaを持ってます!」と答えていた。「では、Suicaを座席上の読み取り部にタッチしてください」と促すと、「手が届かないから、代わりにやって!」と席を立とうとする素振りも見せない。それで、アテンダントが女性からSuicaを受け取って読み取り部にタッチするが、反応がない…。何度やっても同じ。それで、「ちょっと、Suicaの情報を確認させていただきますね」とSuicaのグリーン券情報を読み取ろうとしたが、どうやらそのSuicaにはグリーン券情報が記録されていなかったらしい。そのことを女性に伝えると、「Suicaにチャージすれば(グリーン車に)乗れるんでしょ?」と反論! それじゃあ、どこまでグリーン車に乗るのかわからないじゃないか!? アテンダントが「事前に、自動券売機などで(グリーン券情報を)記録していただかないと、車内料金をいただくことになるのですが…」と丁寧に説明する。すると女性も観念したようで、「結構ですよ! では、錦糸町まで!」と…。この女性は、まだ自分の2つめの過ちに気づいていない。

この女性の3つ目の過ちは、新川崎にも西大井にも停車しない湘南新宿ラインに乗ってしまったことである。グリーン料金のルールでは、同じ方向に行く場合のみ、改札を出なければ別の電車に乗り換えても通し料金になるのだが、1区間でもグリーン車の連結されていない電車区間を通ると、通し料金が適用されないのである。よって、この女性の場合、新川崎か西大井で降りられたら、次の横須賀線(総武線快速)に乗り換えて通し料金適用となったのだが、大崎まで行くと、山手線にはグリーン車が連結されていないため、横浜〜大崎間と品川〜錦糸町間の2区間分のグリーン料金を払わなくてはならないのである。この女性、2区間分のグリーン券を購入した後、車内で携帯電話を取り出し、友達に電話をかけ始めた。「おいおい、デッキに行って話せよ!」と思ったが、この女性は一度座ったら立ち上がりたくないらしい。文章ではうまく伝わらないかも知れないが、本当にイライラする会話だったのである。

久々の大宮駅は、人でごった返していた。12時前ということもあるのだろうが、活気づいていた。急いで改札を抜け、バスに乗り換える。そして、久々の大宮キャンパス…。3〜4時限目「社会学」は、後期から「問題行動」がテーマとなる。今日が初回であるため、全体的な解説を軽く…と思ったが、気が付けば講義時間をほぼフルに使用していた私…。

久々に複数コマを担当したため、力のペース配分がわからなくなり、4時限目を終えた後はノドがイガイガ…。

夜、テレビで「まるまるちびまる子ちゃん」を観た。泉谷しげるがドラマパートにゲスト出演していた。そして、泉谷が縁側でくつろいでいるシーンに流れていた曲が、な、な、何と「今日までそして明日から」だった。なぜ、たくろう? しかし、シャレのわかるスタッフだなぁ…と感心する。そして、泉谷しげるの演技の渋さ…。彼のようなマルチなパフォーマーがいる限り、日本のエンターテインメント界は安泰かも知れない。

何だか、久々に泉谷たくろうへ行きたくなった。少し明るいうちから、しみじみと飲んでみたくなる…。

明日も複数コマ…、頑張らなきゃ!


9月14日(金)

休みボケが抜けていないのか、夜になると時間的感覚が鈍ってくる。昨夜、気が付くと深夜2時を過ぎていた。すぐに寝ればよいものを、テレビを観てしまった私…。よって、脳の動きが活発になってしまい、なかなか寝つけず困った。

寝不足気味で朝を迎えたため、何をするにもボ〜ッとした感じが抜けなかった。しかし、仕事には行かねばならない…。前期の金曜日に乗っていた8:52横浜発の湘南新宿ラインで大宮へ向かい(相変わらず、横浜〜大崎間は、グリーン車といえ着席できなかった)、バスに乗り換えて法学部大宮キャンパスへ。午前中は2時限目のみの担当で、講義内容は昨日と全く同じなのだが、金曜日は金曜日で独特な雰囲気があるため、講義開始時間まで “念入りに” 内容確認をする。

しかし、どうしたことか、昨日はキチンと時間内に収まった解説が、今日は少々時間をオーバーする。目の前の学生が違えば、解説方法も若干変わるのは当然だが、そのために時間配分がわからなくなってしまうとは…。とりあえず、2分程度の延長で済んだから良かったものの(本当に良かったのかどうかはわからないが…)、何とも冷や汗ものであった。

本来なら、大宮での講義後は通信教育部への移動となるが、通信教育部はまだ講義が再開されていないので、教員室で昼休みをフルに過ごすことにした。そして、控えていた教員がみな3時限目の講義に出たのを見届けて(?)から、ゆっくりバス停に向かって歩き始めた。

通信教育部での講義がないので焦らずゆっくり移動できるのは良いのだが、そうなると18時の講義(法学部三崎町キャンパス)まで何をしていれば良いのか…という問題が残る。朝は若干涼しかったのだが、昼を過ぎて汗がにじんできた。あまり外をほっつき歩かないほうが良いと考え、とりあえず水道橋へ移動することにした。

なぜか、JRがダイヤの乱れもなく運行さていたため(いやいや、これが当然の姿だと思うが…)、15時前には法学部入りしてしまった。今日の講義で使用するプリントを “落ち着いて” 印刷したが、大した時間稼ぎにもならなかった。プリントを持って、講義教室のある2号館の教員控室へ移動した。すると、そこには親しくさせていただいている先生方が…。結局、18時までの間ずっと話が盛り上がって、あっと言う間に今週最後の講義開始!

ここでの講義も、大宮での講義と同内容であるのにもかかわらず、どういうワケか時間いっぱい解説に充ててしまった。だが、これで何とか今週の “おつとめ” が終了した。

帰りの京浜東北線では、すっかり意識不明状態に…。こういう感覚も久しぶりである。


9月15日(土)

久々に「週末っ!」という感じがする。そして、泉谷たくろうである! となると、やはり小林さんと…である。

午後、今井医院で診察を受けた後、神奈川駅から京浜急行に乗り込んで上大岡に出て、そこで小林さんと合流する。前回、泉谷たくろうの開店時間は17時だったので、その時間に会わせて汐入に向かったのだが、店に入るや否や「5時半からです!」と言われ、30分ほど汐入駅周辺で時間を潰すことになった。

そして、17時半に再び泉谷たくろうへ。結論から言うと、5時間以上も飲み続けたことになる。だが、今宵の酒は、体にしみじみ染みて、心地良い酒であった。小林さんとの想い出話にマスターが心地良い “パス” を出してきた。マスターから大物芸能人や大物アーティストの裏話を披露していただき、酒が進む、進む…。

月に一度はこの店に通わなくてはならないのかなぁ…などと考えた我々であった。

そのくらい、心地良い店であることは確かである。BGMも「かぐや姫」「吉田拓郎」など、我々のツボに十分すぎるほどヒットする…。何とマーバラスな時間を過ごせたことか。

3連休初日は、こんなふうに過ぎていったのである。


9月16日(日)

昨日は、泉谷たくろうでしみじみと飲んでいたつもりが、いつの間にか “ガンガン” 飲んでおり(この時の詳細は、こちらのサイトで!)、それでも無事に帰宅したのだが、帰宅すると部屋の電気がついていて、「同行者」が「おかえり!」と出迎えてくれた。3連休を横浜で過ごすため、私が不在中にやって来たのである。もっとも、「同行者」は勝手に上がり込んだワケではなく、私が小林さんと泉谷たくろうで飲んでいる最中に「同行者」から電話がかかってきたので、「カギを持っているなら、先に部屋に行っていいから」と伝えておいたためである。

予想以上に飲んだため、今日の午前中はヘロヘロ状態であったが、「もっと寝かせてくれよぉ!」と思っている時に限って、宅急便やら書留やらが配達される…。受取証にハンコをついて、寝て、また受取証に…の繰り返しであった。

しかし、年内にあと数回、泉谷たくろうへ向かってしまいそうである。

午後になって、昼食作りと洗濯に取りかかる。外は陽射しがジリジリと照りつけてきて、肌が痛くなるような、それでいて「家にいるのがもったいない!」と思えるような天気だった。だが、相変わらずダラダラグダグダの我々は、結局夕方過ぎまで出掛けることはなかった。

夕飯は、期間限定の月見バーガーを…という話でまとまりかけていたが、どういうワケか「ご飯、炊こうか…」ということになり、近所のスーパーで刺身を買うことにした。マグロとサーモンのさく、ホタテなどを買って、これを炊きたてのご飯に乗せようと…。だが、ただ乗せるだけでは芸がない! ご飯を丼に半分ほどよそったところに、韓国人留学生からもらった韓国のりを敷き詰めて、再びご飯をよそい、刺身を乗せることにした。醤油は、卵かけご飯用を使用! このコンビネーションが絶妙!

