2004年10月のぼやき



10月1日(金)

もう10月…。今年も残すところ、あと91日だそうな。40年前の今日は、東海道新幹線の開業日。今日も新幹線に乗ってみたが、感慨深いものを感じる前に、「あっ、開業時はまた、私は生まれてなかったんだっけ?!」ということに気づいた次第。

今日の仕事は18時からの日本大学法学部の講義が1つだけ。ということで(?)、昨夜は遅くまで今後の講義(実験演習)のためのツール作りをしておいた。それから就寝…日頃の寝不足を解消するに昼頃まで寝ておこうと思ったのだが。10時半ごろ、私の住んでいるアパートを管理している不動産屋から指示を受けた業者さんが来て、壊れた玄関(ストッパー)修理のための下見をしていった。

昨日の通信教育部での “事件” に関しての補足をしておこう。私は、出来れば講義途中で教室を出るなどという行為はしたくないし、それが自分にとっても学生にとっても好ましくないことであることは充分承知している(つもりである)。しかし、私は学生たちを信じている(ただし、一部例外あり)から、必ず誰かが迎えに来ことも信じていた。そして…自分の講義が魅力あるものだと自信を持っていなければ、怖くて教室を出るなどというパフォーマンスは出来ない。「もし、誰も呼びに来てくれなかったら?」「もし、みんな帰宅してしまったら?」などと考え考え教室を出たら、学生にもそれは悟られてしまうだろう。以降の講義は誰も聴いてくれない。ただ、それらの行為と自信が ナルシスティックにならない程度のレベルで…という条件付きだったらの話ではあるが。

法学部での講義は、昨夜遅くまでかかって作成したCDを使用してみた。講義の最初に小田和正の曲を聴かせ、人間の “犯罪に至りやすい性質” を語った。小田和正の曲…それも切ない女心を歌い上げた名曲(「あなたを見つめて」)で犯罪を説明するなんて、誰も思いつかないだろう。この試みは、恋愛観と犯罪感の相似点を知ることによって、「犯罪」やアノミーの日常性/非日常性を知ることにあった。ストーキングなどの問題行動(行為?)の根源の一端を探ろうと思ったのである。しかし、私にとって懐かしい曲も、学生たちにしてみれば「旧い曲」でしかない。どこまで私の意向を理解してもらえたのだろう?


10月2日(土)

シアトル・マリナーズのイチロー選手が、1920年から84年間も破られずにいたジョージ・シスラー選手の持っていた年間最多安打記録(257本)を破り、さらに安打数を259本と更新している。すごいことだ。そして、今年の彼は記録づくし。4年間での累積安打数も歴代1位となったり、新人の歳から4年連続で200本安打というのも彼しかいないらしい。

掲示板サイトでは、彼の偉業を讃える者もあれば、「内野安打ばかりで数を稼いだ」というような野球を知らないおマヌケな書き込みもある。内野安打を打つのは、長打を打つよりも難しいのだ! 普通の選手ならアウトになる打球でも、イチローは足を使って安打にする。単にパワーだけで持っていく打者よりも、スピードで魅せるイチロー選手のほうが、野球本来の味を引き出していると思える部分がある。内野安打ばかりで…と言う前に、内野安打を生む難しさを、内野安打が生む敵チームへの精神的打撃を知らない者は、簡単に批判を繰り返す。

というよりも、何ら自分に誇れるものがない輩は、偉業を偉業として讃えようとはせず、ケチをつけることに終始する。それは、自分に余裕がないからである。相手が羨ましい(妬ましい)が故に、何とか相手よりも自分が上に立ちたいと思っているからである。正面きって闘ったら相手に負けてしまうことがわかっているから、何とかケチをつけられる部分だけを見つけて、姑息な手段でも何でも使って相手に勝とうとする。自分の実力を上げることに努めようとせず、相手を引きずり落とすことに固執する。

私自身も掲示板サイトで批判の対象にされたことがあるが、批判したいのなら「正当な根拠」を呈示して本人の前で、それも堂々と実名を語っていただきたいと思うのである。匿名で、あることないこと書き続けて、自己満足して、さらに自分と同じような意見の持ち主と “誤った社会意識” を共有して、何が楽しい?

以前、私のことをインターネット上で批判した人物が、おそらくその事実が私にバレていないのだろうと思ったからなのだろうが、私のもとに現れて、いろいろと私を褒めちぎった。私が、「ネット上で、私のことを “かくかくしかじか” (その人物の批判内容)批判している人がいるということを聞いたんですが、ご存知ですか?」とその人物に尋ねると、「事情はわからないが、由々しきことだ。そういう人物がいることを悲しく思う」などとコメントしてきた。

インターネットは便利だ。サイバースペースメディアとして機能しているだけなら良いのであるが、匿名性が強くなり、SPAMメールだの誹謗中傷の書き込みだの、目の前に生身の人間がいないために、日頃は出来ない大胆な振る舞いまでもを可能にしてしまった!

掲示板サイトでイチロー選手を批判していた輩たちよ、シアトルへ渡り、直接イチロー選手に「内野安打ばかりで安打数を稼いだ」と批判するがよい! 私は、彼の偉業を心から祝福したい。


10月4日(月)

今日は、日本大学の創立記念日。ここ数年、月曜日は日大の講義だけを入れているので、今日はまったく講義なし。そういうことで、日頃は忙しくてなかなかゆっくり話をすることの出来ない先輩・後輩と一緒に、食事をすることになった。日頃の仕事のことや私生活のことなど、いろいろ話せて、こういう食事は楽しい。気を遣わなくて済む…というと失礼な表現かも知れないが、みんなでワイワイ楽しくノビノビ食事出来る仲間というのは、本当に素敵だと思う。

しかし、ここ数日は天気が悪く、気温も低い。急な気候の変化で体調を崩し気味の人も多い。明日も、雨らしい。明日は今年度最初の日本体育大学勤務なのに…。

明日は(おそらく)アタフタしていてサイトの更新は出来ないと思われるので、明日の予定を…。明日は、日体大の深沢キャンパス(世田谷)への出講。2時限目と4時限目の「総合科目B」を担当する。当該学年は4年生なので、すでに卒業に必要な単位を修得している学生の参加率が少ないかもしれない。昨年は、ヤル気のない輩を初回の講義で追い出すべく “ネチネチとしたガイダンス” を実施し、ヤル気のある学生だけで和気あいあいと講義をしたのだが、今年はどうだろう? 毎度のことだが、初講前夜は緊張するものである。おまけに、金曜日には横浜健志台キャンパスでの「社会学」も初講を迎える。今週は、かなりの緊張を強いられる一週間となりそうだ。


10月6日(水)

まず、昨日の報告。

強雨の中を、日体大まで出向いた。久々に東急東横線と東急大井町線に乗って…の通勤。日体大に到着してまず目に入ったのが、アテネオリンピックに出場した日体大関係者(在校生および卒業生)のメダリストを讃える垂れ幕…。ここが体育大学であることをハッキリ認識させられる。教務課で出勤簿に押印した後、社会科学研究室へ。そこで、今年度から着任された助手の馬場さんと初顔合わせ。2時限目と4時限目に、プリントの配布を手伝っていただいた。今年の「総合科目B」は昨年とは少々異なり、最初から人数的にこぢんまりとした感じであった。初回と言うこともあり、ガイダンスを簡単(?)に行い、今後の展開方法を説明するにとどめた。馬場さんと昼食をとった後、大学へ戻る道すがら、オリンピックで金メダルを2つ獲得した北島康介選手を見かけた。彼は、日体大4年生。会って当然なのだが、何となく得したような気になるのはなぜだろう?

