2012年12月のぼやき



12月2日(日)

先月末の “異変”、その後…。

先週&先月の講義を終えた安心感から気が抜けたのか、何となく体のだるさが重くなったような気がし、さらに熱っぽさも感じられたので、通院した。

診察前、看護師さんの問診で症状を伝えると、体温を測るよう促された。「熱なんてないと思うけれどなぁ…」と思いつつも、指示された通りに検温すると…、体温計が38.4℃を示していた!?

診察室で医師から「インフルエンザではないと思いますが、念のため…」と言われ、インフルエンザの検査に入る。結果、反応は陰性で、こちらは問題なしだったが、熱を何とかしなくてはならないので、抗生物質が処方された。

実は先週、妻も体調を崩してしまい(それで、お弁当を持たずに出かけた次第)、夫婦して体調不良という有様に…。元気なのは、3歳の息子だけ。「息子を一人残して(?)寝込むワケにもいかない!」という想いと気力&気合いが勝ったのか、抗生物質が効いただけなのか、どちらなのかわからないものの、一晩で平熱に戻した私…。

これで、明日からの仕事にもあまり支障なく臨めそうである。

体調が戻っている最中、精神的に落ち込むことも…。

私がパソコンで作業中、息子がスタスタと近づいてきて、電源ボタンを「カチッ!」と押してしまったのである! ボタンを押すと “シャットダウン” するよう電源設定されていたため、作業中のファイルは保存され、全て消えてしまった…という次第。落ち込みの極限に達してしまった私は、その作業を再開させる気力もなくなり、未だ作業は再開されることもなく…。

今は、電源ボタンを押すと “一時停止” するよう設定を変更してある。“何もしない” という設定も出来るのだが、それだと “息子への教育効果” がなくなってしまうので、とりあえず画面に変化を与えるような設定にしておいた。

以前にも同じようなことをされたのに、電源設定を変えておかなかった私の手落ちも悔しい…。

そんなゴタゴタした状態で、師走に突入した我が家…。


12月3日(月)

昨日の朝、「中央道の笹子トンネルで崩落事故」というニュースを見た。事故は、死者9名を出す大惨事となってしまった。笹子トンネルは何度か通ったことがあるが、トンネルの構造など考えたこともなく、このような事故が起きることも想像すらしなかった。

今朝、新横浜駅のみどりの窓口が大混雑!? 崩落事故の翌日…ということで、中央道を避けて移動しようとする人が増えたのだろうか? ただ、私の乗った新幹線は混雑もなく、いつも通りに三島に到着した。

3時限目「日本社会」も4時限目「日本の社会」も、今日からテーマ(あるいは、解説の焦点)が変わるため、新たな講義用資料が必要となる。が、それらを印刷している最中にいろいろな案が浮かんできて、講師室のパソコンで資料を再編集しながらの印刷…。

「日本社会」は先週から「日本(人)的コミュニケーション」の解説に入っているが、今日からやっと “日本(人)的” の部分に関する説明になる。前回までの解説内容を振り返った後、“日本人によるコミュニケーションの特徴” と “婉曲表現” について語る。講義の最後に “日本人によるコミュニケーションの特徴” の1つとして『おじゃる丸』を見せ、子供用アニメにもその特徴が顕著に表れていることを理解してもらう。

「日本の社会」は、今週は「日本的家族観」をテーマに解説する予定。今日はまず「家族」の定義、とらえ方を中心に語り、最後に「イエ制度」の説明をして今日の講義は終了。

先週末の体調不良から、無事にカムバックできたようである。

明日は、久々(?)の御殿場勤務…。まだまだ天気が不安定という予報なので、シッカリ対策を練って(?)現地入りしなければ…。


12月4日(火)

御殿場看護学校で久々に「文化人類学」の講義…。

往復とも高速バス「東京・河口湖号」を利用したが、先日の中央道・笹子トンネル崩落事故の影響もあってか、満員には程遠い状態での運行だった。いつも当たり前のように通行しているトンネルに差しかかると、どうしたことか緊張感が…。

これまた当然ではあるが、何事もなく御殿場入りし、何事もなく帰途に就いた。

学校には14時半頃に到着し、15:10の講義開始を待った。前回までに何を語ってきたのかを講義実施日誌をもとに確認し、教室へ…。「文化cultureとは何か?」をテーマに語ってきた前回と前々回の内容を念入りに復習した後、今日のメインである「同質性と異質性」の解説に入る。

御殿場看護学校での講義が久々なら、富士山を間近でデカデカと眺めるのも久々だった。富士山に力をもらったり、癒されたり…。「やっぱり私は日本人!」と実感した。

なのに、帰りに失態を…。今日が近所のドラッグストアの「ポイント2倍デー」だと思い、最寄りのバス停で降りずに隣のバス停まで行き、ドラッグストアに向かったのだが、どうも店の様子がおかしい…。「ポイント2倍デー」に立てられている “のぼり” が出ていないのである! 5の倍数の日がポイント2倍となるのだが…と、ここで自分の過ち(?)に気がついた。今日は12月4日…。つまり、「ポイント2倍デー」は明日なのである!

恥ずかしいらや、情けないやら…で、急いで店の前を離れ、早足で家に向かった。それなりに気温が低いハズなのに、全く寒さを感じなかった私…。


12月5日(水)

今日は、昨日に比べると若干(あくまでも昨日に比べると…の話)暖かかったような…。

太陽サンサンの中、国際関係学部へ出講する。バスも新幹線も、車内はポッカポカ。しばし、今が12月であることを忘れてしまいそうになる。ただ、下車すれば “現実” に引き戻されるのだが…。

今日は講義用資料類の印刷予定がなかったので、駅から “かなり” 大回りして大学入りした。富士山が、その姿をハッキリと見せていた。御殿場で見た富士山とは見え方(大きさ)が違うが、それもまた趣があって良い。

3時限目「日本社会」は、「日本(人)的コミュニケーション」の解説の続き。今日は「以心伝心」などに代表される日本人の非言語的コミュニケーションを中心に、日本人が期待されるコミュニケーションのスタイルを考えてみた。

4時限目「日本の社会」は、前回から「日本的家族観」がテーマ。「家族」の定義、とらえ方を再確認後、「イエ制度」の構造と残存性について語り、「制度家族から友愛家族へ」という家族の変容に触れ、現代日本の家族の抱える問題を説明して講義を終えた。