買い物ついでに、クールミントサイダーなるものを購入した。以前、テレビで紹介されているのを見て、ちょっと興味を持ったのだが、味のほうは「同行者」いわく「ガリガリ君ソーダ味みたいだねぇ…」とのこと。一気に、モチベーションが下がる。

3連休2日目は、こんなふうに過ぎていったのである。


9月17日(祝)

「同行者」は、帰っていった…とはいえ、いつものように(?)最終の新幹線こだま号に乗っていったワケで、それまでは「同行者」主導で我が家の片付けをしていた。

前にも述べたが、私の部屋は、職業柄「書籍」だの「DVD」だの「CD」だのが多く、“通常の男の独り住まい” と比べてその量はかなり多い。今の部屋の広さは、“通常の男の独り住まい” であれば十分なスペースだと思われるが、私の場合には “かなり” 厳しい状況にある。よって、片付けをしても、アイテムが別の場所に移動しただけのような感覚が残り、片付いたような印象を見た目に与えない。今回は、「上に積み上がっているものを下に移動させ、視野を広くする」という作戦に出た「同行者」であった。その甲斐あって、散らかっていたものまで片付いたような状態に…!? ただ、私の性格上、また何か探し物をしてゴチャゴチャにしてしまいそうな…。気を付けよう!

ハッピーマンデーで、今日が「敬老の日」であるが、生まれてから長い間「敬老の日は9月15日です」と教えられてきたため、違和感ばかりが募る。ハッピーマンデーで内需拡大が達成されたのかどうか…。祝日を法的に制定した政府が、その趣旨を無碍にしたようなハッピーマンデー…。そのせいで、月曜日の講義時間数が不足傾向となり、多くの大学で教員たちが「補講」だの「曜日違いの出講」だのを強いられる…。何がハッピーだ!?…と、ぼやいたところで、今日の更新終了!

明日からまた講義に戻れるよう、リズムを整えておかなくては…。


9月18日(火)

咳の激しさで、未明に目が覚めた。再び眠りに就こうと努力するが、咳が眠りを遮る…。起きて、鏡に向かって口を大きく開けてみると、ノドが赤いのが良くわかった。昨日、体がだるいような気がしたのだが、原因がやっとわかった。しかし、仕事に穴をあけるワケにいかない!

7時前に家を出て、湘南新宿ラインで池袋へ。停車中のバスに乗り込んで、看護専門学校へ。先週はガイダンスで予定時間をオーバーしてしまったので、今日は簡単に先週の復習をして、それから今日の解説に…などと電車の中でもシミュレーションをしていた。が、世の中は、思い通りにゆかないもの。9時になって教室に入ると、先週「来週回収します!」と言いながら配布した書類をほとんどの学生が作成していないことに気づいた。この件を含め、諸々の “お説教” が20分ほど続き、すっかりペースが乱れてしまった。ペースが乱れたのは、決して学生のせいではなく、私が軌道修正に失敗しただけのこと。そして、先週の復習が “簡単に” とはいかなくなり、時間に追われるハメに…。

それでも、何とか語るべきことは語り切れた。まぁ、来週 “簡単に” 今日の復習をしておかないとならないのだが…。

講義終了後、講師室でお茶を1杯いただき、急いでバス乗り場へ! そして、先週と同じ湘南新宿ラインで横浜に戻り、一旦帰宅。先週は、家から熱海へ向けて移動したが、今日は夜に某出講先で打ち合わせがあるため、熱海へはそこから向かうことになる。

…ということで、今日の更新はここまで。


9月19日(水)

昨夜、“打ち合わせ” を中座させてもらい、東京駅を22:10に経つこだま号で熱海入りした。中ジョッキでビールを3杯ほど飲んだため、新幹線に乗り込むと同時にうつらうつらしてきて、気が付けば熱海手前…という状態だった。

お泊まりは、当然(?)東横イン熱海駅前である。23:10過ぎにチェックインカウンターに到着し、念のために…と領収書記名欄に「沼津市立看護専門学校」と書くと、フロントスタッフが「看護学校…、あぁ、それで消毒のような匂いが…」などと言い出したので、「いいえ、これは宴会で飲んだビールです!」と訂正する。アルコールと医療が絡むと、どうやら消毒のような匂いに認識されるらしい。これは、今後の講義のネタになりそうである。

部屋に入り、テレビをつけ、とりあえず体を休めた後、シャワーを浴び、体を冷やさないように気を付けながら床に就いた。まだ、ノドの具合がおかしいので、悪化させないように…と気を付けたのだが、今朝も自分の咳で目が覚めた。体全体を倦怠感が包み込んでいたため、咳をしなければ寝坊していた虞もあった。だが、食欲があったのが救いで、今朝も7時から始まる朝食サービス(おにぎりと味噌汁が食べ放題)をシッカリ利用した。

7:50頃にチェックアウトし、先週より1本遅い東海道線に乗って片浜へ移動した。片浜駅には8時半ちょうどに到着。ちょうどよい時間である。駅前からタクシーに乗り、「看護学校、お願いします!」と運転手さんに告げる。先週水曜日の天気は最悪だったが、今日も太陽が隠れた状態…。そのまま沼津市立看護専門学校到着。

講義開始前に週番が来て、配布物の確認。9時になり、始業チャイムが鳴るのを聞くと同時に教室へ移動した。先週は時間配分を誤ったので、今日はシッカリ時間を計算して…などと昨夜までは段取りを組んでいた。しかし、体調が悪いとこうも頭の回転が鈍るものか…。時間軸だけではなく、話の構成までがズレてしまい、全くまとまりのない解説をしてしまった。その事実を自分でも認識して、何度も軌道修正を試みたが、焦れば焦るほど話はアッチコッチに飛んで行く。とりあえず、話すべきことは話し終わったのだが、無様な講義であった。

講師室に戻ると、「先生、もうタクシー来てますよ!」と声をかけられる。お茶を1杯飲んで、待機中のタクシーで片浜駅へ戻った。駅について歓談を上っただけで、息が切れている自分に気づいた。予定では、先週同様に熱海まで東海道線で出て、そこから特急踊り子号で横浜に戻るつもりだったのだが、体調のことを考え、三島から新幹線に乗ることにした。出費は痛いが、体調第一である。

奇しくも、三島から乗り込んだこだま号は、昨年の水曜日に国際関係学部から日本体育大学へ移動するために乗っていた同じ時間の列車であった。そんな偶然を喜ぶよりも、今の私には眠りが欲しい…とばかりに、新横浜まで熟睡状態にあった。

横浜線に乗り換えて東神奈川に到着。その後、薬局で総合感冒薬を購入し、昼食と夕食の食材を買い込んだ。昼は適当なものを作って食べたが、「夜まで、体調が持つかなぁ…」という不安ばかりが募っていた。

とりあえず、夜まで体が持ちこたえてくれた。

テレビで、とある番組の4時間生放送を見た。60名の芸能人たちが持ち寄ったベスト3ネタを、番組中にルーレットで指定された者だけがプレゼン出来るという内容だったが…。「時間内でプレゼンできるのは、30名くらいでしょう!」などと言っておきながら、完全なヤラセ番組であった! ルーレットは、カジノやボードゲームで使用するような人力回転の類ではなく、いわゆるディスプレイに文字が出て回転しているかのように見えるだけの代物…。「次は誰それのプレゼン!」というのはスタッフによって完全に決められていたような展開であった。次は誰のプレゼンになるのか、あらかじめわかっていなくては、あそこまでスムーズに映像が出たり中継をつなぐことなど出来ないだろう。大物出演者やテレビ局の推す番組に関連するプレゼンばかりで、見ていて腹立たしさがこみ上げてきた。誰がプレゼンできるかわからないと言っておきながら、大がかりな中継を組んだり、わざわざ海外からゲストを呼んだり…、それでいて “わざとらしく” ゴタゴタを起こしているのが、素人目にもハッキリわかってしまった。「話題作り」「電波の無駄遣い」などのキーワードが、私の頭の中を駆けめぐっていった。腹立たしさが抜けないと明日の仕事に響くので、チャンネルを変えた。こんな番組、4時間も見ていられるか!?

