2008年10月のぼやき



10月1日(水)

新しい月に入ったばかりで、疲労困憊状態…。昨日のうちに今日の仕事用のキップを買っておいたのだが、どういうワケかそういう用意をしていると朝起きられなくなる。今朝は横浜を9:23に発つ特急踊り子号で三島入りする予定だったのだが、9時になっても体が動かせない状態だった。「眠い」というよりも、体が悲鳴を上げているような有様だったのである。仕方なく、新幹線で三島入りすることにした。

本当なら踊り子号に乗る予定だったので、新幹線は自由席で…。それに、指定席は完売状態だった。なるべく早めに新横浜に向かい、ひかり号の来るのを待った。やってきた新幹線に乗り込んだ際、私の前にいたサラリーマン2人組が満席に近い車両を見て「どうするぅ〜? 別々に座るぅ〜? 別の車両、行くぅ〜?」などとグダグダ言い出し、足を止めて通路をふさいでしまったため、別のドアから乗って来た人は空いている席に全員座れたのに私は立席状態に…。これだけでも悔しいのに、グダグダ言っていたサラリーマン2人は(別々にではあるが)ちゃっかり座ってしまい…。

レベルに違いはあるが、最近「自分(たち)さえ良ければ」的な発想が強い輩が大増殖されて、イライラする機会が激増している私…。

昼休みに入る前に国際関係学部に到着し、月曜日に印刷し忘れた配付資料を急いで印刷する。

3時限目「国際社会学入門」も、15号館から7号館に教室変更…。そして、今日が初講である。履修登録者の半数は、私の講義を初めて聴く学生だという。最近、こういう傾向が増えてきた。以前は “リピーター” が3分の2以上だったような気がしたが、今年は各科目に学生が別れたのだろうか。とりあえず、90分まるまる使ってガイダンスを行う。

教室移動のない4時限目「日本社会(日本人学生用)」は、いよいよ本腰入れての講義…。毎年「日本について理解するためには、日本を取り巻く環境を同時に眺められる視点が必要」ということで、講義の前半には「状況(情況)的影響」と「文化変容」について1時間ずつ語ることにしている。我々がどのような動物であるのかを知らなくては、日本社会のみならず、周囲の人間関係さえも理解できない…という立場のもとでの解説をする。

5時限目「日本社会(留学生用)」の教室は、前期から通年科目であるために15号館で変更ナシ。しかし、今日は人数が少なかった…。中国人学生に1名、韓国人学生に2名の欠席者がいて、さらに外国人聴講生が1人しかいない状態…。今日から後半戦の講義に入る予定だったのだが、講義内容を変更して、今回の韓国珍道中で感じたことを最初に述べ、留学生への願いを語り、来週以降の講義内容の簡単なあらすじを伝えて早めに講義を打ち切った。

急いで家に帰る必要がないため、東海道線を乗り継いで横浜に戻ることにした。が、小腹が減っていたので、熱海駅での乗り換え時にホーム上のコンビニでおにぎり2つとミネラルウォーターを買い、入線してきた電車に乗り込んですぐに平らげた。そして、仮眠…。今日の仮眠はかなり深い眠りだったらしく、横浜直前まで全く意識がなかった。携帯電話のアラーム機能を使い、横浜到着予定時刻の2分前にセットしていたため、それで目が覚めた次第だが、もし何の対策もしていなかったら、終点の東京まで眠ってしまったかも知れない。外は寒く、車内は暖かで、それが深い眠りが助長されたのかも…。

先月末、急に寒くなったので、スーツの上着を着て仕事に行くようになったワケだが、クローゼットから出した上着がどうも疲れたような感じがして、「このままじゃなぁ…」と思った私…。夏休み中にクリーニングに出せば良かったのだが、忘れていたのである。意を決して、「洗うか…」と洗濯機の電源を入れた私…。ドライ洗い用の洗剤を使って、上着をきれいにたたんでネットに入れ、洗い終わった後は型くずれしないようにキチンとととのえた。我が家のバスルームは洗濯物の乾燥機に早変わりする優れもの! それで、3時間ほど乾かしたらスッカリ生き返った我が上着…。しかし、このところの悪天候で、せっかく洗濯したスーツがすぐヨレヨレに…。今日は私がヨレヨレに…。

明日はカラッとした天気…だという。「台風が近づく」などと言って不安をあおり続けてきた気象庁の最新報告によると、台風はとりあえず日本列島を逸れて、温帯低気圧になったらしい。先月の台風は「日本列島には影響なさそうです」などと報じていたが…。最近の台風は、予測不能なのだろうか?


10月2日(木)

朝がツライ…。起きることさえ、ちょっとしたイベントである。

今日から文京学院大学の「フィールドワーク論」が始まる。今までは3年生の科目として開講されていたが、昨年のカリキュラム変更で2年次配当科目となった。3年次前期に学生たちがフィールドスタディに出るのだが、それを終えた後に「フィールドワーク論」を受講した学生たちが「出来たら、2年生の時に受講したかった」とアンケートに記入したことも一因らしい。だが、今の3年生は旧カリキュラムであるため、今年は2・3年生合同開講となった。

こうなると、どのくらいの学生が履修するのかが気になる。2つの学年が合同で…とはいえ、「履修学生数が倍になる」と考えるのはムリがあるし、逆に「2つの学年が合同で…」というのがネックになってどちらかの学年の学生たちが履修を躊躇うこともあり得る。

そんな不安を抱えつつ、ちょっと早めに家を出た。予定よりも1本早い湘南新宿ラインで池袋に出て、東武東上線に乗り換えた。車内にある路線図には、地下鉄有楽町線・副都心線の乗り入れのみならず、西武池袋線の駅までシッカリ書かれている。ちょっとした違和感…である。

文京学院大学のスクールバスが新しくなっていて、ちょっと驚く。さらに、校舎が新しくなっていて、こちらもビックリ! 文京学院大学ふじみ野キャンパスにはもともと東棟と西棟があり、これら2つの校舎の間に新たに中央棟が完成した。講師室はそちらに移され、さらに「フィールドワーク論」は講師室の2つ先の教室が配当されていた! ピカピカの教室で講義…。ちょっと気分が盛り上がったが、100名以上収容できる教室に集まっていた学生は22名…。私の予感が、見事的中!

初回ということで、今日はガイダンス的な話のみ。ただ、ヤル気のない学生に居座られても困るので、半分は嫌味な話を入れ込んだ。その結果、「来週からも受講するという覚悟の決められた学生のみ、受講届を提出してください!」と言う私の言葉に応えてくれた学生は13名…。一昨年、たしか14名で講義したことがあったが、教室運営としては良くまとまっていたことを記憶している。そして、「フィールドワーク論」という科目の性格上、広い教室で少数精鋭…というのが理想的だったりもする。90分まるまるガイダンスに充てた後、学科長である兄弟子に挨拶をし、スクールバスでふじみ野駅に戻る。

そして、川越に移動してJR駅構内のソバ屋さんで昼食をとった。このソバ屋さんは、文京学院大学で講義をする時はよく利用していた。お気に入りの店の1つであるが、スタッフの組み合わせによっては “とんでもないこと” が起きるのも魅力(?)である。今日は…といえば、昔から勤務している手際の良いオバサンと、あまり作業に慣れていないオバサンの協業。熟練の湯切りでソバがドンドン丼に入れられてゆくのだが、不慣れなオバサンがオロオロしているものだから、丼がたまり続け、なかなか注文したものが出てこない。私が食券を出した時、すでに先客5名がずっと不慣れなオバサンの手元を見つめていた。だが、誰ひとりとして文句を言わない。ここのソバのレベルは、そこそこ高い。だから、食べてしまえば何事もなかったかのようにスッキリしてしまうのだろう。

川越線に乗るのも久しぶり…。発車番線を確認し、停車中の電車に乗り込む。大宮までちょっと仮眠を取り、法学部大宮キャンパスへ。

3〜4時限目「社会学」は、先週はDVDやCDを使用して日韓アニメ比較を行ったが、今週はシッカリ講義。「問題行動の根源」として、アンデルセンの『裸の王様』を参考にしつつ、集団規範や集団圧力そして同調行動などをもとに「なぜ、そのような行動に至ったのか?」ということを考える基礎を身に付けてもらった。だが、自分が盛り上がりすぎて、ノドを痛めた。明日は、ちょっと冷めたモードで講義しなければ体が持ちそうもない。

帰りの湘南新宿ラインでは、「ちょっと仮眠を…」と思って目を閉じたところ、いつの間にか爆睡状態!? 気が付けば、横浜の手前だった。危うく乗り越すところであった。

今日は何回「ちょっと」を使っただろう?

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韓国の人気女優、チェ・ジンシル(崔真実)さんの訃報に触れた。彼女が元巨人軍の趙成(チョ・ソンミン)と壮絶な離婚劇を繰り広げた頃から、何だか今回のことがわかっていたような気がしたが、「そんなワケない!」と思っていた私であった。映画『手紙』の名演技が、脳裏にこびりついて離れないほど、あの映画の中の彼女は輝いていた。そして、切なかった。

今年の韓国珍道中では「イムジンガン(臨津江)に行くか? それともキョンガン(京江)にするか?」と悩んだ結果、夜までにソウルに帰れるだけの列車の本数が確保されているイムジンガンに向かったが、こんなことならチョンニャンニ(清凉里)からムグンファ号でキョンガンへ行けば良かった…。

キョンガンというのは、『手紙』のロケ地として有名な駅である。江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)にある、京春(キョンチュン)線の小さな駅である。近々、京春線は電化され、ソウルからのアクセスが便利になると聞くが、そうしたら駅舎も新しいものになってしまうのだろうか? そうなる前に、何としてもキョンガン駅を訪ね、チェ・ジンシルさんの立ったその場所に私も立ちたいと…。

最近、チェ・ジンシルさんの活動が活発になってきたと聞いていたところに、この訃報…。今夜は、『手紙』のDVDを見ながら冥福をお祈りするとともに、今までの感動に感謝しようと思う。

一人のファンとして…。


10月3日(金)

昨日のチェ・ジンシルさん追悼の記に、リンクをいくつか追加した。そして、日付をまたいで映画『手紙』のDVDを観た。画面を直視できず、別のことをやりながら、それでも最後まで観た。

映画の中でも、彼女は悲劇のヒロインだった。でも、美しい愛を貫き続けた。でも、現実は…? そんなことが頭の中を交錯した。そして、やっぱり、機会を見てキョンガン(京江)へ行ってみよう…と思った。

映画の舞台となった江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)市だが、江原道はソウル周辺の京畿道(キョンギド)の東に隣接し、都会の賑やかさとは違って自然の多い長閑な場所が多い。春川市は『冬のソナタ』のロケ地としてもおなじみで、ここ5〜6年で日本人観光客が激増している。だから、『手紙』の撮影された頃とは違っているかも知れないが…。

DVDを観ていた時、妻から電話が…。「実は、韓国の女優さんが自殺して、その女優さんの出演した名作をDVDで観ていて…」と答えると、「また?」という妻の言葉…。そういえば、ここ数年、韓国人俳優の自殺が多すぎるような気がする。

さて、気持ちを入れ直して、法学部大宮キャンパスの2時限目「社会学」にのぞむ私…。木曜日のクラスでは後期の講義第1回目に私の怒鳴り声が教室をこだましたが、金曜日クラスは穏やかに講義を続けてきたハズだった。しかし、今日はどうも学生たちがダレていて、いよいよ私の怒号炸裂! ただ、講義時間を割いてしまうのは惜しいので、適当なところで講義に…。昨日の講義と内容は一致するが、昨日より抑え目に話を進めてゆく…。でないと、ノドが耐たえきれそうもなさそうで…。

講義を終えて、急いで通信教育部へ移動する。思ったより早めの電車を乗り継げたので、通信教育部に到着後はゆっくり配布用資料の印刷が出来た。今日と来週は日本人の「社会的交換」が少々特殊であることを解説するのだが、そのために『のだめカンタービレ』の一部を印刷し、ついで(?)に韓国語版も印刷してみた。

それでも講義まで時間が余ったので、講師室のパソコンからインターネットにアクセスし、チェ・ジンシルさんの最新情報がないかどうか確認してみた。パソコンにはGoogleツールバーがインストールしてあり、どのサイトにいても検索が簡単である。そこで、検索窓に「チェ・ジンシル」と入力しようとしたところ、このツールバーの「検索履歴」が作動し、「チェ」と入力したところで

チェリーパイ

という検索語が出てきた! 大学のパソコンを使って「チェリーパイ」なんて調べたのは誰だ!? タカトシか!?

印刷した資料を持って4時限目の講義へ向かう。板書のほとんどが数式であるため、キチンと説明を聴いていないと「???」状態になるような講義である。最後に、谷山浩子と小坂明子の曲を紹介し、日本(人)的仲間意識における特殊性をさらに確認してみた。

これで、今週の講義は全て終了。なぜか、まんてんのカレーを食べたくなり、帰りに神保町へ立ち寄った。そして、カツカレーを注文。ここのカレーは、カツカレーに限らずシューマイカレーでもコロッケカレーでも、最初にご飯の上にカレールーをドバ〜ッとかけた後にトッピングされ、その上から再びカレーをかける、いわゆる “二度がけ” をしてくれるので、カレーを十分に堪能できる。だが、残念なことに、私の知る料金とは違っていた…。全て50円値上がっていたのである。こんなご時世だから仕方がないこととはいえ、たかだか50円のこととはいえ、カツカレーが「550円」であるのと「600円」であるのとでは何かが変わってしまうような気がした。さらに、今日は名物のオヤジさんに一瞬しか会えず、例の “名言” が聞けなかったので、お腹は満たされたものの何かが足りないような気がしてならなかった。

そんな気分になってしまったものだから、まっすぐ家に帰る気分にもなれず、神保町の古書店をブラブラ歩いて回ることにした。今、私は玖保キリコの『バケツでごはん』というマンガを探している。かつて「ビッグコミックスピリッツ」で連載されていた作品である。ペンギンをはじめ、様々な動物が動物園に雇われていて、自宅から動物園に出勤するという、まるで人間界を動物に移し替えたかのようなストーリーが好きだったのだが、その当時の私は「マンガ雑誌は読むが、マンガ本は買わない」主義であったため、今頃になって後悔し始めたのである。しかし、神保町では見つけることは出来なかった。だが、広い東京の中で、三島で一緒に仕事をしている同僚(後輩)と出会った。

御茶ノ水まで歩いて行き、そこからJRを乗り継いで帰途につく。車内ではスッカリ熟睡状態の私…。

さぁ、週末は新しい講義の準備が待っているぞ!