日体大の講義を終えてもなお、雨の勢いがおさまる様子を見せなかった。首都圏や東海圏のJRはダイヤが乱れたり、運転見合わせ状態になっていた。翌日(要するに、今日)の仕事は、三島での講義から…。もしもダイヤが乱れたままであったら…ということもあり、昨日のうちに静岡県内に移動することにした。が、東京駅や品川駅に出る手段もダイヤが乱れていたため、東横線で菊名に出て、横浜線で新横浜に向かう方法を選んだ。菊名で改札を出て、みどりの窓口で「今からすぐに乗れる新幹線の指定席を!」と言う私に、「横浜線のダイヤが乱れていて、次の電車がいつ来るのかもわからないんです。とりあえず、自由席を買っていただき、新横浜で指定席に変更してください」と係員。その通りに購入し、横浜線のホームへ。そこには、いつ来るともわからない横浜線を待つ人でごった返していた。ところが、運の良いことに、私の乗る八王子方面行きは、5分と待たないうちに到着した。しかし、かなり満員の状態であったことは言うまでもない。そして、何とか新横浜へ到達した私は、自由席券を指定席券に変更し(もちろん、差額を払ってのこと)、ちょうど入線したばかりのこだま号に乗り込んだ…。

そして今日、昨日までの悪天候が嘘のように晴天となり、気温も昨日とは比べものにならないほど…。ただ、明け方に暗い夢を見てしまい、朝から気分が落ち込んでしまった。夢だとわかっていながら、なぜかモチベーションは下がりっぱなし。日本大学国際関係学部の「人間と社会U」は、先週の閑古鳥状態とは異なり、かなり教室が埋まってきた。しかし、何となく雰囲気がしっくり来ない…。ものすごく強引に自分を奮い立たせて、何とか90分をこなした。

消化不良気味に講義を終えた後、講師室で一息入れ、三島駅に向かった。帝京高等看護学院への移動方法として、いつも新幹線で東京駅に出て…という方法をとっているのだが、時間的に余裕があるので小田原まで東海道線で出て、そこから小田急ロマンスカーに乗り、新宿から再挙線に乗り換えて…と、頭の中で思い描いていたのだが、「消化不良」が尾を引いていたために体がだるく、結局は新幹線で…という、いつもと同じ移動方法をとることになった。先週も、同じ事を考えて、同じ結果になってしまったような…。

帝京高等看護学院第一看護科「人間関係論」は、先週から週1コマペースになっている。私は2クラスを受け持っているが、出講してもそのどちらかだけに入るということになる。よって、2週連続で同じ内容を語ることになる。学生にとっては初耳でも、私は2度も講義するのである。が、クラスごとに雰囲気が違うので、まるで初めて語るかのような新鮮さはある。そうでなくては、やっていられない…というのも事実。ここでも、自分を強引に奮い立たせての講義だった。

帰途、いつもとは違う道を歩いて気分転換を図った。いつもとは違う道が東十条駅に向かうことは、帝京勤務歴10年の私にはわかっていた。トボトボと歩いている最中、佐藤光宣先生から携帯電話にメールが入った。そのメールが、今の自分にとって最高の薬となった。どうして、こんなドンピシャリのタイミングで…? 佐藤先生の神秘の力を見たような気がする。


10月7日(木)

昨夜、23時40分頃だったか、「ゴゴゴォ〜ッ」という音と共に地震が襲ってきた。テレビの速報では、我が家のあたりは震度3となっていたが、後に震度4に訂正されていた。すごかった。地震が来るのが耳でわかるのは、本当に久々のこと。ものすごくビックリした。しかし、今年はどんな年なんだろう? 地震だけでなく、台風の上陸回数も多い…。

このところ、アチコチで変な輩が増殖されていて、エライ迷惑を被っている。本人たちには「周りに(相手に)迷惑をかけている」「非常識なことをしている」という自覚がないものだから、こちらがいくら注意しても聞く耳を持たない…。これは「水掛け論」というレベルのものではなく、「馬の耳に念仏」状態である。子供が騒いで周りに迷惑をかけているのに無関心(無自覚)な母親、ものを教わっておきながら説教をたれる学生…などと比喩はいろいろ出来るのだが、問題行動は無くなる気配がない。

今日の仕事は朝イチの日本大学医学部附属看護専門学校、昼イチの日本大学通信教育部、そして夕方の日本大学法学部と、キチンと義務は果たしたが、どれも何となく消化不良…。昨日の悪夢再来のような気もしないではない。


10月8日(金)

台風22号の接近が原因なのはわかっているのだが、どうも私が日体大に出講する日は天気が悪い。今日から横浜健志台キャンパスでの「社会学」開講。1時限目、そして3〜4時限目の合計3コマをここで担当する。教室や担当クラスは昨年と同じなのだが、雰囲気は毎年異なっている。しかし、初回の講義は、例年私の大声でスタートする。昨日の日本大学医学部附属看護専門学校でも、今日の日体大でも、私は学生が憎くて叱りつけるのではない…ということをわかってもらえているかどうか、ものすごく不安になる。方法論的な叱責であることを、いずれワケってくれると信じて次回の講義にのぞむまでである。

健志台キャンパス出講時は、懐かしい(?)先生方との再会も楽しみの一つである。健志台の講師室にいらっしゃる先生は、専門がどうであれ、親しく様々な話題で盛り上がる雰囲気がある。それが出講意欲をかき立てると言うこともできる。そういう観点からも、この仕事は続けていきたいと思うのである。

記憶力の良い方ならお分かりだと思うが、金曜日の18時からは日本大学法学部の講義がある。よって、日体大で4時限目の講義を終えた後、急いでバスに乗り込んで青葉台駅へ出て、そこから東急田園都市線(半蔵門線乗り入れ)で神保町に出なくてはならないのである。今日の日体大での講義はすべてガイダンスだけでやめているので、ちょっと早めの移動が実現したが、来週からはどうだろう…? 昨年は、4時限目のクラスに「このあと日大での講義があるので、始業チャイムが鳴ったらすぐ講義を開始し、ちょっと早めに講義を終わらせてもいいか?」と尋ね、合意に至った。今年も同じリクエストをしたが、反応は…?

雨足が強くなる中を、とにかく法学部へ急いだ。今日は電車の連絡が良かったので、17時過ぎには神保町に着いていた。早めに教員控え室に入り、インターネットで台風情報をリアルタイムでチェックする。他の先生方も台風情報が気になる様子で、しきりに私に「どうなの? 上陸しそう?」などと尋ねてこられた。明日、東海・関東甲信越に上陸するらしい。そして、ここ10年で最も規模が大きい台風になるらしい。明日はあまり出歩きたくないが、そうもいくまい。

とても凄まじい連休初日となりそうだ!