明日までに、少しは体調が戻っていてくれれば良いのだが…。


9月20日(木)

絶不調である。今朝、またしても自分の咳で目が覚めた。全身を覆うような倦怠感に「仕事、休もうかなぁ…」と思ったが、まだ後期が始まったばかりであることを考えると…。それに、今日・明日の法学部「社会学」は “スペシャルバージョン” だと学生たちに告知済み…。体温を測ってみると36.7度だったので、とりあえず身仕度を調えることにした。

今日の勤務地は法学部大宮キャンパスであるが、湘南新宿ラインの普通車で大宮へ向かうのは体力的に不安だったので、往き帰りともグリーン車に乗ることにした。片道950円追加となるが、致し方ない。だが、幸運(?)にもVIEWカードのサンクスポイントが貯まっていた(これがSuicaの3千円分に相当するポイントだった!)ので、これをSuicaにチャージしてグリーン券を購入した。

大宮まで少しだけ仮眠をとり、体に無駄な負担をかけないようにした。効果は多少あったようで、何とか3〜4時限目の2コマを担当出来た。が、講義内でハプニング発生! 同内容の講義が明日もあるため詳細は述べられないが、3時限目に何の問題もなく再生できたDVDが、4時限目になって再生できない状況に!? 全てのディスクで起きたワケではなく、最重要映像の収録されているディスクのみに起きた現象であった。おそらく、DVDデッキが熱暴走でもしたのだろう。電源を入れたり切ったりして、デッキを騙し騙し使ってみたが、ダメだった。仕方がないので、再生可能なDVDやCDのみを使い、再生できなかったDVDは来週あらためて…ということにした。よって、「この解説がなぜ、ここで出てくるのか?」ということが学生に伝わらないままの講義となってしまった。体調不良とDVD不調の、ダブルショックであった。

講義後、今井医院で受診。ここで検温すると、37.1度…。微熱である。抗生物質などを処方してもらうが、明日まで持つのかどうか…。


9月21日(金)

昨夜は尋常ではないノドの痛みに襲われ、熱が37.5度まで上がり、朝までその状態が続いてしまった。結局、法学部大宮キャンパスの2時限目「社会学」は休講にせざるを得ない状態に陥った。ただ、午後の講義はどうしても「補講」するのが難しいため、昼過ぎまで横になって、体中の倦怠感を取り除き、熱を冷ました。正午の時点で熱は36.9〜37.0度をさまよう状態だったのだが、何とか体が動いたので、急いで昼食をとり、身仕度を調えて家を出た。

外に出ると、太陽がまぶしい…。通常以上のまぶしさを感じたので、体調がまだまだ戻っていないのがわかる。しかし、一旦家を出ると、「倒れるワケにはいかない!」という気持ちが強くなるので、何とかなりそうな気がした。

なるべく “乗客の集中しない車両” を探して電車に乗る。こういう時、長年のカンがモノを言う。無事に水道橋に到達した私は、通信教育部へまっしぐら! 今月いっぱい使用するプリントを印刷し、講義に備える。連絡板でレポート課題(任意)を提示しておいたのだが、ちゃんとアクセスしてレポートを提出した学生は16名だけ。初講時から「講義に関する連絡はインターネットを使いますので、講義の前日までにちゃんとアクセスしてください!」とお願いしておいたのに、ほとんどの学生が私の願いに従ってくれていなかった現実を目の当たりにした。だが、これで教務課などにクレームをつけられたら、たまったものじゃない!

通信教育部の4時限目「社会学」は、今日から講義再開。しばらくは、前期の内容を振り返りつつ後半戦のテーマへ橋渡しするような講義となる。だから、今日はその “入口” とも言える重要な講義になるハズだった。依拠する理論は「文化とパーソナリティ論」で、今日はパーソナリティの解説のみなので、あまり時間もかからないだろうと昨夜までは思っていたのだが、体調不良で、特にノドの潤いがなくなるとサンドペーパーでこすられたような痛みを感じる私には、今日の90分が過酷な試練のように思えてならなかった。頭の回転が通常以下であるため、なかなか気の利いた(まとまりのある)言葉が出てこなくて困った。時間内に解説も板書も何もかもが終了したが、講義の途中で「無事に解説が終わるだろうか?」と、ひとりパニック状態に陥っては這い上がり、這い上がっては陥る…の繰り返しであった。

講師室に戻り、学生の対処をして、すぐに法学部へ移動する。プリントを印刷して、講義教室のある2号館へ移動し、教員控室でしばし体を休めていた。ノドの潤いをキープさせるには水分補給以外に方法がない…ということで、ペットボトルのミネラルウォーターを買い、ゆっくりゆっくり飲んで講義開始を待った。

18時、いよいよ今週最後の講義である。大宮キャンパスで昨日再生したDVDとCDを使用するので、セッティングは慣れっこだが、DVDが無事に再生できるかどうか…、それが最大の心配事であった。だが、DVDデッキは裏切らなかった。無事にDVDは再生され、講義は予定通りに進行した。ただし、最後に再生したCDをデッキに入れたままにして帰宅したことを除けば…。あのCDを見つけた教員は、ビックリするだろうなぁ…。昨日と今日、法学部では『クレヨンしんちゃん』を題材に、「韓国では、日本と同じフィルムを放映しても、国民感情などを考慮してシーンをバッサリとカットする」という例を示し、日本のアニメソングも韓国語訳された時点で内容が異なってくることを確認した。日韓の国民性の違いを、アニメで例示したのだが、果たして学生たちに伝わったかどうか…。

講義後、茶有さんと4年ぶりに再会した! 体調が良ければ…と悔やまれるが、とりあえず茶有さんの執筆した論文の抜き刷りを読ませていただきながら食事をした。何だか、本当に4年経ったのかと思えるほど、前回お会いした時が昨日のように思い出された。

そして、帰りもなるべく “乗客の集中しない車両” を探して電車に乗る。順調に電車の乗り換えが済み、22時前に帰宅した。そして、その1時間後に「同行者」が看病のためにやって来た。

土日で、どこまで体調が回復するだろう?

世間は明日から3連休だが、私は月曜日に講義が1つ入っていて…。


9月22日(土)

まだまだ、体調不良との格闘が続いている…。熱は、何とか平熱近くまで下がったが、ノドの痛みと全身の倦怠感がなかなか抜けない。昼過ぎまで寝ていたので睡眠時間は十分のハズが、何とも言えない状態が続く。

ブタ蒲鉾体調が優れないため、「同行者」が煮込みうどんを作ってくれた。昨夜、ウチに来る前にスーパーでたらふく買い物をして来てくれていたので、材料は全て揃っていたようで…。私へのサービスで、ブタの形をした蒲鉾が載せられていた! 頭がボ〜ッとしていたのと、それなのに空腹感が凄かったのとが相まって、記念撮影(?)することも忘れ、ひたすら食す。

ちなみに、この蒲鉾は夕飯のスープにも載っていたので…。

シッカリ食べたので、昨日よりは体が動くようになってきたのだが、相変わらず倦怠感は抜けきっていなかった。しかし、今日中に手続きしておきたいモノが数件あったので、「同行者」に付き添ってもらって横浜駅周辺に出掛けることになった。おかげで、倒れることなく用事を済ませることが出来た。

