2008年6月のぼやき



6月1日(日)

今日から6月、衣替え! 昨日までの雨は上がり、久々に暑さが戻ってきた。

そんな中、スーツケースを転がしながら新幹線に乗り、静岡へ。今日は旧マッケンジー邸で行われる「アーウィン商会とマッケンジー夫妻の業績をたたえる会」に「同行者」と参加することになっていたのである。静岡駅からバスに乗り、「同行者」宅へ向かう。バス停に「同行者」が迎えに来てくれていたので、一緒にコンビニで買い物をする。

13時過ぎ、タクシーを呼び、マッケンジー邸へ移動する。地図上では歩いて行けそうな距離であったが、念のため(?)往きは確実な移動方法を採択した。そして、それが正解であることを思い知らされた。

到着して手続きを終えると、かなりの大盛況らしく、イス席は全て占拠されていた。平均年齢は “やや” 高め…。そして13時半過ぎに、開会された。会は3部構成で、第1部はアーウィン商会とマッケンジー夫妻、そして静岡茶との関係を、アーウィン商会の元社員の方などの証言から考える企画である。第2部は、実際に静岡茶がアメリカで楽しまれていた方法を再現する企画。日本茶も、当時と同じような製法で再現され、さらにミルクや砂糖を入れてみるよう勧められた。実際、紅茶にもミルクや砂糖を入れるし、緑茶にミルクや砂糖を入れても…という気持ちでトライしてみた。すると、「あっ、これはイケる!」という新たな発見があった。第3部は、ゲストによる「マッケンジー夫妻との想い出」が中心となった企画。様々な写真を見ながら、それについてコメントを入れてゆくような形となり、話は盛り上がりを見せる。が、「時代の違い」による反応のバラつきは仕方のないこととしても、「内輪での盛り上がり」的な部分も多く、今後はそれを如何に解消するかが会の存続にも関わってくるのではないかと思った。

閉会後、今度は歩いて帰ることにした。海沿いの国道150号線をひたすら歩き、途中で市街地方向へ進路を変え、途中で買い物をしながら帰った。「それなりに歩けるものだねぇ…」と話しながら、日曜日は有意義に過ぎていった(と私は思っている)

そして、今夜は「同行者」宅で宿泊…。

さぁ、今月こそはシッカリしなきゃ…。


6月2日(月)

朝からボケボケ…。

「同行者」宅で目覚めた私は、旧マッケンジー邸へ仕事用ではないバッグで行ったことをスッカリ忘れたまま、いつものように身支度を整え、仕事用のバッグを持ってバス停へ向かった。静岡駅までのバスは、定期入れに静岡鉄道パサールカードLuLuCaが入ったままなので、その時点で私のボケボケぶりには気づかなかった。そして、JR静岡駅でキップを買おうとした時、「あっ、カード入れがない!」ということに気づき、さらに財布にお金があまり入っていないことにも気づいてしまった。このままだと、一旦家に戻ってカードやお金を取りに戻らなくてはならないところだが、偶然にも定期入れにVIEW Suicaカードが入ったままになっていて(静岡に来る時、私はこのカードを財布にしまい、代わりにLuLuCaを定期入れに入れることにする習慣がある)、このクレジット機能を使って三島までのキップを買うことも、あるいはSuica機能を使ってキップを買わずに移動することも可能となった。とりあえず、Suicaに十分なチャージをしてあるため、初めてTOICAとの相互利用を体験してみた。しかし、一時はどうなることかと…。

国際関係学部には、いつもとほぼ同じ時間に入った。そして、いつものように講義用資料を印刷する。今回は、先週水曜日の「日本の社会」で紹介した『ドラゴンボール』のワンシーンを実際に印刷して配り、日本のマンガにも間人主義的な要素が多々あることを明らかにしようと思った次第である。だが、この印刷に、思った以上の時間がかかってしまった。マンガを印刷すると、インクがベッタリ紙につく。それでも両面刷りをしようと思っていたので、インクの乾くのを待って裏面印刷…となるため、ここで思った以上のロスタイムが生じたのである。だが、結果的には予想以上にきれいな印刷が出来たので、「終わり良ければすべて良し」という感じである。

印刷が終わると、もう時間的に昼休み…。昼食時の楽しい雑談や有意義な情報交換をしていると、あっという間に3時限目開始…。「社会学」の講義教室に向かった。

教室へ向かって歩いている途中、ポツポツと雨が降り出した。「天気予報が当たったなぁ…」と思いつつも、出来るだけ早足で歩いた。この時、気象庁が近畿・東海・関東地方の梅雨入りを発表していたらしい。そのようなことも知らず私は、「今週中に、この辺も梅雨入りするらしいけれど、梅雨がなければ農作物に深刻なダメージが…」などと学生たちに話していた。そして、先週から解説が始まった「問題行動の根源」について、今日はその核心部分に関する解説を中心として、「逆ギレ」などの現象を理論立てて説明した。早めに話を終えるつもりだったが、講義の途中で何度も別のところからの電波が教室のスピーカーに混線してきたり、マイクの電波が途切れ途切れになったりして、そのトラブルを気にし始めたところでペースダウン…。結局、14時半の終業時間ギリギリまで話し続けていた。

4時限目「日本の社会」の教室には、始業チャイムがなる前に移動した。そして、DVDの再生チェック。いきなりFIELD OF VIEWの『DAN DAN 心魅かれてく』のイントロが流れ出したところ、アチコチから「懐かしい!」という声が聞こえ、さらにZARDヴァージョンが流れると、「あっ、これ…」というような声が漏れてきた。そして、講義開始と同時に、「今までの講義内容を、日本の音楽で確認しましょう!」と宣言して、まず中山美穂&WANDSの『世界中の誰よりきっと』で「縁」の復習をし、さらにDEENとZARDの『翼を広げて』で日本人の表現力の豊かさを解説する。その際、「DEENが歌うのと、ZARDが歌うのと、同じ歌でもニュアンスが変わってくる…。それに、ZARDの坂井さんはこの世にいない…。亡くなった方の歌声が、この曲を鎮魂歌(レクイエム)のように聴かせることもある」と、わずか数日間で分析した結果報告をしてみた。それから、今解説中の「日本(人)的コミュニケーション」として、日本における「公と私」「滅私奉公」などについて解説する。こちらも、曲の解説に必要以上の時間をかけてしまい、16:10の終業ギリギリまで話す。

講義後、講師室でなぜか島崎藤村論議をすることになり、「椰子の実」から「初恋」のロマンを語り、そして「破戒」の内容を社会学的に解説するよう求められた。今でもこのような被差別の現実があるのか…と、中国人の教員から質問され、日本における差別のメカニズムを語っていると、いつの間にか17時を回っていた。

今日も「同行者」宅にお世話になるので静岡に戻らなくてはならないのだが、冒頭で説明したような事情からキップが買えず、Suicaをピッと改札に当てて入構。そして、静岡までの1時間を仮眠で過ごす…。窓の外は、雨、雨、雨…。静岡に到着して、駅の外に出ると、傘なしでは決して歩けないほどの雨…。駅ビルでちょっと時間を潰し、そしてバスに乗って「同行者」宅へ戻った。

が、このバスに乗る際に、ちょっとした “アタフタ光景” が…。静岡駅前で下車する数名の女子高生のうちの1人が、運賃箱の前で「あれぇ〜っ? ないっ!」としきりに何かを探していた。運転手さんが、「整理券、ないの? じゃあ、180円だけ(運賃箱に)入れてくれたらいいよ!」と助け舟を出した。ところが、件の女子高生は頭が真っ白になってしまったらしく、傘を持つ手を右に左に入れ替えて、カバンを開けてひたすら “何か” を探し続けていた。運転手さんが「どこから乗ったの? 180円でいいよ!」ともう一度ハッキリと女子高生に話しかけると、やっと事態が飲み込めた様子で「えっ、あっ、すみません!」とお金を運賃箱に入れようとした。が、100円玉を2枚、両替もせずに投入しようとしたらしく、運転手さんが「両替してから入れてね!」と説明。ところが、両替をした女子高生、しばし固まる…。そして、「180円、ここに入れてね!」と運転手さんに促されてお金を投入した女子高生が、「おかしいなぁ…」を連発…。「100円入れたのに、50円しか出てこないんです!」と女子高生。お友達は「みんなの迷惑だよ! 早くしなよ!」と急かしている。私の推測に過ぎないが、おそらく件の女子高生は「100円入れた」つもりが50円しか入れていなかったのではないかと…。しかし、そんなことを疑ってもバスは動かせない。運転手さんが非常用の財布から50円を取り出し、それを両替し、20円を女子高生に手渡した。すると、女子高生はその20円を運賃箱に投入! 「何で入れちゃうの? それはおつりだよ!」と呆れ顔の運転手さん…。再び20円を女子高生に渡したが、それさえも投入しようとした女子高生…。運転手さんが女子高生の手を軽くはたき、「おつりだから、入れちゃダメ!」と言い、「それ持って降りなさい!」と…。

まだ状況が飲み込めていない女子高生の姿が、いつまでも印象に残った。このやり取りで、バスの出発が2分遅れた。もともと静岡駅前到着が5分ほど遅れていたので、このバスは静岡駅前を7分遅れで出発したことになる。が、誰も文句を言う気配がなかった。むしろ、ほのぼのした雰囲気がバスを包み込み、運転手さんにも不機嫌そうな雰囲気もなく、何事もなかったかのような…むしろ何か良いことがあったかのような印象さえ与えてくれた。

静岡で見つけた、雨の風景…。


6月3日(火)

いつもの火曜日なら、新横浜から新幹線に乗って静岡入りするところだが、今朝も「同行者」宅からのスタートのため、睡眠時間をちょっと長めに確保できる余裕があった。だが、窓の外は雨…。そして、先週の暑さを基準に「今週は、上着なしで大丈夫だろう!」などと判断したのが裏目に出てしまった。寒いのである。だが、泣いても笑っても上着がない…。寒さに耐えかねたら…と、念のために長袖のシャツをバッグにしのばせ、出かけることにした。

バス停に向かうと、すでにバスが停車中! 急いで走ってバスに接近したが、バスは無情にも出発してしまった。が、程なくして次のバスが現れ、そのまま新静岡まで想定範囲内の時間で到着した。静岡英和学院大学行きのバス乗り場へ移動すると、そこに私の講義を履修している中国人留学生の姿が…。挨拶をすると、「先生、私、バスに乗り遅れました!」と教えられた。英和行きのバスは、30分から40分間隔で運行されているため、雨降る寒空の下(屋根はついているが)で30分以上も待たされてしまったらしい。何だか、ちょっと切なくなってきた…。

留学生の気持ちが通じたのか、やってきたバスは渋滞に巻き込まれることもなく、順調に走行。ダイヤどおりに終点まで到着した。出勤簿に押印してすぐ、講義用資料の印刷に取り掛かる。そして、清水先生と昼食をご一緒させていただき、3時限目「国際関係論(国際政治学)」に備えた。

3時限目の開始時間になると、雨が上がっていた。「梅雨入りしたはずなのに、なぜ晴れる?」と思いつつ、傘も持たずに講義教室へ移動する。そして、グローバリゼーションの実態を学生たちに理解してもらうため、小テストと称して「国歌」を10曲聞かせ、どの国のものなのかを解答させた。「君が代」と「アメリカ合衆国国歌」の正答率は高かったが、それ以外は惨敗…。「国の名は正式名称で!」と忠告しておいたのに、中国人留学生は自国の国歌を聴きながら「中国」とだけ解答して、全滅! そんなことをきっかけにしながら、エスニシティとエスニック・クレンジング(民族浄化)の話をする。そして、講義終了時間をまたしても間違えてしまった。

4時限目の空き時間を利用して、5時限目「異文化コミュニケーション論」の講義内容を練り直す。どうしても私は、英和での講義で時間を勘違いするクセが抜けないらしい。それで、かなり真剣に内容確認をしながら時間配分や展開を組み直してみたのだが…。最初に実施した「異文化ストレス実験」で時間を取りすぎてしまい、練り直しの成果が全く出ずに終了してしまった。今日から「自文化中心主義と文化相対主義」について解説が始まったため、概念説明で予期せぬ遅滞を繰り返し、その事実に気付いて焦ったのが敗因らしい。まぁ、慌てず騒がずが良いのだろう…と思い、講義終了時間の5分前には話をまとめてしまった。

出講初年度ということもあるのだろうが、火曜日の講義はなかなか上手く展開できず、試行錯誤と暗中模索の繰り返し状態である。学生たちの “ノリ” も、まだまだつまみきれていないし、久々に焦燥感を味わっている。ただ、教師が楽しくない講義は、聴いている学生だって楽しくないだろう…と、精一杯に楽しく講義に望む努力だけは怠っていないつもりである。

今夜も、「同行者」宅にご厄介になる。明日、静岡から三島へ出て、仕事をして、横浜へ帰ることになる。明日こそは頑張ろう!