10月9日(土)

台風22号は、前評判と違(たが)わず、その猛威を奮ってくれた。東海道新幹線をはじめ、在来線は運転見合わせだの区間運休だの…と、とにかくダイヤは乱れ、空の便も欠航続き。「静岡県の石廊崎では最大瞬間風速67メートル」などというニュース速報を見るにつれ、今回の台風の恐ろしさをイヤというほど知らされる。

関東地方でも、冠水や土砂崩れ、さらに強風で被害者が出て、痛ましい限りである。

日本大学国際関係学部の休講情報を昨夜、インターネットで調べてみた。あらかじめ台風の影響を受けることがわかっていたため、今日の休講は昨日中に発表されていた。同じ静岡県内で開催されている浜名湖花博も、終日休園が発表されていた。花博は明後日で会期終了となるのだが、最後に花博に一度行ってみよう…ということで、今日のスケジュールを立てている人がいたとしたら(たぶん、いたハズである)、何とも気の毒な話である。かくいう私も、花博には行くことなく会期終了の報を受けそうな勢いである。

今朝方、急に胃が痛くなった。悪天候だし、外には出たくなかったので、とりあえずフトンの中で痛みを忘れる努力をしてみた。が、数時間後、再び胃痛で目が覚めた。市販薬を飲んで横になるも、なおも襲いかかってくる胃痛…。別に悪いものを食べた覚えはないので、おそらく精神的なところに原因があると思われる。イヤだなぁ…。いつになったら、この苦境から逃れられるのだろう?


10月10日(日)

今日は、父の71回目の誕生日! 昨日、台風の合間を縫ってリカーショップに出掛け、日本酒を買って郵便小包で実家に送っておいた。それが今日の午前中に届いたようで、父から電話が入った。今年の「父の日」に、日本酒を入れる樽を送ったので、これでセットがすべて(?)揃ったことになる。「酒は百薬の長」とも言う。飲み過ぎは良くないが、ほどほどに飲めば体に良い。まぁ、良いお酒を飲んで、長生きしてくれたらそれで良いと思う。

40年前の今日は、東京オリンピックの開会式が行われ、それを記念して「体育の日」となったハズである。長いこと「体育の日」だった今日も、ハッピーマンデーのせいで単なる日曜日と化した。そして、明日が「体育の日」ということに違和感だらけの私である。

10月10日は「ととの日」ということで「お魚の日」でもあるし、10を横に倒して「目の愛護デー」でもある。日本には、語呂で「○○の日」とされていることが多い。10月2日が「豆腐の日」とか、11月22日が「いい夫婦の日」など…。日本語の理解出来るものでなければ通らないものばかり。ついでに言えば、マクドナルドの「サンキューセット」。「サンキュー」にかけて値段が390円…というのも安易すぎ。もっとも、私が大学生時代のセットメニューだが…。


10月11日(祝)

違和感だらけの「体育の日」である。昨日の「ぼやき」で述べたように、本来は「東京オリンピックが開会された10月10日」を記念した祝日であったハズを…。祝日は法律で制定されているのだから、安易に経済効果でハッピーマンデー化してしまうのも考えモノのような…。将来、子供たちが「体育の日ってなぁに?」と聞いてきたら、東京オリンピックのことと経済効果のことを話して説明しなくてはならない…のだろう。思えばここ数年、ハッピーマンデー化した「体育の日」をぼやいている。気になる方は、2003年2002年2001年…と、「体育の日」にまつわる過去のぼやきをお楽しみあれ!

台風22号で始まった3連休も、爽やかな青空とまぶしい太陽と共にフィナーレを迎えたようである。このまま部屋にいて、最後の一日を過ごすのもどうかと思ったので、買い物に出てみることにした。そして、行きつけ(?)のスーツ店に顔を出してみたところ、バーゲンセール中! これを逃す手はないと思った私は、スーツを2〜3着ほど手に取り、試着してみた。そして、フォーマルにもカジュアルにもなりそうなものを1着選び、購入した。「衣装持ち」になっていく私であった。

明日から講義再開! 学生たちとうまく足並みが揃うだろうか?


10月12日(火)

私のせいではないのだが、やはり私の日体大勤務日は雨が降る。せめて気分だけでも明るく…と思ったのと、教育実習に行っているために講義に参加出来ない学生もいるということもあり、今日の「総合科目B」は昨年6月に比較心身症研究会のシンポジウムで報告したものをパワーポイントを使用して解説し、「癒し」の落とし穴を考えることにした。よく「癒し系」と言うが、何が「癒し」なのだろう? どういう効果があるのだろう? こういう身近なところから講義を進めていった。それなりに、学生には理解してもらえたものと思う。

帰途、今井医院へ寄り、先週から続いている胃の不調に関する治療を受け、診断書を受け取って帰宅した。雨の降る中、何となく暗いこと(イヤなこと)ばかりを考えてしまって、どうにもこうにも精神衛生上よろしくない。


10月13日(水)

このところ、自分のモチベーションを高めるのに困難を極めている。おそらく、毎回私の講義を真面目に聴いてくれている学生たちは、いつもと違う私のテンションの低さに驚いていることだろう…ということもわかっているのだが、自分を制御しきれない。学生たちには申し訳ない限りである。

1時限目の日本大学国際関係学部「人間と社会U」の講義は、無理に自分を奮い立たせたが、何となく空回り。学生との間の、何とも言えぬ空気…。しかし、友というのはありがたい存在である。国文学者の重さんとゆかいな仲間たち(?)が、私を元気づけてくれた(他にも私を勇気づけてくださる方はいらっしゃるのだが、今日はこのお二人が…ということである。誤解のないように述べておく)。横浜中華街で食事でもしようと声をかけてくれたのであった。4時限目の帝京高等看護学院の講義を終えた私は、急いで十条駅に向かい(とはいえ、体調が万全ではない私は、いつもよりも余計に時間がかかっての到着であった)、埼京線で渋谷に出て、東急東横線・みなとみらい線で元町・中華街を目指した。

待ち合わせは18時に関帝廟前。約束よりも10分ほど早く合流が実現した。そして、いつもは行ったことのないお店…それもあっさりとした系統の料理を出すところに入ろうということで、中国家庭料理の山東へ。広いとは言えぬ店内ではあるが、客と店員の熱気がムンムン伝わってきた。傷心の私も、みんなといる間はイヤなことを忘れて癒されっぱなし。が、あまり遅くまでいることも出来ないため、いつもよりは早めに切り上げ、帰途に就いた。

この社交的価値を、明日からの仕事へも活かせるように頑張りたいと思った私であった。

それにしても、「秋晴れ」からかけ離れた天気が続くのはなぜだ? 梅雨に逆戻りしてしまったような毎日である。毎日、傘が手放せない有様である。本当に、どうしてしまったのだろう?