夕飯の食材を買い求めている時に、「ノドの炎症を抑えるのにも、熱を冷ますのにも、アイスクリームが良いのでは?」という話になり、何年かぶりにサーティワンアイスクリームへ行くことにした。お店はハロウィンキャンペーンで、期間限定のアイスもハロウィン色満載! 「持ち帰りで!」と店員さんに言うと、「何個ですか?」と聞かれる。とりあえず、1人1個ということで2個だと答えると、サイズを聞かれた。サイズ表を見せてもらうと、レギュラーが290円でキングが360円とある。その他にもカップかコーンか…と注文がなかなか。サイズがどの程度なのかわからない私は「同行者」に助けを求めたが、「レギュラーは普通サイズで、キングは大きなサイズで…」と当たり前のことしか言わなかったので、私の独断でキングを頼んだ。「キング? デカイよ!」と驚く「同行者」に対し、「たった70円でサイズが大きくなるのだから、2度に分けて食べればお得!」と私…。さらに、「キング、2個とも!」と勝手に注文を進めた私…。焦る「同行者」をよそに、「アイスはお決まりですか?」と注文が進む。私は、アイスクリーム店ではたいていチョコレートミントを頼むので、迷わずそれを注文! その時、「同行者」が明後日の方向を向いていたので(後で聞いたら、どのアイスにしようか迷っていたらしい)、気を利かせて私は「“魔女のトリック” を!」と注文を出した。その声に驚いた「同行者」であったが、残念なことに店員さんはその “魔女のトリック” を既にカップへ入れたあと…。「同行者」が耳元でボソッと、「その魔女の何とかってヤツ、絶対に頼まない範疇に入っていたんだけれどねぇ…」と言うが、聞こえないふりでドライアイスの大きさを店員さんと相談していた私…。会計時にクジを枚もらった。「今、ここでこすってみてください!」と言われたので、2枚とも一気にこすってみた。すると、そのうち1枚に「アタリ ボールペン賞」と書かれていた。ハロウィン色いっぱいの「パンプキンボールペン」なるものをもらったが、実に書きにくそうな形状…。ただ、「あのクジは絶対、店員さんがいじってるよ! たくさん買ってくれた客には、アタリとハズレを一緒に渡しているに違いないよ! 明日もキングを2つ買ってクジをもらえば、絶対に1枚だけ当たるはず!」などと、少々やさぐれていた「同行者」であった。

帰宅して、私は脱力状態になっていたため、食事の支度は全て「同行者」にお願いすることにした。とにかく、今日と明日とで体調をある程度まで戻しておきたいものである。


9月23日(祝)

相変わらず…である。熱は下がったが、倦怠感が抜けてくれない。こういう時こそ、キチンと食事はとらないと…と思い、私だけ起きてヨーグルトを食し、薬を服用し、再びフトンへ…。そのまま昼過ぎまで横になっていたが、このままだと時間を無駄に消費してしまいそうなので、起きることにした。昨日の夕飯を取っておいたので、それで昼食は十分だった。

食後、昨日買ってきた「魔女のトリック」をデザート代わりに出した。購入時に散々文句を言っていた「同行者」が、「結構、美味しいねぇ!」などと絶賛していた。「魔女のトリック」というネーミングは、見た目と味の違いを表現したモノらしい。ホワイトシャーベットの周りに赤と紫のシャーベットがかかっているのだが、赤はグレープ味で、紫がリンゴ味…というトリッキーな仕掛けがある。これぞ、「魔女のトリック」である。

テレビを観ながら「あぁ、自民党の総裁は福田さんに決定したんだねぇ…」などとボ〜ッと過ごしていた私と「同行者」であったが、夕飯の買い物等々があったので、出掛けることになった。「今夜は何を食べようか?」と話し合った結果、すき焼き(ただし、豚肉使用)を作ることになった。夜になると雨が降るという予報だったので、日が暮れる前に横浜へ向かった。神奈川駅へ向かう途中、道路に面した階段で “子ネコ” がピョコンと座っているのが見えた。「同行者」も、そのネコに気づいた。「小さいねぇ…」などと話ながらネコに近づいてみると…何と、ネコだと思っていたものは、放置されたままのゴミ袋だった。どうして、我々は二人してゴミ袋をネコと見間違えたのだろう?

夕飯の買い物をする前に、またしてもサーティワンアイスクリームへ行く。そして、キングサイズで2個購入。ハロウィンキャンペーンのクジを、昨日と同様2枚もらい、急いでこすってみた。昨日、「あのクジは絶対、店員さんがいじってるよ! たくさん買ってくれた客には、アタリとハズレを一緒に渡しているに違いないよ! 明日もキングを2つ買ってクジをもらえば、絶対に1枚だけ当たるはず!」などと「同行者」が言い切ったが、今日のクジは2枚ともハズレだった。「店員が昨日と違ったし、きっとあの店員は要領を得ない新人さんに違いない!」などと言い訳する「同行者」。だが、クジの下には昨日はもらえなかったキャンペーンシールがあったため、「ちっ、これ(シール)で手を打てってことか? なめられたもんだ!?」と、妙な結論を導いた「同行者」であった。

本来の用事を済ませ、急いで帰宅する。体調の思わしくない私は体を休ませ、「同行者」主導ですき焼き作りが始まった。牛肉より豚肉のほうが好きな私は、豚肉タップリの鍋が嬉しい。鍋のシメに麺類を入れることにしていたが、ちょうど良いサイズのうどんが売り切れていたため、「たまには、変わり種で…」と私が推薦した中華麺を入れることにした。念のためザルで流水し、ヌメリを取ってから鍋に入れたのだが、煮込むほどに麺からヌメリが増殖してきた。結果的には美味しかったのだが、中華麺を鍋に入れる前に1分ほど茹でておいたほうが良かったみたいである。

何だか、間抜けなことばかり…。


9月24日(祝)

世間では、「秋分の日」の振替休日である。しかし、私は国際関係学部へ…。ハッピーマンデーなどの関係で月曜日の講義回数が他の曜日よりも少なくなってしまい、それで今日は講義日となった次第である。私の三島入りに合わせ、「同行者」も静岡へ帰ることに。

横浜で昼食をとった後、特急踊り子号に乗り込んで三島へ。ここで「同行者」と別れ、私は大学へ向かう。ちなみに、今日の担当講義は4時限目「日本社会(日本人学生用)」のみである。後期から開講されるセメスター科目であるため、今日はガイダンス(シラバス授業)のみ…ということになるが、私の講義は、初回から90分まるまるかかる。講義前にガイダンス資料を作成し、準備万端だったはずが、教室へシラバスそのものを持っていくのを忘れた私…。体調不良で、まだまだ頭がボ〜ッとしていたのである。

教室に向かう前、他の教員の講義のいくつかで「学生が収容しきれない!」「別の教員が授業を始めている!」などとトラブルが相次ぎ、もしかすると「先生(=私)、教室を交換してください!」と言われても大丈夫なように…と、しばらく講師室にいたのだが、無事に対処されたようなので急いで講義教室のある15号館に移動する。教室のAVラックのカギを受け取り、体調が優れないというのに階段で4階まで一気に上る。教室には、既に学生たちが集まっていた。「一部、スカスカ状態があるなぁ…」と思ったが、この科目の履修登録者は144名で、教室は200名収容だということなので、スカスカがあって当たり前なのである。ノドに気を付けながら話さなければならないので、マイクの音量を若干大きめにしてガイダンスを始めた。が、5分もしないうちにマイクの充電が切れ、電源が落ちた。やむを得ず、充電中のピンマイクを使用したが、これが指向性の良くないマイクで、ボリュームを上げても感度は変わらず、逆に雑音がひどくなる…。やむを得ず、いつもの調子で声を出した。ガイダンスが無事に済んだので、それを喜ぶべきだろう。そして、教室の学生の半数がリピーターであったことも…。

講義後、水曜日の講義プリントを印刷し、「次は、シラバスを持って行かなくちゃ!」ということで、目立つ場所にシラバスを置く。それにしても、ノドの調子がまだまだ…という状態なのに、月曜日の段階でこんなに大きな声を出してしまって良かったのだろうか?