講義後、ふと窓の外を見ると、すでに真っ暗!? 日の短さに、改めて今が冬であることを実感する。

日が暮れると、車窓から眺める街のアチコチに、クリスマスのツリーやイルミネーションがキラキラしているのがわかる。そして、アチコチから聞こえてくるクリスマスソング…。我が家では、息子が「ハッピークリスマス!」などと言いながらピョンピョン跳ねているし…。

もう、そんな時期なのである。


12月6日(木)

1週間で一番朝早起きする木曜日…。木曜日の朝を無事に(?)迎えられると、何となくホッとする。

加えて、ここ数週間は木曜日の出かける時間が徐々に早まっている。今朝は、先週より10分近く早く家を出た。最寄りのバス停に直行した場合、バスが来るまで10分近く待つことになる。バスが来ても、始点バス停で “ほぼ満席” という状態になってしまうここともある。ならば…と、隣のバス停(バスの進行方向と逆)まで歩いてみた。バス停の間隔が短いので、私の足で3分程度歩けば着いてしまう。そして、そのバス停こそ、私が乗るバスの始点である。

始点からバスに乗る利点として、「出発時間より数分早く乗車できる」「座れる確率が高まる」などといったところ。朝の冷え込みはつらくなってきているので、バス停でじっとバスを待つよりは歩いて体を温め、早めにバスに乗る…というのは正解だったかも知れない。

さらに、鴨居駅で予定より1本早い横浜線に乗り着くことが出来た。そのまま次々と乗り継ぎが順調にゆき、ふじみ野にも予定よりちょっと早く到着した。余裕を持って電車に乗ると、車内混雑も避けられ、精神的な余裕も生まれる。ゆったりとした気分で仕事に向かうと、アレコレと講義に関するいろいろなアイデアも湧いてくる。

さて、文京学院大学に到着後、電車内で湧いてきたアイデアを早速講義で使うべく、講義用資料の手直しをしながら印刷に入る。出来たての資料を持って、1時限目「フィールドワーク論」の講義にのぞむ。今日から講義は「フィールドワークの実践」と題し、実際にフィールドワークを行うにあたって留意すべき点を語ることになる。今日のメインは、「価値判断」「ダブルバーレル」「キャリーオーバー」といった、質問上の禁忌事項について。実際の話などをふまえつつ、出来るだけ具体的に解説する。

法学部へ移動する際も、なぜか予定より早い電車に乗ることができた。どうやら、今日は電車に関する強運がついていたようである。時間的余裕があるので、乗り換えの際に走る必要もなく、なのにホームに到達すると次の電車がタイミング良く現れる…という繰り返しだった。

法学部の3時限目「社会学」は、先週語った「子供たちの死生観に関わる問題点」に関して8年前のNHK『クローズアップ現代』を紹介したり、やなせたかし氏の死生観を『アンパンマンのマーチ』ともとに考察してみた。

氏の人生観、『アンパンマン』に込められた想いなどを紹介しながら『アンパンマンのマーチ』を鑑賞すると、また違った意味が現れてくる…。

ちなみに、アンパンマンの頭の中に入っている餡は “粒あん” である。

そんなこと、どうでもいいか…?


12月7日(金)

夕方、仕事を終えて帰途に就こうとしていた時、何やら妙な胸騒ぎを覚え、「こういう時は、一刻も早く家に帰ったほうが…」ということで、水道橋駅で東海道新幹線の特急券を購入し、先週に引き続き新幹線での家路となった。

新横浜で新幹線を降り、横浜線のホームに到着してすぐ、体がユラユラしているような気がした。「まだ、体調が戻っていないのかなぁ…」などと思っていたら、隣にいたご婦人方が「これ、地震じゃない?」と話し始めた。みるみるうちに揺れが大きくなり、目の前(線路側)の看板が前後に揺れ始めた。まるで、ダンサーがグラインドに入ろうとしているかのような動き…。

携帯電話に速報メール類がバンバン届き、三陸沖を震源とするM7.3の地震が発生していたことを知る。急いで自宅にメールするが、返事がなかなか来ない…。どうやら、この地震でサーバがパンクしかけていたようで、しばらくして家族の無事を確認(ただ、机に載せてあった物は崩れ落ち、息子は泣き出してしまったらしい)

帰宅すると、妻がテレビで地震と津波の情報を逐一得ようとしていた。津波到達予想時刻に近づいたり、実際に津波が観測されるや否や、アナウンサーの口調も強くなり、今が尋常ではない状況下にあることを思い知らされる。昨年の大震災以降、災害報道時に “命令口調” や “断定口調” を増やすことで避難を促すことにしているのだという。

昨年の大震災よりは規模が小さく、そしてその体験が、教訓が活かされていたようで、大きな混乱が起きているという報道もない。が、いつまた大きな余震が起きるかわからないため、常に心構えや対策は必要となる。

我が家は、なるべく早めに夕飯にし、入浴も済ませることにした。何かあったらすぐ息子を守れるよう、常に我ら夫婦が息子を見ていた。息子が「DVDが見たい!」と言ってきたが、今夜は地震や津波の速報をすぐにキャッチしたいので、それとなく事情を話し、納得してもらうことにした(もっとも、テレビモニターを “2画面表示” にしておけば、テレビ番組もDVDも一緒に見られるのだが…)

妙な胸騒ぎの正体は、おそらくこの地震だったのだろう。

今日はもう、この辺で…。


12月8日(土)

今年もまた、“この日” を迎えてしまった。日本海軍による真珠湾攻撃から71年前…。ジョン・レノンがこの世を去って32年…。

ここ数年、12月8日の「ぼやき」は “1980年12月8日の話” に少しずつ触れていた。だから…と言うワケではないが、今年はあえてその話題には触れないほうが良いのではないかとも思っていた。昨年までの記述を見てもらえればわかるのではないか…と思うのだが、しかし、避けて通れない “想い出” の1つでもある。

今でも、ジョンがこの世を去った日のことを、講義で紹介することがある。全世界的な動き、私自身のこと…、目の前にいる学生は、ほとんど生まれていない日の話で、「歴史上の出来事」的な話としか思われていないかも知れないが、その日を確かに生きていた私には、今もあの日をつい昨日のことのように思い出すのである。

今週は笹子トンネル崩落事故に三陸沖の地震に…と、大きな人災や天災のニュースが目立った。師走に入っての災害…。何かの暗示なのだろうか?