6月4日(水)

どうしたことか、朝からボケボケ…。「同行者」宅で目覚めた時から頭がボ〜ッとしていて、注意力が散漫になっていた。

3泊4日お世話になった「同行者」宅を出て、バスで静岡駅に向かったところまではよかったが、駅の改札前で「何かおかしい!」と気付いた私…。長年の経験から、バッグの様子がおかしいという違和感を覚えたのである。それで、バッグを開けてみた。「あっ、DVDが入ってない!」と焦る私…。スーツケースも調べてみたが、こちらにも入っていなかった。「同行者」の部屋に置いたまま、家を出てしまったらしい。

さて、どうするか…? 今日の4時限目にDVDを30分ほど再生することにしていたのだが、これを来週月曜日の講義に回して、今日は講義だけで90分費やすことも可能といえば可能であった。が、今日で講義の前半戦が終わり、来週からは後半戦に入るため、出来たら今日中に再生した方が良い…。講義の展開を考えれば、絶対に今日DVDを再生するべきだ!…ということで、駅南からタクシーで「同行者」宅に戻り、タクシーには「また、駅に戻るので、ここで待っていてください!」と告げて急いで家に戻った。が、DVDの入ったバッグが見当たらない…。よく見たら、座椅子の前に置いてあった。バッグが座椅子の保護色になっていて、それで気付きにくかった…というのが真相である。

再びタクシーに乗り込み、静岡駅へ向かった。静岡駅→「同行者」宅→静岡駅という約20分の往復をし、2350円を支払った。バスなら片道180円なので、この出費はちょっと痛い…。だが、講義を無事に展開させること、学生の理解度を第一に考えること、講義時間を適正に確保することを考えれば、2350円の出費は致し方ない。

ひかり号で静岡から三島に出て、スーツケースを転がしながら国際関係学部に到着したのは正午過ぎ。予定より、20分近く遅れて出勤したのだが、私の出番は13時からなので、特に問題なし。ただ、講義用資料の印刷に手間取り、かなり焦る…。

3時限目「社会学」では、「問題行動の根源」の理解を深めるため、「罪」と「アノミー」の解説を進める。いずれも、デュルケムの理論をもとにしているので、今回は説明がしやすい。しかし、学生たちにデュルケム理論だけ話しても十分に理解されるとは思えないので(ここの学生は社会学を専攻しているワケではないので)、出来るだけ具体的な例をあげながら説明してみたが、アレコレと例示しているうちに講義終了時間が近づき、とりあえず基本的な考え方を解説したところで話を終えた。

休み時間は、いつも移動だけで費やされる。講義資料を持って校舎の5階まで階段で上っていると、社会学の受講学生が「これ、持ちますよ!」と荷物を半分持ってくれた。こういう協力的な学生がいてくれると、何とも嬉しいものである。そして、気分を良くして4時限目「日本の社会」にのぞんだ。今日で、講義前半戦が終了。ここまで「日本人」について語ってきたのだが、最後のキーワードとして「和」を取り上げ、「和」のニュアンス、その性格、さらに具体的思考例をあげ、それを具体的に表現しているアニメーション『とっとこハム太郎』を30分ほど鑑賞する。最初、学生たちは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていたが、私の解説を聞いて「あぁ、そういうことだったのか…」と何かをつかみ取ってくれたようである。ちなみに、この講義では、まだまだDVDやCDが登場する予定である。

5時限目「日本社会(留学生用)」は、4時限目と同じフロアにある教室への移動なので、ここでは時間的余裕が出来る。休み時間に留学生たちと他愛ない会話をしながら、その雰囲気のまま講義に入れるのも良い。今日は日本(人)的「愛」について語り、留学生たちの出身国の「愛」と比較してみた。だが、私が語った日本の「愛」は、完全に廃れたワケではないものの、現在では薄れつつある現象で…という前提も留学生たちに語っておいたのだが、もしかすると私の “願望” もたぶんに含まれた解説になっていたかも知れない。実は、この講義でも私のボケボケぶりが発揮(?)された。講義の冒頭で留学生たちに「愛」について一言書いてもらうためのカードを用意したハズが、なぜか講義移動用バッグに見当たらない…。全てのバッグを探したが、ない。プリントの間に挟まっていないかどうか見てみたが、ない。それで、一人ひとり聞いて回ることになってしまった。ちなみに、そのカードは講義後に私のメールボックスから発見された。

何とも締まりのない一日…。まだ、週の真ん中だというのに…。


6月5日(木)

鎮咳剤の副作用の1つに、「眠気」がある。それを最近の朝、特に感じる。今朝も、起きるのが非常につらかった…。気力を振り絞って起床したが、気持ちが折れてしまったら午前中は休講にしてしまったかもしれない…。

いつもより少し遅い京浜急行に乗ることになってしまったが、横浜駅で出発間際の東海道線に乗れたため、松戸駅にはいつもと “ほぼ” 同じ時間に到着することが出来た。そして、いつもと同じように日大歯科病院行きのバス停前に長蛇の列…。しばらく待たされて、やっとバスが来たのだが、そのバスに無理して乗る気力はなく、次のバスがロータリーに入構してきたのを確認して、次のバスを待つ人の列に並んだ。

松戸歯学部で1時限目「社会学」の講義をしている最中、今にも雨が降り出しそうな雲が張り出してきた。天気予報では降水確率70%とあった上、毎日折りたたみ傘を持ち歩いているので、天気は気にならなかったが、講義内容が「問題行動の根源」だったため、教室は少々思い雰囲気に…。いや、その前に、学生たちに前方へ移動するよう命じたことが、この雰囲気のキッカケになっているのかも知れない。「教室の前方が空いているのに、わざわざ後方に座っているのを見せられると、それだけで相手を不愉快にさせる…ということを自覚していない学生が多すぎる!」と一喝したのが原因だろう。自分がそういう想いをさせられたことがないと、自覚できないのだろう。経験のない現象が知識にならない、想像力の乏しい若者が近年増大している。それは大学生に限ったことでなく…。

講義後、急いでバスに乗り込み、松戸駅へ戻り、コンビニのATMで入金を済ませ、駆け足で駅のホームへ! ここから、時間との闘い(?)である。常磐線や宇都宮線、高崎線は、天候が崩れると不通になったりダイヤが乱れたりする。そうなると、出来るだけ早めに電車に乗り込む必要がある。いつも、木曜日の昼前は、緊張を伴う移動である。だが、最近は大きなダイヤの乱れもなく、無事に大宮まで移動できている。

法学部大宮キャンパスに到着した頃、雨が…。いよいよ、傘の出番かと思ったが、傘がなくてもしのげる程度であった。3〜4時限目「社会学」の講義中、「これは、傘なしでは無理だな…」というくらいの勢いの雨が降り続けていた。ところが、不思議なことに講義を終えて休み時間に入ると、雨の勢いがおさまる…。この繰り返しであった。講義のほうは、「地位−役割セット」の解説が開始した。とりあえず、今週は「地位」のみの解説…。時間的余裕が出来ているので、色々な例をあげながら、学生をいじりながら、時間をかけて説明することが出来た。

講義そのものだけを見れば、今日は3コマとも “かなり” ゆとりを持ってのぞんでいたのだが、学生という存在との兼ね合いを考慮に入れると、精神的にはゆとりがないことに気付く。別に、私は学生を自分の思い通りに動かしたいという気持ちがあるのではない。ただ、そのままでは世の中に出て通用しないのではないか…という懸念からの指導であることを、学生たちはどこまで理解してくれているのだろう?

知人へのメールで「移動が大変です」(イドウガタイヘンデス)と入力したら、「移動型異変です」と変換された…。ある意味、正しい変換かも!?


6月6日(金)

昨日までとは一転、今日は蒸し暑い一日だった。梅雨入りしたとは思えないほど、午後は青空が広がっていた。だが、鎮咳剤の副作用で今朝も眠気との闘い…。「タイムリミットである8時半(?)を過ぎても起きられなかったら、今日の午前中は…」などと弱気になりかけた私であったが、そこは気力と根性でベッドから跳ね起きた。

そして、予定通りの電車に乗り込み、大宮へ。そして、いつもと同じ時間に法学部大宮キャンパスに到着した。しかし…、暑い! 今日の最高気温が27度だということで、上着を着ないで家を出たのが功を奏し、汗は最小限で留められた。

2時限目「社会学」は昨日と内容が同じなので、昨日と同じ展開にすれば問題なし!…ということで、昨日と同じ時間配分で解説にかかった。そして、昨日と同様にかなり時間的余裕が生まれた。早めに講義を終えて、早めのバスと電車で移動開始!

本来なら、上野駅で昼食をとるところだが、今日は別の教員と一緒に水道橋まで移動することになったので、途中で昼食をとらず、水道橋で用事を済ませた後にゆっくり食事をすることにした。

講義前の最後の用事は、郵便局での送金…。ここで、予想外の待ち時間がかかり、少々焦る。が、早めの移動が功を奏し、焦らずに自分の番を待つことが出来た。これが時間ギリギリの状態だったら、どうなっていたことだろう…?

通信教育部に到着し、出勤簿に押印した後は、特に配付資料の印刷もなく、ただ講義内容の確認のみで済んだ。今日の講義は、国際関係学部でも松戸歯学部でも法学部でも解説が終了している箇所で、私にとって思い出深い「生理的早産」に関する話である。時間を間違うハズもないし、何も見ずとも90分持たせることが出来るが、テキストはキチンと使わなくてはならないので、そのページ数の確認だけして4時限目「社会学」にのぞんだ。結果、90分ちょうどで講義終了。

講義後に多少の “打ち合わせ” があり、大学に残った。その後、個人的な資料探しのために神保町に出掛けたが、どの書店にも置かれていなかったため、ちょっとイラッときたが、すぐ諦めることにした。そして、歩いて御茶ノ水駅へ向かう途中、明治大学野球部優勝祝賀パレードと遭遇した。明治大学に限らず、東京六大学は大学あげて運動部の栄誉を大々的に祝福するようで、それが母校愛を高めているように思える。駿河台の街は、しばしパレードによって埋め尽くされた。

こうして、無事に今週の講義が全て終了した。まだ6月だというのに、ゼーゼーハーハー状態…。


6月7日(土)

現在私は横浜市神奈川区在住であるが、本籍は横浜市南区にある。私は、横浜市南区で生まれ、育った。私の人生41年間で、南区民だった時期は25年…。今のところ、人生の半分以上を南区で過ごしたことになる。今月は、ちょっとした用(?)があって、何度か南区役所に電話をかけている。

それで改めて気が付いたのだが、私の本籍地は “実際には存在しない地名” なのである。私の育った地区の人は、もしそこを本籍地としている人であれば私と同様の現象…すなわち「旧住所表記と新住所表記のミックス」という表示となる。私が中学生の頃、住居表示変更に伴って大きな「町」が解体され、6つのエリアに分かれ、さらに「丁目」に分けられた。バス停にはかつての地名が残されているが、そういう住居表示は現在残っていない。何だか、自分が不思議な場所から来た人のような心地がする…というのは気のせいだろうか?

今日の「ぼやき」は、違和感を覚える現象を中心に…。

このところ、『古畑任三郎』の再放送が多く、さらに「ファイナル」まで3週連続の再放送…。『THE 有頂天ホテル』も地上波で放送される…。さらに、「古畑中学生」なるスペシャルまで!? 『相棒』への対抗か?…と思いきや、『相棒』同様に映画の宣伝としての再放送らしい。『古畑任三郎』生みの親である三谷幸喜の最新監督作品『ザ・マジックアワー』が本日公開されたこととの関係で…。

様々なメディアを駆使して、あるいは連動させて映画の宣伝および集客効果を狙う方法は、ものすごく効果的だと思う。映画の前にテレビドラマの再放送で監督や脚本家のクセを学んでおけば、それだけ映画に入りやすくなる。ただ、それらの知識が全くない人には楽しめないような映画も、それはそれで問題があると思うのだが…。

昔、某局で2度に分けて放送されたドラマがあった。しかし、PART2の展開が全然 “結末” へつながる気配がなくて「おかしいなぁ…」と思っていたら、「完結編は、映画館で!」などというファンキーなオチがあり、頭に来たことがある。もちろん、映画館には足を運ばなかった。映画自体も、大した興行成績を上げられなかったように記憶しているが、それは単に私が腹立たしく思っていたことによる記憶捏造かもしれない。しかし、今ではほとんどの人の記憶から忘れ去られていると思われるので、大した映画ではなかったのだろう。

それから、バレーボール中継のジャニーズは不要! ジャニーズ目当ての非バレーボールファンが会場に押しかけ、それで会場を満員にしようとする戦略は、一刻も早く解消されるべき! 以前、夏の全国高校野球甲子園大会で、ジャニーズの某グループが開会式のアトラクションとして招かれたが、彼ら目当てのファンで開会式のチケットは完売になってしまった。が、「開会式が全て終了するまで退場できません!」という係員の制止を振り切って球場から出て行こうとするアホが続出! 「つまんないもの見てたって、しょうがないじゃん!」とか「いつ出たっていいだろ! 出せよ、コラ!」などというジャニーズファンが大量発生し、高野連は二度とこのようなアトラクションを企画しないことにした。私は、いくらアーティストが素晴らしくても、ファンが暴走するような場合は応援したくなくなる。ファンによって潰されるアーティストも、少なくないだろう。

そして、そのアーティストによって汚されてしまうスポーツ競技…。

今日は昼過ぎまで寝ていたため、特記すべきイベントもなく、こんな記述でお茶を濁すハメに…。これぞ、最大の違和感!


