2004年11月のぼやき
11月1日(月)
この時期になると、「今年も、何にも “たいしたこと” もせずに終わってしまうのかなぁ…」と考えてしまう。いつものことながら、情けない…。残りの2ヶ月で、何か “たいしたこと” でもしてみようかと思う気持ちはあるのだが、「じゃあ、何をしようか…」というところでストップしてしまいそうである。余計に情けない。
かなり(?)久々のヘアカット&パーマをするために、今日は藤沢を訪ねた。この数ヶ月、髪の毛のことを気にしなかったわけではなかったのだが、どういうわけか時間が取れず、髪は伸び放題状態であった。私はあまり長い髪をするのが好きではなく、どちらかというと “耳にかからない” 程度にカットされた髪が好きなのである。耳に髪がかかり始めると、それだけで集中力が半減し、就寝時なども耳と髪が触れ合って「ガサガサ」というのがイヤで、さらに前髪がメガネにかかるようになると、もう大変なのである。今回は、「よくぞここまで辛抱したもんだ!」と自分を褒めてあげたい気もするが、褒めてもどうしようもないので、素直にカット&パーマ…。10時半前に藤沢まで到着した私であったが、4時間後にはスッキリした頭髪に戻っていた。他人が見てもスッキリしているかどうかは別問題として、とにかく頭が軽くなった。
つい先日、門下生数名と食事をし、楽しい時を過ごした後、みんなと別れてひとりになり、電車を乗り継いで帰途に就いたのだが、最後の乗り換えを終えて電車の座席に腰掛けて数分後、急に胃の痛みを覚えてビックリした。酒の飲み過ぎで胃が痛くなったというのではなく、明らかにそれまでの「緊張」(良い意味での緊張である)から解放され、自分だけの状況に戻ったので、胃の不具合を思い出してしまったようである。たとえば、講義について見てみると、教員としての私の “想い” と受講学生の “希望” が一致しないことも多々あるし、他の局面でも色々な不一致はある。要は、相手の求める満足感と私の行為の間にズレがあるということである。『ストレス・スパイラル』を執筆した私が言うのもおかしいが、やはり社会生活は難しいものである。共通性・同一性(communis)の状態を実現させられるのは、それ相応の努力と知識と技術が必要なのだということであろう。私が未熟者であるといういうことを思い知らされるわけである。
11月3日(祝)
昨日、日本プロ野球組織(NPB)は、「東北楽天ゴールデンイーグルス」を新規参入球団として決定した。資本力・経営実績などから総合的に判断されたとはいえ、私には「今回の動きのきっかけを作ったのはライヴドアのほうでは…?」というささやかな疑問も残った。
大阪近鉄が経営不振だというのでライヴドアが「うちが買収します」と名乗りを上げた時、「野球を知らない人間に口出しされても困る」とNPBは拒絶し、ファンや選手会の声も聞かずに合併工作を進め、「プロ野球1リーグ制」を推進しようとした。パ・リーグのチーム数が1つ減ったことで、さらに選手会のストライキが思った以上に打撃となり、NPBは「新規参入を認める」という方針に転換した(ように、私には見える)。早速、先のライヴドアが新規参入に名乗りを上げ、本拠地を仙台とする案を発表すると、それとほとんど “かぶる” 形で楽天が名乗りを上げた。そして、今回の新規参入権を楽天が持っていってしまった(ように、私には見える)。財界とのパイプや、プロ野球チームを経営した時の安定性がどうのこうの…という報道ばかりが目立ち、「プロ野球は、子供たちに夢を売る商売」だとか何とか言っているわりには、NBPも利益のことばかり考えているもんだ!