昨日の「ぼやき」は大きな地震の後ということもあり、一日の出来事を述べることも出来ずに結んでしまった。そこで、一日遅れで昨日のことを…。

金曜日の朝も、(木曜日ほどではないにせよ)早い…。もっとも、もう少しゆっくり家を出ても講義に間に合うことは間に合うのだが、それだと混雑のヒドイ電車を乗り継がなくてはならなくなったり、講義前の準備がシッカリできなかったり、ちょっとでも電車のダイヤが乱れたら遅刻のおそれもあるため、早め早めに移動することにしている。

その “心がけ” が天に届いたのか、昨日は全ての電車で大混雑を避けることに成功した。座れたか否かは別にして、“おしくらまんじゅう” にならず、ゆったりと車窓の風景を眺める余裕もあった。

日大看護の2時限目「社会学」は、恒例となった “実験演習” を実施した。欠席した学生も数名出ているため、詳細を述べるワケにはいかないが(欠席した学生には、後日 “補講” を実施するかも知れないので)、とりあえず「異文化ストレス実験」とでも言うべき内容の作業を実施。学生が準備しておいてくれたノートパソコンを使用して、パワーポイントを表示させる。学生への指示や答え合わせは、パワーポイントを用いたため、私の負担は比較的軽くなった。

通信教育部の4時限目「社会学」は、昨日で「日本(人)的コミュニケーション」の解説が終了! 「たとえ」「比喩」「慣用句」などの表現について語り、DEENとZARDの『翼を広げて』の歌詞の分析を行う。さらに、別の歌詞カードも用いて日本のヒット曲に見られる「たとえ」「比喩」「慣用句」などの表現を解説する。学生のリクエストに応じ、その中の1曲『海を見ていた午後』を鑑賞する。歌詞に出てくる “山手のドルフィン” の現状を語ると、一部の学生から「え〜っ!?」「あの頃は、結構にぎやかでしたよ!」などという声が…。荒井由実(ユーミン)が有名にしたドルフィンも、世の中の移り変わりの中で…。

今日は風の強い一日だった。ひたすら家でパソコンに向かい、種々の書類を作成し続けた。普段はまとまった時間が取れないので、時間のある週末はパソコンがフル稼働…である。


12月10日(月)

近所の駐車場に、霜柱が!? 目で寒さを実感した朝だった。

さらに、新横浜駅の構内放送では「降雪のため、豊橋〜新大阪間で徐行運転を実施しております。その関係で、上り線は20分から25分程度の遅れをもって運転しており、下り線も新大阪到着が25分程度遅れることが予測されます」と伝えていた。

往きは “ほぼダイヤ通り” に新幹線で移動できたが、三島からの帰りは新幹線が10分ほど遅れて到着…。寒さが厳しい時、新幹線ホームに立ち続けるのは結構しんどいものである。

週明けは、国際関係学部の講義からスタート! 大学到着後、講義用資料を編集し、印刷にとりかかる。組合せを考えながらの作業となってしまい、予定より時間がかかってしまった。

3時限目「日本社会」は、今日で「日本(人)的コミュニケーション」の講義形式の解説を終了させたことになる。最初に先週の解説内容を “さらに” 理解するべく、『或る日突然』『翼をください』の英語バージョン、そして『崖の上のポニョ』の韓国語バージョンを鑑賞しながら、日本語を外国語に訳す際の留意点などを語る。それらの作業の後、「たとえ」「比喩」どの日本的表現について語り、童謡『シャボン玉』の歌詞を分析し、そしてDEENとZARDの『翼を広げて』の歌詞の分析を行う。

4時限目「日本の社会」は、今週の2回の講義で「日本的エスノセントリズム」について話す予定。今日は、「エスノセントリズム」とは何かを確認し、日本における差別観や平等観について簡単に触れた後、「外国人」と「外人(ガイジン)」の違いについて述べる。


鼻の奥とノドに何か “違和感” を覚えたので、帰りに耳鼻咽喉科を受診した。大したことはなかったのだが、念のために抗生物質を処方される。出来るだけ早くこの違和感を抑え、明日以降の講義に備えないと…。


12月11日(火)

今日も、御殿場看護学校「文化人類学」のみの出講…。講義開始が15:10なので、朝はゆっくりゆったり出来る。

往復とも高速バス「東京・河口湖号」を利用するのはいつものことだが、先週に引き続き満員には程遠い状態が…。時期の問題か? はたまた、笹子トンネル事故の影響か?

往きのバスは順調に走行したため、学校には14時半前に到着した。そして、講義開始まで講義実施日誌をもとに今日の講義内容を練り直し、ある程度の方向性を定めたところで教室へ…。今日で「文化cultureとは何か?」をテーマに語るのは最後。前回までの内容を簡単に振り返り、そして「文化変容」のメカニズムや諸反応について語った。

それにしても、寒い一日だった。特に、御殿場市内は富士山のすぐそばにあるので、吹く風が身を切るような冷たさである。真っ白な富士山は猛々しくもあり、たおやかでもあるが、“富士おろし” の威力は私を無力化する…。


12月12日(水)

朝の冷え込みが日に日に厳しく感じられてきた…。霜柱も、日ごとたくましくなってきている。ただ、今朝は9時半前に家を出れば良かったため、太陽がいくらか空気を暖めており、日なたにいればあまり寒さを感じずに済んだ。

新幹線の車内は、直射日光とエアコンのダブルパンチで、ちょっと気を抜くと眠りの森に誘われそうになる。ということは、まだまだ「寒さが厳しい」という表現は相応しくないのかも…。これから、もっともっと気温が下がってくるのだから、この程度の寒さに負けるワケにはいかないのである。そんなことを考えながら、国際関係学部に到着…。

3時限目「日本社会」は、今日から「日本(人)的コミュニケーション」の確認という意味合いで、毎年恒例の『いつか どこかで』の上映に入る。最初にこの映画の監督である小田和正氏の経歴を述べ、そこからこの映画の持つ意味を理解してから鑑賞することにした。昨年、なぜか氏の経歴を述べる段階から私だけ盛り上がって説明が長くなってしまったため、今年はその点をシッカリ留意したつもりだったが、本編の解説が例年より長く(多く)なってしまったため、予定したシーンまで再生することが出来ず…というか、今年も予定したシーンまで遙かに及ばず。映像を見ながら、年内の講義残余回数をカウントしたら、今日を含めて全部で4回ということが判明する。『いつか どこかで』は、3回に分けて上映する予定だった。予定通りに講義を進めたとしても、次のテーマの解説に入ってすぐ冬休み…という状態になってしまうため、今年は思い切って上映を4回に分けることにした。要するに、年内の講義は全て『いつか どこかで』の上映にあてる…ということである。