6月8日(日)

ロンドンの夢を見た。以前は、イギリスの社会人類学であるラドクリフ=ブラウンの文献調査でロンドンやケンブリッジに行ったものだが、最近は韓国研究のほうが忙しく、イギリスに行くことがなかなか出来ない…。それで…なのか、夢でロンドンの街が出てきた。

私の想い出は、ウェスト・ハムステッド…。駅近くのゲストハウスを借りて、そこを拠点にバスや地下鉄、ブリティッシュ・レールを利用してアチコチに移動したものである。バスはアビーロード経由でトラファルガー広場行き。そのバスが、べーカーストリートを通っている最中にタクシーに横っ腹をぶつけられ、大きな穴が開いて煙が吹き出し、その光景を2階席から見ていた私が車掌さんに「あれはタクシーが悪い!」と証言したところ、「法廷で証言してくれないか?」と依頼されたことがある。残念ながら、翌日帰国予定だったのでその旨を伝え、私の日本の連絡先などを伝えたところ、「他に客もいないし、バスは車庫まで運ばなきゃいけないから、良かったら乗って行きなさい。どこまで行きたい?」と言われ、「終点まで!」と答えると、「OK! じゃあ、動かすよ!」と、横に大きな穴のあいたバスでトラファルガー広場へ送ってもらったことがある。

その日、昼前に雨が降ってきて、「とりあえず、雨宿りするか…」と電話ボックスに駆け込んだ。だが、何もせずにボックスを占有するのは気が引けて、国際電話を日本にかけた。相手は高校時代からの友人だったのだが、日本時間では夕飯時だったようで、「今から食事だから…。じゃあね!」と、5分程度で電話を切られてしまった。すると、晴れ間が見えたのでボックスを出て、再び街中に繰り出した私…。翌日のテレビニュースで、その電話ボックスが過激派によって仕掛けられた時限爆弾によって爆破されたという事実を知った。その時間、私がボックスを出た5分後だった…。

1日に2度も命を狙われた私であった。そこで、人生のツキを使い果たしてしまったのかも知れない…。

寝過ぎたのが原因か、昨夜呑んだビールトマーテが原因か、朝はちょっとした頭痛が…。寝ながら考えた…「あぁ、アルコールが程よく効いて、それで寝過ぎたんだなぁ…」と。二日酔いの症状は全く見られなかったので、おそらく私の考察は核心をついていると思う。そんな日曜日の幕開け…である。

で、週の初めにいきなり “週末の話” をするのも変だが、今週末は東京メトロ副都心線が開業する!…ということで妙に盛り上がっている私である。以前、4年近く板橋区成増に住んでいて、営団成増(現、地下鉄成増)を毎日利用していた私にとっては、副都心線の前身である「有楽町新線」の名称で親しんできた路線である。さらに、この新線が小竹向原から新線池袋までノンストップだったこともあり、急行に乗ったようなお得感もあった。が、新線池袋駅が池袋駅とちょっと離れた場所にあり(丸ノ内線の乗り換えには便利だった)、それが少々難点だったが、帰宅時にはわざわざ新線池袋から始発の地下鉄に乗って座って帰っていたことを思い出す。今回、副都心線として改めて注目されることになった新線だが、ノンストップだった小竹向原〜池袋の間も千川と要町に停車することになり、“あの頃” を体験しておいたことが貴重な想い出となり、感慨もひとしおである。この感覚は、今週金曜日まで体験できる。

副都心専用の車両は、すでに昨年から有楽町線に導入されているので珍しさはなくなっているものの、それでも記念グッズには魅力を感じる私である。後期になると、この副都心線の利用頻度が高まりそうで、早く最終計画である「東急東横線・みなとみらい線との相互乗り入れ」を実現させてもらいたいと思う次第である。

昨日と一昨日は、今が梅雨とは思えないほどの好天で、まるで真夏の陽気であった。が、「今日の午後は一転して梅雨らしい天候に…」と天気予報が言っていた。だが、いつまで経っても雨の降る気配がない。そんな予報だったので、「雨が降るなら、無理して外出しないほうが…」ということで一日中家で過ごそうかと思ったのだが、雨が降らないなら「部屋で過ごすのは、かえって不健康だ!」と思い、ちょっと外出することにした。パソコンのマウスの調子がおかしいので、新しいものを購入。衣類用スプレーの詰め替え用がなくなってしまったので、それも購入。さらに、パソコンで作成したデータを直接シールに印字するためのラベルも購入。そして、ゴールデンウィークから連続して2本の傘をダメにしてしまったので、新しいジャンプ傘も購入。
キョロちゃんバッグ欲しさに…
夕方、おかずを1品増やそうと思い、近所のコンビニに出掛けた。雨の降る気配がないので、久々に空を仰いでみた。「空って、こんなに大きかったかな…」と、ちょっと朗らかな気分になる。コンビニに入ってすぐ、以前から気になっていた “おかしの詰め合わせ” に目を奪われっぱなしになった。「今日は思い切って買ってみるか…」と気分が大きくなり、思わず買い物カゴに入れてしまった。詰め合わせよりも「キョロちゃん」のバッグが欲しかったのだが…。こういう性格は、直すべきか否か…!?

買い物から帰ってきても、雨の降る気配なし…。朝方、パラッと降ったような気配があったが…、どうしたんだ梅雨? 大丈夫か、梅雨? これで「この夏は水不足が懸念され…」なんてことにならなければ良いのだが…。


6月9日(月)

週の初めは三島から…。月曜日と言えば、特急踊り子号で三島入りする日である。しかし、その踊り子号に乗るハズの時間に目が覚めた私…。ところが、「踊り子号は伊豆地方の大雨のため、熱海〜伊豆急下田、熱海〜修善寺で運休」というダイヤ情報メールが入っていて、新幹線通勤を余儀なくされるような状態になっていたのである。「どうせ新幹線で三島に行くなら、もうちょっと寝てなさい…ってことだったのかなぁ?」などと、まるで寝坊が “運命”であったかのような心地がしてきた。

10時前、東神奈川駅のみどりの窓口に特急券を提示し、「踊り子号が区間運休しているみたいなので、新幹線に乗変したいのですが…」と告げた。要するに、「踊り子号の特急券を使わなかった(使えなかった)のは区間運休のせいだ!」と、そのような軽い主張をしたのである。すると、手数料なしで特急券は全額払い戻しされ、新規に新幹線特急券を発券するという処置が取られた。言ってみるものである。

こうして、寝坊のリカバリーを済ませた私は、いつもより “たった” 20分遅れで国際関係学部に到着したのであった。さすが新幹線! Be ambtious!?

出勤簿に押印するや否や、講義用資料の印刷に取りかかる。どういうワケか、今年は資料作成の忙閑が全ての担当科目で同じリズムになっている。そのため、家でプリントアウトしておいたものを大量にバッグに詰め込む必要があり、例年以上に重い荷物を持ち歩かなくてはならない。ファイルを2つ入れなければならないところ、1つだけにしているのにもかかわらず…である。

「体に悪いよ!」と周囲から言われるのだが、こればかりは仕方がないことである。

3時限目「社会学」は、過去に私が集計したデータを元にしたバーチャルリアリティとDeath Educationに関する解説をする。子供たちの死生観がとんでもない状態になっているという話を中心に、知識と経験による視座の解説をする。シラバス通りに講義は展開されているのだが、秋葉原で昨日大惨事が起きており、「何というタイミング!?」と、私自身も驚いている。このタイミングで「死」について講義するということは、犯罪への抗議でもあり、同様の犯罪を防ぐための使命でもあろう。

だが、今日はなぜか教室が騒がしく、加えて遅刻して教室に入る学生が続出! 彼らが「遅刻しても、入室は我々の権利!」とばかりに、堂々と教室に入ってくる様を見て、一喝! 教室の空気が凍り付く…。

「今、問題行動について講義しているワケでしょ? それなのに、教室は問題行動だらけ…。平常点は、講義内容を如何に実践しているかで決まる。講義で指摘された概念が理解できていれば、注意されることもないし…。もし、みんなが講義で得た知識を実践に映している姿を見せてくれたら、『あぁ、みんな講義を理解したんだなぁ…』ということで、試験問題は最低限の確認問題だけで済む。でも、講義中に『本当に、学生たちは講義を理解したのだろうか?』という疑問しか生まれなかったら、細かな問題設定をする必要がある…ということで、問題の難易度は高くなる。平常点の意味、わかってる?」などと学生に激しく問いかけた私…。

6月に入って、まだこんな注意をしなくてはならないのか…という虚無感と、自分のパフォーマンスに行き過ぎた点がないか…という自己嫌悪を感じたが、帰宅後に数通のメールがあり、「死」に関する世間の冷ややかな目について感想を述べてくれた学生や、遅刻学生の態度に苛立たしさを覚えていた学生の苦境が述べられていた。このように反応してくれる学生がいてくれることを、大変嬉しく思う。打っても響かない状態だと、学生との温度差よりも「虚無感」ばかりが目立つような気がする。帰宅して、学生たちに救われたような感じである。

さて、話は戻って4時限目。「日本の社会」は、今日から後半戦! 前半戦で解説した「日本人」についての解説を基礎として、後半では「日本社会」の具体的現象を取り上げ、少々理論的な解説することになる。その第1弾は、3回連続で「日本的経営」についての解説である。経営の日本的特徴を解説することで、日本社会の更なる理解を深めようとする次第である。第1回目の今日は、日本的経営の特徴・構造、そして意思決定方法について概説である。出来るだけ具体例を挙げつつも、今日からは社会学理論と絡めつつの解説をする。日本の企業の集団性、「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」の効能などなど、とりあえず基本的な考え方を90分で語る。

講義を終えて、水曜日に使用する資料を印刷・裁断し、ちょっと体の様子を見る。実は、3時限目に入るちょっと前から体の不具合を感じていて、講義に支障はなかったものの、ちょっとツライ状態に陥っていた。「帰りは、ゆっくり東海道線で…」などと思っていたが、体のことを考えて新幹線に乗ることにした。

三島駅に向かう途中、「帰りに、銀行のATMで入金! ATMで入金!」と何度もつぶやきながら歩いた。だが、新幹線でグッスリ眠ってしまい、新横浜から乗り換えた横浜線内ではスッカリ入金のことを忘却していた。帰宅して、気が付いて、急いでATMへ入金しに出掛けたが、神奈川駅から京浜急行に乗りながら、「これじゃ、新幹線で帰った意味がない!」と嘆くことしきり。

おまけに、再び神奈川駅に戻ってきた時には、雨、雨…そして雨…。傘を持って出ていなかったため、全力で走ってみたものの、びしょ濡れ…。梅雨だから雨が降って当然なのだが、何もこのタイミングで降らなくても…。


6月10日(火)

最近、過去の名曲の歌詞の一部を件名とし、その曲を歌ったアーティスト名を送信者とするSPAMメールがたくさん来る。Classや徳永英明などからメールが来たと喜んでしまう人もいただろう。私の場合、SPAMメールと認定されたものは受信しないで済むようログを残すソフトがものすごく頑張ってくれているので、敵の思うツボにはまることはないのだが、「アーティストに対して失礼じゃないか!?」と腹立たしさを覚えたりする。アーティストたちは、出会い系サイトのSPAMメールのために名曲を歌ったのではないのだ! 「冒涜」としか言いようがない。

話は変わって、今日は静岡英和学院大学の出講日である。久々(?)に、自宅から出講することになる。ひかり号の指定席を昨日のうちに押さえておいたので、生じた時間的余裕を睡眠時間に充てた。おかけで、かなり疲労回復した状態で静岡入りした。

大学入りすると、すぐに講義用資料の作成に取りかかる…。だが、今日は2コマとも “かなり” の種類の資料を印刷する必要があったため、とりあえず3時限目「国際関係論(国際政治学)」の分だけを印刷し、清水先生と昼食をご一緒させていただく。

その3時限目だが、配付資料以外にも視聴覚資料を使用する予定があり、それで教務課のスタッフと一緒に講義開始5分前に教室入りし、スクリーンの設定やプロジェクターの調整を行った。ちゃんと映るかどうか、講義で使用するDVDをデッキに入れてみたところ、キチンとメニュー画面が表示された。すると、教務課のスタッフが「あの…、『ドラゴンボール』って出てますが…?」と私に尋ねてきた。「そうですよ! 今日の講義は『ドラゴンボール』でスタートです!」と答えると、「懐かしいですねぇ…。どんな感じですか?」と再び尋ねられる。「オープニングだけの映像ですが、日韓比較です!」と答えると、「ちょっと見てみたいですねぇ…」と言われ、それで講義開始前にちょっとだけ再生してみた。ほとんどの学生がそこに集まっていたので、学生たちもビックリ!

そして、『ドラゴンボール』で始まった3時限目…。韓国におけるグローバリゼーションとナショナリズムの “微妙な” ラインをアニメーションで感じ取るところから講義はスタート! そして、ナショナリズムの概念・特徴を述べて90分…といったところ。

空き時間の4時限目に、5時限目「異文化コミュニケーション」の講義用資料を印刷する。だが、印刷中にとんでもないミスを犯していることに気付く…。「これは前に出した問題だから、差し替え問題を作らないと…」と思っていたプリントの原稿を作成するのを忘れ、元の間違った原稿を印刷しようとしていたのである。そこで、教務課でノートパソコンを借り、家から持ってきたUSBメモリ内のデータを編集し、急いで差し替え問題を作成した。そして、教務課スタッフのパソコンを使わせてもらってプリントアウトする。そして、何とか講義に印刷が間に合った。

そのまま休む時間もなく、5時限目突入! 学生たちに問題を解かせている間に、DVDのセッティング。この講義では『THE 有頂天ホテル』の冒頭のシーンを元に、日本(人)的「愛」の復習。そして、今日で「異文化」の解説を終える予定のため、前半戦の結論を述べなくてはならない…。講義名こそ「異文化コミュニケーション」であるが、今日は日本での現象を中心に述べ、異文化コミュニケーションを阻害する要因としての「自文化中心主義」「優越感」「劣等感」について解説し、それらを嘲笑うかのような歌として『世界に一つだけの花』を鑑賞して講義終了。

帰りに、清水先生と静岡駅前で食事をする。旬ということで、「初がつお刺身定食」をオーダーした私…。なかなかの美味だった。そして、帰りもひかり号…。新横浜までノンストップ&意識不明!

こうして、まだ火曜日だというのに、何だかボケボケしているような…!?