なかなか休めない私…。


10月4日(土)

実は、来週月曜日(6日)から御殿場看護学校での講義が始まる。御殿場で教壇に立つのは初めてのことで、「まず初回!」という目標を掲げて講義の準備をしていたところ、昨夜は時間の感覚がわからなくなってしまい、気が付けば深夜3時を過ぎていた…。

月曜日は三島での講義もあるため、夕方、買い物のついでに切符を買っておいた。横浜から御殿場に出て、そして沼津経由で三島へ行き、三島から横浜に戻ることになるのだが、こうなると「キップをどこで切るか?」ということが問題になる。横浜から国府津経由の御殿場線で沼津に出て、そこから東海道線に…というルートになるワケである、降車予定駅は御殿場と三島であるため、どうしても国府津〜横浜間は重複するため、最低でも2枚のキップが要る。

では、まず横浜からどこまでのキップを買えば安くなるのか? とりあえず(1)横浜〜御殿場〜三島のキップを購入し、三島〜横浜間のキップにつなぐか、(2)御殿場までのキップと御殿場〜三島〜横浜のキップを買うかで悩んだが、とりあえず横浜〜御殿場間のキップと、御殿場〜三島〜横浜のキップを購入した。横浜〜御殿場間が1450円、その後の御殿場〜横浜間が2210円で、合計3660円! これをクレジットカードで購入し、サインをする際に「あっ、しまった!」と、自分の過失に気が付いた。実は、横浜から御殿場経由で三島まで行けば1890円で、三島〜横浜間が1620円なので、合計3510円…。150円安くなるのである!

ちなみに、御殿場〜三島間が570円なので、全部バラバラに購入しても、1450円+570円+1620円=3640円である。結局、私は最も高いキップを購入したことになる…。智恵が仇になる瞬間…。「買い間違えました」と言えば、1回だけ乗車変更できて、おまけに差額が戻ってくるが…。これは勉強代として諦めよう。

日頃の疲れをとるためにも、今日はシッカリ寝ておきたいところ。しかし、前述の通り今日は夜更かししているので、睡眠時間を確保すればするほど起きる時間も遅くなり…。13時半過ぎには起きて昼食に取りかかったが、やはり午後まで寝ていることになってしまった。それでも、目覚めはスッキリで、“全て” ではないものの “かなり” 疲れは抜けていた。やはり、睡眠は何よりも素晴らしい疲労回復手段だということだろう。

今日…10月4日は、日本大学の創立記念日である。今年で創立119年…ということになる。


10月5日(日)

ガッカリ…。昨夜、「たまには、ビール(実際は発泡酒)でも飲みながら、テレビを見て、いい気分のところで眠るか!」と思い、冷蔵庫の缶ビール(実際は発泡酒)を1本取り出し、プシュッと開けてみた。1口飲んでみて、味がおかしいことに気付いた。「まさか!?」と思い、缶の底面を見たところ、賞味期限が半年前に切れていた…。我が家にストックしてあった500ml缶4本、全て中身を排水溝へ流した。家では飲まない主義の私、こういう時に不都合が!?

それで、ビール(実際は…後略)が飲めなかったイライラを鎮めるため、韓国の友人に頼まれていたCDの編集をすることにした。パソコンと向き合い、データの変換やら何やらで格闘すること4時間…、寝るのを忘れていることに気付いた。すでに時刻は4時過ぎ…。と、その時、妻から電話…。妻の実家付近で火災が発生し、消防車やパトカーなどがサイレンを鳴らしながら現場に駆けつけ、周辺は騒がしいのだとか。ここ数年、静岡市の南部では放火が相次ぎ、しばらく落ち着いたかと思いきや…。

先日も大阪なんばで個室ビデオ店を放火した男が逮捕されたり、その放火で貴い命が奪われたり…。

妻との話を終えた後、明け方だというのに小腹が減ってきた。それで、昨日買っておいた冷食のナポリタンを食べることにした。が、温めただけで食べるのでは芸がない。韓国で買ってきたコチュジャン(唐辛子味噌)を合わせて、ピリ辛なナポリタンを食した。これが、なかなかイケる! 韓国で、コチュジャンのほか薬念(ヤンミョム)も買ってきたので、最近はコリアンテイストなアレンジが楽しめる。ちなみに薬念とは、コチュジャンをベースとした合わせ調味料のことである。ニンニクやらショウガやらネギやら醤油やらゴマ油やらが合わさり、深みを醸し出す…。医食同源のお国柄ならではの命名であろう。

そんなこんなで(?)朝の5時、ベッドに潜り込むことにした。

そして、最新電話帳の配達で目が覚めたのが12時半過ぎ…。7時間ちょっとの睡眠であった。しかし、電話帳が来なかったら、夕方まで寝てしまっていたかも知れない…。一日をまるまるムダにすることなく起きられたので、良かったのだろう。

昼食をとり、この後をどう過ごすか考えた。とりあえず、明日の準備はできているので、今日やるべきことは…などと考えた時、韓国のCDを送る際のケースがないことに気付いた。CDは全部で3枚送ることになるので、それらを1つに収納できるケースがあればよいのだが…と、ヨドバシカメラ横浜へ行く。すると、2枚用やら3枚用やら5枚用やらと…、用途別のケースが揃っていた。逆に、選ぶの苦労するほどである。気の利いたケースを見つけて、さらに「念のため…」とCD−Rも1ケース30枚入りのものを購入した。メディア30枚で980円!

先週から、アチコチでキンモクセイの香りが漂うようになってきた。キンモクセイは私の好きな花の1つ…。こういう秋の感じ方は、何となくウキウキして楽しいものである。


10月6日(月)

私の「日本の社会」という講義に関して、以下のような文章をインターネットに投稿したアホがいる。

自分の書いたテキストをやたらと宣伝し、大学の体質を批判したり急に怒鳴り始めるなど、受講して損をした気分になる。たしかにおっしゃることに一理あるが、そのようなことは先生に怒鳴られて教わらなくてもいくらでも自分で学べるだろう。

私は「やたらとテキストの宣伝」などした覚えなどない。それを宣伝ととるのは、理解力のなさである。「大学の体質」を批判したこともなく、「日本的な組織としての大学の批判」ならしたことはある。怒鳴られるのは学生の態度に問題があるのであって、それを私のせいにするのは言語道断。さらに、「怒鳴られて教わらなくてもいくらでも自分で学べるだろう」とあるが、出来ていないから(この先も出来そうにないから)注意されているに過ぎない。コイツ、単位取れなかったのでは…?

ちなみに、同じサイト内に、別の数名の学生たちからの「日本の社会」の批評記事が載っている。概ね好意的であるため、コイツ一人の記事が目立つ。学内アンケートでは批判できない(筆跡鑑定などを恐れている?)小心者のクセに!?

そんなにエラそうなことを言うなら、私の代わりに講義してみたらどうだろう? そして、「あなたに言われなくても、ちゃ〜んと立派な振る舞いをしてますよ!」と言いに来たらいい。出来ないもんだから、インターネットで匿名的に書き込んで、自己満足する低俗さ…。批判している相手からでも単位をもらおうとする、何とも情けない輩…。自分が完璧であると信じ込んでいるめでたいヤツ…。

そして、その輩に「日本の社会」の本質を教え込めなかった私…。

私は、別に自分の講義を良く評価してくれた学生だけが正しいなどと言っているのではない。批判も大いに参考になる。が、事実無根であったり、本人の勘違い(理解力不足)であったり、はたまた自分の能力を棚に上げての感情垂れ流し行為は断じて許さないだけである。

しかし、「宣伝」のどこがいけないのかね? アーティストが「今度出た新曲です。是非聴いてください!」と言うのも、このアホは許さないんだろうなぁ…。テレビの番線も、コマーシャルも、宣伝の一切を認めないのであれば、コイツはアホではなく立派な人物だ!

昨日、日が暮れてから雨が降り始めた。「あぁ、雨の降る前に買い物を済ませておいて良かった!」とホッとしたものの、その雨がすぐにやまないことを天気予報で知り、「せっかく初めて出講する御殿場なのに、雨か…」と…。「雨降って地固まる」のか、それともその雨でぬかるんだまま、沼にはまってしまうのか…。験を担ぐワケではないが、初講で雨が降ると大抵その学校とは長い付き合いになるので、雨も気持ちの持ちようでどうにでもなりそうな感じがする。
ロングあらびきソーセージ
朝になっても、雨はやんでいなかった。勢いは昨夜ほどではなかったが…。気合いを入れるため、仕事に行く時は “ほぼ” 毎朝食べている「ロングあらびきソーセージ」という敷島製パンPascoの製品を手に取り、一気にパクついた。これは、ハッキリ言って験担ぎである。何だか、このパンを食べずに講義に行くと、上手くいかないような…。単なる偶然の重なりも、度を過ぎれば心配になってくるものである。

「さぁ、出かけるか!」と玄関を開けた時、私の目の前には再び勢いを増した雨が…。商売道具の入ったバッグを濡らしてはならないため、かなり大きめな傘に持ち替えて駅に向かった。

横浜を6:13に出発する東海道線に、何年か振りに乗った。この時間の東海道線は、以前は静岡行きの短い編成だった。しかし、今や沼津行き(沼津止まり?)となり、グリーン車まで連結した編成…。これで国府津まで行き、そこで御殿場線に乗り換える。御殿場線に乗るのも、かなり久しぶりである。

しかし…、御殿場線車内にはやたらと高校生がいて、“にぎやか” というか何というか…。特に女子高生の姿が目立つ。その制服から、某県立高校の生徒であることがわかる。が、それで個人情報の一部が判明しているだけに、“振る舞い” には気をつけるべきではないか…などと思った次第。

晴れていたら、富士山がキレイだったんだろうなぁ…と思いつつ、雨で煙る風景に目をやった。

7:54に御殿場駅に到着すると、雨足は一層強まっていた。“駅前開拓” でもしながら時間を潰すつもりだったが、そんなことが出来るような天気ではなかった。それで、来たバスでとにかく移動することにした。昨日のうちに富士急バスの営業所に電話してダイヤは聞いておいたが、学校のそばを通るバスは1時間に1本程度しかない系統らしい。しかし、予想外にも別の系統でも行けることが判明し、少し早く最寄りのバス停に着いた。そこから徒歩5分…。歩いている間にも、雨はどんどん強まってくる…。衣服を濡らさないよう気をつけながら、何とか御殿場看護学校に到着! しかし、中に入れない…。学則で8:45開門となっていることは知っていたが、誰も校舎内にいないということは知らなかったのである。

幸い、雨をしのぐには十分なピロティがあり、学生も少しずつ集まり、孤独感からは解放されたが、雨がうっすらと体のほうに降り注ぐため、頭がジットリしてきた…。8時半前に出勤された教員によって鍵が開けられ、学生ともども学内へ。講義開始までに簡単に学校の説明や講義にかかる書類作成方法などの確認をする。

この学校の1時限目は9:20からで、チャイムは鳴らないため、自分の時計で10:50を確認して講義を終了するよう言い渡され、講師室を出る。1年生科目なので、当該学年の担当教員から簡単に私の紹介をしてもらい、それから講義…というところで、昨日まで考えていた講義方針を180度転換する。以前も、始業時と終業時に「起立、気を付け、礼!」という挨拶をする看護学校や福祉系学校で講義を担当していた時に、あまりにもタラタラした礼をされるたびに「やり直し!」と何度も何度も指導してきたことがある。ヒドイ場合、10回以上やり直しさせられても学生がヘラヘラ笑っていたり、私を睨みつけてきたり…と、全く改善・反省する気のない学生たちと付き合い続けてきたことを思い出した。このことについては詳細を『補強版ストレス・スパイラル』の80ページを読んでもらうとして、とにかく久々にその “現実” と対峙することになった。

ただ、御殿場の学生たちは根が素直な者が多いようで(内心、かなりヒヤヒヤしたり、ムカついたりもしたのだろうが)、いじり甲斐があるというか、とにかく「鍛えてみよう!」という気持ちを久々に持てたのも事実である(学生たちにとっては迷惑な話だと思うが…)。教室に入る前、「今日はガイダンスだけで終わらせるので、90分も話は出来ないですよ!」などと言っていたのだが、気が付けば90分を過ぎていた…。

初講義を終えて教員室へ戻る途中、私がなかなか戻らないので心配した専任教員が待っていてくれた。教員室に戻り、次回の(…といっても再来週なのだが)講義資料の印刷を依頼すると、「タクシーが来ましたので、どうぞ!」と言われる。タクシーに乗って3分程度で御殿場駅に到着してしまったので、駅前で早い昼食をとることにした。午後は国際関係学部での講義なので、早めに三島へ移動しても良かったが、せっかくの御殿場…、御殿場駅に降り立つのは初めてのこと(御殿場市内に足を踏み入れたのは31年ぶりのハズ!)なのと、雨が霧雨程度にまで弱まってきていたのとを良いことに、少し “駅前開拓” する気が起きてしまったのである。学校へは富士山口を利用するが、新宿や横浜からバスでアクセスする時は箱根乙女口を利用する…という出口情報も確認し、それから駅前にあるラーメン屋さんに入ってみた。

その店は、何だか懐かしい雰囲気のする外観に店内…、昭和レトロの香りがタップリする。私が入店して食べ終わるまでに、BGMとして流れていたのは若山一郎の「おーい中村君」、宮城まり子の「ガード下の靴磨き」、エト邦枝の「カスバの女」、そして高英男の「雪の降るまちを」などの昭和歌謡ばかり。私が懐かしく思うような曲ではないが、世代の違う私がどうしてこれらの曲と歌手をすぐに結びつけられるのかについては、突っ込まないよう願いたい。それにしても、この店のラーメンは麺へのこだわりが素晴らしく、外観に惹かれて入っただけの私をも唸らせた。

12時前の御殿場線で沼津に出て、東海道線に乗り換えて三島に出たのだが、御殿場〜沼津間の意識がほとんどない。無事(?)に御殿場看護学校の初講を終えて、気が抜けてしまったのである。頭がボ〜ッとしたまま東海道線の待つホームへ移動する。行き先も確認せずに電車に乗り込んだが、幸運にも三島方面の電車だった。

国際関係学部には、13時きっかりに到着! ほとんどの教員が講義のために出払った印刷室で、ゆっくりと今週使用する全ての講義用資料を印刷する。しかし、頭がボ〜ッとした感じが抜けない。そんな状態で4時限目「日本社会(日本人学生用)」へ。だが、教室のマイクがない! 私の前に同じ教室を使用した教員に「マイク、どうしましたか?」と聞くと、「あっ、研究室に置いてきてしまいました!」と…。連鎖反応?