4時限目「日本の社会」は、前回に引き続き「日本的エスノセントリズム」について。今日は、「異人」に関する日本人の意識を中心に語った。「日本人」と「異人」、「常人」と「まれびと」の関係性などを、出来るだけ具体的に語り続けた。

講義を終えて校舎を出ると、夕陽を浴びて赤みを帯びた富士山が出迎えてくれた。三島駅の新幹線ホームでは、デジカメや携帯電話でその雄姿を収めている人がたくさんいた。みんなにとっておそらく見慣れた山であるのにもかかわらず、なぜか写真に収めたくなるような魅力が富士山にはある。

やっぱり、富士は日本一の山…である。


12月13日(木)

早朝の冷え込みが、かなり厳しくなってきた。体を温めてからバスに乗りたい…と思い、最寄りバス停の隣(始発バス停)まで先週同様に歩いて向かうことにした。まだまだ “夜の延長” というような暗い道を歩いていると、時間の感覚が鈍ってくる…。おまけに、手足の感覚まで鈍ってきた!?

鴨居駅で、予定していた電車より1本速い電車に間に合ったので、今朝も混雑した電車を避けながら池袋に向かうことが出来た。そして、いつもの東武東上線急行より1本早い準急に乗って、しばし仮眠…。ふじみ野には8時前に到着した。

文京学院大学の1時限目「フィールドワーク論」は、今日の講義中に授業アンケートを実施しなくてはならないため、前回の復習にかける時間を短めにして、出来るだけ早めに本論に入ることにした。先週から「フィールドワークの実践」をテーマに、実際にフィールドワークを行うにあたって留意すべき点を語ることにしているが、今日は「フィルタリング」「ラポール」などを中心に解説をした。そして、講義終了時間の15分ほど前に話を終え、アンケート用紙を “協力学生” に託し、講師室に戻った。

法学部への移動も、思いのほか順調だった。昼食を取りつつ、講義の時間配分を考えた。法学部でも今日は授業アンケートを実施しなくてはならなかったのだが、受講学生数が多いため、かなりの時間を要するものと思われたからである。

そこで、昼休み中に教室に入り、講義開始10分前からアンケートを実施した。すると、大した混乱もなく、15分程度でほぼ全員のアンケート回収が終了した。今年の受講学生たちは、こちらの指示をすぐに理解し、迅速に動いてくれるので、とても助かる。

講義時間を5分程度ロスしただけで講義に入れたので、最初に学年末試験に関するガイダンスを行った。そして、「問題行動の誤対処」の解説の続きに入った。今週と来週は、人間が一番恐れているもの(こと)として “孤独” を取り上げる予定なのだが、今日は特に「逸脱」「ラベリング」「同調行動」「集団規範」「集団圧力」といった観点からの解説を進めることにした。

往きとは対照的に、帰りは電車が遅延したり、いつもなら座れる電車で全く座席が空かなかったり…と、予想外のことばかり。しかし、無事に帰宅できさえすれば、それで良いのではないかと…。

早く、明日の講義の構想を練り直さないと…。


12月14日(金)

1週間最後の出講日…。なのに、今日の講義用資料は未完のままだったため、今朝も予定より “かなり” 早めに家を出ることにした。

日大看護の2時限目「社会学」の資料は、学校に到着した後に “切り貼り” で編集し、急いで印刷…。講義開始までに何とか作成終了する。先週までは「コミュニケーション」をテーマに解説を進めてきたが、今回から「人間関係の諸相と構造」がテーマになる。が、今日が年内最後の講義なので、あまり気負って解説を進めすぎないよう時間配分を調節しつつ、キリの良いところまで解説することにした。とりあえず、「人間」と「ヒト」の違いや、「役割演技者」に関する解説にとどめる。

講義後、急いで千川駅に徒歩で向かい、有楽町へ。そこでいくつかの用事を済ませ、通信教育部へ移動する。お弁当を食した後、講義用資料のレイアウトを考える。そして、印刷…。出来上がりを持って4時限目「社会学」に臨む。こちらも、偶然にも今回から「人間関係の諸相と構造」の解説に入る。が、日大看護とは内容を少々異にすることにした。通信教育部での講義は日本社会と絆に関する話をベースに展開しているので、今日は「鏡に映った自我」や「主我」「客我」の関係性などを手がかりにしながら「役割演技者」たる人間の特徴を語ることにした。

今週の全ての講義を終えた後、法学部へ…。昨日の午後「社会学」の卒業試験が行われたので、その出校採点をした次第。履修登録している4年生の約半数、20名が受験…。

採点を終え、教務課に答案用紙と採点票を提出する。何となく気分転換したくなり、水道橋とは逆方向の神保町に向かい、そこから古本街を通って御茶ノ水に出た。街は、すっかりクリスマスイルミネーション…。仕事柄、クリスマスが近づくと「学年末の準備に入らなくてはならない」という意識が強くなり、何やら急かされているような、追い立てられているような気分にもなる。

しかし、クリスマスが嫌いになることもなく…。

年内の講義、力をシッカリ出し切って、スッキリした気分で年越ししたいものである。


12月17日(月)

昨日行われた第46回衆議院議員総選挙では、民主党の惨敗によって政権交代…という結果に。このことに関しては、後日ぼやくことにして…。

年内の講義も、残余日数が少なくなってきた。どうしても中途半端なところで解説を終えるのを避けたいため、時間の計算がいつも以上に大変になるのが “この時期のお約束” という感じの私…。なのに、時間に留意すればするほど、計算は狂ってくるのも私の常…。

朝、雨が降っていた。ジャンプ傘を持って出かけたのだが、家を出てすぐに雨が小康状態に…。結論から言えば、傘は家を出て1分も経たないうちにつぼめられ、そのまま国際関係学部と我が家を往復することになった。