ライヴドアが「アダルトサイト問題」でやり玉にあげられたが、他の球団の親会社は常に健全(公序良俗)なスタイルを通したのか? 最新の『週刊アスキー』を読んでいたら、松井英樹氏の「松井の辞典」(私は、この連載が大好きである!)に同様のツッコミがあり、80年代半ばの深夜放送の話が載っていた。そういえば。読売テレビや日本テレビも「11PM」などという艶っぽい番組を放送していたではないか?! 松井氏の指摘によってNPBの指摘のちょっとした矛盾点を思い出した次第である。ダイエーグループで売られている雑誌は健全なものばかりか? スポーツ新聞の記事…飲食物の栄養価…鉄道内の吊り広告…などと考えると、いずれも「アダルト向け」のものに簡単に直結する。ライヴドアのように「パソコン」で「特定のURL」を入力しなければアクセス出来ないものとは違い、スーパーや地上波で簡単にアクセス出来るほうが問題ではなかったか? 楽天にだって、アダルト向け商品を扱っているモールがある。「年齢認証をかけています」と説明があったそうだが、未成年者でも成人に成りすませば簡単にアクセス出来る。パソコンやWeb上には、それ以上の認証能力はない。
何となく、シナリオ通りに進められた新規参入劇のような気がしてならないが、とりあえず来季もセ・パとも6球団ずつで行われることに違いはない。どんなシーズンになるのか、見ものである。
それはそうと、今日は「文化の日」。58年前にあたる1946(昭和21)年の今日、日本国憲法が公布され…というお堅い話はともかくとして、なぜか毎年11月3日は晴天である。出掛けないのはもったいないと思うのだが、出掛けるあてもない…。
11月4日(木)
昨夜は、アメリカ大統領選挙の結果が気になり、夜明けまでテレビとネットをつけっぱなしで状況を見ていた。3時を過ぎた頃だったか、「ケリー氏、敗北宣言」との報が入り、やっと就寝することが出来た。おかげで、今朝は寝不足であった。
寝不足の解消を湘南新宿ラインのグリーン車で…と思ったが、通勤・通学定期券とグリーン券併用で利用出来るようになったため、制度改正前だったら絶対にグリーン車を利用しないと思われる方々(失礼!)によってグリーン車内は混雑していた。が、何とか座席の確保に成功。今日はパソコンを持っての移動のため、そして腰痛をひどくしないためにも、グリーン車に乗る必要があった。座ったついでに、車内販売の缶コーヒーを購入し、池袋を目指した。
今日の日本大学医学部附属看護専門学校の講義は、今テーマにしている「コミュニケーション」の根幹となる部分であった。他の看護学校と違い、ここは遅刻しても出席になるので、毎回数名ずつ遅刻者が存在する。そのため、出席予定者が全員揃うまで、前置きを25分も話してしまった。学生にはわからなかったかも知れないが、私は時間との闘いで大変だったのである。
それでも、無事に講義を終え、日本大学通信教育部へ移動する。池袋までバスで戻り、そこから丸ノ内線で大手町に出て、半蔵門線に乗り換えて神保町を目指すのがいつものパターンである。実は、池袋からだと後楽園で下車するのが一番早いルートなのだが、歩く距離がちょっと長くなる。後楽園で下車すると運賃が160円…。2つ先の御茶ノ水から190円となるのだが、大手町経由で神保町に出ると、あら不思議…運賃が160円に戻るのである! 神保町からのほうが歩く距離が短くなる。荷物の重い私にとっては、時間はかかるが神保町ルートのほうが有り難いのである。
通信教育部での講義は、そろそろ「コミュニケーション」を結びにしないと…ということで、マルクスとミルの理論を照らし合わせつつ「資本家と労働者」のコミュニケーションについて語る。が、今朝になって思いついたことだけに、事前の準備をほとんどしていないという状態で講義にのぞんだ。結果、アドリブが多い講義となり、ライヴ感が出て良かった(かもしれない)。
本日の最終講義、法学部での「社会学」では、昨年の比較心身症研究会のシンポジウム「人は動物によって癒されるか」で発表したパワーポイントを使ってみた。今年はこのパワーポイントを何度使えば気が済むのだろう?