今日の講義では、日本(人)を考える以前に「人間」の行動の決定要因となる「環境」の働きについて主として解説する。記憶と環境の相互作用や社会システムへの影響などなど、頭がボ〜ッとした感じで盛り上がっているものだから時間感覚が抜けてしまい、「さぁ、まとめを!」と思った時には残り1分…。それでも、解説内容を次回につなげるような話で何とか講義を結んだ。

冷や汗ものであった。

帰途、熱海行きの東海道線車内で空腹に耐えかね、熱海で途中下車した。これで、御殿場〜三島〜横浜のキップ最大の利点である「途中下車」を2度したので、最も高いキップ最もフレキシブルなキップに昇格された。昨年の秋によく通った熱海駅ビルの食堂へ行き、その時いつも注文していたチキンライスを食した。質素な味なのだが、これがなかなか…。こうして胃が満たされたところで、急いで熱海駅に戻り、始発の東京行き東海道線に乗り込んだのだが、満腹による睡魔が襲ってきて…。

明日も朝が早い…。睡眠時間をキチンと確保しないと…。


10月7日(火)

大学の「講義アンケート」だの「授業評価サイト」だのは、講義内容云々ではなく「教員の人気投票」の様相を呈していて、せっかく素晴らしい講義をした教員がいたとしても、「アイツ、嫌い!」という学生によって否定されることがある。逆に、大した講義でもないのに、「あの先生、大好き!」という学生によって高評価を受けることもある。頻度として高いのは、前者らしい。もちろん、たいていの学生は「講義は講義」として評価してくれていると思うが…。

だが、それを匿名でサイト上で…というのは、かなり問題があるのではないか。韓国でチェ・ジンシルさんが自殺した最後の原因が「インターネット上の、心ない書き込み」だったという説が強い。そして、ハンナラ党が「チェ・ジンシル法」の制定に向けて動いている。インターネット上の心ない書き込みを制限するのが目的の法律である。日本にも、このような法律がもっともっと制定されるべきではないだろうか? 個人の特定できない匿名的な状況での書き込みを制限したり、あるいは被害者の申し出によって書き込み者のIPなどを公開するなどしなければ、垂れ流しが果てしなく続き、罪のない者が傷つくだけである。

そういえば、昨年の日体大での「総合科目B」は履修者20名程度で、その半数が講義期間中ずっと非協力的な態度をとり続け、アンケートにも「内容のない話を聞かされ続け、苦痛だった」とか、遅刻する学生が多いので少し遅れて教室に入ったところ「遅れてきても、謝罪の一言もない」などと書かれたものだった。

そんな想いを振り切りながら、元気に家を出た。京浜急行で横浜に出ようとしたが、電車が来ない…。数分遅れでやって来たが、予定していた京浜東北線に乗れるかどうか、甚だ微妙な時間だった。が、奇跡的に(?)間に合った! 喜びも束の間、今度は大井町での乗り継ぎが…。大井町線のダイヤが乱れていて、結果的に予定していたように自由が丘へ向かうことが出来なかった。加えて、自由が丘から乗り継ぐハズのバスも来ない…。バスに乗ったら乗ったで、今度は道路渋滞に巻き込まれ…。

てんやわんやの通勤となったが、日体大には講義開始5分前に到着した。いつものように正門を抜け、本館へ向かったところ、工事の作業員さんから「こちらは通り抜けできません。一旦外に出て、新館の前の入口から入ってください!」と言われる。私の前後にいた学生たちと一緒に、まさに民族大移動状態! 出勤簿に押印したのが、講義開始3分前…。社会科学研究室の扉をノックしたのが、講義開始2分前だった。

そして、1時限目の始業チャイムを聞いてすぐに「総合科目B」の教室へ向かった。今年も履修学生は20名程度(昨年同様、女子クラス担当)だが、昨年と今年の違いは…というと、学部1年生か短大2年生の時に私の講義を聴いた学生が過半数であるということ。そして、講義の進行に協力的であるということ。よって、昨年以上に色々な話をしようという気分にさせられる私…。

講義後、3時限目は日大看護で講義があるため、出欠チェックを済ませた後にすぐ桜新町へ向かう。昼時は食事をするのも一苦労…ということで、ちょっと早いお昼を食べて移動した。桜新町から渋谷まで田園都市線で出た後、通常ならJRに乗り換えて池袋からバスに乗るのだが、今日は時間的な余裕もあったので副都心線で千川に出て、そこから歩くことにした。雑司ヶ谷あたりまでは意識がハッキリしていたのだが、満腹状態が私を眠りに誘い、次に気が付いた時は小竹向原に停車中…。1つ戻って千川に出ることも考えたが、以前は板橋区民だった私の意地が「ここで下りて、看護まで歩こう!」という気持ちにさせた。

小竹向原から日大看護へ向かうのは、えらく久し振りのこと。それだけに、まずは記憶をたぐり寄せる作業から始まった。見覚えのある光景にホッとしつつも、その先がどうだったか思い出すのに時間がかかった。私の後ろを、ずっと同じようなペースで女性がついてくる…。そして、妙にこちらを伺っている…。私が現在地を確認するために向原団地内の地図に目をやった時、「先生!」とその女性が声をかけてきた。ちょっと(?)昔の門下生であった。久し振りの再会に、時間があの頃にグ〜ンと戻された。近くの保育園で働いているというので、途中まで一緒に歩くことにした。

その後、道を何度か間違えたものの、何とか無事に日大看護に到着した。講義開始15分前だった。

出勤簿に押印しつつ、「前回の講義はいつだったかな?」と日程を確認すると、9月24日と記録されていた。2週間ぶりの講義である。が、次回も2週間後…。そのため、あまりペースを上げないように気をつけながら、前回から始めた「コミュニケーション」の解説をした。

帰りも、小竹向原から副都心線に乗って渋谷に出た。そこから山手線と京浜東北線で東神奈川に戻り、仲木戸から京浜急行に乗って帰宅した。それにしても、電車内で座っていると、なぜか意識不明になってゆく…。10月上旬で、すでにダウン寸前?


10月8日(水)

先週に引き続き、今日(水曜日)もベッドからなかなか起きることができず、新幹線で三島に向かうことに…。疲れが抜けず、頭も足も重く、駅へ歩くのもツライ…。やむを得ず、新幹線は510円追加して指定席を取った。新横浜から三島まで、ノンストップで25分…。「その25分に510円を払うことに、どの程度の価値を持つのか?」と思うこともあったが、今日は510円払ってでも座りたかった次第。

国際関係学部に到着して、すぐ「お昼食べました?」と聞かれ、数名の教員で学食へ。日替わり丼のサンプルを見た学生たちが「あっ、ビビンバ丼!」と嬉しそうに叫んでいた。韓国通(?)である私は、「ここでビビンバ…というのもなぁ」と思いつつ、何を食べるか迷いつつ、とりあえず学食に入る。トレイを手に取りながらアレコレ眺めていたところ、またしても学生たちが「ビビンバ丼、下さい!」と異口同音に…!? つられて私も「ビビンバ丼、下さい!」とオーダー! さらに「味噌汁もお願いします!」と付け加えた私…。

3時限目「国際社会学入門」は、今週からいよいよ本論へ…。今週と来週は「国際社会学」という名称の意味・意義を理解してもらうことに充てることにし、特に「国際」という言葉の持つイメージと誤解について重点的に追究してみた。国際関係学部の学生相手なので、自ずと力がこもってくる。気が付くと、時間を1分超過! 急いで講義を終えた。

4時限目「日本社会(日本人学生用)」はCDを再生しつつ「日本人の心に響くラヴソング」がどのようなものかを考えながら「日本(人)的 “愛”」を考えた。教室移動がないため、CDの準備もゆっくり出来ると思っていたのだが、先週の講義に出席していなかった学生の受講届の受理や問い合わせに応じていたため、準備に取りかかれたのは講義時間を過ぎてからだった。それでも、何とか予定していたプログラムは全てこなす。時間の余裕がなくなってしまったのは言うまでもないが…。最初にメドレー形式で6曲聴き、最後にも2〜3曲再生するつもりでいたのだが、それは次回に回すことにして、とりあえず最後は小田和正バージョンの『言葉にできない』を再生し、「彼は、どうして言葉にできなかったのか?」ということを考えて講義を終えた。

本来は、そのまま5時限目「日本社会(留学生用)」の教室に移動するのだが、今日はCD作成のためにオーディオラックのカギを借りていたため、一旦講師室にカギを返して、それから再び教室移動。

先週は教室が寂しかった5時限目も、今日は夏休み前の賑やかさ(?)に戻りつつあった。それで、予定を1週ずらした状態で「日本(人)的人間関係」について、特に恩と義理の関係性を中心に話をしていた。17時を過ぎた頃、窓の外が急に明るくなり、窓から見える山と雲の間に大きな虹の足下が見えた。思わず私は「虹、虹だよ! 講義中断! みんな、虹を見よう!」と学生たちを全員窓際に呼んだ。留学生たちも「うわぁ、スゴイ!」と各国語で感動していた。雲に隠れて足下だけしか見えない虹を写真に収めたかったが、デジカメを持って教室に入っていなかったため、「まさか携帯電話のカメラで撮影するワケにもいかないし…」と、撮影を断念。しかし、久々に自然の美しさを目の当たりにした感動は、写真より記憶に焼き付けるべきだと思った。

帰りは、三島から横浜まで直通の東海道線で。しかし、三島を出てから戸塚あたりまでの記憶が全くない。「やっぱり、疲れているんだなぁ…」ということを痛感する。

明日も明後日も、移動が伴う出講…。それを乗り切れば3連休!


10月9日(木)

自分の立場をわきまえずにネット上で相手を誹謗中傷する輩や匿名でしか発言できない悲しい人たちを、私は擁護することは出来ない。チェ・ジンシルさんの例を挙げるのは種々の理由で心が痛むが、相手がどう思うか、自分がそのような誹謗中傷をされたらどう思うか、全く理解の出来ない、「人間」になることの出来ない輩は、警察につかまるなり訴えられるなりして、同じ…いや、それ以上の苦しみを味あわなければ、絶対に自分の過失を理解できないだろう。

またしても、私の講義と私自身を誹謗中傷するコメントを、ネット上で投稿した輩がいた。自分が中傷した相手(=私)から単位をもらうということは、私以下の存在になっているのである。そんなことを理解できないのだろうか? そう、理解できないからこそ誹謗中傷できるのである。教わったことへの感謝が出来ない輩たち…。情けない話だ。

世の中には、実力をつけて人より上位にのぼろうとする者がいる。逆に、自分に自信も実力もなく、人を蹴落として上位にのぼった気分を味わうだけの哀しい者がいる。ネット上で誰かを誹謗中傷している輩は、ほとんどが後者である。だから、哀しい者とはまともに張り合えないし、張り合えは哀しい者を余計に哀しくさせることになる。逆ギレなどされても面白くない。

決して最善とは言えないが、こういう輩の相手をしないほうが身のためであろう。腹立たしいが…。そんなイライラ感に加え、軽く風邪気味らしい。それらが私に倦怠感を覚えさせ、朝も起きられないのかもしれない。しかし、アホを相手にすると疲れるので、もうこのくらいにしておこう。

今朝は気力で6時すぎに起きた。サッと身支度をととのえ、家を出た。いつもの如く、京浜急行のダイヤは乱れていた。早めに家を出たので、予定していた湘南新宿ラインを逃さずに済んだが、それにしても快特や特急の遅れに付き合わされる普通列車の肩身の狭さが、今の自分と重なって見えるのは気のせいか?

7時前の湘南新宿ラインは、それなりに混んでいた。が、乗客が本や新聞を読む余裕はあった。私も適度なスペースを確保できた。が、逆に乗客どうしの密着度がないため、電車が揺れた時に体勢を維持するのが大変…。私の立ち位置は車両の中央あたりで、荷物を網棚に置くこともできず、さらに目の前のオジサンが2つの吊り革を両手でシッカリキープしてくれたものだから、私は掴むものがないまま、足腰の踏ん張りのみで数十分間ずっと堪えなくてはならなかった。さらに、両手に吊り革のオジサンは、なぜか体がフラフラしていて、やたら尻が私に当たってきて…。

とりあえず、池袋では予定していた東上線より1本早い急行に乗れたため、かなり余裕を持ってふじみ野に到着した。そして、ゆっくりスクールバスを待つ…。

文京学院大学に到着し、「フィールドワーク論」の講義用資料を2種類作成する。シラバス通りに講義すれば、今日は「フィールドワークの目的(1)」ということになる。目的論については3週連続で、その後に「フィールドワークの問題点」を5週連続で講義することになるのだが、講師室のカレンダーをまじまじと眺めて “あること” に気が付いた。10月23日(木)のところに「創立記念日」と書かれていたのである! つまり、この日は休校…。目的論の部分は3週連続でまとめて語らなければ(1週の空きができることは)、ちょっとツライのである。それで、変則的な講義展開をとることにした。今週と来週は「フィールドワークの問題点」を、その後で「フィールドワークの目的」を3回語り、その後で「フィールドワークの問題点」の残りを話す…という、そんな順序変更をした。この決断は、講義開始の5分前までかかった。それで、資料が2種類作成されたのである。この事情を学生たちに話し、とりあえず2種類とも資料を配付した。

終業チャイムとともに講義を終了し、出席状況をチェックした後、スクールバスでふじみ野駅に戻り、駅のホームまでダッシュ! なぜか、この時の私は軽やかだった。そして、入線してきた電車に駆け乗り、川越へ。いつものようにJR駅構内のソバ屋さんで昼食をとり、川越線で大宮に向かった。が、この時も昨日までと同様に意識不明…。

法学部大宮キャンパスに到着した時、「これで午後の講義が出来るのかなぁ?」と不安が募ったが、校門を抜けて守衛さんと挨拶すると、すでに仕事モードに切り替わり、パッと気持ちも入れ替わる。その勢いのまま3〜4時限目「社会学」ではリースマンの名著『孤独な群集』の内容説明と「他人志向」について解説する。あの大著を90分で解説するのは、なかなか大変なこと。単に「リースマンによれば、○○の傾向の時は…」的に説明したのでは、1年生には理解されないと思われる。せっかくだから…と、学生たちの身近な例を取り上げつつ説明していったところ、90分の講義時間の80%が名著解説に費やされていた。ということで、明日もこうなることは容易に想像できる。

帰りは、横浜で銀行に寄った以外は何もせず、いそいそと家に戻った。ホッとしたのか、帰りの湘南新宿ラインでもほとんど意識不明だった上、ずっと目頭が熱いような感じがする。明日もこんな具合だったら、通院した方が良さそうな気がする…。


10月10日(金)

3連休を前にして、ちょっと無理してしまったのだろうか? とにかく、体がだるい…。ということで、昨夜は早寝することにしたのだが、思わぬ伏兵が現れた!