6月11日(水)

朝から、何だか体調が優れず、起きるのに一苦労…。しかし、“ある” 事情から今朝は特急踊り子号に乗らなくてはならなかったため、意地で起きた。“ある” 事情…と言っても、大したことではない。今日の日付の入った横浜〜三島間の特急券を先々週から入手していたのだが、それは既に乗車変更手続きのされたもので、もう変更がきかないばかりか、払い戻しをする時には所定の手数料を取られてしまうのである。何としてでも今日は踊り子号に乗って三島入りしなくては…という気持ちが体調不良に勝っただけの話である。

だが、家を出る前、携帯電話に何通ものダイヤ情報メールが届き、東海道線のダイヤが乱れているという事実を知った。こうなったら、踊り子号の特急券を諦めて新幹線で三島へ向かったほうが良いのか…という考えも起きたが、「いやいや、東海道線が遅れていても、特急のダイヤは維持するハズ!」という妙な自信があり、横浜駅に出た。やはり…、電光掲示板の表示がおかしい。横浜駅に到着したのは9時を10分ほど過ぎたあたりだったが、なぜか9:24発の踊り子号の表示が出ていた。ホームへ行って謎は解けた。9:12発の東海道線普通列車が5分ほど遅れているらしく、それで本日に限り特急を横浜で待ち合わせることになったのである。そのため、前述の表示になっていたのである。

だが、定刻にやってきた踊り子号は、1〜10両目までが伊豆急下田行きで、11〜15両目が修善寺行きのハズが、全車両とも「修善寺」と表示されていて、異様な雰囲気…。慌てていたんだなぁ…。

国際関係学部に予定通りに到着し、コピーを取ろうと思ったところ、コピー機は修理の最中…。大した枚数を複写するワケではなかったのだが、リソグラフを使用することにした。あっと言う間に作業が終わる。3時限目までやることがなくなったため、体調不良であったことを思い出してしまった…。

昼休み、何人もの教員にチヤホヤ(?)され、「いよいよ、来週ですか?」などと冷やかされる。来週何があるのかは来週までのお楽しみ(?)として、当事者である私よりも周囲のほうがかなり盛り上がっているようである。

3時限目「社会学」の教室へ向かう途中も、霧に包まれたような感覚がして、決して体調が万全ではないことを思い知ったが、講義に入るや否や、何かに取り憑かれたかのような状態に…。いつものようなハイパワーで「防衛機制」について語り続けた私…。

4時限目「日本の社会」は、月曜日から始まった「日本的経営」の続き。稟議と根回しのシステムについて、“かなり” 詳細に語ったつもりである。が、私自身の感覚としては、あっと言う間…というところ。

5時限目「日本社会(留学生用)」では、先日「日本の社会」でも上映したアニメーション「とっとこハム太郎」を使用して、日本人と非日本人の「和」とバランスを解説した。アジアでもハム太郎は人気があるので、留学生にもなじみのあるアニメーションで学習することで、「百聞は一見にしかず」という効果を狙ってみた。毎年のことだが、それなりに好評である(と思われる)

帰りに横浜駅近くのセブンイレブンでセブンアンドワイで注文した本を受け取ることにしていたため、東海道線で横浜に戻ることにした。ちなみに、受け取った本は…これである。毎週講読しているパソコン誌に連載されている関係で購入してみた。最近、マンガばかり買っているような…!?


6月12日(木)

疲れている…。今朝、雨音を聞きながら目が覚めたのだが、体が起きられない…。しかし、頭は「仕事に行きたいよぉ! 早く起きようよ!」と催促する…。だが、体が動かないのである。ギリギリの時間までベッドで横になって、最低限の体力回復を図った。

外の雨は気にならなかったが(多少、勢いが強かったが)、鉄道のダイヤが乱れやしないかどうかは心配だった。だが、それは杞憂に終わる。さらに、なぜか鉄道車内は混雑もせず、まるで週末のような空き具合…。「あれっ、曜日を間違えたかな…?」などと思ってしまったほどであった。

家を出てから何の問題もなく松戸に到着し、なぜか待ち時間ほとんどなし状態でバスが来る…。体の疲れ以外、快適な通勤となった。

松戸歯学部に到着し、シラバスを確認する。「松戸では、他の学部とはちょっと違った内容の話を…」などと考えていたために、テキストに挟んだメモ用紙を数枚並べて、講義開始時間までずっと説明の順序を考えた。そして、9時ちょうどに講師室を出て、「社会学」の講義へ。前回から「問題行動の根源」について解説を始めているが、今日は「罪」の定義付けと傾向性を学生たちと考えてみた。

講義後、急いでバスに乗り込み、松戸駅から常磐線で上野に戻り、軽く昼食をとって高崎線に乗り換える。大宮駅前の高島屋8階にある郵便局で手紙を送り、走ってバス乗り場へ向かって、出発直前のバスに駆け込んだ。車窓から見た川の流れが尋常でないほど速く、水量も増えていた。「ヘタすると氾濫するのでは?」というくらいの勢いだった。だが、道路が水浸しになるようなことはなく、無事に法学部大宮キャンパスに到着。

3〜4時限目「社会学」の解説内容をどうするか、しばし考えた。来週の講義はシラバス通りに進めるか、それとも別の回の内容を1回差し替えるか…。昨年は、差し替えたほうが学生の理解の助けになったが、今年の学生は…とずっと “観察” をしていた結果、今年の学生も昨年同様の反応を示しているようなので、昨年と同様の差し替えを実施することにした。「ということは、今日中に全ての解説を終える必要はないが、来週の講義にすぐ入れるようなところまで解説を進めなくてはならないなぁ…」という判断の元、時間を計算して講義する。

帰りの湘南新宿ラインの車内では、ほとんど意識不明状態に…。まだ明日も講義があるのに、かなり疲れているらしい。それで、自分への景気づけを…と思い、何か美味しいものを食べて帰ることにした。昨日、国際関係学部で数名の教員と「スタミナ食」について話をした際に、「鶏のスープが良い!」と教えていただいた。鶏か…。鶏のスープといえば、地鶏やという店の鶏スープは絶品(いや、天下一品!)で、一度飲んだら忘れられない味である。ちなみに、私のスタミナ食は、トロロかなぁ…。それで、地鶏やに足を運んでみたら、あるじゃないか、「地鶏のきじ焼きとろろ丼(鶏スープ付き)」というメニューが!?

それで、店内に入って迷わずこの丼をオーダーしたのだが、「疲れた自分に渇を入れる!」などという “言い訳” をつけて生ビールも頼んだ。突き出しのキンピラとともに生ビールをグビリッ! クリーミーな泡と爽やかな喉ごし…。疲れた体に染み渡ってゆく…。ビールを飲み干すか干さないかのタイミングで丼が運ばれてきた。きじ焼きを肴にしてビールをグイッと飲み干し、丼全体をかき混ぜて、絶品の鶏スープと一緒にいただく。途中で店員さんが「よろしかったら、お飲み物のお代わり、お持ちしましょうか?」と声をかけてくれた。心の声は「はいっ! お願いします!」と叫んでいたが、帰宅してから少し仕事が残っているため、「いえ、大丈夫ですよ!」と答える理性は残っていた。だが、「あぁ、生ビール…」と心の悲痛な叫び…。しかし、鶏スープも「地鶏のきじ焼きとろろ丼」も美味しかった。

これで、明日を乗り切る力が蘇ってきたみたいである。


6月13日(金)

13日の金曜日…と、「同行者」がメールで教えてくれた。気を付けるに越したことはない。

そして、今日から我が家の真ん前にある神社のお祭り…、昨日すでに出店の準備が進んでいた…。今朝も出店の管理者たち(?)が、せっせかせっせか屋台の準備をしていた。数年前までは、このお祭りを「賑やかだなぁ…」と思っていた。だが、以前も述べたと思うのだが、よその地域からお祭り目当てにやって来た輩たちが食い散らかしたり、終電を逃して道路で寝たりして、迷惑なことこの上なし!…なのである。さらに、今年から神社の真横に住んでいるため、玄関前で騒がれる恐れがあって、それがとても不安…。ドクター今井いわく、「昨年は、玄関前で若者が騒いでいて、家の周りを駆け回ったり、ゴミをそのまま放置されたりして、大変だった」とのこと。それで、家の前に業者の車を止めっぱなしにしてもらったのだとか。

それで、家の壁面と隣家の塀の間に門を作り、そんな輩に家の周りを走り回らせないよう対抗策を練り、その門が昨日ようやく完成した。効果のほどは!? 微かな不安を抱えたまま、家を出た。

湘南新宿ラインの車中で、横浜から大宮までの60分ずっと意識不明状態だった。疲れているのか、それとも…などと考えてみたが、なぜか意識が回復した後はスッキリと動けるので、単に睡眠時間が少ないだけの話ではないかと思う。車中の意識不明は「仮眠」ということか…。とりあえず、無事に法学部大宮キャンパスに到着した。

2時限目「社会学」の開始ちょっと前に、他の教員から「先生の講義、スゴイですね! 私が講義を終えてここに戻ろうとしたら学生の長い列が出来ていて、『何をしてるの?』って学生に聞いたら『社会学の講義なので…』って…。カッコイイ!!!」と言われた。カッコイイかどうかわからないが、他の講義の迷惑にならないようにしなければ…。そんなことを思いつつ、教室へ。そして、昨日2コマ解説した内容を再び(ただし、金曜日バージョンにして)話す。時間配分は昨日のうちにわかっているので、気分的にかなり余裕があった。

いつものようにバスで大宮駅に戻り、高崎線で上野に出て、昼食をとって水道橋を目指す。途中、乗り換えで秋葉原駅構内を歩きつつ、日曜日の惨劇を想い、被害に遭われた方々への冥福を祈る。

通信教育部に到着するや否や、急いで配布用資料の印刷に取りかかる。4時限目「社会学」は、今日からいよいよ今年のテーマである「日本(人)」に関する解説が始まる。そして、その導入として、何の解説もなしに「日本人の心に響くラヴソング」を聴き、数名の学生に感想を述べてもらい、それを多少の参考としつつ解説を…と考えた。今週と来週は「日本(人)的 “愛”」について。企画通りに講義は進められたが、私自身が盛り上がり過ぎたようで、予定していた範囲の95%くらいのところでタイムアップ!

帰途、横浜駅構内にある行政サービスコーナーで、昨日申し込んでおいた私の戸籍謄本を受け取る。とりあえずサービスコーナーのベンチに座り、記載内容を確認する。我が家の歴史の凝縮である。2月に結婚した弟の欄は、婚姻による新戸籍編製を理由に除籍扱いされていたが、元の記載内容はシッカリ残っている。子供の頃から今までのことが走馬燈のように駆けめぐり、しばしその場に座り込んだまま。5分ほどして、サービスコーナーを出た。

家に帰ろうと京浜急行に乗り、神奈川駅で降りると、例の出店はすでに営業開始! 浴衣姿もチラホラ…。いつもなら2〜3分で着く我が家までの道がスッカリ人で埋め尽くされ、まっすぐに歩けない…。そして、家に戻ると、玄関前に2台の車がT字に停まっていた。そこへ、ドクター今井が登場! 「これ、業者の車! 例の対策で…」とのこと。これで良からぬ輩が家の周りで騒がなければ言うことナシである。

部屋でくつろいでいると、神社からお囃子が聞こえてくる。賑やかなのは嫌いではないが、ちょっと不安…。でも、ちょっと気になる屋台があったので、人手が多くなってきたところで外に出たところ、家の前に「立入禁止」と書かれたロープが張られていた。隣家も同様。そして、近所のオジサンが、屋台のオバサンにからんでいた…。

そして、「同行者」が静岡からやって来た。


6月14日(土)

長年の夢、東京メトロ副都心線が開業した! 昨夜、タモリ倶楽部で副都心線が特集され、出演者たちのはしゃぎぶりを羨ましく思い、体調不良の「同行者」を部屋に置き去りにして今朝8時半頃に家を一人出た私…。9時半前、副都心線の始発駅・渋谷に到着し、いよいよ副都心線に乗り込む私…。有楽町新線開業時に成増駅近くに住んでいた私は、どれだけこの日を待ち望んでいたことか…。もし、完成がもっと早ければ、今も成増に住んでいかのかなぁ…などと思いつつ、10000系急行に乗り込んだ。

電車が出発してすぐ、車掌によるアナウンスが入る。「東京メトロ司令室からの連絡です。新宿三丁目駅特設ブースにて販売されている記念一日乗車券、間もなく完売となりますのでご承知おきください」との放送に、「何のために新宿三丁目を目指しているのか…」と放心状態になる私…。とりあえず、“ダメもと” で新宿三丁目駅下車。改札を出ると、そこには「長蛇」などという言葉では表現できないほどの長〜い列が出来ていて、「こちらに今から並んでいただいても、記念一日乗車券の購入は保証いたしかねます! こちらに今から並んでいただいても…」と、東京メトロ職員が何度も何度も説明していた。実家からも「もし(記念一日乗車券を)買えるようであったら、うちにもセット買ってきて欲しい」と言われていたので、期待に応えられなかったことが悔しくて悔しくてたまらなかった。「ならば、せめて記念グッズでも…」と思ったが、「記念グッズも、間もなく完売です。アチラの列をごらんいただければ…」と、またしても長〜い列…。それで、実家に電話して状況を伝えると、「だろうねぇ…。昨日から並んでいる人がいっぱいいたらしいからねぇ…」と言われた。ニュースが、そう伝えていたという。

とりあえず、せっかくの開業初日…。全線乗車を目標にして、和光市を目指した。何年かぶりに降り立つ和光市駅…。一旦改札を出て、昔の記憶を頼りに、駅前の立ち食いソバ屋に向かい、そこで遅い朝食をとる。そして、鉄チャンに紛れ込み(この時点で、私も相当のテツぶりを発揮していると思うが…)、写真を撮りまくる。数本の列車をやり過ごし、急行電車で渋谷に戻った。和光市から渋谷まで、私の乗った列車は30分で到着した。「こんな時代が来るとは…」と、同乗していた紳士がつぶやいていた。

渋谷駅の入口
渋谷駅の入口

渋谷から和光市や飯能方面へ!?
渋谷から和光市や
飯能方面へ…!?

副都心線10000系
副都心線10000系車両

副都心線7000系
副都心線7000系車両

西武線車両に「渋谷」行き表示が!?
西武線車両に「渋谷」行きの
表示…それも和光市駅で

湘南新宿ラインで横浜に戻り、買い物をして帰宅したのが12時半…。「同行者」はやっと体を起こせるような状態になっていたようである。一緒に昼食をとり、ちょっと支度をして、一緒に実家へ向かった。実家には、2月に結婚した弟夫婦も来ていた。明日の父の日を前に、お互いプレゼントを用意してきていたのだが、弟夫婦が日本酒「いづみ橋」で、私はしそ焼酎の鍛高譚! 「ちょうどね、焼酎の話をしていたら、これだ!」と弟…。考えていることが同じらしい。その後、両親、弟夫婦、そして我々の6名で夕飯…。ワイワイ楽しく食べていたところ、弟夫婦と我々が受け取るハズのものを実家に忘れていることに気付き、再び実家に戻り、お茶を飲みながら談笑。そして、19時過ぎにお開きとなった。

「同行者」は体調不良を押しての “参加” であったが、楽しんでくれた模様。ただし、帰りの電車で体調不良ぶりが復活して、ちょっと顔色が…。でも、無事に帰宅。その後、ちょっとずつ回復した模様。

それにしても、今朝発生した岩手・宮城内陸地震…。この国はどうなっているのだろう?