明日以降の体力を温存するため、帰りは迷わず新幹線に乗った。しかし、どの列車も指定席は(グリーン車を除いて)満席状態。さすが、3連休最終日である。今日の午後まで遊んで、夜までに帰宅して、明日からの仕事に備える…という人が多いということだろう。体調不良ゆえ、どうしても座席を確保したかった私であったが、今日はグリーン車を利用するような気にはなれず、やむを得ず(?)自由席を利用する。早めに並んでいれば座れるだろう…と思い、急いでホームへ移動する。その甲斐あって、残り僅かな座席にシッカリ着席! 新横浜まで、しばし休息。窓の外の移りゆく風景を眺めていると、三島では除いていた青空が、神奈川県内に入るや暗い色の雲にすっかり覆われてしまった。天気が心配になってきたが、帰宅まで雨に降られることはなかった。

雨の降らないうちに…と、帰宅してすぐに洗濯を始めたが、結局雨は降らなかったようで…。

今日は、何だか空回りしてばかり…。


9月25日(火)

今、熱海から更新作業をしている。当然(?)東横イン熱海駅前である。これで、火曜の夜は3週連続で熱海泊となった。来週はどうなるか、予定は未定である。

さて、今日の仕事は、1時限目の看護専門学校「社会学」が唯一となる。昨夜、今日明日の講義の準備で早寝できなかったが、寝坊もせず、シッカリ朝食を食べてから家を出た。湘南新宿ラインは、着席できるような状態ではなかったものの、だからといって混雑していたワケでもなく、全く過酷さを感じさせないまま池袋に到着した。バス乗り場へ移動しようとした際、小雨が降っているのに気づいた。傘をさして歩いている人も多かったが、私の利用するバス停まで傘をさすまでもなかったので、走って移動した。日大病院行きのバスが停車中であったが、次のバスを待つことにした。すでに座席が埋まっていたことと、ちょっと遅めに学校に着いた方が良いと思われたからである。

1時限目は、今日から2回連続で「社会的動物としての人間」について解説することになっている。だが、来週は社会学の講義が入っていないため、「では、続きは再来週に…」という状況である。それで、なるべくキッチリカッキリ解説を終えないようにするため、先週の復習やイントロダクションに時間を割き、改めて次回の導入部で今回の解説内容を復習することにした。しかし、現在の私の体調は、まだまだ回復しているとは言えない。そのため、いつもよりも解説に時間がかかってしまい、チャイムが鳴ってもまだ話を続けなくてはならないような有様であった。

今日は第4火曜日である。毎月、第4火曜日はパステル教室の日である。夜は熱海で宿泊…ということで、今後の動きを二者択一しなくてはならなくなった。一旦帰宅して、荷物をまとめてから荻窪に向かうか…。それとも、家には戻らず都内で時間を潰してから荻窪へ行き、会の後のお茶会を遠慮して家に戻って荷物をまとめるか…。池袋行きのバスに乗り込んだ時は、後者の案を採択していた私であった。池袋に着き、昼食をどこでとるかを決めるためにアチコチ歩き回り、豚丼の十勝に入ったのが11時半…。ここでカルビ豚丼を食べ終えたのが11:50…。池袋ショッピングパークをぶらついてみたものの、なかなか時間が潰せない。やむを得ず、湘南新宿ラインで一旦帰途につくことにした。

13時前に家に到着し、10分程度でパッキングする。すでに各所で講義が始まっているので、今回はパソコンを持参することにした。よって、小さなスーツケースを使用することに…。そして、急いで神奈川駅へ向かい、横浜で東海道線に乗り換え、東京からは中央線で荻窪へ一直線!

荻窪駅のコインロッカーにスーツケースを預けようかと思ったが、改札を抜けた段階で14:27…。パステル教室開始まで3分しかない! おまけに、サイフの中には小銭がなく、スーツケースを持ったまま会場のあんさんぶる荻窪へ向かうことになった。

先月はパステル教室も夏休みだったので、2ヶ月ぶりの参加となる。今日のテーマは「秋の月」「女郎花(おみなえし)とススキ」。「秋の月」は淡い夕焼けと真っ赤な夕焼けの2つを描いた。今回から、自前のパステルを使用したが、脱脂綿でパステルをこすっている最中に、ポキッと1本折ってしまった。まぁ、パステルの長さは絵を描くのには全く関係ないので、動揺せずに色を重ねた。14時半開始のパステル教室は、16時半に終了。あっと言う間に3枚描いたことになる。

教室終了後、参加者(生徒)全員でお茶を飲みながら歓談…。18時前に「では、そろそろ…」ということになり、荻窪駅から中央線で東京へ向かう。今日は、出来たら新幹線など使わずに熱海入りしたいと思っていた。だが、東海道線のグリーン車を利用するのも…と思案していたところ、「そうだ! 湘南ライナーに乗ってみよう!」ということを思い付いた。湘南ライナーは横浜不停車なので、私は乗ったことがないのである。東京から小田原までの運行ではあるが、500円を払って乗ってみる価値はある。携帯電話で湘南ライナーの時間を調べてみると、18:34の湘南ライナー1号があった。中央線が東京に到着するや否や、ドドドォ〜ッと東海道線ホームへ移動する。湘南ライナー初心者の私は、どこにライナー券の発売機があるのかわからない…。やっとの思いで見つけたところ、「残席31」の表示…。とりあえず、18:34の列車に乗る権利は確保した。が、どこに並べばよいのか…。とりあえず、人の列が出来ているところに並んでみた。ライナー用に、特急あずさで使用する列車が入線してきた。いよいよ乗車開始…ということで、私のライナー券を見ると…「6〜8号車にご乗車下さい」と書かれていた! 目の前の車両には「9」の数字が…。いそいで8号車に移動するが、「この隣から乗ってください!」と駅員に言われる。私が乗り込もうと思った扉は、グリーン車だった。

それでも、何とか無事に乗り込めた。湘南ライナー1号は、東京を出ると品川、藤沢、茅ヶ崎に停車し、小田原で終点となる。「どれどれ、いつも目の前を通過される屈辱を、車内から体験してみようじゃないの!?」と、横浜駅を通過する風景を見届けるつもりだったが、列車は品川から横須賀線の軌条を通り、新川崎手前で貨物用軌条に乗り入れた。新川崎では横須賀線と併走し、そこから鶴見に出て東海道線と併走するが、横浜へ向かうことはなく、そのまま横浜線を交差するような方向で完全に貨物用路線を滑走する。貨物用だけに、やたらトンネルが多い。

そういえば、学生時代に「東海道線のリフレッシュ工事のため、○月○日の×時から△時まで、東海道線は大船〜川崎間を通りません」という張り出しを見て、「大船から川崎を通らずに、どうやって東京に行くのだろう?」と不思議に思った私は、わざわざ藤沢まで東海道線に乗りに行ったことがある。結論から言えば、藤沢を出発した東京行き東海道線は、すぐに貨物用軌条に乗り入れ、そのまま貨物用路線を走行したのである。要するに、あの時の迂回ルートが湘南ライナーを生んだのだ! そんなことに気づきつつ、列車は藤沢駅の湘南ライナー専用ホームに到着。これ以降も、終点の小田原手前までずっと、東海道線用の軌条ではなく貨物用軌条を走行。あっと言う間に小田原終点である。

次の東海道線まで15分ほどあったので、東横イン熱海駅前に電話した。昨夜、「体調が思わしくないから、やはり明日も熱海に宿泊するか…」と思い立ち、インターネットで予約を入れたのだが、確認メールが届かず、予約が無事に済んだのか不安だったので、飛行機で言うところのリコンファームをした次第。ホテル側の説明だと、予約は無事に入っているので問題ないとのこと。安心して、やって来た東海道線で熱海入りした。

ホテルでチェックインを済ませ、部屋に入ってすぐ、パソコンをセットする。明日使用する資料をプリントアウトしたかったので、ロビーにあるパソコンにUSBメディアを差し込んだ。が、何の反応もない。フロント係に事情を話すと、「基本的に、あちらにある2台のパソコンはインターネットをご覧いただくためのもので、セキュリティの関係でフロッピーもCD−ROMも使用できないようになっているんです」と言われた。外部データを受け付けないということなのである。一瞬「参ったなぁ…」と思ったが、次の瞬間「では、インターネット上のデータはプリントアウト出来るんですか?」と聞いてみた。「問題ありません」という答えだった。それで、部屋に戻って、プリントアウトしたい資料のファイルをBeWithのウェブサーバにアップロードし、再びロビーに戻り、パソコンでそのファイルにアクセスすることにした。