我が家のビデオデッキの電源が、勝手に入ったのである。うつらうつらしてきたところ、「ウィ〜ン、カチャ!」という音がして目が覚めた。「なぜっ!?」と思いつつも、「きっと何かがスイッチにぶつかったのだろう」と思って電源を切り、再びベッドへ…。そして、再びうつらうつらしてきたところ、再び「ウィ〜ン、カチャ!」という音がして目が覚めた。またしても、電源が入る…。それを3〜4回繰り返したところで1時間経過…。せっかくの早寝が台無しである。

今朝、目覚めて最初にビデオデッキを見たが、やはり電源が入ったままだった。ポルターガイスト? それとも、どこかから電波でも入ったか? 数日前にも、ビデオデッキに電源が入っているのを帰宅してすぐに見たことがあった。「消し忘れだろう…」と思うことにしたが、どうやらそうではなかったらしい。昨夜の場合、最初は携帯電話にダイヤ情報メールが届くのと同時に「ウィ〜ン、カチャ!」だったので、携帯電話の電波と関係があるのではないかと思いつつ様子を見たが、次の「ウィ〜ン、カチャ!」は携帯電話とは無関係なタイミングだった。

今日、帰宅してすぐビデオデッキを見たが、電源はオフのままだった。ホッとした。当たり前のことなのだが、なぜかホッとした。

それはさておき、今朝も体調がまだまだ…という感じだったので、大宮までの湘南新宿ラインはグリーン車を利用した。ムダに体力を消費しないように…と、950円の出費。そして、グリーン車内で鼻のグジュグジュ感がひどくなり、大宮駅前の某有名ドラッグストアで鼻炎の薬を購入した。

法学部大宮キャンパス2時限目「社会学」は、体調の不安を忘れてのぞむ。講義内容は昨日と同じだが、受講学生数が異なるため、当然ペースもたとえ話も異なる。さらに、途中で触れた “余計な” エピソードに学生が反応してしまったため、予想外に時間を喰う。しかし、学生が話に耳を傾けてくれていることが、何より大切なことだと思う。

いつものように、バスで大宮駅に戻り、駅構内で軽く昼食をとる。会計時にSuicaを使用したところ、Suica使用500円ごとに1回の抽選が出来ることを知った。食事は510円だったので、権利を1回分得たことになる。食後、電車までの時間が少しあったので、抽選会場に行き、「機械にSuicaをタッチしてください!」と指示されるままにピッとSuicaをタッチ! すると、「おめでとうございます! Suicaのハンドタオルです!」と言われ、モバイルSuicaのキャンペーン用と思われるハンドタオルを渡された。ちょっと得した気分である。

通信教育部に向かう前に、水道橋駅周辺でいくつか用事を済ませた。天気がちょっと怪しくなってきたが、気温は暖かめだった。講義用資料は先週のうちに配布済みなので、講師室ですることがなくなり、とりあえず新聞を読みながらネタ探しをする。そして、4時限目「社会学」へ。先週の講義内容をじっくりと復習し、日本人の義理人情と浪花節的な人間関係について語る。途中で日韓の人情比較を行いつつ、具体的な状況(情況)を学生たちに理解してもらう。

これで、今週の講義は全て終了! 急いで家に戻り、今井医院へ! 鼻炎薬と感冒薬などを処方してもらい、しばらく様子を見ることになった。しかし、処方された薬の種類の多いこと、多いこと! 急に、自分が重病人のような気がしてきた。

夜、今日が父の誕生日であることを思い出し、急いで実家に電話する。「父の誕生日=体育の日」と認識していたため、ウッカリしていたのである。

さて、いよいよ明日から3連休…。でも、この体調では…。


10月11日(土)

昨日の通院後、しばらくは体のだるさや重さと闘いけていたのだが、薬が効いてきたところで急に空腹感が…!? 薬を飲むために簡単な夕飯(カップ麺!?)を済ませておいたのだが、体の調子が落ち着き始めたところで胃袋が本来の仕事を思い出したらしい。それで、22時を過ぎてから近所のコンビニまで買い物に出た。そして、お弁当やらジュースやらを買い物カゴに入れ、柿の種パックも1つ入れてレジへ。

帰宅後、お弁当を温めて食べ、ジュースを飲みながら柿の種を食した。柿の種を豪快に手のひらにのせ、一気に口の中へ! 次の瞬間、鼻へとツ〜ンと抜けていく刺激!? 「何、これ?」とパッケージをよく見たら、「信州わさびの柿の種」と書かれていた…。辛いものは平気だが、正式名称「240g スーパーフレッシュわさび柿の種」というこの商品は “かなり” 辛みが強く、体調が完全に回復していない今の私にはちょっとツライ…。

しかし、なかなか美味い! 今は食べてはダメだと思いつつ、次から次へと封が開けられていく…。

それがいけなかったのだろう、今日も全身が機能しない状態だった。昼過ぎに起きて軽く食事をして、それから義妹(妻の妹)が欲しがっているというぬいぐるみを探すためにセンター南へ横浜市営地下鉄に乗って出掛けたが、当該ぬいぐるみ以外はシッカリ揃っていて、肝心のものがなかった! あとでメーカーのウェブサイトにアクセスしてわかったのだが、メーカーにもすでに在庫がなく、取り寄せも当然できない状態だったらしい。

そうとも知らずに店内をグルグル歩き回っていたら、変な汗がダラダラ流れてきて、着ていたシャツがグシャグシャに…。たまの(?)休日なので「気分転換に、アチコチ歩いてみようか?」と思っていたのだが、寄り道もせずまっすぐ帰宅した。

3連休は、寝て過ごすことになるのか?


10月12日(日)

古い言い方をすれば、今日も私はグロッキー状態…。昨日の最後に書いた “予言” が当たりそうな感じがしてきた。

どういうワケか、私はタイミングや運の悪い人生を歩んできた。休みに倒れたり、どうでも良い時に元気だったり、妥協のあとに真実が目の前に…などと、数え上げたらキリがない。もっとわかりやすい例を挙げると、「せっかく買い占めた株券が、企業の倒産で紙切れ同然になる」というような状態。

もっとも、「休みだからと言って浮かれてアチコチ出歩いて本業に支障が出ないように!」と、見えざる手で操作されているのかも知れない。だとしたら、この運命を受け容れたほうが良いのだろう。

しかし、こういう体調不良の時に介助者がいないというのが、何よりも不安であり、不便であり…。まだまだ、独身時代と同じような生活である。

文字の入力も、いつも以上にミスタッチが多く、心身ともにツライ状態になっているのがわかる。わかっているのに、それをどうにも出来ない自分が歯がゆい。

唯一(?)運が良いことがあると言えば、連休明けの火曜日は講義が1コマだけで終了するということくらい。それとて、朝イチの講義なので、何とも微妙な感じがするが…。

夕方、「もしや!?」と思って処方箋薬局で受け取った調剤説明書を見てみたら、副作用として眠気を催す恐れのある薬が2種類含まれていることが判明した。これがグロッキーの原因の全てではないにせよ、誘発要因であると考えてもよいのでは…? 早く、体調を元に戻したい! それまでは、この “苦しみ” に耐えなければ…。

(本日の更新のほとんどは、昨日のうちに入力済み)


10月13日(祝)

まず、当たり前の話から…。このところ、我が家のビデオデッキの電源が勝手に入ることがない。当たり前なのだが、ホッとする。しかし、あの夜の現象は一体何だったのだろう? 電源を消しては、また勝手に電源が入り、また消しては…の繰り返し。やはり、どこかから部屋に入り込んだ電波(のようなもの)に反応してしまったのだろうか? それとも、我が家の目の前にある神社の…?

やらねばならないことが、処理しなくてはならないことが、私の周りにたくさんある。明日以降の講義内容を整理し、必要に応じて配布用資料を作成し、それをもとにして来週以降の講義内容をまた考えて…と、ベッドでのびている暇などないのである。それで、昨日の夕方、「部屋を出たら、少しは体調が変わるかも」と思い、近所のコンビニではなく少し離れたところにあるコンビニまで買い物に出た。が、何ひとつ変わることもなく…。

今日は “とりあえず” 体は動きそうだったが、肩がパンパン!? それでもパソコンに向かい、アレコレと作業に取りかかる。だが、外に出ないというのは不健康そのもの…。自分で自分を追い込みそうな気がしたので、ある程度の作業が終了したら散歩にでも出掛けようと思ったが、出雲全日本大学選抜駅伝の中継が始まってしまい…。当然、日本大学のアンカーはダニエル君なので、彼の走りを見届けたいと思い、作業と並行してテレビを追う私…。そして、アンカーに襷がわたると、もう作業どころではなくなってしまった。ダニエル君は「トップとの差が1分20秒以内であれば、優勝できる」とのことだったが、実際に彼が襷を受けた時のトップとの差が1分29秒…。それでも、あっと言う間に前方を走っていたランナーたちを抜き去り、最終区(10.2km)の8km過ぎで遂にトップへ! しかし、トップにいた駒澤大学のランナーも簡単に引き離されない…。が、9km手前でダニエル君のペースがグングン上がり、そのままトップでゴール! 教室ではおとなしい彼も、ひとたびランナーとなると豹変する…。

そのままテレビをつけっぱなしにして作業していたところ、あるアイドルグループが「デビュー以来10作連続で初登場1位」という記録を樹立したと報じているのが耳に入ってきた。「要するに、曲が良いのではなくて、グループの人気があるだけ」と、瞬時に思った。どんな曲を書いても、そのアイドルグループがリリースすれば、それだけで1位になる。そのアイドルグループの人気が落ちたら、どんな素晴らしい曲をリリースしても1位にならないのだろう。日本という国で芸能が発展しない元凶は、芸術性を理解できない(無視している)ファンたちにあるのでは? 好きなアーティスト(グループ)の曲であっても、「ダメなものはダメ!」と言えるような “愛情ある批判” が出来なければ…。

夕方になり、買い物もしなくてはならないので外出しようとするが、どうも体がガタガタする…。あまり無理してはいけないような気もしたが、外に出ればリフレッシュできるかもしれない…と、そんな淡い期待を抱いて出掛けることにした。体調が思わしくない時、韓国料理を食すと “かなり” 状態が良くなってくるのだが、カレーライスでも同じような効果が期待できることがある。それで、今日は横浜に出て、よく行くカレー店で野菜カレーを辛口にして食した。それを一気に平らげた後、体が少し軽く感じてきていることを実感した。が、こういう時こそ無理しないように気をつけなくてはならない。特に買うべきものも見当たらなかったので、すぐ帰途についた。

このまま、明日以降の元気につながると良いのだが…。

それにしても…、今日が「体育の日」だというのは “かなり” 違和感がある、そもそも「体育の日」という祝日は、1964年(昭和39年)の10月10日に東京オリンピックが開会したことを記念して制定されたものであるハズ。それを、ハッピーマンデーに移行させてしまうとは…。まじまじとカレンダーを見つめて、「やっぱり、変だよなぁ…」という想いが強まる。

その時、ふと気が付いたことがある。2週間も妻に会っていないのである! 関係が冷めているのならいざ知らず、まだまだ新婚なのに…。同居がスタートしていない上、妻も仕事を辞したとはいえ “後片づけ” があるし…。私の体調さえ良ければ、3連休は妻の実家のある静岡で過ごしたかも知れないし…。ただ、少なくとも10月に入ってからは未だ “対面” を果たせず。

何ともかんとも、おかしな(面白い?)状態である。


10月14日(火)

今日からまた新しい1週間の仕事が始まる…ということで、昨夜は早寝して体力回復に努めた。が、今朝起きて、右肩に激痛を感じた。腕が上がらない…という状態だけではなく、ズボンのポケットからハンカチや定期券を取り出すたびに激痛が走る…。これで板書が出来るのかどうか不安になったが、とりあえず日体大へ向かった。

講義開始時間が近づいても、痛みが鎮まる気配は一切ない。最悪の事態を考えて、板書事項をすべて紙に書き出して配布することも考えたが、そこまでする必要はないと判断し、9時の始業チャイムを聞くや否や教室へ移動した。

今日は幸いにして(?)「総合科目B」1コマだけで仕事が終わる。「少し無理をしても大丈夫だ!」と自分に言い聞かせ、人間と環境そして記憶がもたらす行動(意思決定)様式について講義する。教室にあるのが黒板ではなくホワイトボードであるため、文字を書く時の力加減が軽くて済み、少し救われた。だが、いつの間にやら講義に熱中して痛みを忘れ、さらに時間の経過も忘れ、あっと言う間に講義終了!

これで今日の仕事が終わったので、いつもの通勤経路の逆を通って帰途につくことにした。バスで自由が丘駅に出て、そこから大井町線で大井町に出る…。だが、昼時ということもあって空腹感が襲ってきた。

以前、中野駅南口のビルに「牛友チェーン」のカレー&牛丼店があって、板橋区民だった頃の私は週に何度かお世話になったものだった。横浜に越してきて、中野へ行く機会が激減した。たまたま中野に用事が出来て、「あのスタミナカレーを食べようかな?」と思ったのだが、その時はすでに牛友チェーンの店が撤去した後だった。それ以来、あの味を追い求めていたのだが、牛友チェーンは牛八と名前を変え、大井町駅前で営業しているという情報をテレビで得て、今日の帰りに試しに寄ってみた。入店すると、立ち席(カウンター)だけの店内に3人のサラリーマンふう男性がすでに「スタミナカレー《中》」を食していた。私は、「スタミナカレー、小で!」とオーダー。中野とは雰囲気が違うのは致し方のないこととしても、味はあの頃を思い出させるのに十分であった。
はんなり豆腐 ハロウィンバージョン
食後、先週土曜日のリベンジをするべく、駅前のイトーヨーカドーに入ってみた。エレベータを降りた私の目の前に、探し求めていたぬいぐるみの姿が…!? 「あった!」と心で叫び、探し求めていたものを含めてシリーズ全てを購入した。何だか、充実感に満ちてきたような気がした。ちなみに、右の写真の一番下に映っているのが、先週見つけられたかったもの。要するに、はんなり豆腐のハロウィンバージョンを探していたのである。

大井町駅へ戻る途中、ポツポツと雨が降り出した。京浜東北線で東神奈川を目指す間に、雨足が強まってきた。東神奈川から仲木戸へ移動する際に、傘なしでは歩けないような状態になっていた。明日の午前中までは雨が降るらしいが、それもこの右肩の痛みと関係有りや無しや?