10月14日(木)

プロ野球新規参入に関して思うこと…それは、どうも裏で妙な “力” が動いているのではないかという疑念。今日も新規参入希望2社への公開ヒアリングが行われたようだが、そこでの対応の違いといったら…。私は「今回新規参入を表明した2社のうち、どちらかを支持しなくなったらどうする?」と尋ねられたら、「もちろん、〜です」と言える答えを持っている。というよりも、「私は…の支持などしたくありません」というほうが正確である。私の考えを他人に押しつけるつもりはないものの、私なりの考えは崩したくない。今日のヒアリングに関してA社が「有意義だった」と述べたのに対し、B社へのNPB(日本プロ野球組織)の攻撃はすごかったらしい。B社の悪いところ(本来は、悪いのかどうかわかならないが…)ばかりをNPBが指摘し、経営方針に問題があるようなイメージを作り上げているようにも思える。NPBはA社を優遇しようとしているのではないか…という疑念が沸いてくるのである。NPBにはポリシーというものがあるのだろうか? 当初、B社が大阪近鉄を買い取る計画を発表した際に「野球について素人のクセに、口出しするな!」と門前払いし、「新球団の参入は認めない」などと言っておきながら、今や公開ヒアリングを行っている最中なのである。仙台市民の大多数は、最初に名乗りを上げたB社を支持しているらしい。一体、この先のプロ野球はどうなってしまうのだろう?

いつもの木曜日なら朝イチに日本大学医学部附属看護専門学校での講義が入っているのだが、学校の都合で今日はナシ!…ということで、いつもの木曜日よりもゆっくり起きることにした。

…ということで、今日の仕事は昼イチの日本大学通信教育部からになる。ただ、体調が万全ではないので、講義前の無駄な動きを出来るだけ避けようと思い、講義の20分ほどまえに講師室に到着。今日の講義は、前回の「常識・逸脱」の解説をした後、「コミュニケーション(4)」と称してコミュニケーションの構造を開設する予定であったが、逸脱の相対性について語ってた時に「相対性」の意味を理解している学生が少なそうだということに気づき、「このまま、今日も逸脱の話を続けたほうが良さそうだ」と判断した(決して、学生たちの反応が逸脱行動であったのではなく、興味深そうに私の話を聴いてくれていたというだけの話である)。「絶対」と「相対」の違いを明らかにした上で、逸脱現象を考察する上での留意点を述べ、加えて「価値判断からの自由」についても語っておいた。逸脱を考察している者が価値判断バリバリ状態では、身も蓋もないからである。

ただ、今日の講義用に持ってきたバインダーノートには、上記の部分は記載されていない。別のバインダーノートには書いてあるのだが…。よって、かなりのアドリブと学生いじりを含めて、講義をまとめることになった。それでも語るべきことは語れたのだから、問題はないだろう。

講師室に戻り、ちょっとくつろいだ後、神保町方面へ出掛けた。次の法学部での講義までには、まだまだ時間がある。それで、スーツ専門店に行き、ワイシャツを2枚購入した。そして法学部に入り、今日最後の講義にのぞんだ。ここでの講義は金曜日のクラスで先週一度解説しているため、気分的に少し楽であった。金曜日クラスの学生には申し訳ないが、余裕のある時の私の講義は、話がかなり世間話チックになる。ゲラゲラ、アハハ…と笑っているうちに、社会学理論を理解するハズなのだが、どうも木曜日の学生たちは人数的な問題があるのか、それともマジメなのか、あまりゲラゲラとは笑わない。まぁ、学部ごとに、あるいは教室ごとに雰囲気が違うのは当然のことであるが…。

今日は久々に、傘をさすことなく帰途に就くことが出来た。夜、一度だけ激しい雨が降ったが、すぐにやんだ。明日は日体大勤務日…。どうか、雨降りの記録を更新しないで済みますように!


10月15日(金)

先週、実に忌まわしい出来事に巻き込まれ、それがために胃腸が痛み、先週末から今週にかけて腹式呼吸が出来なくなっていた。よって、講義時に出す私の大きな声は、腹からでなくノドから直接…であった。そして、昨日までで私のノドは限界の一歩手前にまで到達していた。

にもかかわらず、今日の仕事は日体大で3コマ、日本大学法学部で1コマ…という重労働。ノドへの負担を出来るだけかけないように心掛けたのだが、相手は元気な日体大生! 礼儀正しい学生も多いが、とにかく元気なのである。受講態度も(一部を除けば)良好なのだが、その反応に元気の良さが出る。よって私も、自然と講義に力が入り、気が付けばいつものように大きな声を出していた次第。

ノドの不調は、体中に疲労感をもたらす。法学部への移動は、ほとんど無意識状態…。気が付けば、神保町…。

18時からの法学部での講義で最後の力を振り絞ったものの、ノドは限界に到達。声が出なくなるということはなかったが、ノドをヤスリでこすられたような感じになったので、講義をちょっと早めに切り上げた。が、語るべきことはすべて語ったし、笑いを取るべきところ(?)はとったのだから、悔いのない一週間であったと思う。あくまでも、自己満足のレベルでの話だが…。


10月16日(土)

昨日の「ぼやき」で書き忘れたことが…。日体大に勤務した際、誰からともなく「今日は珍しく晴れましたね」と声をかけられた。これで私の日体大出講日の悪天候記録が絶たれることとなり、万々歳であった。しかし、天気よりも講義の方法を気にしたほうが良い…と気付くのに、そう長い時間はかからなかった。まぁ、天気が良ければ心も晴れて、講義もノって来ることだけは確かである。

昨夜、来週1週間分の講義準備を出来るだけ進めておこうと思い、明け方近くまで作業していた。その関係で、今日目覚めたのが13時頃。10時間近く寝てしまったことになる。まぁ、日頃の疲れをこれで癒せたのであれば、問題はないだろう。

夕方前、洗濯をした。洗濯機が回っている最中、テレビを見たら、フジテレビで韓国ドラマ「天国の階段」が放映されていた。韓国で驚異的な視聴率を上げたドラマであるが、内容がちょっと私にはついていけなくて…。主人公の恋愛感情と、継母からのイジメと…というドロドロした人間関係のドラマを見ていると、知らないうちに私は感情移入してしまい、それで見ていられなくなるのである。主演は冬ソナのチェ・ジウなのだが、少女時代を演じるパク・シンヘの演技がまた素晴らしい! でも、やっぱり見ないんだろうなぁ…。

最近は、何でもかんでも「韓流」で視聴率アップねらい。昔はまったく相手にしなかった韓国ドラマを、今ごろになって取り上げるなんて、恣意的すぎる日本のマスコミの対応に、いささか腹立たしさを覚える。

洗濯が終わり、玄関横にある洗濯機に向かうと、きれいな夕焼けが…。思わず部屋に戻り、デジカメを取り出して数枚撮影する。久しぶりに空をゆっくり眺めたような気がする。

今週もいろいろなことがあったが、そんな私を温かく見守ってくださり、励ましてくださる方々の存在の有り難さを、改めて知った1週間でもあった。人間は独りでは生きて行けない生き物だが、独りではないことを実感出来た1週間でもあった。友、先輩、門下生…、出会えたことに感謝したい。