ちょっと(?)早めに講義を終え、急いで帰途に就く。そして、18時半過ぎに今井医院へ。そこで診察を受け、今井先生の新しいパソコンにパワーポイントをインストールする作業の手伝いをした。
帰宅して、夕飯を食べた後、何だかポワ〜ンとしてきた。明日を乗り切れば、今週の仕事が終わる…という安心感からだろうか? 今夜は、昨夜の寝不足を克服しておかないと…。
11月5日(金)
今日の日体大横浜健志台キャンパスは “暑かった”! “熱かった” 部分もあるが、とにかく暑かったのである! 日体大では、世田谷でも横浜でも、その日はずっと同じ教室で講義をすることになっている(科目が同じなので)。1時限目に講義をした際には、いつもとたいした違いはなく(ただ、43名の履修学生中20名しか出席していなかったということを除いて)、いつものように講義は進んだ。空き時間である2時限目に学食で早めの昼食をとり、講師室に戻ったところ、2時限目に講義を担当された先生方が「いやぁ、教室が暑くて暑くて、たまらない!」ともらしていたのであった。どこの教室かと尋ねると、私が使用する棟と同じ教室であった。
3時限目、教室に入ってすべてを理解した。サウナのように暑いのである! 朝はまだ日差しが強くなかったので良かったのだが、昼前から建物への強い日差しが教室の温度を上げ、教室外との激しい温度差をつくっていたのであった! さらに、日除けのためのカーテンが、断熱材のような働きをしてしまい、室温は上がりっぱなしである。そのため、教室にいたほとんどの学生の頬が赤らみ、中には意識朦朧(もうろう)状態に陥りそうな学生も数名…。「このままでは大変なことが起きる!」と判断した私は、講義を20分早く切り上げ、早く教室の外に出るよう学生に指示した。4時限目の学生は賢かった。カーテンをすべて開け、窓を全開にしていたのである。これで室温よりも低い外気が教室に入り込んだ。が、それでも暑い! 学生の暑さに負けじと、太陽も頑張ってしまったようである。3時限目を20分早めに終わらせていることに足並みを揃えるため、4時限目も20分早く終えた。
青葉台から田園都市線・半蔵門線直通電車に乗って神保町へ到着した時、すっかり日が暮れていた。日本大学法学部での講義内容は、昨日と全く同じ。パワーポイントを使用するため、昨日と同様に今日もパソコンを持ち歩いていたのであった! 腰が悪いというのに、重たいパソコンを持ち歩いているあたり、まだまだ自分の体調を自覚していない私…。
帰途、神保町から乗る地下鉄を間違えた。本当は、半蔵門線と丸ノ内線を乗り継いで東京に出て、東海道線で帰るつもりだった。それが、1週間の疲れがドド〜ッと出たのか、三田線に乗ってしまったのである。半蔵門線も三田線も、神保町の次は大手町であるが、経営母体が違うことと駅の位置が違うこともあり、丸ノ内線への乗り換えはかなり困難である。こういう時は、気分転換! 天気がよかったので、地上を歩いて東京駅に向かうことにした。久々に丸の内界隈の夜空をゆっくり眺めた。学生の頃に見た丸の内の夜景とはやや異なるものの、何となく気分が良かった。丸の内はアスファルトジャングルであることに違いはないが、やけにリラックス出来た。こういう時間も、たまには必要なのだ。地下鉄の乗り間違えも、たまには良いのかもしれない。
11月6日(土)
びゅうプラザ横浜に行ってきた。年末年始に韓国でフィールドワーク(?)を今回も行おうと思い、航空券などの手配をしたのである。が、日程決めをするのが遅かったのと、今の韓流ブームの影響で日韓路線は常に予約がいっぱい状態らしい。
「12月30日に日本を発ち、1月5日に帰国する」「利用はスターアライアンスの航空会社」という2つの条件を合わせると、選択の幅は狭まってくる。そして、日韓路線でスターアライアンスというのは全日空、ユナイテッド航空、アシアナ航空の3社に限られる。全日空は初めから選択外として(理由はいろいろ…)、ユナイテッド航空かアシアナ航空に絞ったが、ユナイテッド航空は本数が少ないうえ(ソウル方面行きは1日2本、日本への帰国便は1日1本)、帰国便の確保が絶望的な状態になっていたため、アシアナ航空の予約を確保することにした。
帰国便は1人分の空きがあったのだが、問題は韓国へ向かう往きの便…。最初の交渉では「30日の便は、ウェイティング(キャンセル待ち状態)」とのことだった。しかし、「ウェイティングにかかっている人が他にいないので、大丈夫」だということだった。それでもかなり粘って交渉し、とりあえず申し込みを始めた。ところが、「ウェイティングから、予約成立になりました」とのこと! 要するに、私の座席が確保されたということである。これで、私の決めた日程で動くことが現実に近づいた。