6月15日(日)

やはり、昨日の地震お影響は大きかった。昨日の夕刊、そして今日の朝刊他の社会記事を押しのけて地震の報道…。ニュースでも、震災後の最新情報が続く…。満を持して(?)開業した東京メトロ副都心線が、まるで “オマケ記事” のような扱われ方だった。天災や人命に関する報道が先行するのは当然のことであるが、何となく東京メトロが不憫に思えるのはなぜだろう?

秋葉原通り魔事件から1週間…。犯人は「殺害後のことは何も考えていなかった」と、計画性のなさを自白しているらしいが、自分の生活環境での不満に “縁もゆかりもない人たち” を巻き込むような輩が最近激増しているのが気になる。自分の問題を自分で消化できず、犯罪へベクトルを向ける、そんな消極的な自己表示をする心境が、私にはちょっと理解しかねる。

今日で、我が家の真ん前にある神社のお祭りが終わる。予想された最悪な事態はほぼ完全に回避され、夜通し大騒ぎするような輩もいなかったので良かったが、そういうそういう心配をしなくてはならない状況(情況)そのものが、この国の堕落ぶりを物語っているように思えた。

昼間、「同行者」が持ってきてくれた『インディ・ジョーンズ』のDVDを観ていたところ、「あっ、今夜はテレビで『インディ・ジョーンズ』が放送されるんだったっけ?!」ということに気づき、21時から一緒にテレビで再び『インディ・ジョーンズ』鑑賞…。だが、その途中で「同行者」を新横浜まで送って行かなくてはならない時間が迫る…。「DVDに録画しておけば?」と「同行者」が言う。「DVDは、裏番組の『ファン・ジニ』の録画中で…。VHSを探しているんだけれど、見つからなくて…」とアタフタする私…。すると、「じゃあ、静岡に帰るの、明日の早朝でいいや!」とあっさり言い放った「同行者」であった。

インディ・ジョーンズ「同行者」

とりあえず、明日は私も “かなり” 早めに三島入りして、配布用資料や講義の準備をしたいと思っていたので、すんなりと「ならば明朝、一緒に新幹線で…」という話がまとまっただけの話であるが…。


6月16日(月)

「目覚まし」をかけて昨夜就寝したハズなのだが、今朝それが作動した記憶がない。寝ぼけて、鳴った途端に止めてしまったのだろうか? とにかく、ハッキリ目覚めた時には予定起床時間を1時間も過ぎていた!! 急いで「同行者」を起こしたのだが、「これじゃ、今からいくら急いでも、9時に仕事に入るのは無理だね。だったら、半休を取るよ。9時前に会社に電話するから、それまで寝てようよ!」と、寝坊した(もしかすると「目覚まし」を止めてしまったかも知れない)私を責めることなく、「同行者」は再びゴロンと横になり、眠ってしまった。私も、もう少しだけ眠ることにしたが、どのように「同行者」は静岡に帰せばよいのか、ちょっとだけ鉄道ダイヤを確認してみた。

結局、いつも私が月曜日に乗っている特急踊り子号で一緒に三島へ行き、そこで私は下車し、「同行者」には新幹線に乗り換えてもらうルートを考えた。こうすると、新横浜から静岡までの新幹線特急料金2410円に比べ、横浜〜三島間の在来線特急と三島〜静岡間の新幹線を乗継割引で購入した方が1000円近く安くなるのである。そして、そのルートにしたがって我々は静岡県を目指した。

国際関係学部に到着した私は、すぐに講義用資料の印刷に取りかかった。だが、先週までに基本的なプリントは配布しているため、今日は講義の参考資料の作成のみ。毎年、この時期になると『クッキング・パパ』を使って講義の解説をすることになっているのだが、マンガは塗りつぶされた部分が多いため、印刷には一苦労…。コピー機を使えば楽なのだが、受講学生数を考えると、コピー機使用は非経済的である。

3時限目「社会学」は、今日から「ストレス」をもとに問題行動を考察することになる。今日は、まず「ストレス」の概説。定義や原因などを語ることにだけ90分を費やした。

4時限目「日本の社会」は、今日で「日本的経営」についての解説を終えることになっている。今日は官僚制の特徴を説明したが、きっかけとしてマックス・ヴェーバーによる支配3類型の説明から…。そして、官僚制のメカニズムと稟議と「大部屋執務」の実態を解説するために、『クッキング・パパ』が威力を発揮する。

講義後、水曜日に使用する資料を全て印刷してから帰途についた。帰宅してからやるべきことはほとんどないし、今日は暖かかったから…という理由で、帰りは三島から横浜まで在来線で戻ることにした。そして、すべて普通車両…。熱海〜横浜間では、ずっと意識不明状態だったのにもかかわらず、なぜか横浜手前で無事に目が覚める。

横浜到着後、文房具屋さんへ寄ってファイル類を購入し、「月曜日で、すでにお疲れモードか…」ということでシッカリと夕飯をとって帰宅した。そして、入浴したり選択肢をして、東京MXテレビで『ミラーマン』再放送の最終回を観た。SGM(ウルトラマンでいうところの科学特捜隊)やミラーマンの敵である地球外侵略者・インベーダーが全滅し、地球での任務を全て終えた鏡京太郎(ミラーマン)が故郷である二次元に戻って番組が終わるのだが、最後のナレーションで「さようなら、ミラーマン! また会う日まで…」と言っているのを聞いて、「おいおい、またインベーダーに攻められたいんかい?」とツッコミを入れる私であった。

来週から『帰ってきたウルトラマン』だと? うぁ〜、これは全話欠かさずに観なくては…。私が一番大好きなウルトラシリーズであり、一番想い出に残るシリーズである。あぁ、月曜日…。

明日は静岡英和学院大学での講義…。お疲れモードのクセに、なぜか無謀なことを考えた私…。


6月17日(火)

一度やってみたかったこと…、高速バスで静岡英和学院大学へ出講すること。これが、昨日考えた “無謀なこと” である。せっかく静岡までの乗車券を買っておきながら、寝る前に高速バスネットで東京駅八重洲口〜東名日本平の予約を入れておいた。そのため、いつもの火曜日より3時間以上も早く起きて出掛けることになった。いつもの月曜日夜と同じ時間に就寝したのに…である。

6時半過ぎに家を出て、東京駅から7時半発の東名ハイウェイバスに乗り、しばし睡眠の続き…。乗り慣れた高速バスではあるが、仕事で乗るのは初めてかも知れない。予定では10:18に東名日本平に着くことになっていたが、「そんな都合良く着くハズがない!」とタカをくくって早めのバスに乗り込んだが、東名高速では大した渋滞もなく、10:25分にはバスを降りていた…。

バス停から道路に下り、大学まで歩くワケであるが、どの道を通れば早いのか…と少々迷ってしまった。というのも、私が想定していたバス停の位置と実際のバス停は、数百メートルの誤差があり、日本平動物園の入口にかなり近い…。要するに、いつも乗る路線バスのルートに出たのである。「仕方ない…バス通りを歩くか…」とテクテク道を歩いていたところ、“あること” に気付いた。「動物園から先は、人間が歩いてはいけないんだったっけ!?」と…。だが、私の目の前を見たことのある学生が自転車でスゥ〜ッと通り過ぎていくのを見て、「あの学生について行けば大丈夫かな!」と後を追った。が、途中で見失う。すると、お寺の前に「静岡英和学院大学通学路」と書かれた看板があるのを発見! いつもバスで通っていたため、気が付かなかったのである。その看板の矢印に向かって歩くと、しばし山道…。途中に「学生用駐輪場」を見つけた。「このまま歩けば、大学に着くのかな?」と “ひたすら” 信じ続け、山道を歩く。すると、キリスト教系大学の周辺には不釣り合いな赤鳥居…。その横に「静岡英和学院大学正門」という看板を見つけた。

出勤簿に押印した時点で10:35…。講義の開始まで2時間15分もある。清水先生とお昼をご一緒するまでに1時間25分…。とりあえず、今日印刷するべき資料が何かを再度確認、何度も確認、念入りに確認し、とりあえずリソグラフの前に立つ。本来、今日は講義アンケート日なのだが、順延が決定したという。朝から俎上の鯉の心境だった私は、ヘナヘナ〜と気が抜けてしまった。

3時限目「国際関係論(国際政治学)」は、前回から引き続き「ナショナリズム」の解説。今日は特にeunomiadysnomiaと「民族性・歴史性・国民感情」の関連性を中心に展開する。あっと今の90分…。

4時限目の空き時間を使って、来週5時限目の「異文化コミュニケーション論」のプリントを作成する。そして、5時限目は今日から「コミュニケーション」部を開設開始! 今までの「異文化」部をさらに理解するため、関連性を中心に講義する。その最中、中国人留学生に私に関する “ある情報” を中国語で伝えた。すると、「え〜っ?」という声が上がり、「オメデトウゴザイマス」と言われる。その後、日本語でも事情を話す。

講義後、18時ちょうどのバスで静岡駅へ戻り、「同行者」の到着を待つ。そして、駅ビルで夕食をとり、新幹線で横浜へ…。

明日は私にとって重要な一日…。


6月18日(水)

ご報告


本日午前中、「同行者」と一緒に横浜市南区総合庁舎へ行き、婚姻届を提出した。届は無事に受理され、これで私は既婚者となり、「同行者」は私の「妻」となった。

なぜ今日を入籍日に選んだのか…というと、7年前の今日に話はさかのぼる。その日は、「同行者」と私がお付き合いをしようと決めた日である。お付き合い記念日を結婚記念日にするということを二人で話し合って決め、今日を迎えた。

ここまでの道のりは、過去の「ぼやき」を “そういう視点” で読み込めば、きっとご理解いただけるのではないかと…。

かつて「静岡の知人」と称されていた人物は、今日より「妻」と表記される。今までずっと「同行者」と表記していたので、急に「妻」(もちろん、これからはカギカッコをつける必要はなくなるが)と表記を替えるのも照れる。

だが、彼女が私の人生の「同行者」であり続けるという事実に変わるところはない。


私は現在、横浜市神奈川区在住だが、本籍地は横浜市南区にある…ということは数日前に述べた。結婚後も本籍地を動かさないでおくため(2月に結婚した弟も、同じ措置を取っている)、「でしたら、南区のほうへお越しいただいた方が、手続きが確実に行えます!」という説明を受けていたため、南区総合庁舎へ出向いた次第である。

ちなみに、互いの仕事の関係もあり、しばらくは別居婚で、式も半年くらい後でささやかに行う予定である。

さて、本日提出した婚姻届であるが、区役所が開庁してすぐに訪ねたこともあり、「あっ、番号札はいりませんよ! どうぞ、こちらにお座りください!」と、窓口にすんなり通された。そして、婚姻届1通と「同行者」(この時点では…)の戸籍謄本を提出すると、「書類はこれで確認できました。では、少々お待ちください」と言われ、一旦席を外した。10分と経たないうちに「こちらへ!」と再び窓口に呼ばれた。「書類は受理されました。奥様のご住所はどうされますか?」と聞かれたので、「まだしばらくはこのまま静岡市内ですので、改姓届を出そうかと…」と妻が言う。すると、「10日ぐらいで静岡のほうの役所に婚姻の事実が伝達されますので、そうすれば自動的に住民票などは全て改姓されます。お急ぎでしたら、婚姻届受理証明書を発行しますが…」と言われ、2通お願いすることにした。1通350円也! 書類の出来上がりを待っている最中、妻が「あのオジサン(窓口の係員)の手書きだったりして!? 修正液でアチコチ直されてたり、インクが手について流れてたり…」などと話していたら、本当に書類は手書きで作成されていた!!! さらに、書類の受け取り時、私は実家に電話していたために妻だけに窓口に戻ってもらったのだが、「本籍地の確認を!」ということで急いで電話を切り、私も窓口に戻った。

30分とかからず、全ての手続きが終了した。

一旦家に戻ろうと思ったが、「せっかく早く終わったのだから、早めに三島へ行こう!」ということになり、地下鉄で新横浜に向かった。時間的に余裕があったので、「キュービックプラザでも見て回ろう!」ということで、とりあえず1階と2階だけだがピカピカなフロアを歩いてみた。ホテルアソシアが同居しているだけに、タクシー乗り場も豪華! 「凄いなぁ…」とため息をつきつつ、とりあえずこだま号の時間までスターバックスでコーヒーを飲んで、これからのことを話し合う。

私は三島で新幹線を降り、妻は静岡に戻った。まだまだお互いの仕事の関係で同居は実現しないものの、気分的には大きな変化が起きている。

さて、国際関係学部に到着して時計を見ると、まだ12時前…。今日の講義用資料は月曜日に作成済みなので、とりあえず他の先生からのヘルプに応えることにした。昼休み、アチコチから「おめでとう!」と言われ、照れる。

3時限目「社会学」は、入籍後初の講義である。が、テーマは「ストレス」という妙な巡り合わせ…。教室でプリントを配っている最中、中国人留学生たちに「今天上午、我結婚了!」と伝えると、「エェ〜ッ? おめでとうございます!」と祝福してくれた。近くにいた韓国人留学生たちが「えっ、何ですか?」と聞いてきたので、韓国語で同じことを伝えると、「先生がですか?」「そう、僕が!」「おめでとうございます!」「ありがとう!」という会話になった。そして、日本語で…。教室から拍手がわき起こる。かなり恥ずかしいが、嬉しかった。だが、講義テーマは「ストレス」なのである。