だから、悔いのない一週間であったと思う。あくまでも、自己満足のレベルでの話だが…。


10月18日(月)

今日は、日本大学国際関係学部出講日。水曜日にも三島入りしているので久々…ということではないのだが、実をいうと月曜日の講義は9月28日以来なのである。大学の創立記念日に体育の日…と、月曜日が2週連続で休校となってしまった関係で、中2週間での講義なのである。初講ではないとは言え、こういう状況での講義はなかなかやりにくいモノである。受講学生にしても、3週間前の話を思い出すのは、なかなか厳しいことかも知れない。

2時限目の「日本社会」は留学生だけのクラスであるが、受講学生の中にケニアからの留学生がいて、彼は日本大学陸上部の期待のホープなのである。先週の月曜日、島根県(出雲)で行われた大学駅伝で日大が優勝したのは記憶に新しい。最終6区で日大は2位だったのだが、アンカーのサイモン君が2位の駒澤大学をとらえ、突き放し、1位でゴールテープを切ったのである! それで、彼の功績をたたえた新聞記事をコピーし、留学生たちに配布した。そして、誰からともなくサイモン君への拍手がわき起こった。そんな良い雰囲気のまま、駅伝を使って講義の導入をした。駅伝は、誰か1人だけが突出していても勝てないし、誰か1人でも足を引っ張っても勝てない。日本人が尊ぶ「和」すなわちハーモニーが、たすきに姿を変えているのである…と、学生たちに語りつつ前回の復習。うまいこと話はまとまったが、また再来週の月曜日が休校となるため、ある程度のところで話を終えた。

3時限目の「社会変動論」は、今日から教室変更。最新のAV設備の整った教室での講義となったので、気合いも充分! 家から自分で編集したDVDやCDなどを持ち込んでみたが、どうもDVDが反応しない…。音声は出るのだが、映像が出て来ないのである。研究室の助手さんか職員の方を呼んで説明を受けても良かったのだが、講義時間がもったいないので、とりあえずCDだけを使って日韓のアニメ事情の比較を行う。

4時限目の「日本の社会」は、いつもの雰囲気。活気があるようなないような、微妙な状態のまま、講義は進行した。が、胃の具合が悪いため舌に出来物があり、それが歯に触れて痛い痛い…。ある程度で話をまとめ、用意しておいた小テストを配り、作業をさせた。今日の内容は、韓国人スターの名前を漢字で表記しておき、それが誰なのかを答えさせるというもの。尹孫河はユン・ソナ、崔志宇はチェ・ジウなどというように答えていけばよいのだが、ほとんどの学生がお手上げ状態であった。韓流ブームなどと言われているが、上辺だけのモノではないかと痛感した。

台風23号がまた沖縄に接近しているという。また、明日は雨である。どうして、私が日体大の深沢キャンパスに出講する日は雨なんだろう?


10月19日(火)

日体大深沢キャンパス出講日…やはり雨だった。これで3週連続の雨天である。学生たちに「窓の外を見たらわかると思うけど…」と講義時に話を振ると、ほぼ全員がゲラゲラ笑い出した。こうなると、来週もまた雨天を狙うしかない。

日体大での講義後、ちょっと用事があって、急いで大学を離れた。ちょうど大学前の交差点にタクシーが止まっていたので、それに乗り込んで桜新町を目指した。桜新町から田園都市線に乗り込み、そして渋谷からまた乗り換え…というようなあわただしい移動の中で、何とか待ち合わせ時間に遅れないで済んだ。

桜新町に向かうタクシーで見た出来事を1つ…。タクシーの運転手さんが “青信号” の交差点を曲がろうとした時、自転車に乗ったオジサンが赤(歩行者信号)なのに横断歩道を渡ろうとしていた。あわや…というところでタクシーとの接触は免れたのだが、そのオジサン、どうもタクシーに対して腹が立ったらしい。傘でタクシーに殴りかかってきたのである。過失はオジサンに “だけ” あるのに…。こういう自分勝手な輩が、社会問題を増幅させているのではないかと思う瞬間であった。こんな輩に育てられた子供って、どんなふうになるんだろう?


10月20日(水)

台風23号の影響で、朝から強雨。東海道線や新幹線のダイヤが乱れる前に三島へ向かう。日本大学国際関係学部に到着して、なお一層の強雨…。学生も教員も、集まりが悪い。講師室の電話は鳴りっぱなしで、それらはすべて「今日は講義を行うんですか?」「電車が遅れているので、1時限目は休講にしてください」など、教員からの問い合わせや連絡だったらしい。そして、いつもよりも講師室が寂しい状態で1時限目がスタートした。が、教室も、いつもに比べてかなり寂しい状態…。結局、国際関係学部は「午後休講」という措置を取ることになり、職員の方々は午後から出講される教員への連絡に追われていた。

「都内は一体、どんな状況なんだろう?」と思い、次に出講する帝京高等看護学院に電話を入れてみた。そして「今日は通常通りに講義を行っていますか?」と問い合わせると、「こちらはいつも通り、ちゃんと講義をしています」との回答。急いで三島駅へ向かい、新幹線の切符を買って都内を目指した。

私が十条駅に到着した時の雨脚は、そこそこ穏やかなものだった。が、気が付けばズボン(の裾)がシッカリ濡れていた。濡れたズボンはかなり不快である。講義開始までに乾かしたいのだが、まさか講師室でズボンを脱ぐわけにもいかず…。それでも講義までには大部分が乾いてくれたので助かった。今日は第一看護科ABクラスでの講義だったのだが、今日の講義を終えると次にABクラスで講義するのは11月24日…実に1ヶ月以上もブランクが空くことになる。にもかかわらず、今日の講義は2回で完結する内容…。ハッキリ言って、計算を間違えたのである。仕方がないので、「今日の講義内容を、次の講義時まで毎週1回…2週に1回でも良いから、必ずノートを見返すなどして復習しておいて、次の講義時には “あたかも先週講義があったかのように” 振る舞ってください」とお願いしてから講義に入る有様。

講義後、雨脚はシャレにならないほど強くなっていた。しかし、台風23号が近づいているということもあり、待てば雨脚が弱まる…ということは考えられないため、意を決して雨中を歩くことにした。体を濡らさないように傘をポジショニングすればバッグが濡れ、バッグを濡らさないように傘をポジショニングすれば今度は体が濡れる状態の中、とにかく十条駅に歩いていった。こういう天候の時は、電車の乗り換え回数をあまり増やしたくないので、いつもとは逆方向の埼京線に乗って赤羽に出た。そこから先週の土曜日からグリーン車を連結して運行されている湘南新宿ラインに乗り換えた。湘南新宿ラインのグリーン車には「Suicaグリーン券」というシステムが導入されていて、駅のホームにあるグリーン券売機にSuicaを入れ、目的地(駅)にタッチすると、グリーン券購入情報がSuicaに記録され、グリーン車の座席上部にある情報読み取り機にSuicaをタッチすると赤いランプが緑に変わり、グリーン券を購入済みであることがわかるシステムになっている。私は横浜までのグリーン券を購入したので、横浜に電車が到着してドアが開いた瞬間に、緑のランプが赤に戻っていた。素晴らしいシステムなのだが、私の乗り込んだ湘南新宿ラインの駅名表示システムとSuica認識システムが連動しなくなったまま赤羽に到着してしまったらしく、アテンダントが「大変申し訳ありませんが、Suicaグリーン券でご乗車のお客様は、今一度、Suicaを情報読み取り機にタッチしてくださいますよう…」とアナウンスして回っていた。立ち上げたばかりのシステムに不具合はつきものだが、まさか自分の乗り込んだ車両でそのような事態が起こるとは…!? まぁ、滅多に見られないものを見せてもらえたのだから得した気分にはなったが、何となく切ない気分も覚えた。おまけに、車両に叩きつけられた強い雨…。横浜に到着した私を待ち受けていたものは、視界を遮る雨のカーテンだった。