3時限目「日本社会」は、先週水曜日に引き続いて『いつか どこかで』の上映である。前回は「日本(人)的コミュニケーション」の確認という意味合いのみで鑑賞したが、今日あたりからは日本(人)的な「愛」「和合」「共感性」「仲間意識」などの要素も見極めながらの鑑賞となる。本編の解説が例年より長く(多く)なってしまった前回の反省を込めて、今日はなるべく早い時間から上映を開始したのだが…、やっぱり解説時間が長くなる(相手が3〜4年生のみなので、より詳細な解説をしたくなってしまったのである)

4時限目「日本の社会」は、今日から最後のテーマ「放送用語からみる日本社会」について。最初にテレビ朝日の用語取り扱い基準を小テスト形式で紹介するが、この前後の解説が長くなり…(以下略)。講義内容は、特に日本の “業界” における「寝た子は起こすな」的な発想を取り上げ、チョー・ヨンピル(趙容弼)の歌唱で大ヒットした『釜山港へ帰れ』やイ・ソンエ(李成愛)の『カスマプゲ』の歌詞に見られる日韓の “ズレ” を紹介した。時間の関係で、実際に鑑賞したのは『釜山港へ〜』のみだったが、とりあえずこちらだけでも再生できれば上出来である。

三島市内も天気が不安定だったので、今日は(も?)寄り道せずにまっすぐ帰宅…。帰宅後、雨が本降りに…!? 傘をささずに済んだのは喜ばしいことだが、何となく損した気分にも…。

明日は、御殿場へ出講…。しかし、講義時間が変更されたので、学生も私も時間を間違えないようにしなくては…。


12月18日(火)

いつもは15:10から担当する御殿場看護学校の「文化人類学」であるが、今日は13時半スタート! 学校側の配慮で、講義時間の変更となったのである。

9時半前に家を出て、市が尾に向かう。そして、10:50発の「東京・河口湖号」で御殿場へ…。このバス、市が尾に5分遅れで到着したものの、あとはかなり順調に走行し、足柄SAでの休憩も御殿場駅への到着も、全てダイヤ通りの運行となった。

御殿場駅(富士山口)でバスを降り、箱根乙女口へ移動し、箱根登山ハイヤー御殿場営業所小田急箱根高速バス案内所)に寄る。そして、電話で予約しておいた15:35発のバスの乗車券を購入し、学校へ向かう。以前は午前中に都内で講義し、新宿か池尻大橋から小田急箱根高速バスに乗って御殿場を目指したものだが、このところはもっぱら東京・河口湖号利用である。よって、箱根乙女口から学校に向かうのは “かなり” 久しぶりのことである。

講義は…、前回までの内容と次回以降の内容を橋渡しするようなテーマとして「“愛” の比較」と題した話をする。日本人と西洋人の “愛” の違いを、狩猟と農耕の民族性なども取り上げつつ説明してみた。

今日は、これで講義終了! 予定通り15:35発のバスに乗り、東名江田へ。空をあやしい雲が覆い、いつ雨が降ってもおかしくないような状態に…。あざみ野駅に急ぎ、田園都市線に乗るか横浜市営地下鉄に乗りか考えた。が、乗り換え回数は多いが乗車時間が短い田園都市線ルートを採択した。

しかし…、長津田で横浜線が遅延していて、結局は地下鉄ルートより時間がかかってしまうことに…。それでも、18時前には帰宅。いつもなら、まだ御殿場市内にいる時間である。そう思えば、時間を得したような気分になれるような…。


12月19日(水)

だんだん、朝起きるのがつらくなってきた。疲れがヒドイというワケではなく、寒さが…。

それでも、せっせと(?)早起きして、今日も三島へ出講。国際関係学部の年内残余講義回数は、今日を入れて2日…。昨日から念入りに講義の展開を考えてきたのだが、そういうことをすればするほど私の講義は予想外の展開になってしまう。

3時限目「日本社会」は、『いつか どこかで』の上映3回目。「日本(人)的コミュニケーション」と、日本(人)的な「愛」「和合」「共感性」「仲間意識」などの要素を如何に汲み取るか…という点に留意しながら鑑賞し、頻繁に解説を加えていった。

4時限目「日本の社会」は、「放送用語からみる日本社会」の2回目。最初に、前回紹介できなかったイ・ソンエ(李成愛)の『カスマプゲ』を鑑賞し、そして某在京キー局の番組基準を紹介する。

帰りに、新横浜で買い物をする。息子へのクリスマスプレゼントの品定めである。喜んでもらえると良いのだが…。


12月20日(木)

木曜日の出講は、今日で年内最後…。

このところ、木曜日は6時前に家を出て、最寄りバス停の隣(1つ手前の始発バス停)まで歩いて向かうのが習慣となっている。1つ先のバス停ではなく、1つ手前のバス停に向かうのである。横浜市内のバスは均一料金制(210円)を採用している路線が大部分で、すぐに降りようが終点まで乗っていようが、料金は変わらないのである。おまけに、私は横浜市営バスの全線定期券を所有しているし…。

冬真っ只中のため、6時前というのは月が煌々と路上を照らしているような状態…。バス停で列に並んでいる時など、深夜バスを待っているような心地になってくる。

日頃の行いが良いからか(いや、それは違うか…!?)、はたまた運が巡っているのか、今朝も鴨居駅で予定していた電車より1本速い電車に間に合ってしまった。これで、ふじみ野まで混雑した電車を避けて向かうことが出来る…。「早起きは三文の得」とは、よく言ったものである。

文京学院大学の1時限目「フィールドワーク論」は、実験演習を実施した。

この実験演習、もはや恒例行事となりつつある。講義開講回数、時期などの事情で学生たちに実際のフィールドワークを経験させることが出来ないので、教室内での作業を通して “疑似的なフィールドワーク” を体感してもらうのが目的である。そして、「質問する側」「質問される側」の経験を通して、今まで私が講義で語ってきた内容を本当に理解しているのかどうか、確認することも出来る…ということになる。

法学部の3時限目「社会学」は、講義開始前にトラブル&ハプニングが続出!?