アップロードまでは順調だった。ロビーに戻ると、私の背後から浴衣着姿のオジサン(おそらく50代中盤)が私を追い抜き、空いているパソコンを使い始めた。もう1台のパソコンでは、中国人カップルが調べものをしていた。やがて、私の順番が回ってきて、ファイルをダウンロードした。さてプリントアウト…という段階で、プリンタケーブルがパソコンに接続されていないことに気づいた。プリンタからはUSBケーブルが出ているのだが、そのケーブルの終点はオジサンの使用しているパソコンのUSBジャックに…。「あのぉ、プリンタ…使います?」と、恐る恐るオジサンに聞いてみた。すると、「使うよっ!」と一蹴。ところが、そのオジサンの作業ペースが極めて遅い! 遅いなんてもんじゃない! キーボードを指1本で押しているのにもかかわらず、なぜか2タッチ目はミスる。URLを入力するのに、5分以上かかっている。イライラするほど効率が悪いのである! 私のほうは、すでに「後は、印刷実行をクリックするだけ!」という状態であった。じっとオジサンの作業を覗いていたところ、「印刷、どんぐらいすんの?」と聞いてきた。「4〜5枚程度ですかね」と私が答えると、「じゃあ、先にやってもいいよ!」と、なぜか上から目線! 「では、ケーブルを引き取らせていただきます!」と言ってパソコンから抜こうとした私に、「ダメダメダメダメ! 引っこ抜いちゃダメだよ! こういうケーブルは、ちゃんと何かしてからどうたらこうたら…」と言ってきた。どうやら、外付け機器を取り外す時の手続きについて語っているらしい。が、プリンタケーブルの着脱時は、そんな作業は不要である。オジサンに「大丈夫ですよ、プリンタですから!」と教えるが、「あのねぇ、ここんところに何か出ていてね、それをクリックしてね…あれっ? ないぞ!」と慌て始めた。「ハードウェアの安全な取り外し」アイコンを探していたのであろう。「プリンタは、そのまま抜いても大丈夫なんですよ!」と説得して、私のほうのパソコンにケーブルを装着する。そして、あっと言う間にプリントアウト終了! その頃、やっとオジサンの作業が終了した。そして、愕然とする。オジサンが何分もかけて入力したURLは、某企業のCMギャラリーだったのである。そして、

うち、うち、うちはレモンガス
地震の備えもバッチリYO!

という、女の子のラップが聞こえてきた。そして、そのページをプリントアウトしたオジサン…。ねぇオジサン、あんた何してんの?

さぁ、講義のネタも出来たし、良い夢見ようかな!?


9月26日(水)

「レモンガスオジサン」のせいですっかり話題に上らなくなってしまったが、昨夜私がホテルに入ってテレビをつけると、福田首相の組閣結果が報じられていた。国務大臣の大半が、再任もしくは横滑り。大がかりな改造は行われなかったのが印象的だった。国会の円滑な運営と、各省庁の引き継ぎなどを考慮したのかも知れない。

よせばよいものを、閣僚の記者会見(録画放送)を最後まで見てしまった!? せっかく熱海に宿泊したのに、何だか意味のないことばかりしているような気がする。

そして今朝、やはり昨夜の夜更かしがたたって眠さ爆発! 「今朝は、朝食サービスを諦めようかなぁ…」と思ったが、体調の悪い時にこそ3食シッカリ食べておかないといけないと思い直し、気力でベッドから飛び起きる。そして、いつもより控えめに、おにぎり2個と味噌汁1杯をチャージする。

7:50頃にチェックアウトし、熱海駅前のコインロッカーにスーツケースを預け、先週と全く同じ時間の東海道線に乗って片浜へ移動した。車中、国際関係学部でご一緒させていただいている先生と乗り合わせ、三島まで語らう。そして、先週と同じ8時半ちょうどに片浜駅に到着。駅前からタクシーに乗り、沼津市立看護専門学校へ。

講義開始前に週番が来たので、欠席者のチェックをお願いする。9時になり、始業チャイムが鳴るのを聞くと同時に教室へ移動。先週も時間配分を誤ったので、今日はシッカリ時間を計算しておいたのだが、なぜか話の方向が予定とは違ってしまい、軌道修正にえらい時間と体力を消費した。学校の雰囲気になれていないのか、それとも受講学生30名という小規模さが影響しているのか、なぜか話が飛んで行く…。

講師室に戻ると、窓の外にタクシーが停車中であるのがわかった。お茶を1杯飲んで、待機中のタクシーで片浜駅へ戻った。みどりの窓口で東神奈川までの乗車券を購入し、11:02初の三島行きに乗り込んだ。

国際関係学部には、2時限目の最中に到着。月曜日のうちに今日の講義用プリントを印刷しておいたので、配布物の確認だけをする。だが、ここでプリントを仕切る付箋が移動していることに気が付かず、あとで大変なことに…。

今日の講義は、3時限目と4時限目が同じ教室で、5時限目を含め全て同じ校舎内での講義となる。そのため、3コマ分の講義ノートと資料を全て持って移動することになるため、大学で手提げ紙袋をもらい、ヒーコラ言いながら教室へ移動した。

3時限目は、久々の「国際社会学入門」である。昨年までは前期に開講していたのだが、今年は2人体制での開講となるため、私の担当分が後期に配当された。見覚えのある学生も多く、教室の雰囲気は悪くはない。だが、ここで例の付箋が問題を起こす…。月曜日に「日本社会(日本人学生用)」と「国際社会学入門」の履修登録学生数をシッカリ調べて印刷したガイダンス資料が、なぜか足りないという現象を起こしてしまった。「同じ資料を何度ももらった人も、受け取ってください!」と言いながら配布したプリントが、途中で足りなくなったのである。それで、「前言撤回! 他の学生さんに譲ってくれる人、こちらにプリントを返してください!」とお願いするハメに…。今日は初回なので、講義概要、予定、評価方法、過去の問題点などを90分近く語った。

教室移動がないので、そのまま休み時間も教室に居残り、4時限目「日本社会(日本人学生用)」の準備をしていたところ、大量のガイダンス資料が現れた! 付箋が別の資料にずれて貼られていたため、本当はまだまだ残っていたはずの資料を覆い隠すような状態にあったのだ! あぁ、この虚無感…。始業チャイムと共に講義開始! 月曜日にガイダンスが終了しているので、今日から本論。だが、いきなり核心を講義しても…ということで、昨年と同様に「日本(人)について学ぶ必要性」と称して、数回に分けて日本社会を研究するための理論的基礎を語ることにした。ノドの具合がまだまだなのを忘れて、90分近く語り続ける。

そして、5時限目「日本社会(留学生用)」の教室へ移動する。前期から継続開講のため、「今日から後半戦…、テーマが新しくなります!」と宣言して「日本(人)的人間関係」の解説に突入した。まずは「恩と義理」の話。日本人学生に対して解説するのも難しいこのテーマを、留学生にどうやって説明すれば良いのか…と、毎年のように苦しむ。だが、今日は体調不良をものともしないハードアクションで、この難局を乗り切った。

帰途、熱海駅前で預けたスーツケースを受け取るため、東海道線を途中下車。こういう時に限って、三島から乗った列車が東京行き直通…。熱海駅の改札を抜けた私は、コインロッカーの荷物を引き取る前に、2週間前に入った “昭和40年代の匂いがする” 食堂へ行く。そして、2週間前と同じチキンライスを注文した。2週間前は味噌汁がサービスされていたのだが、今日はチキンライスしか運ばれてこなかった。ちょっとガッカリする。が、しみじみ美味しかった。

お腹が満足したところで東海道線に乗り込み、横浜へ戻る。よく考えたら、今日は朝から4コマ担当したことになる。今年の時間割は、1日3コマが最高である。ましてや、体調が万全でない時に4コマ…。頑張った自分を褒めてあげたい!