おまけに、乗り継ごうと思った京浜急行の改札口に黒山の人だかり…。人身事故が起きて、上下線とも運転見合わせ…。京浜東北線で帰っても良かったのだが、長い距離を歩きたくなかったので、横浜そごう1階のバスターミナルから、横浜市営バスの生麦行きに乗り込んで、帰途に就いた。

これを更新している最中、神奈川県内の暴風警報が解除されたのだが、替わりに波浪警報が発令された。明日は1・3・5時限目に講義が入っている。午後からは台風一過となるそうだが、問題は朝イチの講義である。出来たら朝イチの講義はキャンセルしたいところだが、日本大学医学部附属看護専門学校は厚生労働省管轄でもあるため、講義時間の確保が厳しい…。それで、念のため学校に電話し、「明日、講義はどうなりますか?」と聞いてみた。すると「台風は、今夜中に通り過ぎていってしまうんじゃないですか?」との回答。本当に今夜中に台風が過ぎ去ってくれることを願ってやまない。


10月21日(木)

会う人ごとに、会話が「昨日は、どうでした?」から始まる。台風23号の猛威の話と、そしてあとに控えし台風24号の話題でもちきりである。それにしても、今年は台風上陸回数が多すぎる。

午前中はまだ昨日からの雨が残っていたのだが、昼になって雨は上がり、夕方には日差しが除き、夜はきれいな月が出た。…と、今日一日の天気の移り変わりを簡単に述べると、こんな感じである。昨日心配した荒天は避けられたので、予定通り(?)に朝イチの日本大学医学部附属看護専門学校からの出講と相成った。しかし、昨日の強雨との格闘で体の疲れが取れず、今朝はちょっと贅沢に湘南新宿ラインのグリーン車に乗り込んだ。そこで気付いたのであるが、湘南新宿ラインや高崎線、宇都宮線のグリーン車では “車内販売” が行われているのだ! 飲み物に軽食、記念品などなど、そこそこのものが揃っているようで、何の注文もしなくてもリッチな気分は味わえる。おまけに湘南新宿ラインは運行本数が増えたので、ますます利用価値が上がって、私としては大満足である! 朝から気分良く講義にのぞめた…ということは言うまでもないだろう。

閑話休題。高校生の頃、横浜駅に宇都宮行きの東海道線が到着するという夢を見たことがある。この夢の内容を弟に語ったら、大笑いされた。「そんなこと、あるわけないじゃん!」というようなことを言われた記憶が…。ところがどうだろう、今や横浜駅に宇都宮行きの電車に籠原行き、高崎行き、さらに前橋行きなんて電車も走る時代である。あの頃に見た夢が、正夢になったのである! 以前、小学生の頃に頭の中で勝手に描いていた横浜市営バスのバス路線が、20数年の時を経て現実のものになった…ということを述べたが、どうも私が見る交通機関がらみの夢は、遅かれ早かれ現実化されるらしい。先見の目があるというのか、それとも偶然なのか、誰でも考えつくようなことなのか…?

昼、またまた懲りずに咸亨酒店に入り、ランチを食した。今日は「岩牡蠣の豆腐煮込み」と「芝エビと玉子のチリソース煮」のどちらにしようか悩んだが、今シーズンは牡蠣をまだ食していないということで、迷わず牡蠣を選んだ。牡蠣入りの麻婆豆腐のような料理であったが、牡蠣の風味もたっぷりで美味! 大正解であった! 朝からの満足感が一気に加速され、そのまま日本大学通信教育部の講義にのぞんだ。

そして、今日最後の講義である日本大学法学部へ移動する前に、来週以降の仕事の確認をした。「あっ、来週水曜日から通信教育部の夜間秋期スクーリング担当が始まるんだった!」ということを思い出し、プリントを作成しておこうと思った。しかし、アチコチの出講先で余らしている新品同様のプリントを有効活用すれば良いことにも気づき、シラバスの確認とネタ探しを通信教育部講師室で行っておいた。

法学部の講義も、私自身は朝からのノリを持続させることが出来て良かったのだが、果たして学生サイドは…?講義のテーマが「ストレス」だけに、ゲラゲラ笑えるような状況(情況)ではなかっただろうが、学生の雰囲気は良かったように思う。学生に助けられて、今日の全ての講義が終了した。

こういう時は疲れがストレスにはならず、帰りの電車での仮眠が心地よい。その勢いで、お気に入りのSheltieへ向かい、薄手のジャンパーを購入した。そういえば、先週もSheltieで買い物したような気が…。買い物癖がついているのだろうか? だとしたら、ストレス?…などと一抹の不安を覚える一幕もあったが、とにかく朝から晩まで、心地よさが先行する一日を久々に過ごしたように思える。明日、このリバウンドが来なければ良いのだが…。


10月22日(金)

不摂生がたたったのか、昨日のリバウンドか、未明から腰部の違和感が気になり、昼間の講義(日体大)を休講にさせてもらった。空いた時間で吉田整形外科に通った。飲み薬もなくなっていたし、それが違和感の原因のひとつであることも確かである。もしかすると、今回が今年度初の休講ではなかったか…と思う。だとしたら、ものすごく残念なことである。ここまで頑張ってきたものを…。6月30日に、静岡県内の記録的大雨によって日本大学国際関係学部の講義が休講になったことがあったが、それは私の責任ではなかったわけだし…。

吉田整形外科での頸椎牽引とウォーターベッド、そしてアリナミンF50の接種が効いたのか、法学部の1コマならば講義に耐えうる体調に戻った。それで、法学部に出講したのだが…。体調が体調だけに、早めに講義を切り上げればよかったものを、調子に乗りすぎて時間ギリギリ話を続けてしまった。

帰途、再び覚えた腰の違和感…。でも、今日の講義を全て休まずに済んだことへの安堵感と、日体大(の学生)への申し訳なさとが共存し、複雑な想いで週末を迎えることになるだろう。


10月23日(土)

今年は、台風・地震・熊の多い年である。そして今日の夕方も、新潟県で大きな地震があった。震度6強でM6.8というから、相当な大きさである。18時前に本震があり、その後も30分から1時間おきに震度4程度の余震が続き、この文を打ち込んでいる今も、まだ大きな余震の来る恐れがある状態。地震は新潟県だけでなく、隣接する群馬県や長野県をはじめ、関東圏内や北陸地方でも、震度3や4の揺れを記録している。

昨日と今日、帝京高等看護学院の学園祭(水輪祭)が開催された。例年、顔を出したり出さなかったりという状態だったが、今年は是非とも顔を出そうと思っていた。少なくとも木曜日の夜、就寝した時点までは…。しかし、昨日の腰痛再発で、水輪祭への顔出しを断念した。学生たちの、講義中とは違った姿を見てみたかった。頑張る姿を見てみたかった…のだが、「まぁ、私一人が顔を出さないくらいでは態勢に影響はないだろう」と防衛機制(?)してしまったのだが、学生たちの考えはどうだろう?