いつものように昼休み中に教室に入ってパソコンをセットし、プロジェクターの設定をし、「さて、今日の講義用パワーポイントを…」と法学部のサーバにアクセスしたところ、私が作り直したファイルが反映されていない!? 急いで教員室に戻り、USBメモリを取り出し、それを持って教室に戻り、講義が出来る状態にしたのだが…。

今度は、手元にある資料用クリアファイルの中に今日の資料がない!? 再び教員室に戻り、バッグの中に残されていた講義用資料を持って教室に戻ったのだが、始業チャイムが鳴った後での入室となってしまった。

「年内最後にこんなことが続くとは…!?」と、ちょっとした不安感が私に襲いかかってきて、何度も教科書を読み間違える。が、講義開始から30分ほどでいつものノリに戻り、「問題行動の誤対処」の解説の続きに入った。今日は、人間が一番恐れている “孤独” に関する様々なニュアンスと、「孤独な群集」を中心に語った。

帰り、鴨居駅の改札前に妻と息子を発見! 私の姿を確認した息子が、ニコニコしながら駆け寄ってきた。そして、一緒に買い物…。来週のクリスマス用に、アレコレ食材を選んでみた。

さて、明日で金曜日の出講も年内最後…。キチンと準備して臨みたいところである。


12月21日(金)

冬至…である。よって、今夜は “ゆず湯” に入った。風呂桶に柚子が浮かんでいるのを見つけた息子が、「あぁ〜っ、何か入ってる!」と大喜び! しかし、「これ、な〜んだ?」と私が柚子を指さすと、「レモン!」と即答…。柑橘系という点ではつながっているが、せめて「みかん!」くらい言ってほしいような…。

ちなみに、息子は柚子の香りがする入浴剤が大好きなのだが、本物の柚子には気がつかなかったらしい。

さて、今日で通信教育部の4時限目「社会学」が年内最後の講義となった。「とりあえず、これだけは年内に解説しておかないと…」と思っていた講義内容を、昨日のうちから練っておいたのだが…。そういう準備万端状態であっても、教室に入ると企画変更をしてしまうのが私の講義の特徴とも言える。

講義は、「人間関係の諸相と構造」の解説の続きである。講義の導入として、前回語った「鏡に映った自我」や「主我」「客我」そして「役割演技者」などの話を再確認する。が、ここで予想外に解説が長くなり(全ては、私のせいなのだが…)、本論に入るのに手間取る。今日は「Persona論」について語るのが主だったハズなのだが、予定の6割程度の内容を語ったところで終業のチャイム…。

帰途、新横浜で下車し、クリスマスプレゼントの “調達” をする。先週、息子に「サンタさんから何をもらいたい?」と尋ねたところ、「プレゼント!」と答えられてしまった。「そうじゃなくて、何をプレゼントして欲しいの?」と聞き直すと、しばし考え込み、そして

ブロッコリー!

と元気よく答えた息子…。

それにしても、最近の玩具類は “説明書きを一見しただけでは機能が把握できないほど複雑且つ精巧なもの” が多い。私自身がサンタさんになったつもりでアレコレ見て回ったが、どうにもこうにも絞りきれない…。仕方なく、携帯電話で妻にTVコールし、現物を見せながら商品を選んだ。

会計を済ませ、クリスマス用のラッピングを施してもらうために特設カウンターへ行く。長い列が出来ているワケではなかったが、係員さんから「今ですと、20分ほどお待ちいただくことになりますが…」と言われる。店内をブラブラしている間に20分くらいあっと言う間に過ぎてしまうだろうと思い、ラッピングをお願いし、番号札を受け取った。

さて、どうやって時間を潰すか…と思案したが、特設カウンターの前が電子ピアノの売り場だったので、とりあえずそこでピアノを弾きながら過ごすことにした。が、あまりにも久々に鍵盤を叩くため、「あぁ、この感触、久しぶりだなぁ…」という気分が強くなり、一人で勝手に盛り上がり始めた。1曲、また1曲と演奏をしているうちに、時間はとっくに30分以上が経過!?

「それで、(家に)帰るのが遅くなったのね?」と、妻に言われる有様…。おかげで、妻の煮てくれたカボチャは、味がしみしみ状態に。そのほうが、私の好みに合うのだが…。

まぁ、たまにはこんな時間の過ごし方も良いのかも…!?


12月23日(祝)

やっぱり、年末になって疲労がたまっていたのか…? 昨夜、息子が「お父さんとお母さんと一緒に寝る〜っ!」などと言うので、夫婦して “寝かしつけ” をしていたら、息子よりも先に私が眠りの森に入ってしまい、いわゆる “マジ寝” の状態に…。日付が変わった頃に一旦目が覚めたが、体がすでに “お休みモード” に入っていたため、そのまま朝まで寝ることにした。

昨日も「ぼやき」の更新をしようと思っていたのだが、上記の理由から更新することが出来ず。そして、何を更新しようとしたのか、ほとんど忘れてしまった私…。

唯一覚えている更新ネタを…。

私の日課(?)の1つに、友人・知人・親類のブログサーフィンがある。が、ここ数日は朝起きてバタバタ…、帰宅してバタバタ…、翌日の講義の講義でバタバタ…、そして息子の寝かしつけで熟睡…というような状態で、ペースがかなりダウン! 数日遅れでブログを読ませていただくことも多くなったため、“異変” や “偉業” に気づかず数日経過…ということもある。

忘れてしまったネタは、後日ゆっくりと思い出すことにしよう。

今日は…、クリスマス前のお買い物があって、昼過ぎに鴨居駅周辺やららぽーと横浜まで出向くことにした。今日が祝日であることと、明日がクリスマスイブであることが相まって、アチコチ大賑わい! そして、年内最後の書き入れ時ということもあって、店員さんが声をからしながら大セールの告知…。

「あの店員さん、明日はきっと声が出なくなるよ…」と、妻がボソッと…。

息子は、あちらこちらに飾られているクリスマスツリーに大興奮!? ただ、物の分別がついてきたのか、アレコレとオモチャ類をおねだりすることもなく、「これは、ウチにあるから買わないです!」とか「これはボクのじゃないです!」などと言う姿が健気すぎて、思わず『となりのトトロ』の指人形を買ってあげてしまった私…。「お父さんは、甘いんだから〜っ!?」と妻が苦言を呈する一幕も!?

年末年始にはたくさんの番組を録画する(かもしれない)ので、DVDのブランクディスクを購入しておいた。ハードディスクに保存したままの番組はDVD−RかDVD−R DLに、データ化した映像にはDVD+RとDVD+R DLを使い分けようと思い、それらを仕事帰りに数日に分けて購入していたのだが、今日で全てが準備された。

クリスマスに年末年始、どんと来い!