4時限目「日本の社会」は、今日から日本的家族観がテーマ。今日はまず「家制度」「家父長制」などについて解説し、あわせて世帯と家族の違いを説明して90分…。結婚後ということもあってか、この手のテーマが身に染みる…。

ちなみに、昨日の静岡英和学院大学での講義中、中国人留学生に言ったのは「明天、我結婚!」だった。

5時限目「日本社会(留学生用)」は、日本人の心に響くラヴソングから日本人のマインドを読み解く “スペシャルバージョン” での講義。留学生たちが日本の音楽に詳しいことに驚いたが、理解度の高さにも驚かされた。私自身も楽しく過ごせた講義だった。

全ての講義を終え、どうやって帰宅するかを考えながら三島駅に歩く…。「こういう日は、確実に帰宅したほうが…」と思い、新幹線で帰途についた。

そういえば、妻が「知人から『同行者』、そして妻…、出世魚みたいだねぇ…」と、しみじみつぶやいていたっけ…。

まだ水曜日…。明日から首都圏出講だが、鉄道の運行状況が不安定なのが気にかかる。


6月19日(木)

朝、目覚めるとひとり…。そう、B級ドラマのように「朝起きると、コーヒーの香りが部屋に漂い、『おはよう! 起きた?』と妻が声をかけてきて…」という生活には入っていないのである。まだまだ、独身生活の延長線のような状態が続く…。

左手の薬指に指輪をして、家を出た。雨が降りそうで降らなさそうで…という中途半端な天気ながら、心は晴れ晴れ。予定していた電車に乗り遅れたため、松戸到着が若干遅くなったが、それでも講義までにかなりの余裕を持って松戸歯学部入りした。講師室で、いつも講義前に親しくお話をさせていただいている法学担当の弁護士先生から「先生、絶対に離婚しない秘訣をお教えします。それは…結婚しないことです!」と声高らかに教えられたが、「あの…、昨日の午前中、婚姻届を出しまして…」と予想外の答えが私から返ってきたために、「えっ? あっ…、それは失礼しました。おめでとうございます!」というチグハグな状態に…。しかし、何というタイミング!? その勢いのまま(?)、1時限目「社会学」に突入する。今日と明日は、「教室では敢えて自分が既婚者になったことは言わないでおこう。ただし、左手の指輪は外さないでおこう。『BOYAKI』を読んで気が付いている学生がどのくらいいるか、試してみよう」という “実験” に出た。ちなみに、松戸での講義内容は「問題行動の根源」最終回で、テーマはストレス…。昨日と同様、なぜかこのテーマがたたみかけてくる…。

天気が気になりながらも、雨に降られずに松戸駅に戻り、常磐線と高崎線を乗り継いで、いつものように大宮へ。その時は、太陽が顔をのぞかせて、「これが梅雨の天気かね?」と思えるほどだった。

バスは順調に運行されていて、法学部大宮キャンパスへも予定よりも早く到着した。教員室に入ると、数名の教員から「おめでとうございます!」と声をかけられ、昨日のことについて話をした。そして、3〜4時限目「社会学」でも、松戸歯学部と同様に結婚について何も語らず。指輪も外さず…。そして、解説テーマは「アイドル工学」という、何とも妙な組み合わせ!

ただ、3時限目と4時限目の間の休み時間に、1人の学生が「先生、結婚おめでとうございます!」と声をかけてきた。情報源を尋ねたところ、「BOYAKI」だった…。

帰り、小雨が降っていた。やはり、木曜日は雨が降りやすいらしい。帰途、今井医院で診察を受け、結婚の報告をした。

そして、帰宅してひとり…。まだまだ甘い生活に入れないなぁ…。


6月20日(金)

ここ数年、「応用の利かない学生」が増えているような気がしてならない。たとえば、私が講義資料の忘れ物を取りに行くため教室を離れるとする。その際、ある学生に「プリントの残部を持ってきた学生がいたら、このシートを渡しておくように!」とマイク越しに依頼したとする。だが、プリントの残部を教卓まで持ってきた学生が、件の学生とは別の列にいたとする。そうすると、件の学生はシートを渡しに行こうともせず、残部を持ってきた学生もシートを受け取りに行こうともせず、結果的に私が教室に戻った時には件の学生の手にシートが…という状態。それで、「プリントの余りを持ってきた学生はいなかったの?」と件の学生に聞くと、「いませんでした!」と答える。教卓には、明らかに誰かが残部を返してきた形跡が…。それで、再び「プリントの余りを持ってきた学生はいなかったの?」と件の学生に聞き返すと、「(自分の列には)いませんでした!」という趣旨の返事であったことを告白し始める。そして、「あの…、私が余ったプリントを教卓に置きました」と別の列の学生が助け船を出すのだが、「だったら、何であの学生からシートを受け取らなかったの?」と、要するに「言われていない(指示されていない)ことは出来ません!」「(何を応用すればいいのかなんて)わかりません!」とハッキリ答えてくるのである。

「○○の時はこうして、××の時はああして…と、手取り足取り教えるのは、小学生の段階で終わりですよ! あなたたちは大学生なのだから、ある程度の判断のもとに行動できることを信じて、あえて最小限の指示を与えているんです!」と彼らの能力の高さを評価しても、「わかるような説明をしなかった教師が悪い!」ということになるのだろう。

気圧のせいか、今朝は激しい頭痛で目が覚めた。講義に穴を開けたくないという思いが強く(基本的に、仕事は休みたくない性分なので)、今回は何の迷いもなく鎮痛剤に手を出した。さて、すぐに効くか、時間がかかるか…という “賭け” が始まったが、今朝は30分ほどで鎮痛状態…。

ベッドから跳び起きた後、わずか10分でヒゲ剃りと着替えを済ませ、近所のコンビニにあるATMでお金をおろし、神奈川駅へ急ぐ。いつもの金曜日と同じ電車に乗ったあたりで、すでに残存体力の半分近くを消耗したような感じになってしまった。

体力(ライフゲージ)回復のため、今朝も湘南新宿ラインはグリーン車を利用する。そして、車内でナチュラルウォーターと缶コーヒーを購入する。水は酸素の取り入れのため、コーヒーは頭痛緩和のためである(頭痛緩和に、コーヒーのカフェインが効く…とのこと)。先日、静岡英和学院大学のキャンパス内にある自販機で缶コーヒーを購入した時、缶のデザインに惑わされたのか、メチャクチャ甘ったるいものを選んでしまった。いかにも大人の男…というデザインに思えたのだが、中身はお子様ふうだった。それで今朝は、BLACK BOSSを購入した。缶に「深煎り・荒挽き・雑味なし」書かれているように、スッキリとした飲み心地で、なかなかいける。「なるほど、こういうものを買えば良かったのか…」と、智恵(?)をつけたような気がした。何しろ、私は缶コーヒーをほとんど買わないので、CMの印象や缶のデザインに頼るしかないのである。

ちなみに、特急踊り子号車内ではSuicaで買い物が出来たので「湘南新宿ラインのグリーン車内でもOKかも!?」などと思っていたのだが、まだまだ普通列車にはシステムが導入されていないようで、「現金のみになります」とのことだった。だが、そのうち利用可能になるような気がする…。根拠は、この勢いにある。

コーヒーパワーが効いたのか、横浜から大宮までの1時間、疲れを忘れてリラックス! 今日の講義もバッチリ出来そうな気持ちになったところで、大宮に到着した。

法学部大宮キャンパスで、20年近くお世話になっている教員に入籍のことを告げた。そして、おもしろおかしく(?)教員室中に私の入籍を紹介された。かなり恥ずかしかった。逃げるように(?)2時限目「社会学」の教室へ行き、平静を装いつつも変な汗が流れていることを感じつつ、昨日と同様に「アイドル工学」について解説する。

いつものように、急いで大宮駅へ戻り、宇都宮線で上野に出て、水道橋を目指す。先週のうちに通信教育部で印刷しておくべきだった資料があったので、いつもより気持ちの急く移動だった。だが、電車が止まることもなく、ダイヤが乱れることもなく、無事に通信教育部に到着し、印刷機も快調に作業してくれたため、何の問題もなく4時限目「社会学」に突入した。

この講義では、先週タイムオーバーで紹介することが出来なかった『あの素晴しい愛をもう一度』を講義冒頭で聴くことになっていたのだが、手元にCDがなく(要するに、講師室に置き忘れてきたのである!)、急いで取りに戻ったのだが、5階から1階まで急降下し、再び5階まで2段飛ばしくらいの勢いで昇り続けたため、教室に戻った時は息が切れてしまい、ゼーゼーハーハー状態であった。呼吸が整ってから「曲を今から聴くと中途半端になるので、CDは講義の最後に再生しましょう!」と企画変更を告げ、とりあえず「日本(人)的 “愛”」の解説を始める。今回のキーワードは「慈悲」「甘え」といったところ。具体例を出来るだけたくさん挙げつつ、失われつつある日本の愛を語った。

通信教育部では、私の左指の指輪に気付いた学生が数名存在した(事前に「BOYAKI」で知っていた学生もあり!)。「おめでとうございます!」と言われると、妙に恥ずかしくなるのはなぜだろう?


6月21日(土)

昨夜、妻から電話で「静岡は雷がゴロゴロ鳴ってる」と教えられた。「じゃあ、横浜もそのうちかなぁ…」などと話していたら、本当に雨が降り始めた。今朝、雨はとりあえず上がったが、傘なしで出掛けられるような雰囲気でもない…。洗顔にヒゲ剃り、急いでの朝食…と、週末とは思えないほど慌ただしく動いた後(軽く寝坊したのである)、礼服に身を包んで家を出た。

今日は母方の伯父の三回忌および納骨のため、春日部に行ってきた。大宮までは定期券があるので、横浜から湘南新宿ラインに乗り、大宮からは東武野田線に乗り換え。法事は11時からであったが、大宮駅に着いたのは9時半すぎ…。このままだと10時すぎには春日部駅に着いてしまうため、野田線を1本遅らせることにして、ゆっくりJR大宮駅改札を出た。が、次の瞬間、左手甲に激痛が!? ヘッドホンをしたままよそ見をし、ギターを肩にかけて歩いていた男が目の前に…。そいつの持っているエフェクターケースが、私の甲をしたたか打ちつけたのである。「ギタリストが、ギターの次に大事なエフェクター類でよそ様に危害を加えるとは何事だ?!」という苛立ちが込み上げ、そいつを思い切り睨みつけた。が、そいつからは謝罪の意識が全く感じられなかった。伯父の法事前だから睨むだけで済ませた(?)が、エフェクター類を大事にしないクセにバンドマン気取りしているヤツと遭遇したことがどれだけ不幸なことなのか、共感出来る方も少なくないハズ。

話は大宮へ到着するまでの車内の話に戻る…。湘南新宿ラインのグリーン車の車内販売でナチュラルウォーターを購入した際、グリーンアテンダントから「いつもありがとうございます」と言われた。その顔をよく見たら、昨日私に「現金のみになります」と告げた人だった…。こういう経験、私には “かなり” ある。以前、ヴァージンアトランティック航空でロンドンに行った時、機内で免税手続きを手伝ってくれた免税アテンダントさんが、私の帰国便にも免税アテンダントとして乗務していて、「あらっ、ご帰国ですね!」と声をかけられたことがある。また、松戸歯学部出講時に、往きと帰りに乗った京成バスの運転手さんが同じだったり、大学までタクシーに乗ったら先週と同じ運転手さんだった…なんてことも。それだけなら「よくある話」で済まされるが、たいていは「お客さん、またお会いしましたね」などと話し掛けられるのである。客は私以外にもいっぱいいるだろうに、なぜか私は顔を覚えられやすいらしい。良いことなのか、悪いことなのか…? 飲食店などでも同様の傾向があるらしいことを、妻が言っていた。

話は再び法事に…。春日部駅で家族と合流し、弟の運転する車に乗り込んでお寺さんへ。ここでの法要後、伯父の墓へ移動して納骨。今日の天気予報は「昼から大雨」だったが、どうしたことか伊豆あたりで雨が遮られて、法要中も納骨中も、まるで魔法がかかったかのような晴天となっていた。その後の会食時も、伯母の家にお呼ばれしている間も、ずっと晴れていた…。

両親は一足先に帰途についたため、私は弟の運転する車で家まで送ってもらった。久々に二人っきり…なのに、勧められるがままに飲んだビールが帰途で程よく全身に回ってしまい、何度も意識を失う。情けない…。途中で雨がフロントガラスを打ち付けてきた…。やはり、誰かが雨を止めておいてくれたのだろう。


6月22日(日)

この季節は、気圧の変化が激しくてツライ…。昨夜、帰宅して少しくつろいでいたら、雨の勢いが増してきて、頭を締め付けられるような激痛が襲ってきた。妻に色々な話をしたかったのだが、メールを送るだけで就寝した。

早朝、父から電話があり、「自分も親族にお前(=私)結婚のことを連絡するが、お前も結婚挨拶状を送りなさい」ということだった。挨拶状は既に印刷済みで、あとは宛名などを書いて切手を貼れば良いという状態になっている。それで、「準備は済んでいるから大丈夫!」と伝えておいた。が、その後、再び昨夜と同様の激痛が頭を覆い尽くしてきた。窓の外は激しい雨が降っていたので、原因はおそらく天候だと思われる。それで、昼過ぎまで寝ていることにしたのだが、今度は “寝過ぎ” のために腰が痛くなり…。

起きて、今度は私から実家に連絡をする。そして、雨がもっとひどくなるらしいため、外出可能な雨量のうちに近所のコンビニへ出掛け、昼と夜の食事を買っておくことにした。ついでに、切手を20枚ほど買い、家に帰った。

昼食をとり、宛名書きをして、ハガキに切手を貼った。が、「ハガキは50円じゃないかぁぁぁぁ〜っ!!」と大声で叫んでしまった。さっきコンビニで買った切手、どうしたことか(頭痛の鎮まった後だったため、正常な判断が困難だったと思われる)、80円切手を買ってしまったのである。それで、ハガキを持って急いでコンビニに向かい、改めて50円切手を20枚購入した。そして、すぐ横の郵便局のポスト前で切手を貼り、ポストに投函して帰宅した。

このところ、結婚報告やら体調との闘いやらで、メールをちゃんとチェック出来ずにいた。今日の午後、落ち着いてメールを読み、再び祝賀ムードに包まれた心地を覚え、ドーパミンやらセロトニンやらが脳内で大発生…か!?