が、問題は往きの便の時間である。成田を9:25に出発するのである! 2時間前にチェックインを…ということになると、7時半前には成田に着かなくてはならない。この時間は、まだ成田エクスプレスが走っていないのである。さらに、総武線快速(エアポート成田)で横浜を5:40に出ても、ちょっと到着時間が微妙なところ…。リムジンバスでYCAT(横浜シティエアターミナル)を5:15に出るものがあるが、寝坊したら…ということも考えて、空港近くのホテルに前泊することにした。
「こんなことだったら、日本を出る日を29日にしておけば…」という気持ちも芽生えたが、韓国のホテルは宿泊料金が結構高い! 物価は全般的に安いのだが、ホテルやCDなどは割高感がある。前泊すれば、その日の宿泊を6千円台におさえられるので、びゅうプラザで予約を入れておいてもらった。
帰宅して、ソウルにあるサボイホテルに予約を入れた。「(予約をしたいので、日本語の出来る人お願いします)」と電話口で伝えたが、担当者は日本人の名字をなかなか認識出来ないようで(小さな「っ」を表記するローマ字の法則など)、自分の名前を伝えるのにエライ時間がかかった。そして、「お一人様ですか…。部屋は予約出来るんですが…」と、こちらの不安を煽るような語尾…。結果からいうと、予約はめでたく完了。これで、あとは、韓国内の知人へ連絡を入れ、自分の健康管理をシッカリしておくだけである。
11月8日(月)
昨日は、日本大学通信教育部神奈川県学友会(略称:神奈学)の歓送迎会に参加してきた。このところ、神奈学のこういったイベントには全出席させていただいているので、私の認知度も高まってきているし、実際に私の講義を聴く学生の数も増えてきている。会は和やかな上にも盛り上がりを見せ、良い感じで進行していた。9月卒業生への花束贈呈の後、贈る言葉を頼まれていた私は、「正しい技術は、正しい知識がなくては身に付かない」というような話をして、役目を果たす。月曜日は三島勤務なので1次会のみで失礼させていただいた。
そして今日、いつものように三島勤務。日本大学国際関係学部のDVDデッキのメンテも終了し、私の持参したDVDを講義で使用することも可能となった。ただ、市販のDVDではない場合、若干の読み取りエラーが生じてしまうようである。それ以外は問題なく再生出来た。3時限目の「社会変動論」では、「クレヨンしんちゃん」の韓国版VCDを上映。日本版と同じオープニングテーマ曲にBGM…しかし、日本語表記はハングルに直されているというフィルタリング効果について語る。4時限目の「日本の社会」では、日本特有の家制度と、制度崩壊後の諸問題について、韓国の氏との比較をしつつ、久々に(国際)社会学者らしく語る。2時限目の「日本社会」に集う留学生たちは、いつものように講義を盛り上げてくれていた。
帰途、冬物のジャケットを購入した。その店は、12日から会員限定の割引セールが始まるのだが、期間内に来店出来ないお客に対しても事前割引を適用してくれるので、それで今日、1着購入した次第。こういう顧客を信用してくれるサービスは有り難い…と思いつつ、「これって、すっかり店側にのせられているのかなぁ…」と妙な心地になった私であった。
11月10日(水)
昨日…すなわち火曜日、今年度初めて “晴天の” 日体大深沢キャンパスに出講した。開講してから4週連続の雨天…。雨が降るのが私のせいのように扱われていて、ちょっとツライ4週間だった。しかし、昨日は違った。教室に入って、学生に「晴れました」と伝えると、クスクス…と笑い声が聞こえてきた。「総合科目B」を晴天で受講するのは、学生にとっては違和感のあることかも知れない。雨が当たり前になってしまった火曜日にあって、この晴天は非日常的な雰囲気さえした。
講義後、水曜日は朝イチで日本大学国際関係学部の講義があるため、静岡県内に移動しておいた。しかし、その移動中にノドの不調を覚え、いや〜な予感が私の脳裏を駆けめぐっていった。そして、その予感が的中した。時間を追うごとにひどくなるノドの痛みと全身のけだるさ…。
結局、1時限目の「人間と社会U」を休講とする。今年度、国際関係学部の休講はこれが初めてではないが、自分の体調が理由での休講は初めてである(あとは、天候不順が理由の休講)。あぁ、情けない…。そういえば、最近は教室内で学生がゴホンゴホンと遠慮なく咳をしたり、教室の空気がやけに汚かったりして、ノドの不調は時間の問題だったのかも知れない。