帰宅して、右肩から肘にかけて湿布を貼ってみたが、思うに任せぬ状態が続く…。雨は降り続くし…。

とりあえず、明日以降の講義の準備をシッカリやっておこう。


10月15日(水)

右肩の痛みは、今朝になっても抜けていたかった。湿布も、この痛みの前には無力だったのか!? 「もしかして、疲労が原因か?」と思い、昨夜は21時すぎに就寝した。「こんなに早寝して、ちゃんと眠れるのかなぁ?」と不安だったが、いつしか夢の中…。

だが、早寝の甲斐もなく…。加えて、寝起きもスッキリせず。10時間ほど寝たのにもかかわらず、体がなかなか動かせない有様だった。しかし、そこは気力(意地?)で乗り切った。

(のみでなく全身)に負担をかけないように…と、今日はデーバッグに仕事の道具を詰め替えた。いつも使用しているショルダーバッグだと、バッグの位置を調えようと無意識に体に負担をかけているらしい(私の場合)

早めに横浜駅に移動して、特急踊り子号を待った。ホームのベンチに座っていたら、隣に年配の男性が座ってきた。そして、手にしていた缶コーヒーをプシュッと開けるや否や、火山の初期噴火のような状態に…。私にもひっかかりそうになるという、危うい状況であった。さらにこの男性は、一口コーヒーを飲むごとに「チッ」と舌打ちのような音を私の耳元で発してきた。なぜ、わざわざ私のほうを向く? 朝から不愉快になる。

大船から、5人組の御婦人が乗り込んできた。“にぎやか” を通り越し、かなりうるさい。その上、間違った情報を自慢げに語る御婦人がいて(なのに、「そうなの〜? よく知ってるわねぇ!」と感嘆する残りの御婦人方!?)、イライラさせられる。「肩に負担のかからない講義展開」を考えていたのだが、案は一気に頭から抜けていった。

そして、売る気のない車内販売ワゴン…。

唯一の救いは、午前中いっぱい降ると予想されていた雨が朝方にやんだことくらい…。

国際関係学部に到着するや、急いで印刷室に駆け込む。昨日のうちに、3時限目「国際社会学入門」と4時限目「日本社会(日本人学生用)」で板書する予定だった内容をパソコンから出力しておいたので、それを印刷して、適当な大きさにカッターで切り、学生たちに配布することにしたのである。気分的に少し楽になったので、講義展開に余裕が出てきたのは事実である。

3時限目は、先週に引き続き「国際社会学とは何か?」というテーマのもと、「国際」と「民際」の違いに関して具体例を挙げて説明し、それらを包括的に「国際社会学」として扱う “宣言” をして、時間通りに終了。そのまま教室に居残って3時限目と4時限目の学生への応対をして、4時限目は「日本(人)的 “愛”」の現代的な問題点を考えていくために、1970年代のヒット曲を講義の最初と最後に聴き、そこにある “かつての” 日本人の自然的な愛との比較を試みた。学生たちに私の想いが届いたかどうか甚だ不安ではあるが、具体例があったほうが理解に近づくと信じてみた次第。

教室を移動して、5時限目「日本社会(留学生用)」に突入。休み時間はほとんど取れなかったが、気持ち的には萎えることなく、意気揚々と講義に入る。今日は「アリガトー(有難う)」という言葉のメカニズム。中国語や韓国語、英語と照らし合わせて、如何にしてこの言葉が使用されるのかを留学生たちと考えた。途中、体調を壊した学生がいたので、講義は早めに終了した。

「たまには、講義時間内に大学を出てみるか…」という妙な想いが生じ、いつもよりちょっと早めに三島駅へ向かった。思ったより学生が多かったので、「他の講義も、規定時間より早めに終わっているんだなぁ…」ということを実感する。

東海道線で(熱海乗り換えで)横浜に戻った時、右肩の痛みが少し緩和されていることに気付いた。今朝までポケットのハンカチを取り出すだけで痛みが走っていたのだが、横浜に到着してハンカチを取り出そうとした時には大した痛みも感じないで済んだ。この調子で、痛みがドンドン鎮まってくれることを願うのみ!

念のため、今夜も早寝することにしよう。ただ、昨日のように21時過ぎ就寝というワケにはいかないが…。


10月16日(木)

右肩のほうは、もう心配しないで良い状態になってきた。だが、せっかく痛みが鎮まったというのに、今日の3コマのうち板書が必要なのは1コマのみ…。

その、板書が必要な1コマというのは文京学院大学の「フィールドワーク論」で、さらに黒板ではなくホワイトボードを使用するため力を入れる必要もない。せっかく肩の痛みが鎮まったというのに、肩が活躍できずに…というよりも、あまり無理しないよう仕組まれた運命かも知れない。1時限目の始業チャイムとともに講師室を出て教室に入ると、いつものように13名ほどの学生が集まっていた。今日も「フィールドワークの問題点」というテーマで、「理論(セオリー)」の語源から帰納法や演繹法の違いなど、事実認識に関して留意すべき点を中心に解説する。

講義後は、いつものように急いで法学部大宮キャンパスへ移動し、今日の講義内容を確認する。今日と明日は『世界に一つだけの花』を中心に、前回まで解説していた「他人志向」「集団規範」「同調行動」などとの関連性を述べることにしているのだが、どのように展開するのかは学生のノリ次第であるため、いくつものケースを想定した流れを頭に詰め込んで教室へ向かった。歌詞カード類は先週までに配布済みで、さらに講義の半分はCDの再生…という状態。加えて、ポール・マッカートニー&スティーヴィー・ワンダーの『Ebony and Ivory』との比較を行ったため、歌詞の和訳&解説に予想外の時間がかかり、「今日の講義は、規定の20分くらい前に終了するのでは…?」という予想は呆気なくハズれた。

帰途、肩に “張り” があることに気付いた。どうやら、昨日まで私を悩ませてくれていた右肩の痛みは、筋肉の張り(極度の凝り)が原因だったのだろう。この張りさえクリアすれば、完全に(近い状態まで)痛みが鎮まるのではないだろうか…。

帰宅して、荷物を置き、すぐ今井医院へ。玄関から徒歩5秒の位置関係は、何より心強い。今日は血圧の下の値がいつもより高めだった。そういえば、肩の張りが気になった時に目の奥に違和感が…。血圧が原因か…。

気をつけなければ…。


10月17日(金)

このところ、私の仕事や業績に関して “否定的な圧力” がかけられてヘコみ気味だったが、現在・過去の門下生からの温かな声援メールで救われているような…。私の気持ちを理解してくれる者がいることが、何よりも励みになる。

そんな門下生たちの声に押されて、今週最後の講義に出発した。ちょっと早めに横浜駅へ行き、湘南新宿ラインを1本見送る余裕も! さらに、右肩をラッシュアワーで痛めつけないように…と、贅沢だと知りつつグリーン車利用。大宮まで、快適に移動する。

法学部大宮キャンパスの2時限目「社会学」は、内容が昨日と同じ。そのため、時間の計算は昨日のうちにできているので、話を少し整理する余裕も! そのため、規定終了時間より5分ほど早くまとめに入ることが出来た。

少し早い路線バスに乗り、大宮駅に戻ったのだが…、わずかな差で宇都宮線に乗り遅れ、結局いつも乗っている高崎線で上野に出ることになった。いつもなら上野か秋葉原で昼食をとるところ、今日はとりあえず水道橋まで直行し、それから昼食をとることにした。

通信教育部の校舎に到着後、すぐに講義用資料の印刷に取りかかる。他の学部では今月末から学園祭の準備で休校になるのだが、通信教育部には学園祭がないため(厳密に言えば、夏期スクーリング中に学園祭に相当する集夏祭というものが開催される)、月末も通常講義となる。周辺の学部で学園祭準備をしているのだから…と、その時期にオーディオビジュアル的な講義で学生にリラックス(?)してもらおうと思っていたので、シラバスの講義予定を一部順序入れ換えることにした。そのため、今日から「日本(人)的コミュニケーション」について語ることになったのだが、今週と来週は全人類に共通するコミュニケーションの構造を中心に語ることにした。

何とか無事に今週の講義を終えることが出来たが、本当に今週は色々あった。冒頭で述べたようなこと、右肩の激痛、懐かしいカレー&牛丼との再会、ぬいぐるみ発見…などなど、数ヶ月分の出来事が一気に発生したかのような心地がする。

週末の予定は未定…。だが、各種やるべきことがあって…。


10月18日(土)

今朝9時半頃、父が訪ねてきた。母が出身地の松江に行ってきたとのことで、そのお土産を持ってきてくれたのである。我が家でお土産を渡した後、次は弟夫婦の家に届けに行くとのこと…。まだ寝ぼけ気味だった私であったが、何とも元気な父の姿…。

Internet Explorer 8のベータ版をインストールしてみた。Webサイトの表示速度がかなり向上している。HTMLとスクリプトの解析が同時に行われている…というのが高速化の理由らしい。ということは、今まで別々に解析されていたのか!? どうりで…。ただ、あまりに精巧な(多少、皮肉が込められた表現!?)ブラウザのため、サイトによっては表示がずれてしまうこともある。それでも、表示を修正してくれる機能があり、便利…かもしれない。全体を通して、ブラウジングは快適になっていると思われる。

昨日、「各種やるべきことがあって…」などと結んだが、そのうちのいくつかが中止となった。時間的に余裕が出来たので、DVDに録画したまま再生していなかったテレビ番組類のチェックをしつつ、来週の講義展開の確認をし、使う予定だった乗車券を変更するためにみどりの窓口へ行ったり…と、せっかくの休みでもおとなしくしていられない私であった。

夕飯時、「今夜は家で食べたいなぁ…」と思い、インスタントの焼きそばを買ってきた。そして、「このまま袋に書かれた通りに作ったのでは、何ら面白みがない!」という気持ちになり、韓国で購入してきた本場のコチュジャンを取り出した。実は最近、私の料理では “やたらと” コチュジャンが活躍している。「ちょっと、ここでひと手間…」という時、コチュジャンが登場するのである! さらに、ヤンニョムも控えていて、自宅にいながらにして韓国風の味が楽しめる。ただし、分量を間違えると大変なことになるので(日本で売られているコチュジャンとは違い、かなり唐辛子の使われ方がヘヴィーであるため)、そこは経験に基づいた匙加減で…。

今日は用事があってソウルでタクシー運転手をしている金光哲(キム・グワンチョル)さんにも国際電話したし、また韓国へ行きたいという気分が高まってきた。研究のことを忘れて滞在できたらなぁ…と思うこともしばしばだが、いつも「あっ、これは参考資料になりそうだ!」「これも講義で紹介した方が…」などと、必ず研究や講義のことが頭を過ぎって行く。

さて、明日はどうしよう…?


10月19日(日)

週末にするべきことは昨日のうちに終了してしまったので、今日はラゾーナ川崎へ行くことに昨日のうちから決めていた。買い物が目的ではなく…。目的の1つは、「休日に何にも予定がないと、昼過ぎまで寝てしまう」からである。

2つ目の理由は…、今日は109シネマズの会員は1000円で映画が見られる日なので、韓国映画「ファン・ジニ」を観ようと思った次第。が、我が家の近くでこの映画の上映をしているのがラゾーナ川崎5階の109シネマズ川崎だけだったので、今日は川崎に行くことになった…というのが事の真相である。

11時過ぎに家を出て、ラゾーナ川崎に到着してすぐ109シネマズのチケット売り場へ直行。が、ポイントを稼ぐため(?)もう1つ見ようと思い、あまり頭を使わない映画を…ということで、弟夫妻が推していた「崖の上のポニョ」も観ることにした。この映画、公開前から全く観るつもりもなく、仮に観るとしても3年以上経ってから…と思っていたのだが、何となくの流れでチケットを購入してしまった。だが、これで映画2本分のポイントが貯まり、次は映画1本が無料で観られる。

映画の前に、ラゾーナ川崎1階のフードコートで食事をした。今日は朝食を食べていなかったので、朝昼兼用で…。よって、“それなりの” 量を食べたようという気持ちになり、さらに「最近、肉類を食べる機会が少ないなぁ…」ということもあり、豚のグリルステーキを食べることにした。私は牛肉よりも豚肉が好きなので、この手の料理で牛も豚もあるという場合、迷わず豚を選ぶ。さらに、ご飯は150円増しで大盛りにした。「こちらの番号札をお持ちになってお待ちください」と言われ、番号札を受け取って空いている席を探す。すでに12時を過ぎていたので、フードコートは大にぎわいである。アチコチ歩いて、長テーブルの端の席が空いているように見えたので、「この席、空いてますか?」と声をかけてみたところ、「あっ、どうぞ!」と荷物をどけてくれるお客さんたち…。この国も、まだまだ捨てたもんじゃないな! そんなことを思っていたら、番号札からアラーム音が!? 料理が出来たらしい。
豚のグリルステーキ(大盛り)
番号札と引き替えに受け取った料理は、何がメインなのかわからないようなバランス…。かなりご飯が増えていた! 肉の量も、侮れない状態…。サッパリ柚子ソースにしたから完食できたようなもので、これがもっとコッテリしたソースを選んだら、完食できたかどうか…。

食後、映画まで時間があいていたので、4階のゲームセンターに入ってみた。というのも、映画のチケットを購入した時、ゲームセンターの抽選券をもらったのと、ラゾーナ川崎のポイントカードをポイントターミナル(会員情報やポイントなどを確認する機械)に挿入したら、そのゲームセンターの300円以内のクレーンゲームが1回無料になるクーポンが発券されたこともあり、「それならば…」ということになったのである。

リャマさんのハロウィンバージョン最初に、クレーンゲームに挑戦することにした。どのプライズ(アイテムまたは人形とも)を狙うか…と、アレコレ探りを入れていたところ、カピバラさんのものが2種あることに気付いた。そのうちの1つにお気に入りのリャマさんの人形があり、迷わずその台を攻めてみることに決めた。店員さんを呼び、クーポンを渡して、1回分のクレジットを計上してもらう。これでリャマさんの人形をゲットできたらもうけもの…と、アームを操作する。私が操作したクレーンゲームは、アームはあるが、別に人形を持ち上げる必要はない。とにかく、人形の載せられている台から引きずり落とせばよいのである。私の前にチャレンジしていたカップルは、ホワイトさんの人形を狙っていたのだが、2回(400円分)のチャレンジで全く形勢を好転させることが出来ず、断念していた。私は最初からリャマさん狙い! リャマさんが好きなのと、アームの形から「ホワイトさんよりも数倍取りやすい」ということに気付いたからである。私の狙いは大正解だったのだが、予想外の出来事が…!? 「よしっ、いけっ!」と狙い通りにアームを操作したのにもかかわらず、リャマさんの足が1本だけ台に引っかかり、逆さ吊り状態になってしまったのである。「ここで諦めたら、次の人が何の苦労もなくリャマさんをゲットしてしまう…」と思った私は、200円投入して再度アームを動かし、無事にリャマさんのハロウィンバージョンをゲットしたのであった。