今日、東急目黒線が日吉まで伸延埼玉高速鉄道から東京メトロ南北線を経由して、東急目黒線に東横線で横浜市内まで乗り換え無しとなる。副都心線よりも先に埼玉と横浜を結んだことになる。JRは京浜東北線や湘南新宿ラインでとっくの昔に実現させているが、私鉄が相互乗り入れで実現させたとなると、これは素晴らしいことである。昨日、イトコが「そのうち、全て乗り換え無しで目的地に行けるようになったりして!?」などと話していたが、本当にそうなる日が来るのかも…。


6月23日(月)

最近、毎年担当している科目の準備に “かなり” 時間がかかる。昨夜も、配布用資料の再編集(枚数を如何に減らすか…といった配慮)に手間取り、明け方の4時まで作業が終わらなかった。妻が寝る前に電話をくれたのだが(あくまでも、就寝するのは妻のほう)、私は気の利いた言葉もかけられず、パソコンと格闘!? 新婚の甘い雰囲気から掛け離れた生活をしている自分が、何だか切なく思えてきた。

その上、いざベッドに潜り込むと、昨日の寝過ぎによる腰痛が安眠を妨害する有様…。おまけに、胃痛まで…?!

これから7〜8月にかけて、講義は大団円へ向けてファイナルアタック(素直に表現すれば、ラストスパートか…)目前の時期であり、講義の達成度の明暗を分ける最終チェックポイントなのである。そして、今を如何に踏ん張るかが腕の見せ所(?)となるため、かなり緊張する日々を過ごすことになるのである。私の場合は…。

睡眠状態に入って3時間後、携帯電話がメールを受信して目が覚めた。まだ寝ていても構わない時間だったが、この後キチンと起きられるかどうかわからなかったので、もう起きてしまうことにした。

雨は上がっていたが、何を着て出掛ければ良いか判断に迷うような気候…。とりあえず、上着を羽織って家を出た。

いつもより20分ほど早く横浜駅に着いたので、銀行のATMでお金を下ろし、それから乗車券と特急券を購入した。今朝も、特急踊り子号で三島入り…である。ところが、踊り子号が横浜を出発した途端に雨が降り始め、車窓から見える人たちはみな傘をさして歩いていた。どの車もワイパー使用…。空は暗くなり…という状態が続いた。

特急の車内販売ではSuicaが利用可能なので、今日の会計はピッ!…だけで済むハズだった。しかし…、修善寺編成の車内販売員が横浜でカートごと降りてしまったのである!! 下田編成の車両に移動したのか、それとも本当に横浜までで乗務を終えてしまったのか(おそらく前者であろう)、待てど暮らせど姿は見えず…。ちょっと拍子抜け。

雨降る三島駅に降り立ち、バッグから折りたたみ傘をさして国際関係学部へ。途中、ハローワークに駐車中の車を見て、「こんな高級車に乗っている人が職探しで、免許はあるけど車のない私がこれから仕事…。世の中、ねじれ現状を起こしているなぁ…」という思いが強まった。そういう車でハローワークに来る人が、本当は違うのだろうけれど “ひやかし” のように見えてしまう。不思議なものである。

午前中、ある先生からヘルプが出て、パソコンと周辺機器の構造と機能について解説をする。が、大学に置いてある周辺機器とそのアプリケーションソフトの機能に限界があったため、「では、これは家に持ち帰って、水曜日までに作成しておきましょう!」などと安請け合いをしてしまった私…。その代わり…ではないのだが、お昼をご馳走になる。

雨がやむ気配もなく、勢いは増すばかり…。妻からメールがあり、「静岡市は大雨洪水警報が解除されない」という情報を得た。すぐ私も携帯電話で国際関係学部のピンポイント予報を調べてみたところ、何と三島市は大雨洪水雷波浪注意報が出されていた!

3時限目「社会学」は、今日もストレスがテーマ。特に「人生縮小化」を中心に、私自身の想い出や “実際に相談を受けた例” などをふまえて解説を進める。そして、人生縮小化現象が如何に現代社会への問題を投げかけているのか…という “まとめ” をして、90分経過。

4時限目「日本の社会」は、前回に引き続き日本的家族観がテーマ。今日は「制度家族から友愛家族へ」を中心に、現代的問題点を家族機能の低下という側面からアプローチする。家族社会学は私の専門ではないが(ついでに言えば、先週の日本的経営に関しても専門ではないが)、日本社会の歴史と現実を知るためには避けて通れないテーマであることに違いはない。そのため、自ずと力が入る。気が付けば、講義終了時間…。

講師室で荷物の整理をして、水曜日の配布用資料を作成し、「天気が気になるなぁ…」と思ったので新幹線利用で帰途につくことにした。今は閑散期のため、指定席料金が310円ということもあり、ちょっと贅沢に指定席で新横浜まで戻った。そして、横浜に出て、行政サービスセンターで戸籍謄本2通を申請した。が、指定時間外となっていたため、明日の11時以降での受け取りとのこと。急ぎではないので、印紙を900円分提出して、引換証を発行してもらう。そして、書店で雑誌やマンガを購入し、雨がひどくならないうちに京浜急行に乗り込んだ。

今日から、毎週月曜日23時からは『帰ってきたウルトラマン』である! 主題歌を聴いて、少年時代を思い出してジ〜ンとする。思わず、テレビに合わせて歌ってしまう。そういえば、MATのかぶっているヘルメット、買ってもらったっけなぁ…。


6月24日(火)

今日は、先週のようにムリをせずに新幹線(ひかり号)で静岡入りすることにした。そのため、ものすごく遅くまで寝ていられたので、往きはものすごく元気元気状態であった。それで、本当なら静岡駅前から静岡英和学院大学行きのバスに乗るところ、1つ手前(始発)の新静岡まで行ってバスに乗る余裕も。

だが、その元気を削ぐような出来事もあった。新横浜から新幹線に乗り込むと、私が310円払ってゲットした席に堂々と見知らぬオッサンが座っていたのである。いつもなら当たり障りのないような声で「すみません、そこ…」と言うのだが、今日はその態度に腹が立ったので、声のトーンを目一杯低くして「すいません!」とだけ言い放った。すると、「あ、あぁ…」と良いながらオッサンは別の席へ移動。この行為から、指定席車両に自由席特急券で乗り込んでいたことがわかる。すかさず車内アナウンスが入る。「本日は、指定席は全て完売、自由席も満席で、大変ご迷惑をおかけしております」ということだった。それで、オッサンは「本来の “権利者” が来るまでなら座っていても構わないだろう」という魂胆で私の席に座っていたに相違ない。が、オッサンがどいた席は、妙にジトジトしていて、不快であることこの上なし!!!

大学に到着して、急いで資料作成。今日の3時限目「国際関係論(国際政治学)」ではアニメーションやアニメソングの日韓比較をすることになっていたのだが、この手の講義をする時は両面刷りのプリントを4枚作成していた。だが、資源節約を考え、それを半分の量にする努力をした。原稿の大きさを半分にしたのである。文字は小さくなってしまったが、情報は100%そのまま! 自己満足ではあるが、納得の逸品! そのプリントを持って教室に入り、DVDとCDのセッティングを済ませると、3時限目は90分まるまるアニメ比較…。まず、『とっとこハム太郎』をのオープニングと本編数分を日韓比較。そして、『クレヨンしんちゃん』の比較…。さらに、『科学忍者隊ガッチャマン』のオープニング曲とエンディング曲の日韓比較を行い、時間の許す限り様々な曲をかけ続け、それぞれに解説を加える。

4時限目は “恒例の” 空き時間なので、5時限目「異文化コミュニケーション論」の資料作成。先週のうちに “かなりの” 資料を作成済みなのだが、プリントをよく見たら位置情報が欠落していたため、慌てて講義ノートの一部をコピーして、それを適当な大きさに切り、先週のうちに刷り上げておいたプリントにオーバープリントした。そのプリントを持って教室に入り、さぁ講義…といきたいところだったが、今日は授業アンケート実施日。学生2名に協力してもらってアンケート用紙を配布してもらい、記入してもらっている間に私はDVDのセッティング。15分ほどアンケート用紙と格闘してもらった後、再び学生に回収作業をお願いする。ちゃんと用紙を見たワケではないが、何となく学生たちの誠意が感じ取れた。それなのに、そんな気持ちを押し隠し、少々の “イヤミ” を述べ、それからコミュニケーションに関する解説を始める。今日は「記号 signe」がテーマ。ソシュール理論を借りつつ、シニフィエとシニフィアンについて学術用語をほとんど使わずに説明した。そのためエラく時間がかかったが、何を意図して講義したのかは学生たちに伝わったと思う。

話は飛んで、帰りのひかり号でのこと。今は閑散期なので、310円払って指定席を取った。20:36静岡発のひかり号に乗り込んですぐ、心地良い眠気が襲ってきた。そのまま眠りに就いてしまうと、車内検札で起こされてしまう…と思った私は、乗車券と指定席特急券を目立つ場所においたまま仮眠を取る。次に目が覚めた時、それらには検札印がキチンと押されていた。治安が(比較的)良い日本ならではの智恵である。

まだまだ、今週は仕事開始から2日が経過しただけ。ここで「疲れた!」なんて言ってはいられない。

明日は、入籍から1週間である。入籍後、妻の姿を見ていない…と言っても、別に逃げられてしまったワケではない。念のため。


6月25日(水)

月曜日に申請した戸籍謄本を受け取るため、早めに家を出た。JR横浜駅改札口前にある行政サービスセンターに行くと、人はまばら…。形式的に番号札を引いてみたが、10秒としないうちに「どうぞ!」と窓口に呼ばれた。引換証を提示し、ベンチに座って再び呼ばれるのを待っていたが、2分程度で戸籍謄本を持った職員が窓口に現れ、全ての用件が終了した。

この時点で、8:50を回ったところ。私が乗る特急踊り子号の出発時間は9:24…。30分以上も、どうすればよいのか…!? 悩んだ結果、プラットフォームのベンチに座り、軽く朝食をとりながら踊り子号の到着を待つことにした。

その最中、私の目の前を小学生の大集団が通って行った。「もしかして、全校児童?」といった感じである。彼らを見ていて、その “発育” のよさに驚いた。怪しい意味で言っているのではない。別の表現をすれば「メタボが多い」ということに驚いたのである! 月曜日の国際関係学部「社会学」で人生縮小化について語ったが、メタボ小学生の中にもこの人生縮小化が一因だと思われる者がいて、少々恐ろしく思えたのである。栄養バランスを考えず(あるいは考えていても、優先順位が違っていて)、親が子供の望むものを何でも与えているのだろうか、発言にも “わがまま” な要素が多分に盛り込まれている。私が小学生の頃だったら、まず間違いなく「いじめ」の対象である。物が豊かな(あふれている)時代というのは、人間のホメオスタシスを脅かす時代でもあるらしい。

新幹線や踊り子号でよく、「動かした座席を元に戻さず降車する大人」を見かける。座席のリクライニングを倒したままであったり、クロスシート状態にしたままであったり…と、とにかく “後片付け” をせずに平然と降りてしまう…。自分では片付けをしないのに、子供たちには「ちゃんと片付けなさい!」などと注意しても、示しがつかない。子供たちが大人を尊敬できない理由の1つは、こういった部分にもあるという。模範を示すべき大人がこれでは…。

今日も、三島に到着するまでの間に、何組ものマナー違反を見た。何とも嘆かわしい…。

国際関係学部に到着後、早めの昼食に誘われ、その後でパソコン関連のアシストを頼まれた。私の知識が役立つのであれば望ましいことであるが、実際にお役に立てたのかどうかは定かではない。しかし、何にせよ頼まれるということは良いことであろう。

3時限目「社会学」で今日、パワーポイントで作成した資料(5年前、某学会のシンポジウム用に作成したもの)を使用た。情報教育センターでノートパソコンを借り、教室に入ったところ、コンセントのある場所を勘違いしていることに気付き、「講義の前ですが、誰か13号館2階の講師室に延長コードを取りに行ってくれませんか?」と、マイクを使ってお願いした。が、誰も名乗りを上げない…。「誰か…お願いできませんか?」と再度のお願い…。しかし、無反応…。「講義やらないで帰ろうかなぁ…」と思い始めたところ、一人の男子学生が手を挙げてくれた。だが、「人の頼みを聞く耳を持たない学生たち」に対して、苛立ちと恐怖感を覚えた私であった。なのに、今日のテーマは「ペットと癒し」であった。

4時限目「日本の社会」は、今回だけ特別テーマとして「日本社会のエスノセントリズム」。日本における欧米指向や異人(まれびと)信仰について語り、日本の “ヒーローもの” の法則をもとにそれらを実証した。当初、ヒーローものの説明は30分間を予定していたのだが、講義開始時にレギュラーメンバーの何人もの学生の姿が見えず、ここ数週間の講義内容の “おさらい” などをしながら彼らの入室を待った。結果、ヒーローの説明は5分程度でまとめることにした。

5時限目「日本社会(留学生用)」は、このところなぜか教室が寂しい…。本科生の出席率は悪くないのだが、聴講生のほうが…。いきなり大勢来たり、2〜3人しかいなかったり…という具合。中には、1回来ただけで、あとは全く顔を見せない者も…。もうすでに、顔も思い出せない…。そんな状況の中で、今日から夏休み前まで「日本(人)的発想」をテーマに解説が続く…。まず、今週と来週は「日本的宗教観」。今日は日本の宗教関連イベントをもとに、「はしご信仰」について語りながら「日本人の飲み会に行く時は、二次会、三次会あたりまで覚悟したほうが良いかも知れない」というアドバイスをして、ちょっと早めに講義を終えた。

帰りは新幹線…。そして、しばしの仮眠…。新横浜に到着した頃にはスッカリ疲労が抜けたような感じがした。その勢い(?)のまま、東神奈川で買い物をし、両手に大荷物を抱える余裕ぶり!?