腰が悪いのに、横浜中央郵便局へ大きな箱を持って行った。ゆうパック(小包)を送るためである。土・休日は本局・集配局などしか窓口を開けていないので、平日の昼過ぎとは違って混んでいた。そんな中、不在配達票を持ってきた女性が、窓口の職員ともめていた。どうやら、女性の荷物に該当する物がないというのである。女性は「そんなこと、ありません! 現に、不在配達票が入ってわけでしょ?」と職員に食ってかかる。職員は、「ない物はないんです」と答えるだけ。女性が、「私、急いでるんです。時間がないんです。もう一度、探してください。早く!」と職員に言うと「わかりました。もう一度、見てきます」と答えて奥に消えていった。しばらくして、手には女性宛ての物と思われる封筒が…。「ありましたよ!」と職員、「ありましたじゃないんじゃないですか?」と女性。さらに、女性の提示した身分証明書が保険証とパスポート…。両方の番号を控えるのに手間取り、女性のイライラは募るばかり(…というより、運転免許証などを持っていない女性も悪いと思うのだが)。そして、職員の「宛名が正しいかどうか、確認してください」という言葉を制止して、勝手に封筒を受け取る有様。しかし、急いでいるハズの女性、窓口で悠々と自分のバッグの整理を始めたではないか!? あとに控えし利用者がたくさんいるのに、自分の用件が済んだら悠々と持ち物整理かい!? 私は、ちょっと重たい箱と腰痛と闘いながら、しばし自分の順番を待った。

件の女性が窓口を離れ、「あぁ、やっと私の番だ」と思った次の瞬間、「別の窓口をご利用下さい」と書かれたパネルが!? またしばらく、箱と腰痛を相手に闘う私…。別の窓口が開いたので、そこへ移動しようと思った瞬間、出口専用口からオバサンが現れ、窓口の職員に「この箱、売り物なの?」と質問を投げた。職員は「はい、ゆうパック用の箱になります」などと、説明を始めてしまった。2分くらい経過した頃だろうか、やっと職員が「あのぉ、お買い求めの場合は、あちらの列にお並びいただきたいんですが…」とオバサンに告げた。すると、「あら、並ばなきゃいけないの? じゃあ、いいです」とオバサン…。あっけにとられた職員の目の前に現れたのが私。よく見ると、その職員の胸元には「研修中」の文字が…。なるほど、仕方がないか…。

今、ゆうパックの料金体系は「重さ」ではなく「大きさ」が基準となっている。だから、宅配便よりも割安になることが多い。が、サイズによっては宅配便を利用したほうが得になる。宅配便はコンビニなどに16時までに持ち込まないと翌日配達にはならない。が、ゆうパックなら本局・集配局へ19時までに持っていけば、隣接都道府県へ翌日配達してもらえる。こういうことを知っていて利用するのと、何も知らずに利用するのとでは、それなりの違いが出てくるのだろう。

…と、こんな脳天気なことを述べている私の元へもいつ天災が降りかかってくるかわからない。寺田寅彦の、「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を肝に銘じておかなくては…。


10月25日(月)

新潟の地震は、、「平成16年(2004年)新潟県中越地震」と命名されたらしい。命名も良いが、今も続く余震と救済の対策も…と思う私である(こういう時、自分の非力さを感じてしまうのであるが…)

今週後半から学園祭ウィークに突入する関係で、休講になる講座が多々出てくる。私の場合、出講シフトの関係、金曜日あたりから来週の水曜日(ただし、文化の日)までは講義が休みになる。そのため、今週の講義は「では、この続きは次回に…」などというわけにはいかなくなる。学生にも学生の都合があるだろうから、2週間前の講義内容を把握・維持するのは困難かもしれない。よって、何とか今週だけで(あるいは単発で)終わるような内容のテーマを探さなくてはならない。昨日の「作業」は、ほとんどそのことに充てられた。

その「作業」のお披露目は、今日の3時限目、日本大学国際関係学部の「社会変動論」で…となった。この講義はPower Pointで行ったのだが、それだけなら何の変哲もないものである。が、昨日一日かけて、文字の動きに合わせて音声を入れてみたのである! 文字が表示されるごとに「パキューン!」だの「キンコーン!」だの「キィィィィ〜ッ!」だのという音がしたのでは、学生も寝るに寝られない。おまけに、オープニングソングとして「世界中の誰よりきっと」の韓国語バージョンをフェードイン/フェードアウトさせたり、「誰も拍手なんてくれないだろう」ということで(当たり前だ!)自分で拍手や喝采のサウンドを入れたりして、結局は自分が楽しめるようなプレゼンテーションと化してしまった。その後、この講義ではJ-POP曲の韓国語カバーバージョンの紹介をするため、日韓比較リスニングを行った。これで3時限目終了。2時限目の「日本社会」は、英語の “YOU” と “I” を中国語・韓国語・日本語ではどのように表現するか、相手が変わると言い方が変わるのか…などという作業を行う。

4時限目の「日本の社会」では、3週連続で日本的経営をテーマとしていたのだが、今日はその最終回。前回の「稟議」の話を受けて、今日は日本的官僚制について語った。久々にヴェーバー理論を持ち出し、「支配の3類型」も何年かぶりに語った。また、「利益状況による支配」が「権威による支配」へと移行するプロセスを、Utadaを例に語ってみたが、どうも話が堅すぎて私らしくない…というように学生が感じているのが良くわかる。が、日本的官僚制を説明する資料が『クッキングパパ』のコピーというのが私らしいところ(?)である。作者・うえやまとち氏も、まさか何気なく書いたオフィスのシーンが社会学的に利用されているとは思いもよらないだろう。マンガも、使いようによっては最高の資料である。これも1つのメディアリテラシーなのだろうか?