ちなみに、抽選券というのは、コインゲーム用のコインが貰えるというものだった。「もう10年以上、コインゲーム断ちしてるんだけれどなぁ…」と思いつつ、抽選に臨んだ。コイン25枚を手に入れた。抽選は、25枚、50枚、75枚、100枚…というようにランク付けされていた。コインゲーム断ちしている私には、ちょうど良い枚数だろう。それで、やったこともなく、やり方も良くわからないような台を選び、適当にコインを25枚投入し、とにかく早くゲーム台の前を離れようと思った。が、最後の1枚を投入したら、チャリンチャリンとメダルが落ちてくる音がして…。

このところ、イヤなことが多かったので、映画鑑賞前に良い気分転換が出来た。

さて、「映画を2本連続で観るというのは、体力的にどうだろう?」という不安もあったが(特に、腰への負担)、109シネマズの会員は追加料金なしでエグゼグティブシートを利用できるため、私がチケットを購入した際に自動的に(勝手に)そのような便宜を図って貰えていたらしい。

映画のハシゴは、「ポニョ」からスタート! まだ観ていない人もいると思われるので内容については詳しく触れないが、「なるほど、そういうメッセーが込められていたのか…」という “深さ” を感じることが出来た。最初は批判的にとらえていた「ポニョ」を、途中から楽しんでいる私がいた。そんな101分の上映だった。また、「ファン・ジニ」は2時間半に亘る大作! ファン・ジニ(黄真伊)という人物については以前説明したことがあるのでそちらを参照してもらうとして、ストーリーについて若干のコメントをすると、ファン・ジニに関しては実在の人物であると言うことと若干の詩作が残されているだけで、あとは伝説化した部分があるため、どの説を採択するか、原作者や脚本家がどのようにアレンジするのかによって、話の内容が異なるニュアンスになる。ハ・ジウォンが主演したドラマ版はNHKでも放送されており、日本人にはそちらのストーリーが馴染みやすいかも知れない。今回の作品を含め、韓国では「ファン・ジニ」という映画が3本も製作されている。1957年と1986年だったか、それぞれに異なるファン・ジニ観が浮き彫りになっているように思う。だが、今回の主演であるソン・ヘギョも、今までの彼女とは違った雰囲気で演じているので、スクリーンに集中しているとファン・ジニ役が彼女であることを忘れさせてしまうような迫力があった。

映画鑑賞を全て終えたのが、18:50であった。4時間半ほど映画を観たことになる。そのままラゾーナ川崎で夕飯も食べて帰ろうか、ちょっと肩のマッサージでも受けて帰ろうか…などと考えたが、寄り道しないで帰宅することにした。

家に戻り、パソコンでメールチェックをしていたら、携帯電話にメール着信が…。小林さんから「北海道のお土産もをって、お宅の前にいます」と…。急いで玄関を開けると、そこにはたしかに小林さんが…。お土産を受け取った後、一緒に夕飯を食べようという話になり、京浜急行で上大岡に出た。軽く一杯やりながら、魚介類を中心につまみながら、22時前まで楽しく語らった。

こうして、先週の垢はこすり出し、明日からの英気を養えれば…。


10月20日(月)

昨日の更新はどうしたことか、まとまりもなくダラダラと長い文章になってしまった。読みにくいなぁ…と思いつつも、あえて修正せず。それが昨日の私の姿なのだから…。

さて、今日は2週間ぶりの御殿場! 6時前の京浜急行で横浜に出て、6:13の東海道線に乗る。そして、国府津で御殿場線に乗り換えて(この時、東海道線から御殿場線へのダッシュ集団に紛れて、ギリギリ座席をキープした! それから、しばし仮眠…。あっと言う間に(?)御殿場到着である。

さて、2週間前と同じく、8時前に御殿場に到着してしまった…。どうしよう…? バスに乗れば駅から御殿場看護学校の最寄りバス停(大欅)まで3分程度…。「前回、バスとタクシーで道を確認しているのだから、歩いて行けるだろう!」という気持ちになり、今朝は学校まで徒歩を決め込んだ。が、私の歩行ピッチが早すぎて、いくら経っても路線バスが私を追い抜いてくれない…。それで、適当なコンビニで時間を潰して、バスが目の前を通り過ぎていくのを眺めて、「そろそろ、いいかな…」という時間を見計らってレジにガムを持って行き、会計する。タダで時間をつぶさせてもらうワケにはいかないのだ! そして、前回より “ちょっと” 遅めに学校到着。すでに、正門のカギは開いていた。

しかし、9:20の講義開始までは、1時間近くの待ち時間が…。とりあえず、今日の講義内容を確認しつつ、前回の講義でおそらく学生たちが私(の講義の雰囲気)に恐怖心を覚えているだろうという前提をふまえ、一転した雰囲気の講義展開を何度も何度も頭の中でシミュレーションしているうちに講義開始まであと10分…。そして、1時限目「文化人類学」はスタートした。

今日は、アチコチで必ず最初に講義する「状況(情況)判断」と「絶対と相対」の解説。出来るだけ、本当に私が展開したい講義の雰囲気に近づけるため、最初からマイペースに語り始める。そして、学生をいじりながら、具体例をたくさん挙げながら、90分を一気に駆け抜けた私…。これで、学生たちの疑似環境を少しは改善できたかと思う。

講義を終えて教員室に戻ると、「今、タクシーを呼びますので…」と声をかけられる。「いえいえ、歩いて駅まで戻ります!」と答えたものの、電車の時間や昼食の時間を考えると「少しは余裕があったほうがいいのかな?」という気持ちが芽生え、「では、お願いします!」とタクシーに乗って御殿場駅へ戻ることにした。

御殿場駅に戻ってすぐ、迷うことなくあの店に入る。前回は醤油ラーメンを食したが、今回は塩ラーメンで! しかし、麺の旨さは他に類を見ないほど。とにかく、その麺にハマってしまった私である。シッカリ最後までスープを飲み干し、お腹も心も満足した状態で、前回より1本早い御殿場線で沼津に出て、東海道線に乗り換えて三島に到着! 12時を過ぎたばかりだった。

駅前郵便局で用事を1つ済ませ、ゆっくり国際関係学部への道を歩いていたところ、何人もの学生に挨拶され、「今日の講義も、よろしくお願いします!」と言われ、気合いが全身にみなぎる。4時限目「日本社会(日本人学生用)」までの十分すぎるくらいの空き時間を利用して、今週使用する資料を全て印刷する。そして、講義にのぞむ。今週は「日本(人)的 “和合”」に関する解説。「和」という漢字に込められた意味を紐解くことからはじめ、さらに人間関係の維持と「和」の関連性についても触れる。

今日の全ての講義を終えたところ、親しくさせていただいている中国語の先生から夕飯に誘われ、学食で夕飯を取ってから家路に就いた。実は昨夜、早寝しようと思っていたのだが、パソコンの調子が少しおかしくなり、パソコンと格闘していたら夜中の2時になっていた。今朝の起床は5時過ぎ…。いわゆる「寝不足」であることは否めないため、帰りは新幹線を利用した。そして、新幹線に乗り込んだ瞬間に激しい眠気が襲ってきて…。新横浜まで、ほとんど意識のない状態であった。無事に家まで帰るため、新横浜に到着してすぐリポビタンDを自販機で購入して服用したが、果たして効き目があったかどうか…。とりあえず、無事に帰宅できた。

3週間も妻に会っていない…。関係は極めて良好…念のため。


10月21日(火)

昨日はヘトヘト状態で帰宅したのにもかかわらず、やけに勝ち誇ったような気分の私だった。というのも、昨日の出講に関して、横浜から御殿場、三島を経由して再び横浜に戻る乗車券を、前回の3660円よりも190円安い3470円という運賃で購入したのである! からくりは、横浜から御殿場線の松田までの950円の乗車券と、松田から御殿場線経由で沼津から東海道線を利用して横浜に戻る乗車券が2520円…という組み合わせである。不正乗車などしていないのだが、190円安くすることに成功した。要するに、「どこで乗車券を1回切るか?」という「どこ」の部分が、思いもよらず松田駅だったことに気付いたのである。日曜日、駅の運賃表をまじまじと見つめること5分…、そして今回の結論に達したのである。

たかが190円、されど190円…である。が、そんなことに時間を使うぐらいだったら、もっと研究のことにその粘りを使えばよいものを!?

さて、火曜日は…といえば、まず1時限目に日体大へ出講。先週は右肩の激痛に悩まされたが、もうスッカリ痛みは鎮まっているので、通常の勢いで講義にのぞめた。が、今日の「総合科目B」テーマは「ストレス(ストレッサー)」についてである。あまりしんみりしないよう気を付けつつ、90分一気に解説する。

急いで桜新町駅へ向かい、田園都市線と副都心線を乗り継いで千川へ。そこから日大看護まで20分ほど歩く。運動代わりにたまには歩いてみよう…と思ったのだが、千川駅から日大看護までの道のりには工事中の場所が多く、水が散布されている所も多いため、変な水蒸気が立ちこめていてムンムンしていた。それで、何と言うことのない距離を歩くのがつらくなり、コンビニで涼を取り、体の状態を元に戻してから再び歩き始めた。

日大看護への前回出講は、ちょうど2週間前。これだけ間隔が空いてしまうと、前回までの内容(コミュニケーションの意味、構造など)を簡単に復習してからでないと先に進めない。その復習に予想外に時間がかかり、やっと今日の内容に入れたのは、講義開始から25分を過ぎてからだった。それでも、何とか無事にコミュニケーション上のフィードバックや日本(人)的コミュニケーションについて解説を終える。

帰り、久々に高田馬場の街を歩いてみた。私の記憶の中にある高田馬場と現実は、かなり異なっていた。アチコチで建物のリニューアルが進んでいて、風景が変わっていた。もちろん、以前私が通った店もなく…。

まぁ、時代の趨勢というヤツか…。


10月22日(水)

来週の水曜日から、1時限目に講義が入ることになっている。よって、今週までは水曜日に少し寝坊できる…ハズなのに、目覚ましがとんでもない時間になって、ちょっと寝不足気味であった。それでも、9時前には家を出て、颯爽と(?)仕事モードに入る。

横浜駅のホームで特急踊り子号を待っていたところ、「大船〜戸塚間に置き石があり、横浜〜大船間では人が線路に立ち入ったため、東海道線と横須賀線のダイヤが乱れている」という放送が何度も入った。朝から迷惑なことをする輩がいて、腹が立つ。

今朝の横浜駅には、やけに踊り子号ビギナーが多かった。それらは全て、女性グループ…。ホームで乗車位置の案内放送が何度も入っていたのに、聞く気なし!? さらに、放送が始まると別のホームで電車が出たり入ったりで騒がしくなり、話に夢中の女性たちの耳には放送が入ることもなく…。そのため、間違った位置で踊り子号の到着を待ち続けることになるワケであるが、自分たちが放送をキチンと聞いていなかったのにもかかわらず「わかりにくい!」などと文句を言っているのを見ると、これまた腹が立つ。

グループの1つが「駅員さんに確認してみよう!」という結論に達し、サブボスが駅員さんに指定席券を見せながら説明を受けていた。そこまでは良かったが、「こっち、こっち!」と説明を受けたサブボスが手招きしているのをボスキャラが全く見ずに話に夢中になっていて、さらにサブボスの姿を確認した他のメンバーがボスキャラに「(乗車位置は)あっちだって!」と教えているのに、ボスキャラはお構いなし! 他のほとんどのメンバーはサブボスのほうへ移動したが、ボスキャラとその話し相手はそれにも気付かず…。いや、話し相手はみんなの動きに気付いていたのだが、ボスキャラが話を終わらせないために動くことが出来なかったのである。

踊り子号は、4分遅れで横浜にやって来た。そのまま4分遅れで三島まで走行したのだが、かなりの余裕を持って三島に向かっているので、ダイヤの乱れも私の心までは乱せなかった。しかし、通路を挟んで向かい側の女性2人組の話し声の大きさには閉口した。周りのことを考えずに話し出したり、他の乗客の対応をしていた乗務員のスーツを引っぱって呼び寄せようとしたり…。こういう光景を見ていると、これまた腹が立つ。

しかし、国際関係学部にいる間は腹の立つこともなく…。

3時限目「国際社会学入門」は、今日から「グローバリゼーション」関連のテーマに入る。初回として、まずグローバリゼーションの概念と前提などを語り、最後に「国歌」を10曲聞かせて「それぞれどの国の国歌か?」ということを答えさせることで、我が国がアメリカ合衆国を中心としたグローバリゼーションの渦に巻き込まれていることを確認してもらった。

そのまま、先週と同様に3時限目と4時限目の学生の応対をして、ペットボトルのミネラルウォーターをグイッと1口だけ飲んで、4時限目「日本社会(日本人学生用)」に突入する。月曜日に引き続き、「日本(人)的 “和合”」に関する解説。「和合」の含意と『週刊少年ジャンプ』三原則などをもとに、日本人の発想を考えてみた。そして、『少年ジャンプ』の話が盛り上がりすぎ、90分まるまる話し続けてしまった。

急いで5時限目「日本社会(留学生用)」の教室へ。すると、教室がやけに寂しいことに気付く…。まず、インドネシア人聴講生が全くいないのである。スリランカ人聴講生が2人…。さらに、そのうちの1人が「17:15になったら帰らなくてはならないのですが…」と申し出た。そして、韓国人留学生の1人が欠席、1人は登録取消…。中国人留学生は3人とも出席していたが…。これでは、今日予定している「実験演習」が成立するのかどうか…。しかし、今日実施しないと来週以降の講義に支障をきたすことになるため、決行した。人数が少ない状態での実行のため、あっと言う間に作業が終了してしまい、件の聴講生が帰る時間には全ての解説も終了していた。それで、「今日は、ここで終わりにしましょう!」ということにした。が、韓国人学生からの質問が数件入り、5分ほど教室に残る。

早めに大学を出たところ、何と17:55に三島を発つひかり号に乗ることが出来た。25分ほどで新横浜に到着したため、それから横浜線と京浜急行を乗り継いで、我が家には19時前に到着!