6月26日(木)

夜中からの雨で、大気がスッカリ冷やされてしまったらしい。昨日よりも10度ほど気温が低い…。体も冷えてしまったらしく、どうも寝起きがスッキリしなかった。しかし、気持ちは仕事へ…。

雨が降っていたのにもかかわらず、私が利用する線は全てダイヤ通りの運行で(考えてみれば、それが当たり前のことなのだが…)、思ったよりも早く松戸まで着いていた。おかげで、バスを1本見送って次の空いたバスに乗れる余裕…。

松戸歯学部での「社会学」も、カウントダウンに近づいてきた。夏休み前まで今日を入れて3回、夏休み明けに1回、計4回の講義を残すのみである。にもかかわらず、今日からテーマが変わる…。私の専門であるPersona論なのだが、他学部で5回近く話す内容を3回でまとめなくてはならないため、時間との闘いとなることは必至。9時ちょうどに教室に入ることにした。にもかかわらず、なぜかじっくりと語り始めてしまった私…。時計を見ずに話していたら、あっと言う間に70分経過!? 残り20分程度で今日の核心を語ったが、まとまりに欠けるような気がして、「こんな内容で、学生たちが興味を持ってくれるかなぁ…」と不安になる。にもかかわらず、講義後に質問が出る。

このところ、松戸歯学部での講義を終えると、10:37大学発のバスで松戸駅へ戻るのが常だったのだが、今日はじっくり語ったのと質問に答えたのとで、最初からその次のバスに乗ることに決めていた。ところが、天気の悪さが影響しているのか、道路がメチャクチャ混み始め、松戸駅への到着がかなり遅くなってしまった。改札を走り抜け、常磐線に駆け乗って上野に戻り、よせばよいものを昼食をとり始めた私…。おかげで、幾多の(?)高崎線と宇都宮線に乗り遅れ、大宮到着もいつもより30分以上遅くなった。

それでも、講義開始までに余裕ある時間に法学部大宮キャンパスに到着したのだから、問題はないと言って構わないのでは…と自己満足。その気持ちのまま3〜4時限目「社会学」を担当。こちらも、今日からテーマが変わる…。夏休み前最後のテーマは「らしさ」であるが、今まで解説していた「人間関係の諸相と構造」の応用編という位置づけでもある。今日はまず、cultureの概説。これも私の専門分野であるがゆえ、解説に時間がかかる、かかる…。だが、この解説は明日の2時限目もあるので、モチベーションをずっとキープしておかなくてはならないのである。ちょっとでも気を抜くと、スゥ〜ッと力も抜けてしまい、同じ講義内容なのにレディネスを整えるのに苦労するのである。

このモチベーションが維持できた時、1週間最後の講義である通信教育部への出講がとても楽になるのだが…。


6月27日(金)

最近、路線バスの新人運転手研修が盛んのようである。緊張気味に、慎重に安全運転してくれるのは良いが、ベテランと違って要領を得ない部分が多く(特に交差点走行時にもたつく)、かなりダイヤが乱れがちになる。

今日などは、法学部大宮キャンパスでの2時限目「社会学」の講義後に走ってバス停へ向かい、いつもより1本早いバスに乗るつもりでいたのだが…。バス会社のサイトで運行状況を携帯電話で確認すると、最初は「3分遅れです」と表示されていたのが「5分遅れです」に変わり、最終的には「8分遅れです」となっていた。2つ前のバス停が始発なので通常なら “ほぼ定刻通り” にバスがやって来るのだが、8分も遅れて来た日にゃ、次のバス(いつものバス)に乗ったのとほとんど同じではないか!?

だが、誰だって新人時代がある。最初から要領を得て仕事できる者など、ほんの一握り…。教師だって、教育実習で現場の教員や生徒に迷惑をかけながら、そうやって育てられてゆく。だから、初心を忘れず、いつまでも安全運転を心がけてくれる運転手さんであって欲しい…と、バスに乗りながら、時間と闘いながら、そんなことを思った私であった。

通信教育部に到着すると、すぐに講義用資料の印刷に取りかかる。そして、講義前に学生から依頼された作業に入る。昨日、メールで「知り合いに『ストレス・スパイラル』をあげたいので、サインをして欲しい」という依頼を受けたのである。こういう依頼はとても嬉しいが、その反面でとても照れるもの。しかし、どちらのほうが…といえば、嬉しいほうが比率的に大きいのは言うまでもない。

4時限目「社会学」の前に、Aleciaさんが訪ねてきてくれた。そのままAleciaさんは私の講義を聴講…。今週と来週は「日本(人)的 “和合”」について講義することになっているのだが、特に今日は基礎的な部分をシッカリ理解してもらいたかったため、例によって(?)『とっとこハム太郎』頼りである。目で見て日本における「和」の神髄を理解してもらえたら、それで良いのだが…。

講義後、通信教育部講義棟のホールでキングジョー07さんと合流する約束になっていた…とはいえ、約束をしたのは私が大宮から移動中のこと。キングジョー07さんから携帯電話にメールが入ったのである。そこへAleciaさんが加わり、3人で神保町のさぼうるへ。この珍しい組み合わせで1時間半ほど話がノンストップ!

そもそも、今日は講義後にさぼうるへ行くつもりであった。そのことを知っていた(察知していた)キングジョー07さんが、私をさぼうるに誘ってくれる形にしてくれたのである。

夜、静岡から妻がやって来た…いや、「帰って来た」のほうがいいのか? 入籍後、久々に見た姿であった。妙なものである。


6月28日(土)

1週間の疲れを取り除くため、今日は昼過ぎまで寝ていることにした…と書くと「お仕事、ご苦労様です」という声が聞こえてきそうだが、実際のところは夜更けまでテレビやDVDを見ていたのが “寝坊” の根源である。

そのため、半日遅れで一日を始めることになったのだが、これといって大した用事がない…。とりあえず昼食を…と思ったが、「何だか買い物に出るのも中途半端な気がするし…」ということで、CoCo壱番屋の宅配を利用することにした。思ったより腹一杯になってしまった妻と私…。こうして我々は、尻から根が生えたような状態で夕方を迎えてしまった。

とりあえず、買い物をしなくてはならないこともあり、出掛けることにした。当初の予定では、今夜はステーキでも焼こうか…ということになっていたのだが、それ以外の買い物をしているうちに時間だけがイタズラに過ぎて行き、さらに冷凍食品などを買ってしまったため、ステーキ肉をじっくり吟味するような余裕もなくなってしまった。それで、一旦帰宅してから出直すことにしたのだが…。

結局、「今夜は、二人で結婚を祝うディナーでも食べようか?」という案が出て、以前からよく利用しているイタリアンレストランへ。そこでピザとパスタのコース料理をオーダーし、満腹満足な状態で家に戻った。

ダラダラとした土曜日になってしまった感じもするが、こんな週末があっても良いのだろう。


6月29日(日)

昨日、TSUBAKIのシャンプー&コンディショナーセットを買った。売り場のポップに「ミニSP+CDプレゼント」と書かれていたので、てっきりCMソング入りのCDがもらえるものだと思っていたのだが、どう考えても「それは有り得ないだろ!?」という結論にしか到達しなかった。というのも、セットのパッケージの中にCDらしきものはなく、「レジで会計する時にもらえるんじゃない?」という妻の考えも最初はもっともだと思えたのだが、レジにそのようなものが置いてある様子もなく…。それで、「じゃあ、SPって何?」という疑問がわいてきたのだが、数分後、SPは「シャンプー」の略であることがわかった。「ということは、CDはコンディショナー?」ということも自ずとわかってくる…。要するに、セットのパッケージに小さなボトルのシャンプーとコンディショナーが附属していたので、それが「ミニSP+CD」だったワケである。バス用品マニアであれば、SPはシャンプーでCDがコンディショナーであることくらい常識なのかも知れない。が、一般人にSPだのCDだのと言って通じると思っているスーパーの感覚が、私にはちょっと理解できなかった。

売り場に貼られているポップには、スペースの限界がある。言葉を出来るだけ少なくする必要もある。だからといってSPとかCDで情報伝達が可能だとは思えない。それに、私は「CD」という言葉から「SP」が「SPレコード」のことではないかと思ってしまったほど。最近はSPレコードなど売られていないが、私が子供の頃に使っていたレコードプレーヤーは78r.p.mまで対応可能だったため、SPレコードが再生できたのである。

今日、雨の勢いが弱まったタイミングで、買い物に出掛けてみた。大きめの雨傘や、手洗いに設置するラック、食材などなどを購入している最中に、妻がオロオロし始めた…。理由を聞くと、「TSUBAKIが…、TSUBAKIが…、昨日の店より安く売られていた!?」と…。

本当は今日のうちに静岡へ戻る予定だった妻が、雨の状況を心配して明日早朝のこだま号で静岡に戻ることになった。が、そう覚悟を決めた(?)途端に、雨の勢いがおさまってきて、「これなら、今夜のうちに帰れたのでは?」という、何とも良くわからぬ状態に陥った我々であった。

明日は晴れるらしいが…。


6月30日(月)

今日で1年の半分が終わる…。にもかかわらず(?)、天気予報が大ハズレ!!! 「何が『明日は晴れます』だよぉ!?」という怒りとともに起床したのが5時半過ぎ。身仕度を整え、妻と一緒に家を出たが、「静岡県は雨が降っていないっていうから、折りたたみ傘1本に一緒に入ればいいかな?」と、神奈川駅まで相合い傘状態に…。

新横浜の新幹線ホームには、こだま号に乗る人、人、人…と、どこもかしこも長い列が出来ていた。「もしかすると、座れないかも…。さすが週明けだねぇ!」などと感心しつつ列の最後で新幹線を待った。が、我々の懸念は杞憂に終わり、無事に席を確保できた。

私は三島で下車し、国際関係学部へ。妻は静岡の実家に一旦戻り、それから仕事へ…。何とも慌ただしい週明けであるが、私の場合は大学に7時半過ぎに着いてしまったため、そこから担当講義開始の13時までの間をどう過ごすか…が課題となった。講師室に着くと、まだ灯りがついていない…。久々に講師室の全ての電灯のスイッチを入れた。そして、まずは今日使用する講義用資料の編集&印刷。資料の性質上、画質にこだわらなくてはならないため、印刷機のモードをアレコレ組み合わせて、じっくり時間をかけて機械を動かす。これが始業時間前であれば他の教員の迷惑になるが、早出の私はゆったりのんびり…。

が、この作業中にとんでもないことを思い出した。先週末に自宅で編集&出力しておかなくてはならない資料があったのである。印刷しながら「編集すらしていないじゃないか!?」という事実に気付いた次第。だが、過去に作成した資料をベースにして作り直せば何とかなることはわかっていたので、コンピュータ室のパソコンを借りて、USBメモリを読み込ませ、資料の編集をする。が、Wordのバージョンが違っていて、使い勝手が悪い。マイクロソフトのOfficeは、バージョンがアップするごとに使い勝手が悪くなっているような気がする。悪戦苦闘しつつも、何とか資料を完成させた。それを印刷し終えて時計を見ると、11時半を回っていた。結果論だが、早出の甲斐があったのである。

昼休み、先週水曜日の「社会学」で、「今回紹介した内容の資料が欲しければ、メールで申請してください!」と言ったところ、水曜日から今日まで毎日毎日「資料をください」というメールが学生からワンサカ届いた。その数、36通! 昨年まで、こういう措置を取ると平均して7〜8名程度しかメールをくれなかったのだが、今回は予想を遥かに超える請求率! 講義に常時参加している学生が200名程度なので、2割ほどの学生が私の話に興味を持ってくれたということか…。その36名が、12:45に資料を受け取りに大挙してきた。“交通整理” しながら合い言葉と名前のチェックをしながら、1人1人に手渡しする。その36名のうちの2名に「申し訳ないんだけれど、教室にこの2つの荷物を先に持って行ってもらえるかな?」とお願いすると、快く引き受けてくれた。有り難い限りである。

その「社会学」の始業チャイムが鳴ると、いよいよ仕事モード! 「資料請求率によって今日の講義内容が変わる」ということは学生に伝えてあったので、そのことを再確認して、「問題行動」と「ストレス」の総まとめとしての「社会意識(常識)と逸脱」の話を始めた。講義終了20分前あたりから、「ゲーム理論」を用いて「頭の中で考えていることは、“条件” を付与された瞬間に思い通りにいかなくなる…。それが “現実” である」というまとめをして、コーピングの必要性を強調して講義終了。

4時限目「日本の社会」に移動する際、ちょっと雨がパラついていたような…。天気予報のハズれたことを恨みはしないが、何となくスッキリしなかったのは事実である。休み時間を移動で全て費やしてしまったので、学生たちに「CDのセッティングをしなくてはならないので、最初に小テストをやっててください」と言いながら、大学で急いで編集した資料を配付し、作業に入ってもらった。今日から最終テーマ「放送用語から見た日本社会」に入る。その初回として、『釜山港へ帰れ』における日本的ナショナリズムについて、原詞(韓国語)と訳詞(日本語)のニュアンスの違い、そしてチョー・ヨンピルの歌唱法を比較しつつ、今まで語ってきた日本社会の特徴を振り返りつつ話を進めた。

朝早くから大学に来ていたため、講義を終えるとドドドォ〜ッと眠気が襲ってきた。それで、新幹線でサッサと帰宅してしまおうと思い、17時前に大学を出た。その際、「朝早くから、お疲れ様でした!」と挨拶された。本日の大学滞在時間、何と9.5時間! 1日の40%を三島で過ごしていたということになる。

1年の上半期最終日を、充実していたのかどうか良くわからないような過ごし方で終えた私…。


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