9月27日(木)

法学部大宮キャンパス出講である。体調は徐々に元に戻っているのだが、ノドを使う仕事ゆえになかなか思うに任せぬ状態が続いている。それでも、発熱することはなくなっているので、それだけでも体はずいぶん楽になっていると思われる。

3〜4時限目「社会学」は、先週シッカリ(?)講義をしているので、今日はテーマを先に進めての解説。ただし、先週の4時限目でDVDデッキの調子がおかしくなり、その時に上映できなかった分を再上映した。それにしても…、サービスで先週使用しなかったDVDを再生してみたところ、またしても映像が止まってしまうという状況に…。

私が作成したDVDディスクが “いかれている” のか…と思ったが、5時限目(先週金曜日分の補講)で使用した教室のDVDデッキは、何の問題もなく全てのDVDディスクを再生した。

そう、今日は5時限目に、先週金曜日の休講分を補講したのである。昨日までに2名の学生が「都合が悪く、補講は出席できません」という連絡をしてきたが、中には今日になって補講の掲示に気づいた学生もいたらしい。教室に入ると、通常の半数以下の学生しか集まっておらず、ちょっと切なくなる。補講のことを知らずに帰ってしまったか、補講に出席する意思がない学生がいたのか、事情はわからないが、とにかく少人数…。せっかくDVDを使用してアニメーション日韓比較をするのに、残念である。もっとも、私が発熱さえしなければ、先週金曜日の午前中にDVDは再生されたのである。私の責任である。学生には罪はない。しかし…。

秋分の日を過ぎてからというもの、日の暮れるのが早くなったように思える。18時前には日がとっぷり暮れていて、講義を終えると外は真っ暗…。校舎を出て校門へ向かう時、暗闇を歩いているような心地がした。今年が残り少ないことを、夜空を眺めながら実感した。

大宮勤務日は湘南新宿ラインを利用することが多い。今日、往きは電車がダイヤ通りに進行していた。が、帰りは大宮駅で信号故障があり、3・4番線が使用できなくなるという状況のため電車を別のホームへ入線させることになり、それがために宇都宮線と高崎線に15分以上の遅れが生じていた。おかげで、私は遅延した湘南新宿ラインに発車ギリギリで乗り込めたのだが、逗子行きだったその電車は「ダイヤが大幅に乱れておりますので、本日に限り行き先を大船止まりとさせていただきます」というアナウンスが何度も入っていた。さらに、駅に到着するごとに「電車が大幅に遅れて到着しました。大変申し訳ありませんでした」と車掌が謝罪していた。

こういう時は、慌てても騒いでも仕方あるまい。出講前に大宮駅構内で購入した『よつばと!』最新刊を車中で読みながら横浜へ向かったが、途中で激しい睡魔に襲われて…。

横浜駅から家までは、徒歩で帰ることにした。途中、ローソンに寄り、水曜日に発売された「水曜どうでしょう」の最新DVDを引き取ってきた。でも、このDVDを再生できるのはいつのことだろう?


9月28日(金)

どういうわけか、体調が元に戻っているような…。

念のため、今朝も大宮へは湘南新宿ラインのグリーン車を利用した。いつも金曜日に乗るのは8:52横浜発の籠原行きである。そして、このグリーン車は、次の停車駅である大崎までは満席…。よって、「おそらく、この辺に大崎で降りる人がいるハズ」というアタリを付けて、車内で立つことになる。しかし、普通車で立っているよりは快適である。

アテンダントがグリーン券情報の確認に来て、Suicaを提示した。しばらくすると、「おいっ! グリーン券、払い戻してくれよ! 950円も払ったのに座れないなんて、ふざけてんじゃねぇよ!」という男の罵声が聞こえてきた。その男は、グリーン料金は座席にではなく車両にかけられていることを知らず、自分の無知に気付かずムカついていたのである。グリーン券自動券売機にも、グリーン車の中にも、「グリーン券は着席を保証するものではない」「デッキにお立ちの場合も、グリーン料金が必要」などの注意書きがある。この輩は、新幹線で満席状態に遭遇したら「特急料金、払い戻してくれよ!」と言うのだろうか…。本当に、こういう馬鹿な輩が多くて困る。

法学部大宮キャンパスでの2時限目「社会学」は、昨日の補講出席人数が少なかったとはいえ、それでも2日連続で顔を合わせる学生も多く、妙な心地がしたが、とりあえず昨日は補講、今日はレギュラー講義である。気持ちを入れ換えて講義にのぞんだが、教室の後方で別の科目のレポートを作成している学生を見つけ、レポートと “辞書代わりに使用している携帯電話” を取り上げた。講義後にこっぴどく叱りつけた上で返却したが、これで講義のリズムは完全に狂ってしまった。

胸につかえたものが取れないまま、大宮キャンパスを離れた。だが、さっきまで私の講義を聴いていた学生が話しかけてきてくれて、救われた。こういう触れ合いは、大変貴重なことだと思う。

大宮から上野に移動して、上野駅構内で昼食をとり、水道橋へ急いで向かった。通信教育部入りする前に、今日中に送金したいものがあったので、郵便局に寄った。しかし、待ち人数13名!!! 4時限目が終わってからだと送金時間が終わっているので、講義開始ギリギリまで自分の順番を待つことにした。私の番が回ってきたのは、講義開始7分前だった。講義には遅刻しないで済んだが、生きた心地もしなかった。

4時限目「社会学」は、先週に引き続き「文化とパーソナリティ論」に依拠しつつ、Cultureについて解説した。「文化」とは何なのか、どういう昨日があるのかを、90分かけてじっくり語ったが、体調が戻っているのが私の講義に活力を与えてくれたため、久々に私自身がノリノリで講義にのぞめた。こういう講義を毎回したいと思うのだが、なかなかうまくゆかないのが悩みである。

今週最後の講義である法学部「社会学」は18時開始なので、それまでに配布プリントを作成し、出来るだけ体を動かさないようにした。最後の最後に疲れるのはイヤなので、出来るだけベストに近い状態まで体調を戻そうと思ったのである。努力(?)の甲斐あって、通信教育部と同様に私自身はノリノリ状態に入った。そのノリに学生たちがついて来られたかどうかは別として…。

何だか、久々にハツラツとした1日を過ごせたような気がする。だが、無理は禁物!


9月29日(土)

「何を今さら?!」と思われるかも知れないが、一昨日の晩にAmazon.co.jpにアクセスし、伝説のバンド・たまのベスト盤(ただし、4人時代)「世界ウルルン滞在記」(「ルネサンス」としてリニューアルされる前の番組)のサウンドトラック盤を注文した。たまのCDについては、年内に某科目で使用する予定であるのと、久々にあの独特な世界に浸りたいと思っての購入。「世界ウルルン滞在記」のCDは、大物ミュージシャンたちが歌ったエンディングソング集もあるのだが、私が購入したのはテーマソング・BGM集である。特に私は「都会」という曲が好きで、だからといって番組そのものをよく見ていたワケでもなく…。何となく、イージーリスニング的に聴いてみたくなった次第。

購入して気が付いたのだが、「世界ウルルン滞在記」サウンドトラック盤には、その番組の前身である「地球ZIG ZAG」のテーマ曲まで収録されているという徹底ぶり! ちなみに、「ZIG ZAG」最後の司会者(隊長)は、“あの” 吉田拓郎である! もう13〜4年前の話であるが…。妙なノスタルジアを覚えた。一方で、番組で流れたのとは違うアレンジの施されている曲も多く、特に私の好きな「都会」もその1つ…。それがちょっと残念。この手のサウンドトラック盤を購入する人は、テレビでその曲を聴いて気に入っているハズなのに、どうしてこういう別アレンジバージョンを施すのだろう? 仮にコンポーザーの趣味(好み)だとしても、それは消費者の意向を反映しているとは言えないだろう。つまり、自己満足…。何度もCD化されている曲に聴き飽きた頃、別バージョンが出るのは嬉しいのだが、こういう作業は有難迷惑。でも、このCDが発売されたのは1996年…、本当に「何を今さら?!」である。

2枚のCDは昨日配達されたのだが、残念ながら私が不在で(法学部で講義中)、今日の午前中に再配達してもらうことになった。12時前に宅急便が来たのだが、呼び鈴で目を覚まし、玄関を開けた私は、家の外の “現実” を知った。「何だ、この寒さは!?」というのが偽らざる(?)私の感情だった。昨日まで「真夏のような暑さですねぇ…」などと会話していたのが、急に冬直前のような気候…。昨夜も「まだ暑いなぁ…」とタオルケットで寝ていた私であったが、今日は毛布があっても良いくらいの気温…。こういう気温変化の激しさも、異常気象なのだろうか? とりあえず、今のところ出してある服では今日をしのげないことだけはわかった。