今夜から『相棒 Season7』が始まった。再び、あの名コンビの活躍が見られると思うと…。水曜日の講義に、さらに力が入ってしまうかも!?

さて、明日は午前中の出講先が休校なので、朝が少し楽になるかも…。


10月23日(木)

今朝、爆発的な頭痛と激しい嘔吐感で目が覚めた。鎮痛剤を飲むが、全く効かず。時間をおいて再び服用するも、効果なし。今日は幸いにして午前中の出講先である文京学院大学が休校のため、時間の余裕があったものの、午後の法学部大宮キャンパスへ向けて家を出る時間になっても症状に変化が全く見られなかったため、やむを得ず大宮キャンパスに電話をかけ、休講する旨を伝えた。

今日は、大宮で話したい話がいっぱいあったのだが…。

気候(天気)のせいなのだろうか? 今日は雨が降っていたので、気圧の変化によって頭痛が引き起こされたというのが一番考えやすい理由だが、それにしても今日の症状は「ツライ!」では済まされなかった。「いっそ、死んでしまったほうがいい!」と、何度思ったことだろう? 痛みを忘れるために眠ろうとしても、痛みが邪魔をして眠れないのである。加えて、嘔吐感…。起きるも地獄、寝るも地獄…である。群発頭痛や偏頭痛は時に「自殺頭痛」と呼ばれるが、その情況を実感した。

しかし、ここまでひどかったのは久々のことなので、頭痛や嘔吐感に加えて精神的なショックもあって…。

あと10分で、今日が終わる…。コーヒーでカフェインを摂取し、軽くクラッカーを胃に流し込み、何とかサイトを更新するだけの状態には戻ったものの、まだまだ頭に重たいものを感じている。

明日は、絶対に休講だけはしたくない! 学生たちに、伝えたいことがあるんだ(←小田和正ふうに?)


10月24日(金)

昨日はずっと頭痛&嘔吐感との闘いで眠れず、日付をまたいでやっと鎮痛してきたものの、痛みが脳を刺激し続けたためか意識がハッキリしてしまい…。朝方、眠るのを諦めかけた時、なぜか眠気が…!?

結局、頭がボーッとしたまま家を出た。雨の激しさが、行く手を阻む…。ただでさえ体調が完全に回復していないというのに、昨日からの荒天がさらに私の体力を奪ってゆくような気がした。

とりあえず、いつもの湘南新宿ラインに乗ることはできたが、当然(?)グリーン車利用である。

家を出て大宮に着くまでに、私の脳が正常に動いていないことを実感した。体の動きに加え、判断力がかなり低下していた。何度も同じ間違いを繰り返して、それが自分でもわかっているのに思うように動けないことにイライラしてきた。

グリーン車では無事に席を確保できたが、荷物が腹に当たると圧迫感を覚えて、睡眠に集中できない…。やっと眠りにつける…と思った時は、すでに大宮の手前だった。さらに、埼京線内でダイヤの乱れが生じていて、湘南新宿ラインもその “あおり” を受けてしまい…。いつもより10分近く遅れて電車は大宮に到着した。

駅前ロータリーに急いで向かうと、何だかいつもと様子が違う…。国際興業バスが1台も見当たらないのである。「仕方がない、タクシーで行くか…?」と思ったが、お金を節約するためにバスで法学部大宮キャンパスへ行くことにした。が、肝心のバスが来ない…。一気に5台まとめて大宮駅に到着した国際興業バスであったが、それぞれが違った行き先になって、なかなか私の待つバス停に来てくれない。やっと来たバスに乗ったものの、道路がメチャクチャ混んでいて(おそらく、雨が降っていたからだと思われる)、いたずらに時だけが流れて行く…。日大前のバス停に到着したのは、講義開始の5分前だった。

出講簿に押印したのが講義開始の2分前で、それから昨日の休講に関する書類を作成し、急いで2時限目「社会学」の教室へ! ところが、出欠調査シートを作るのを忘れてしまい、学生に資料を配付しておいてもらって私は教員室で出欠調査シートをコピーする。まだまだ、脳が正常ではないことを痛感した。講義は「行為」「行動」の違いについて。具体例を挙げつつ、国際関係学部でも紹介した曲を聴きながら、解説をまとめてみた。

講義後、大事を取ってタクシーで大宮駅へ戻ることも考えたが、贅沢はしないほうが良いという想いが勝り、バスに乗った。往きほどに道路が混雑してはいなかったが、駅前で済ませようとした用事に手間取り、いつもの電車を逃してしまった。

それでも、14時過ぎには通信教育部に到着。雨で体中ビッショリになってしまい、体を乾かすのに時間がかかった。今日は湿度も高く、ジッとしていても汗をかいた。よって、服の乾きも悪く…。4時限目「社会学」は、先週に引き続いてコミュニケーションの構造を中心に語ることにした。特に、今日は「コンテキスト」の話が中心…。

本当は今日、静岡へ行くことになっていたのだが、天気が悪いのと、まだ体調が完全に復活していないのと…で、諦めた。新幹線の指定席を払い戻し(すでに1回だけ乗車変更してしまっていたので)、明日の指定席を改めて取った。スーツケースは2つ持って行かなくてはならないし、明日までに体調を回復させておかなければ…と思って、帰りに生姜焼き&カキフライ盛り合わせ定食を食した。ただし、これは夕飯ではなく、昼食がおにぎり2つだけだったので、「これでは体力が…」と思い、遅めの(本日2回目の)昼食をとったのである。こういう気持ちになれたということは、すでに回復の手前に来ていると考えて良いと信じて、目の前の料理を完食する。

が、帰宅すると、ドクター今井から「今夜21時過ぎに、一緒に食事しない?」とのメールが…。もちろん、この話にも乗った私…。


10月25日(土)

オフ日の今日も、早起きして家を出た。スーツケースを2つ引きずり、新横浜から新幹線に乗り込んだ。10:22発のひかり367号は、グリーン車も含め全ての車両が満席状態だった。私は…といえば、荷物の多さから「自由席は無理! 指定を取るとしても、普通車ではちょっと…」と思い、昨日のうちにグリーン車の予約を入れておいた。グリーン車ならば座席もゆったりしている上、“競争率” も低いため、荷物も人間もゆったり…となるハズだった。

しかし、前述の通り、今日は混み混み状態のグリーン車…。私が乗り込んだ時には、すでに私の隣席に先客あり! 荷物を棚に載せたり下ろしたりするたびに、その隣席の人に席を空けてもらわなくてはならない有様だった。こんな競争率の激しい新幹線グリーン車、初めてである。

ちなみに、グリーン車には「乗車前にグリーン券を購入せずに乗車した客」もいて、乗務員がその対応に追われていて大変そうだった。私の後ろの席に座っていた “会社の重役っぽい” 客などは、グリーン券分を車内で精算していた(要するに、座席の空きがなかったためグリーン車に移ってきたことが明々白々状態だった)のにもかかわらず、「あっ、君、領収書もお願いするよ!」とか「おつりがすぐに出ないのなら、後で結構!」などと上から目線バリバリで、自分がここに座る権利を主張しているような口ぶりであった。本当なら事前に指定を受けていない席に座ることは認められないのだから、「お忙しいところ申し訳ありませんが…」とか「無理なお願いかと思いますが、領収書も…」というような感じで乗務員に接していてほしかったなぁ…と思う次第。

そして、久々に(?)静岡で下車した。駅前のバス乗り場で数年前から改装工事が行われていたのだが、それが完成したらしく、ロータリーが広々とした明るい感じになっていて、何度も降り立った場所なのに新鮮な感じがした。

バスに乗ること12分…、いよいよ妻との再会である! 明日から(公的な手続き上は明後日からだが)妻が生活の拠点を横浜に移し、念願の(?)同居をスタートさせることになる。今回の静岡入りは、その「お迎え」と「荷物運搬」のためである。スーツケースが2つあるのも、そのためである。

とりあえず、今日は懐かしの(?)静岡市内を歩き回る余裕もなく、かといって何をするでもなく、久々にのんびりさせてもらっただけの私であった。

プロ野球セリーグのクライマックスシリーズは、読売ジャイアンツが日本シリーズ進出を決めたようである。パリーグは埼玉西武ライオンズ…。要は、両リーグの覇者同士の対決となるワケで、せっかくのクライマックスシリーズ導入の面白みもなく…。読売や西武のファンは嬉しいだろうが、システム導入の意図を思えば、何とも複雑な心境である。読売以外のチームが日本シリーズに進むことを切望していた私としては、無念である。読売によって「大人は汚い!」ということを見せ付けられた「空白の一日事件(江川事件)以来、読売のユニフォームを見るたびに “あの時” の傷ついた心を思い出させられる私…。

かといって、西武ライオンズに日本一になって欲しいという気持ちも薄く…。

…なんてことを書くと、読売ファンからも西武ファンからも睨まれてしまいそうだが、特に読売の場合は「読売なら、何をやっても良いのか?」という世間の批判も強かったことを考えれば、私の心情をお察しいただけるものと信じている。だからといって、私が読売ファンを毛嫌いすることはないし…。ただし、講義では “ネタ” としてよく読売ファンの学生をいじくるが…。受講学生たちには、私の講義中のコメントが「本気(と書いて “マジ” と読む)」 だと思わないでもらえば幸い。講義を盛り上げる、1つの手段である。


10月26日(日)

早朝、ベッドから転がり落ちた。妻の実家のベッドはシングルサイズ…。で、私の自宅にあるベッドは…といえば、オーナーであるドクター今井から「ベッドごと借りて!」と言われ、ダブルベッドが最初から備え付けられていたため、基本的には痩身の私がダブルベッドで “独り寝” することが多いワケである。さらに、広々としたベッドの真ん中で寝れば良いものを、どういうワケか端っこで寝るクセが付いてしまい、ゴロンゴロンしてもベッドから落ちることもない。今年の1月末からそんな生活をしていたものだから、寝ぼけたついでに体が動いてしまったのだろうか、とにかくベッドから勢いよく落ちてしまったのである。

臀部(要するに、お尻)と腰をしたたか床に打ち付けてしまい、その衝撃で目が覚めた。そして、激痛…。ベッドに這い上がって再び眠ったものの、情けないやら痛いやらで、とんでもない日曜日の幕開けとなった。

午前中、妻と一緒に静岡駅前に出て、アレコレ買い物をする。こういう行動は久々である。何となく新鮮に思えたが、妻にとっては今日が「静岡を生活の拠点とする最後の日」であり、出来るだけ妻の目に静岡を焼き付けさせておきたいという想いもあった。が、忙しさのために想いは半分も叶わず。

お昼前に、「帰りのキップを買っておこう!」ということになり、スーツケースがたくさんになることを考え、「新横浜まで、車両の一番後ろの車両の空いている列車、ありますか?」と窓口で尋ね、22:24発のひかり434号の指定を押さえた。

そして、急いで帰宅し、午後は “持ち出せるだけの荷物” をスーツケース3個に詰め込んだ。箱詰めも並行して行い、そのいくつかを宅急便で我が家に送る手続きをした。まだまだ妻の部屋には荷物が残されているが、当面必要なものは移動させられた。妻の荷物をまとめながら、私のほうが切なくなってきてしまった…。

20時ちょっと前、妻が「家族と一緒に生活する」という条件下では最後の晩餐が始まった。21時半過ぎ、義母の運転で静岡駅へ向かう。その後のことは、特にここで述べることではあるまい。

日付の変わる数分前に帰宅…。結婚して4ヶ月以上経っているのにもかかわらず、今日からやっと同居生活がスタートした…という、妙な夫婦である。


10月27日(月)

月曜日は御殿場看護学校へ出講するため、たいてい5:15にアラームを鳴らす。昨夜、妻に「明日、朝早くにアラームが鳴るけれど…」と念を押して寝た。今朝、私が目覚めると、妻の姿がない…。私より先に起きて、「コーヒー、入れようか?」と私に声をかけてきた。おかげで、寝坊もせずに済んだ。

いつもの月曜日と同じ東海道線と御殿場線を乗り継いだので、いつものように8時前に御殿場に到着してしまった。講義開始まで1時間20分もあるため、先週と同じく学校まで歩いて行くことにした。空気が澄んでいて、富士山がハッキリ見えた…ということは、気温が低いということである。富士山や空や木々のパワーを全身に浴びながら歩くのは、何とも清々しい。御殿場の街と…というか自然と一体になったような心地がした。

1時限目「文化人類学」では、文化人類学に固執することを辞めて、人間と社会との関連性を解説する機会を設けようという企画を立てていた。今日から3回ほど、「社会学」の講義でもよく解説する内容である「社会的動物」について話すことにしているのだが、来週は祝日(文化の日)で休校となるため、今日は今日でキチンと話を完結させなくてはならない状態に…。そのため、あまり飛ばさず、滞らずというペースを保ちつつ、時に「なぞなぞ」や御殿場ならではの昔話をふまえつつ、堅苦しくない雰囲気を演出しながら、それでいて看護学生として意識してもらいたいことを内容に取り込みつつ、90分話し続けた。ただ、今日の講義内容が何であるか、そのことに気付いたのは講義開始5分前…。それまで、次回の内容と今回の内容をすっかりはき違えていた私であった。「よくもまぁ、それで90分の講義が成立したものだ!?」と、自分でも驚くばかりであった。

講義後、休む暇なくタクシーで御殿場駅に戻り、迷うことなくあの店に入る。初回は醤油ラーメン、前回は塩ラーメン…とくれば、今回は自ずと「味噌ラーメン」で決まり! だが、いつものご主人が不在だったのと「まだお湯が沸かないんで…」ということで、ラーメンが出てくるまで15分程度待った。しかし、それだけ待っても食べたい独特な麺…。「ちょっとお待たせしちゃったんで、チャーシュー、ちょっと多めに入れておきました!」という “特典” つき! 私の乗る御殿場線までは時間がかなり空いているので、ちょうどよい時間つぶしにもなった上、チャーシューが増えて…と、得した気分になる。

店を出て、かなり気温が上がっていることに気付いた。朝の清々しさとは一転、蒸し暑さを感じる。陽射しもかなり強くなり、御殿場線の車内ではウトウト状態。気が付けば、沼津の手前…。

三島に到着しても、蒸し暑さは変わらず。国際関係学部に到着すると、アチコチから「朝は涼しかったんですけれどね…」と声をかけられる。誰もが、同じことを感じていたようである。