12月24日(祝)

巷では “3連休” の最中である。おまけに、クリスマスイブである。が、私は本日 “通常授業” のために三島へ出講である。

今日が休日のせいなのか、クリスマスイブのせいなのかわからないが、往きも帰りも公共交通機関がかなりスカスカ状態だった。いつもなら、新横浜で新幹線を降りて横浜線に乗り換えると、押すな押すなの大混雑で、たった5分の乗車時間で30分くらい乗ったかのような体力消耗状態になるのだが、今日は座席が空いていて座って鴨居まで戻ることが出来た。

いつもと変わらぬ時間に国際関係学部入りしたが、校舎内がいつもより寂しいような…。2時限目担当の教員たちが、「やっぱり今日は出席率が悪いですねぇ…」と口々に述べていた。

私の講義も、出席率が悪いのかなぁ…と不安になる。加えて、今日は教室変更がかかっているため、以前から告知していても必ず教室を間違える学生がいるので、どのタイミングで講義を開始しようか迷うところである。

3時限目「日本社会」は、『いつか どこかで』の上映最終回。前回までと同様に「日本(人)的コミュニケーション」と、日本(人)的な「愛」「和合」「共感性」「仲間意識」などの要素を如何に汲み取るか…という点に留意するのはもちろんのこと、バックに流れている音楽や登場人物の衣装、言葉遣いなどの変化に注目しながら、如何にセリフを用いずに状況を説明するかを確認した。

4時限目「日本の社会」は、「放送用語からみる日本社会」の3回目。今日は「考査基準」について。かつて私が某在京キー局の考査担当者にインタビューした時のことを紹介し、「思想の自由の前に良心の自由」という姿勢を解説した。

帰りに乗った横浜線の車内では、「クリスマスイブだから、みんな家に帰っちゃったんじゃないのかしら…?」などという会話が聞こえてきた。今日一日、世間に迎合しない姿勢を貫いた私…と「ぼやき」には書いておこう。


12月25日(火)

Merry Christmas


今日の御殿場看護学校「文化人類学」をもって、年内の講義が終了! ただし、いつもは4時限目の出講も、今日は2時限目に繰り上げ。よって、今朝も早起き…。

6時頃に目が覚めた私に、どこかから視線が突き刺さる…。息子が、フトンの中からじっと私を見つめていたのである! 特に何か話しかけてくるワケでもなく、じっと見つめるだけの息子…。そして、枕元にある “明らかにクリスマス・イラストの袋” を指差し、何やら確かめようとしていた。が、眠気には勝てなかったらしく、しばらくして再び就寝…。

その間に、私は身支度を整え、7時前に家を出た。

市が尾を8時ちょうど発の「東京・河口湖号」に乗車したが、今日がクリスマスということもあってか車内はカップルが大半…。しかし、全くうらやましさを感じることのない私…。彼らを微笑ましく見守りつつ、御殿場へ向かったのであった。

御殿場駅でバスを下車後、みどりの窓口で特急あさぎり号の予約を入れ、それから学校に向かった。年内最後の講義は「終わり良ければ全て良し」という感じで臨みたかったので、念入りに講義内容を確認し、教室に入る。

今日から「国際化と文化変容」をテーマに2回語るつもりなのだが、冬休みをはさんでしまうので、解説内容が多岐に亘らないように気をつけつつ話を進める。今日は、特に「文化相対主義」「自文化(自民族)中心主義」について語る。

13時ちょうど発の特急あさぎり号で御殿場を離れ、小田急線の町田に出る。駅周辺でちょっとした買い物をし、横浜線で鴨居へ…。ららぽーと横浜でクリスマスケーキを購入し、急いで帰途に就く。

帰宅すると、息子が “サンタさんからのプレゼント” で遊んでいた。起床後にプレゼントを開けて喜んでいた息子の姿を、妻がデジカメに収めておいてくれていた。夕食後、我ら夫婦からのプレゼントを息子に手渡すと、「またプレゼントがもらえた〜っ!」とばかりに大はしゃぎ。そして、クリスマスケーキ…。

今日がクリスマスであることは息子も熟知しているのだが、「どうして、今日はこんなに好待遇なんだろう?」という “ささやかな疑問” を抱いたりはしないのか、その辺に大変興味がある私…。

明日からは、年内に済ませるべき作業に入らなくては…。


12月27日(木)

このところ寒さが一層厳しくなってきた。私は寝相が良いほうではないので、フトンからはみ出さないように気をつけなくてはならない。なのに、冷蔵庫に閉じ込められる夢を見て、ビックリして目を覚ますことがしばしば…。

そして、朝起きて冷蔵庫を開けると、冷気を感じないことも…。「あれっ、冷蔵庫が壊れたのかな?」と思いつつ部屋の温度を確認すると、明らかに冷蔵庫内の温度より室温のほうが低かったりする。つまり、冷蔵庫内のほうが部屋より暖かいのである!

一方、街の風景は…といえば、あんなにクリスマスで盛り上がっていたのに…という感じである。すっかり落ち着きを取り戻し、「えっ、クリスマスって何?」と言わんばかりの人々ばかり。おまけに、気持ちは既に新年に向けられているし…。

日本人って、熱しやすく冷めやすいタイプだったのだろうか?

そんな街を、仲良く手をつないで歩いていた我ら家族…。どこの商業施設に行っても、もはやクリスマスの名残もない。そして、「年越し」「新年」「正月」をキーワードにした商戦ばかりである。

そんな我が家は、もうちょっとクリスマスの余韻を…ということで、部屋にクリスマスツリーが鎮座している(年内には箱に戻すことになるのだろうが…)

かつて、私は年末年始を韓国の首都・ソウルで過ごすのを恒例行事(?)にしていた時期があった。もちろん、遊びに行ったのではなく、主たる目的は “フィールドワーク” であり、韓国の大学教員や大使館員などから最新の韓国情勢を伺うことにあった。年末にクリスマス・イルミネーションがあるのは良いとして、1月に入ってもなおクリスマス・イルミネーションが煌々としていたのを見て、「どうしていつまでもクリスマスのデコレーションが取り外されないのだろう?」と思ったものだった。そこで、フィールドワークの折に誰かにこの疑問をぶつけてみたのだが、答えは至極単純なものだった。