天気も良くないようで、それが関連していたのか肩が重かった。今日はオフだし…ということで、昼過ぎまで寝ていることにした。だが、夜まで寝てしまうと何も出来ないまま1日が終わってしまうので、適当な時間で起きることにした。遅めの昼食をとり、たまっている洗濯物と格闘し、届いたCD2枚を一気に聴いた。たまというと、1990年のデビューシングル『さよなら人類』に集約されてしまうようなところがある。たしかに、オリコン初登場1位というインパクトと、「イカ天」出身バンドという経歴は、この曲を鮮烈に人々へ印象づけた。が、久々に彼らの曲を通して聴いてみると、話題性だけで売れたワケではなく、彼らが真剣に音楽に向き合っていたからこそ支持を得ていたということがわかる。「日本のビートルズ」と称されていたのも納得する。計算されたコーラスワークも、リズムアレンジも、どれを取っても…。だが、演じる側と売る側との、何らかの思惑のズレも読み取れる。『さよなら人類』が大ヒットしたことで、その路線から抜けられなくなってしまったのだろうか、世間が彼らにその路線を求めたのか、それとも平成初期という時代のせいだろうか、アレンジの端々に苦悩が見え隠れするような気がした。

しかし、懐かしかったなぁ…。久々に聴けたなぁ…。その当時、私が「おやっ?」と思ったフレーズ「あの娘の筋肉素敵だぜ」(『満月小唄』より)が聴けてよかった。このセンス…である。

CDを聴いていたら、何だかギターを弾きたくなってきたので、久々にギターケースからギターを出してみた。アコースティックにするか、エレキにするか…と少し悩んだが、アコースティックを手に取った。本格的(?)に弾かなくても、コードを忘れることはないし、チューニングも出来るのだが、指がキチンと動くかどうかは弾いてみなければわからない。だが、今日はスルスルと指が動く。こういう時は新曲作り…などと考えたが、肩の具合が今ひとつで、そちらが気になって気の利いたメロディも詞も浮かばないので、早々にギターをしまうことにした。

こんなふうに、週末が過ぎていった…。


9月30日(日)

昨夜はタオルケットを戸棚にしまい、代わりに掛け布団を取り出し、寒さ対策をした。夜は「ちょっと暑いかな?」と思いつつ眠りに就いたが、朝になって「この選択は間違っていなかった!」と実感する。それが嬉しかったのか、二度寝に入ってしまった。そして、正午起床。

起きてすぐ、天気を確認した。9月末日である今日も、昨日と同様に冬が来る前のような気候だった。おまけに、雨も降っているし…。だが、今日はどうしても外出しなくてはならない事情があった。先月提出した論文が先日、査読結果と共に「最終校正」を指示されたので、それを郵便局から返送しなくてはならなかったのが第1理由。それと、公共料金を早めに払い込んでおきたいのが第2理由。

30年ぶりに富士スピードウェイで開催されたF1日本GPも気になったが、雨天のためセーフティカー(SC)の先導…。「しばらく、順位が大きく変動することはないだろう」と判断し、テレビを消し、明るいうちに出掛けることにした途端、何とSCがコースを外れ、レースは再スタート! そして、ペースは上がり、早速脱落者も…!? 「またSCか? どうする、どうなる?」などと思っているうちに、外出のタイミングはズルズルと…。

F1レースというのは、レーサーの技量もさることながら、ピットに待機しているスタッフの技量と、その指示の与え方が勝負を左右するんだなぁ…ということを、イヤというほど痛感した。コンディションが悪くなればなるほど、その技量差が明らかになる。今日みたいな悪天候でのレースは、レーサーとピットの呼吸も大きくレースの行方を左右する。私はF1にこだわりはないのだが、こういうチームプレーには感嘆する。

最後までF1の生中継を見ていたかったのだが、F1よりも自分の論文のほうが大事なのと、雨が小降りになっていたので、出掛けることにした。久々に、長袖を着た。重装備である。

神奈川駅から京浜急行に乗り、横浜に出て、まずは郵便局…。横浜中央郵便局の前で傘をすぼめたところ、「どちらにご用ですか?」と尋ねられた。最初、私に声をかけてきたことがわからなかったのだが、再び「どちらにご用ですか?」と尋ねられ、自分のことだと気づいた。声をかけてきた人は、どうやら郵便局の関係者らしい。「明日の民営化の準備で、今日は12時半に業務が終了しました」と説明を受けた。「郵便の集配も終わったのですか?」と聞くと、「それは通常通りですが、窓口は開いておりませんので…」と関係者の人が言いかけた時、「あっ、切手が貼ってありますね! では、ポストにご投函ください。それで大丈夫です」と教えられ、局前のポストに論文の入った封筒を投函した。こんなことなら、わざわざ横浜に出る必要はなかったのだが、おそらくこういうシチュエーションに立ち会えるのは一生に一度のことだと思うので、貴重な体験をしたということで自分を納得させた。

せっかく横浜に出てきたので、明日の乗車券と特急券を購入してから帰ることにした。みどりの窓口には長い列が出来ていたが、私はもっぱら自動券売機での購入であるため、あまり並ばないで済む。あっと言う間に購入を終えたが、この後どうするかを考えた。「せっかく横浜にいるのだから、何か買い物をしてから帰るか…」「いや、雨も降っているし、なるべく早めに帰宅したほうが良いのでは…」という思いが交錯する。結局、寄り道せずに帰宅するほうを選んだ。
明日から民営化!
京浜急行で神奈川駅に出て、近くのコンビニに寄る。買い物と公共料金に支払いを済ませ、家に急いだ。コンビニを出て、すぐそばの郵便局の前を通ると、すでに看板が変わっていた。デジカメを持って出掛けなかったので、携帯電話のカメラ機能を使用しての撮影なので手ブレを起こしてしまったが、これはこれで良い記念である。

帰宅してすぐにテレビの電源を入れ、再びF1観戦。悪天候のため、リタイア続出だという。おまけに、「2時間レース」が宣言されていた。つまり、2時間を過ぎてからの新しい周回を認めない…ということになる。30年ぶりに富士スピードウェイで開催されたF1が、SC先導から「2時間レース」で幕を閉じるのか…。これはこれで激戦!

今回のF1で、指定席の一部で観客席の傾斜とコースの位置関係から、F1カーが全く見えないというトラブルが発生したらしい。F1カーがフェンスギリギリを走る一角でその問題が起きたのだが、主催者側は指定席分の5万円を対象となる観客7千人全てに返金したらしい。対応は早いが、損失は3億5千万円…。F1は、入場料も指定席料も破格だということを知った。それにしても、開催前に視野のチェックをしなかったのだろうか?

視野といえば、以前私が小林さんと一緒に甲斐バンド再結成ライヴ(1996年)を日本武道館に見に行った時のことを思い出す。あのライヴは、指定席制ではあったが、チケットに最初から座席が指定されていたワケではなく、ライヴ開始前に指定席券と交換するというシステムだった。よって、チケットを購入しただけでは、単に入場権を得ただけの状態…という、何とも効率の悪いシステムだった。ライヴ当日、私は通信教育部で14時半まで講義をしていたため、それから武道館に向かい、列に並んだ。その時の私は、まだ “携帯電話” などという高価なものを所有できるだけの経済力もなかったため、PHS(キャリアは、アステル東京だった)を使っていた。が、当時のPHSは、まだまだアンテナが拡充されておらず、ましてや移動しながらの通話なんて芸当はスペシャルC級の難易度であった。小林さんには「PHSに電話して、列に並んでいる私を捜してください!」という合流の仕方を予定していたのだが、電話が使い物にならなかったのか、電話番号の伝達が出来なかったのか、どちらかの理由で連絡が取れず、あと1時間ほどで開場というところで奇跡的に合流できたのを覚えている。そして、「早い者勝ち!」の原理に従い、どんどん良い席は引き替えられてゆき、我々はかなり上方(「かみがた」ではなく「じょうほう」と読む)にある座席が割り当てられた。席へ向かう途中で小林さんが「この席の付近は照明の櫓が組まれることがあって、その後ろの席なんてステージが見えにくくて…」などと教えてくれたのだが、その数分後に話の通りの席に我々が座ることになろうとは…。結局、体を左右にくねらせながらライヴを見ていたことばかりが印象に残り、ライヴがどの曲から始まり、どの曲で終わったのかなんて、全く覚えていないのである。

かなり早い時期にチケットを購入した我々が、どうしてこんな目に遭わなくてはならないのか!? どうしてこんなチケット販売方法を採択したのか? もしかして、座席の配置を考えていないうちからチケットを販売したのでは?…などなど、憶測が飛んだ。アリーナ席に座った人たちは、朝から並んだんだろうなぁ…。11年前の、たしか今頃の話である。

今年も、4分の3が過ぎてしまった…。


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