今日は特に講義前に準備するべきこともないので、ゆっくりと体を休めつつ、雑誌を眺めつつ、次回以降の講義ネタを見つけてみた。そして、3時限目の終了チャイムを確認し、休み時間のうちに4時限目「日本社会(日本人学生用)」の教室へ向かい、講義開始前にCDの音響チェックをした。私がこの講義で使用する曲は、1960年代から80年代の曲が多く、特に60年代と70年代の曲は「ステレオ」であることにこだわったチャンネル設定がされていることが多いので、教室のスピーカーシステムの左右どちらかにでも “不具合” があると、何とも聴きづらい音になる。その不安が的中してしまい、ザ・フォーク・クルセダーズの名曲『悲しくてやりきれない』やトワ・エ・モワの『地球は回るよ』などは、マヌケなイントロとなってしまった。それでも、「日本(人)的 “共感性”」に関する解説を続けた。最後に、「日本人的に “悲しみを共有する” 共悲の心境になって、以前聴いた小田和正の『言葉にできない』をもう一度聴いてみましょう!」という作業に入った。オフコース時代とは違い、50代に入ってからの小田さんの『言葉にできない』は、何か “深さ” や “重み” というような部分を感じるような気がする。

講義を終えて携帯電話を見たら、我が家の周辺に雨雲が発生しているという情報が届いていた。天気が変わらないうちに帰途につくべく、荷物をまとめ、三島駅へ急いだ。新幹線に乗るか、それとも東海道線を乗り継ぐか…と迷うところだが、まだ雲の動きが活発でないことを確認して東海道線で帰ることを決めた。熱海で乗り換えた東京行き車内では、しばし仮眠…。平塚あたりで人の乗り降りが激しくなって目が覚めたが、少しでも眠ると頭がスッキリする。

家に帰ると、玄関や部屋に電気がついていた。こういう帰宅は今までにないパターン…。いや、両親や兄弟と一緒に暮らしていた頃には当たり前のことだったが、独り暮らしを始めた1994年以来14年間、部屋の電気は自分でつけるのが日課だっただけに、嬉しいような戸惑うような、そんな心境だった次第。


10月28日(火)

私自身のスケジュールをよ〜く確認してみたところ、後期に入ってなぜか1時限目の講義が激増していることに気付いた。月〜木まで、もれなく1時限目の講義が入っている…。私が一人で暮らしていた時には誰に迷惑をかけるワケでもないので早起きに罪悪感もなく、ただ「あぁ、眠い!」程度で済んだが…。今朝、6時過ぎにアラームを止めたところ、キッチンの電気がついていた。朝ご飯をつくる音がした。申し訳ない気持ちと、嬉しい気持ち…。

7時過ぎに家を出て、日体大へ向かった。「月末だし、道が混むかも…」と思い、いつもより数本早い京浜東北線に乗って大井町に出て、大井町線に乗り換えて自由が丘へ。そして、バスに乗り換えて数分後、私の予感が的中したことを知る。いつもより、10分近く余計に時間がかかって日体大に到着したが、早めに家を出たのが功を奏し、遅刻の心配もなく、余裕を持って1時限目「総合科目B」の準備にも取りかかった。今日の講義までは「基礎編」に相当し、問題行動やストレスを理解するために今日は「コーピング」「レディネス」を中心に解説をした。テーマの範囲は狭かったが、奥が深すぎて、90分で話を終えられたのが奇跡のような感じがした。

午後の講義のため桜新町へ移動した際、久々に松屋のカレーライスが食べてみたくなり、一旦通り過ぎた店に戻ってみた。久々にカレーの食券を買おうとしたら、「オリジナルカレーライス」と書かれている…。「何が違うのだろう?」と思ったが、オリジナル以外のカレーライスが見当たらない…。要するに、昔あったカレーライスはメニューから消えたか、あるいはすべてオリジナルカレーライスに踏襲されたのだろう。味も具も、以前のものとは明らかに違っていた。ちょっと小洒落た感じがして、コレはコレで良いのだが、やはり以前の “あの” 味が懐かしく思えた。

田園都市線と副都心線を乗り継いで千川に出るつもりが、車内でうつらうつらしてしまい、またしても千川を乗り越してしまった。やむを得ず、小竹向原から日大看護まで歩くことにした。道すがら、いくつもの中国人グループに遭遇した。板橋区内は、中国人労働者が多いのだろうか? 話している内容は他愛のないことのようだったが、見慣れぬ光景に驚いてしまった。日大看護までの20分程度の道のりで、「ここは本当に日本?」と思わせるような状況だった。

3時限目「社会学」では、「コミュニケーション」の特別編として「単純接触」「出会い」「恋愛」などをテーマにして話をした。が、前回までの復習に手間取り、別の出講先では5回に分けて解説する内容を90分で説明するという圧迫感もあって、話が飛躍しすぎてしまったような…。まとまりを失いかけた話をしているのが、自分でも良くわかった。例年と違った教室の反応に、少々手こずってしまったのかも知れない。しかし、解説するべきことは何とか話し終えた。

これで今日の講義が全て終了したのだが、妙な疲弊感に襲われて、急いで家に戻ることにした。幸い、帰りは道路も空いていて、池袋ではちょうど湘南新宿ラインがホームに入線したところで、妻も驚くほど早い帰宅となった。

妻は…といえば、今日の午前中に区役所に出掛け、転入届を提出し、晴れて横浜市民となった。長年親しんできた静岡を離れた寂しさもあるだろうが、これからは横浜市民として第二の人生を…!?


10月29日(水)

昨年の11月7日以来、久々に沼津市立看護専門学校へ出講した。月曜日と同様6時前に家を出て、沼津行きの東海道線で終点まで…。グリーン車で仮眠を取ろうと思っていたのだが、私の斜め後ろのオヤジが「ンゴゴゴゴォ〜! ンゴゴゴゴォ〜!」と大音響でイビキをかき始め、仮眠など全く取れない状態に…。イビキオヤジは小田原で降りていったが、イライラのために活性化されてしまった私の脳…。

沼津で静岡方面の東海道線に乗り継ぎ、片浜で下車する。この駅に最後に降り立ったのは、7ヶ月以上も前の話…。沼津市立看護専門学校の講師会に参加した時以来である。時間に余裕があったので歩いていこうかと思ったが、タクシーがまるで「乗れ、乗れ!」と語りかけているような気がしたので、タクシーで学校に向かうことにした。

昨年は9月に初講を迎えた「文化人類学」だったが、今回は学校の都合で10月の終わりに初講となった。開講時期が違えば、当然(?)講義展開方法も変えなくてはならない。何より、受講学生が昨年とも違うし…と、アレコレ講義前に思案する。が、結局は「教室に入って、その雰囲気で話の順序も講義の進度も決めよう!」という結論に達した。1時限目のチャイムが鳴り、教室へ入る。昨年は「一喝」から講義がスタートしたが、今年も程度の違いこそあるが似たような話から始まった…。だが、同じ看護学校の「文化人類学」でも、御殿場看護学校は講義回数が14回で、沼津市立看護専門学校は7回と、時間にかなり限りがあるので、説教やガイダンスはほどほど(?)にして、早速「文化culture」の概念について語り、何とか1回目の講義を終了させた。

タクシーで片浜駅に戻り、東海道線で三島へ。朝は少し寒いような気がしたが、昼が近づくにつれ蒸し暑くなってきた。国際関係学部までの道のりで、何度も額を拭った。

3時限目「国際社会学入門」は、今回どういうワケかプリントの余りが多かった。「何でだろう?」と考えながら講義を始めたが、今週末から学園祭が始まるため、その準備で欠席した学生が多かったと思われる。そういえば、月曜日も学生が少なかったような…。それでも講義は先に進めなくてはならないため、「グローバリゼーション」関連の解説を始める。今日は「自文化中心主義」と「文化相対主義」の違いについてが主である。具体的な例を挙げながら語ったが、実は時間の計算を間違えてしまい、どうにかしてペースを取り戻そうと必死になり…。次回、復習を兼ねて解説を追加したほうが良さそうな気がする…。

教室移動のない4時限目「日本社会(日本人学生用)」は、今日もCDを再生するため、スピーカーの調子を休み時間に確かめて “万全” の状態で講義に臨んだハズだったが、やはりどちらかのチャンネルの音のパワーが足りず、マヌケな音になってしまう曲が…。CD再生だけで講義を片付けるワケにはいかないので、前半は現代日本社会の「匿名性」や掲示板サイトなどの弊害について語る。そして、教室の雰囲気や講義の内容に合う曲を選んで数曲再生する。『もしも明日が…。』『待つわ』『会いたい』そして、「三島キャンパスでは、やっぱりこの曲を紹介しないワケにはいかないでしょ!」ということで『AMBITIOUS JAPAN!』も解説する。FMのDJっぽく(?)途中で音のレベルを落として解説をし、次の曲を再生し…という感じであったが、『AMBITIOUS JAPAN!』についてはフルコーラス再生を試み、こちらも途中で音のレベルを落として解説を加えたものの、キチンとエンディングで解説を終えるという「芸当」を疲労したところ、学生たちからものすごく高評価を得て「今の、すごかったです!」とか「最後の解説、面白かったです!」などと声をかけられた。

CDを片付け、オーディオ機器のスイッチをオフにして、教室に忘れ物などがないことを確認し、急いで5時限目「日本社会(留学生用)」の教室へ。先週よりは教室の中の人数が増えていたものの、やはり聴講生の出席率が落ちてきている。今日は「タテ社会」について、いくつかのキーワードを上げながら留学生に日本社会の序列意識などを解説した。

帰途、三島から乗り込んだ東海道線では、ほとんど意識不明の状態に…。まだ水曜日だというのに、この疲労感は何だろう?


10月30日(木)

朝、脳は起きようとしているのに、体が…。特に、目が開かない状態が続いて “かなり” つらかったのだが、今朝も私よりも先に妻が起きてキッチンに立っていて…。毎朝毎朝、ご苦労様です。

7時前に横浜から湘南新宿ラインに乗り、池袋で東武東上線の急行に乗り換えてふじみ野へ…。いつもの木曜日と変わるところはないのだが、シッカリと朝食をとっているため、眠気を感じつつも、ふじみ野に到着した頃にはスッカリ体のほうは落ち着きを取り戻していた。スクールバスで文京学院大学に到着した時には、すでに講義へのレディネス万端状態だった。

1時限目「フィールドワーク論」は、本来最初に解説するべき「フィールドワークの目的」について、今日から開始。社会科学と自然科学の性質の違いを中心に解説する。途中で講義終了時間を間違えていることに気付き、急いでペースを上げ、何とか90分で話をまとめた。

再びスクールバスに乗り込んで、ふじみ野駅へ。急いで東上線に乗り込み、川越経由で大宮へ移動する。陽射しが強くなり、車内はポカポカしていたため、うとうとする。あっと言う間に大宮に着いていたような感じだった。

先週木曜日は法学部大宮キャンパスの講義を休んでしまったため、3〜4時限目「社会学」では先ず学生への謝罪から始まった。そして、先週金曜日と同内容の展開で話を進めた。だが、あまりに熱が入りすぎてしまったのか、4時限目は90分に話と曲が収まらず、1分半ほどオーバーして講義終了。

とりあえず、体調はシッカリ回復した…というところだろう。


10月31日(金)

アチコチで学園祭の準備に入っているため、今日は午前中の講義がなくなった。それで、その空いた時間を睡眠時間と区役所での手続きに充てた。区役所で用事を済ませた後、帰宅せずにそのまま通信教育部へ向かった。だが、「このままだと、思いっきり早く到着してしまう!」ということが判明し、乗っていた京浜東北線を品川で降り、山手線に乗り換えて渋谷へ向かった。そして、少し時間を潰した後、半蔵門線で神保町へ。

数週間前、通信教育部での講義中に「10月31日は周辺の学部で学園祭の準備があるため、もしかすると外が騒がしくなるかも知れないし、その日の講義はCDかDVDを使って賑やかに…」などと学生たちへ告知しておいたのだが、驚くほど周辺は静かだった。これなら、通常の講義をしても良かったかも知れない。が、約束は守らなくてはならないという想いが強く、今日の4時限目「社会学」は前期に2回ほど解説した「日本(人)再考の必要性」の特別編として、日本人のコミュニケーションに生じがちなアンビバレンスやダブルバーレル、そしてキャリーオーバーなどの解説を行い、それをJ−POPで確認してみようということでDEENとZARDの『翼を広げて』『瞳そらさないで』を聴き、歌詞にそれらの傾向があることを確認した。

講義後、天気が怪しく風も冷たい神保町界隈を歩き、半蔵門線と銀座線を乗り継いで外苑前へ行った。そこで妻と待ち合わせ、青山ユニマット美術館へ。新聞屋さんから今日まで有効の招待券をもらっていたので、せっかくだから見に行ってみようということになったのだが、正直言って最初は全く展示に期待などしていなかった。しかし、シャガールやエコール・ド・パリのコレクションは秀逸で、バルビゾン派や印象派の特別展も素晴らしかった。日の暮れた青山で、妻と芸術鑑賞…と、ちょっと高尚な時間を過ごした。

芸術観賞後、再び庶民に戻った我ら夫婦…。半蔵門線で神保町に出て、カレーの名店(?)まんてんに向かった。私は今月2度目の訪問だが、妻は生まれて初めての入店となった。私がカツカレー、妻がウインナーカレーをオーダーし、しばしカツの揚がるのを待つ…。私の気持ちが最高潮に達した時、「お待ちどお様でした!」とカレーが目の前に! 勢いよくカレーと格闘していた私の横で、妻の様子がおかしくなる…。食べるペースが落ちているだけではなく、何かつぶやいている…。耳をそばだてて聞いてみたところ、

口が痛いっ! 口が…!?

と言い続けていた。そういえば、妻は辛口のカレーが苦手で、たいてい甘口を注文する。が、まんてんのカレーは1種類しかなく、中辛程度のカレーも妻には激しく痛いものだったらしい。さらに、まんてんのカレーは他の店の物と比べ少々塩分が多く感じられる。それもあってか、とにかく妻は「口が痛いっ!」以外の言葉を発することなく、カレーと格闘していた。いつもなら1人前でも「お腹いっぱい! もう何も食べられない!」と思う私だが、妻のカレーを3分の1ほど食した。

だが、私はこの手のカレーが大好きなのである!

食後、口の痛い妻を喫茶店に連れて行き、リハビリ。私は…といえば、満腹満足状態。妻の口が正常に戻ったところで、御茶ノ水まで歩いてJRを乗り継いで家路に就いたのであった。

それにしても…、「口が痛いっ!」だの「口紅が全部取れた!」だの「唇の皮までむけた!」だの「ファンデーションが落ちた!」だのと、まんてん店内で大騒ぎする客がかつていただろうか!?

そんな10月最後の日…。


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