しかし、講義がうまくまとまったからといって、満足してはいけない。満足しているのは私だけで、学生は消化不良を起こしているかも知れない。帰りの電車の中で、解説の足りなさに気付くことも多々ある。


10月26日(火)

また、雨である。どうしても、日体大深沢キャンパス出講日は雨が降る。これで4週連続である。昨年から、深沢キャンパス出講日は天気が悪かったが、こうも連続すると…さすがにヘコむ。

自分がヘコんでしまいそうになる時、どこの大学の講義であろうと、何とか教室を盛り上げようと必死になる私であるが、どこの大学であろうがその気持ちに水を差す輩はいるものである。そして、本人には自覚がないのだから始末が悪い。雨が降るたびに、そんなことを思い出す。

「夏、異常なまでに暑い日が続くと、大地震が起こる」という因果関係があるそうで、今年の夏も関連テーマの番組が多数放映されていた。だいたい、「専門家」が言うには「年末頃に大きな地震が起きます」とのことだったが、10月下旬の新潟で起こることは予測していなかったのではないだろうか? いずれにせよ、被災された方の恐怖と寒さといらだちとの闘いを思うと、こうやってサイトで「ぼやく」ことすらが申し訳ないことのように思えてならない。


10月27日(水)

1時限目、日本大学国際関係学部の「人間と社会U」は教室変更がかかっていた。このことについては、大学の掲示板でもWebCTでも、そして私の運営する日本大学連絡板でも知ることは出来たハズである。しかし、変更となった1545教室に入ると、そこにいる学生は十数名…。さらに、1545教室から元の教室が一望出来る。ざっと見たところ、元の教室にいる学生の数、およそ50名…といったところ。常々「講義の前日には必ず、ネットで新しい情報の確認を!」と言ってきたのに、私との約束を守った学生の少ないこと!? 元の教室にいた学生の中で、私が来ないことを不審に思い、携帯電話で連絡板にアクセスし、教室変更をそこで初めて知り、教室全員に「教室が変更になってます!」と連絡してくれた学生がいたのだが、ここで「助かったよ! ありがとね!」などと言う気にもなれず。だいたい、その学生も私との約束を守れなかったのだから…。こんなハプニングがあったため、講義が本題に入れたのは始業チャイムが鳴ってから40分後のことであった。

ちなみに、変更となった教室は、月曜日3時限目の「社会変動論」でも使用している。DVDの映像が出ない…と述べたが、実は他の教室では私のDVDを問題なく見ることが出来たという。1545教室のDVDプレーヤーにだけ不具合が生じているということがわかった。映像用のプラグが外れているのだろうか?

1時限目終了後、三島駅に向かい、新幹線で東京へ。京浜東北線に乗り換えて王子で降り、バスで帝京高等看護学院へ! 今日は雨が降っていなかったのでだいぶ早い時間に帝京入りしてしまったので、夜の講義用の資料を作成しつつ、4時限目の私の出番を待った。今日の4時限目は、「コミュニケーション」最終回。それなりに学生たちに理解してもらえたものと思うのであるが、これが自己満足に終わらないことを切に願う。

そして、重い荷物を抱えて水道橋へ! が、埼京線で人身事故があったらしく、ダイヤが大きく乱れていた。何とか新宿に出て、そこから中央線・総武線各停に乗り換えて日本大学通信教育部の秋期夜間スクーリングにのぞんだ。通信教育部に着いて、出勤簿に押印して気が付いたことが…「あっ、来週の水曜日、文化の日で休校だ!」。急いで講師室でパソコンを出し、パワーポイントで資料を作成する。来週の講義がないということは、あまり先に進んでしまっては学生の負担が増えるばかりだということで、出来るだけ講義内容が先に進まないよう、ビジュアリスティックな資料を2種類用意した。パワーポイントで作成した資料は、ほとんど韓国語(ハングル文字)で作成。なぜ韓国語なのか…というのは、今回の秋期夜間スクーリングのテーマと関わってくる。今回のスクーリングでは「コミュニケーション」を7週連続で解説する予定で、前半戦は理論編、後半戦は韓国における日本大衆文化開放をテーマにする予定のため、以下に日本人が韓国語を理解出来ないまま「韓流」などと言っているのかを「コミュニケーション上の問題」としてとらえておきたいと思ったからである。

頑張って資料を作成した甲斐があったようで、とりあえず効果的に使用することは出来た。が、自己満足になっていないよう、願うのみである。まぁ、担当者自身が楽しめない講義は、学生にとっても楽しくないのである!

腰の痛みがまだ気になるので、帰途、東京駅からの横須賀線はグリーン車を利用した。が、駅構内のグリーン券販売機には長蛇の列が…。今月中旬から、定期券にグリーン券を足せばグリーン車に乗れることになったので、それで利用者が増えたのだろう。JR東日本としてはウハウハだろうが、かつてからグリーン車を利用してきた者にとっては、今までにないグリーン車の混雑と闘わなくてはならなくなってしまった…という問題ばかりが気になるところである。

明日は、1時限目の日本大学医学部附属看護専門学校の講義がないので、3時限目の通信教育部の講義から始まることになる。いつもよりちょっと遅くまで寝ていられるのはありがたいが…。


10月28日(木)

昨日の通信教育部秋期夜間スクーリングで使用したパワーポイントの資料を、今日の昼間スクーリングで使用してみた。が、中に韓国人留学生が1人いたため、この学生は難なくそこに表示された韓国語を読み取った。が、うまく実験の趣旨が伝わっていなかったらしい。日本語で説明しても良くわからないような顔をしていたため、韓国語で要所要所を説明した。韓国語が映し出されたスクリーン前で韓国語で会話する学生と私…。学生たちは驚いたことだろう。

法学部の講義は、先週金曜日と同じ内容であったため、特に準備を要することはなかった。そのため、(比較的)楽な状態で講義にのぞめた。が、腰の具合がまだ悪いため、なるべく早めに講義を終えることにした。腰が悪いのに、今日もパソコンを持って出掛けた私…。「腰が良くならないのは当たり前だ!」と思いつつも、講義をよりわかりやすくするべくビジュアリスティックな資料を用意したがる私…。

それにしても、今日は肌寒い一日だった。朝の冷え込みは、相当なものだった。今まで毛布で寝ていたのだが、昨夜は掛け布団を出した。そのおかげで、風邪もひかずに朝を迎えられた。何てことのないことなのだが、ありがたいと思える。

今日の帰宅途中、神保町の三省堂書店に立ち寄った。4階の社会学コーナーに、『補強版ストレス・スパイラル』が1冊だけ置かれていた。ちょっと嬉しかった。


10月29日(金)

今日からしばらく、講義そのものは休みに入るため、ちょっと遅くまで寝ていることも可能になった。壊れたままの玄関のストッパー修理も、今まで私が自宅に不在がちであったために放置されたまま。それで今日、やっと業者さんに来てもらうことが出来た。約束は「午前中」ということだったが、10時前には修理が始まった。「すいません、ちょっと寒いかも知れませんが、玄関を開けたままにします」と業者さん。寒いのは、私より業者さんのほうだろう。しかし…いつの間にか秋めいていて、ついこの間までは玄関を開け放しておいても平気だったのが嘘のように寒い…。思わず、エアコンのスイッチを入れた私であった。

長いこと(?)ストッパー無しで玄関の開け閉めをしていたのだが、これでやっと玄関の動きが落ち着いた。それにしても…ストッパーが壊れたのは、今年に入って2度目である。

修理終了後、新幹線に乗って静岡へ。静岡英和学院大学の清水先生と会食。講義をする上での色々なヒントをいただいた。

腰の痛みは、いくらか緩和されているようなのだが、痛みの原因が単に物理的負担だけではないような状態だけに、この休み中に精神的なリラックスもはからなくては…と思う次第である。


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