12月から1月末まで、韓国の百貨店などのクリスマス・セール期間なのだという。よって、1月末までクリスマスのイベントが続くという。韓国の正月は旧暦で迎えるため、例えば新暦1月1日は新年だとしても正月ではない。クリスマス・セールが終わってちょっとすると、韓国のお正月(ソルラル)になる。

もっとも、日本(人)の根底にあるのはキリスト教ではないので、クリスマスは“年中行事の1つ” というくらいの位置づけにしかなっていないのである。“聖誕日” という意味合いよりも、“友人や恋人同士がパーティーで盛り上がる日” “サンタさんがプレゼントをくれる日” といった認識が強いだけである。

そして、この年末に “私の講義のネタ” が劇的に増えたような気がする…。


12月29日(土)

昨日の朝、目が覚めたら “大遅刻をしたサンタさん” からのプレゼントが…!? 以前から妻に「何が欲しい?」と聞かれるたびに「(毛糸の)帽子!」と答えていたのだが、夜なべして毛糸で編んでくれたらしい。

昼過ぎ、藤沢に出かけた。藤沢…とは言っても大船からバスに乗ることになるので、久々に大船駅で昼食をとることにした。大船…と言ったら大船軒である。高校時代、家に帰るまで我慢できない…という時、よく大船軒の立ち食いそばのお世話になったものである。それも、大船駅のホームの…。

そんな想い出を蘇らせようと思いつつ駅に降り立つも、駅構内がスッカリ様変わりしていて、おまけに “エキナカ” まで整備されていたため、戸惑うことばかり。駅のホームの大船軒で想い出に浸るのも良かったが、せっかくなのでエキナカのほうに行ってみた。

大船軒の名物と言えば、鯵の押寿し。立ち食いそばの店舗では、その鯵を丼にしたミニ鯵丼が食べられる。そこで、そば(うどん)とセットになっているものを…と思って食券の自販機の前に立つ。が、ミニ鯵丼のセットのみならず、カレーセットやその他ご飯ものの全てに「売切」のランプが…。やむを得ず、今まで食したことのない中華そばを選ぶ。

私が中華そばを食している最中、店員さんがカギを持って券売機へ…。何やら操作が始まり、「売切」ランプは全て消滅…。そして、厨房では炊飯器から勢いよくご飯の湯気が!? 要するに、米が炊けるまで「売切」ランプを点灯させていただけだったのである。もう少し入店が遅かったら…。ちょっと悔しい想いをした。

そしてその後、数年ぶりにパーマをかけた。このところヘアカットのみでパーマっ気がスッカリ抜けてしまっていたため、仕事中も頭髪が気になったり、髪が目に入ったり…と、気が散ることが多々あったので、「気分も新たに2013年を迎えたい!」という想いと相まって、久々のパーマに結論が至った次第。

帰宅して、妻から「若返った!」とか「以前のような雰囲気になった」などという賛辞(?)をかけられた。2012年度は “想い” と “現実” の歯車がかみ合わないことが多かったので、ここでちょっと気分を変えてスッキリといきたいところである。

…と、ここまでは昨日の話。

今日は、家族そろって “年内最後の買い出し” をする。近所のスーパーやドラッグストアで買い物をしている最中、「元日や(1月)2日から営業開始となるお店が多いから、買いだめしておかなくても…」というような話になる。以前は、三が日に営業するお店などほとんど無く、百貨店なども初売りは1月4日から…というのが当たり前だった。

夜は6時か7時には閉店…というのも当たり前だった。しかし、今ではコンビニエンスストアが24時間営業をしていて、夜中だろうが買い物できる環境が整っているので、何か買い忘れた物があっても安心…。

かえって、そんな環境が日本人をルーズにしてきているのかも知れないが…。

近所での買い物を終えた後、妻は荷物を持って帰途に就き、私は息子を連れてバスに乗り、鴨居へ向かった。年内に靴をだいぶ履きつぶしてきたので、新しい靴を買うためである。私が靴の試し履きをしている最中、息子は売り場をグルグルと駆け回り、そのたびに迷子になりかけて「お父さぁ〜ん!? お父さぁ〜ん!?」と叫んでいた。

明日は天気が下り坂らしいので、おそらく今日で買い出しは終了となるだろう。あとは、心静かに2012年の残りの日を過ごしたいものである。


12月30日(日)

我が家の近所を走るバスは、明日からしばらく年末年始の特別ダイヤで運行される。そこで、バス会社のウェブサイトから時刻表をダウンロードし、プリントアウトしたものをダイニングに貼っておいた。

食事の時、息子(3歳5ヶ月)がその時刻表を見て

あっ、ゆがんでるよぉ〜っ! 貼り直さなきゃ〜!

と、私にダメ出し。息子の成長を喜んで良いのか? それとも「余計なお世話!」と反論するべきなのか?

とりあえず、私の気持ちは前者である。完全な親バカ状態…。

今日を含め、今年もあと2日…。なのに、激しい雨が降り、仮復旧したばかりの笹子トンネルでは追突事故が発生! 何となく、今年の膿を急いで出さなくては…という気分になる。

そして、新年を迎える準備をキチンと進めておかなくては…。


12月31日(月)

朝から、妻はせっせと大掃除の残りに取りかかっていた。私は、息子のお相手…。

昼過ぎ、洲崎大神へ行ってきた。旧い御札をお焚き上げに出すためである。我ら家族は2年前の2月までこの神社の目の前に住んでいたため、今年も正月にこの神社に伺った。今なお我が家とバス1本で結ばれている神社ではあるが、家から到着まで40分ほどかかるようになってしまった。

息子はバスに乗れるのが嬉しいようだったが、私は私でこの数年間の出来事を振り返りつつ神社に向かっていた。

神社で御札を納めた後、京浜急行の神奈川駅へ向かう。息子を京浜急行に乗せてあげるためである。ただ、神奈川からどちらに向かうか…? 横浜方面か? 仲木戸方面か? とりあえず大晦日の横浜駅周辺は混雑しているだろうと予測して仲木戸に移動し、久々に東神奈川のCIAL PLATに寄ってみた。

これで、年内のお出掛けは終了! あと数時間で、新しい年がやって来る。

2013年は、我が家にも様々な変化が訪れる年…。

来年も「萬事勝意」で頑張ろうと思う次第。

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今年1年、私の「ぼやき」にお付き合いいただき、ありがとうございました。

皆様方にとって2013年が良い1年になりますように。


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