今日は一日中寝ていよう…と思ったのだが、18時半から21時半まで日本大学通信教育部の秋期夜間スクーリングの休講は(日程的な問題もあって)出来ないので、とりあえず午前中はフトンの中にいて、午後、静岡県内の病院で受診。新幹線で東京へ移動した。
先日、国際関係学部で「クレヨンしんちゃん」のVCDを紹介したが、その内容と同一の漫画本を借りたので、どのような資料を作ろうか…と通信教育部で表紙をまじまじと見ながら考えていると、後方から「ほぉ〜っ、『クレヨンしんちゃん』を講義で使うんですか?」と、とある先生から声をかけられた。ちょっと年配のその先生、興味津々と同時に多少の疑念を持たれておられたようであった。誤解を取り除くため、「クレヨンしんちゃん」と韓国のつながりを説明し、VCDの現物(パッケージ)をご覧いただいた。その先生は、「これは、まったく(日本のものと)同じではないですか?!」と非常に驚かれておられた。
病院で処方された抗生剤や消炎剤おかげで、講義は無事に行われた。が、あまり声を出し続けるわけにはいかないので、前半はコンテキスト理論中心の講義、後半は韓国語版「クレヨンしんちゃん」でコンテキストの実践を行い、それで無事に終了したわけである。
しかし、ここにきて体調不良とは、情けないやら悔しいやら…。とりあえず、今週残りの講義に穴を空けないように気を付けなくては…。
11月11日(木)
昨日、あんなに「講義に穴を空けない」ことを強調したのに、体調が思ったように回復せず…というよりも微熱まで出てきたため、今日の講義はすべて休講とさせてもらうことになった。こういう時、一人住まいは結構ツライ。体が動かないのに、声も出にくいのに、自分で何もかもしなくてはならないのだから…。
今日の講義のため、一生懸命準備をしていたであろう門下生たちには、大変申し訳ないことをしてしまったと思う。その一方で、回復しない体調と孤軍奮闘している私の状況(情況)を理解してくれるであろう…という期待もあり、自分の都合良い解釈に情けない思いがする。
昨日受診した際、医師からは「すぐ、良くなりますよ!」と言われたのだが、なかなか回復の兆しが見えない。回復させるための体力が、どうも少ないような気がする。今までムチャし過ぎたのかな?…とフトンの中で考えつつ、このサイトの更新をしている私である。ノートパソコンにソフトをたくさん積み込んでおいて良かった…と、これが今日の最大の喜びであるあたりが、本当に情けない。
私の場合、ノドが不調だと全身にだるさが走り、体を動かせなくなってしまうのである。通常、一晩寝ればだいぶ体調が回復するのだが、先々週の腰痛のケースといい、今回といい、何だか今まで貯め込んだ疲労が一気に吐き出されているかのように思えてならない。
体調が悪いのだから、出掛けることも出来ない。せっかく時間が出来たのだから…という気分でもない。いずれこうなることはわかっていたのだから、とにかく今は体を休めることに徹しよう。
門下生からのメールが数通届いているのだが、返事は明日以降…ということで勘弁してもらおう。
11月12日(金)
体調が回復せず、今日も全ての講義を休むことになってしまった。まぁ、これは神様がくれた休養日だと思うことにしよう。かと言って、フトンの中で眠りにつくことも出来ず(外が明るいので)、体を十分に休めてから来週の講義の準備をしておいた。特に、2カ国語で行う講義の下準備は念入りに…。
それにしても、やけに汗をかく。一日中、とにかく汗をかいた。部屋にいるだけで、妙に汗をかいた。それで、17時半過ぎにシャワーを浴びてみた。いつもの金曜日なら、18時からの日本大学法学部「社会学」のために日体大健志台キャンパスから必死に移動している最中か、あるいは講義を行う法学部2号館の教員室で準備に入っている時間である。体調不良で仕事を休んでいる割には、プチゴージャスなことをしでかしている私である。しかしh、シャワーを浴びた後の私の体からは、「これでもかっ!?」と言うほどの汗…。
明日、母の卒業した高校の東京同窓会の総会があるという。私の母の卒業した高校は、母方の伯母の殆どが卒業しており、姉妹で同窓生である。そして、その総会の知らせは、母からではなく伯母からEメールで知らされたのである。伯母の息子さん(要するに、私のいとこ…その学校の卒業生ではない!)も出席するという。総会では講演会があり、そのテーマが私の社会学者としての鼻腔をくすぐるようなものだったため、伯母に参加申し込みをしておいてもらった(ちなみに、予約名は私の母になっているらしい)。しかし、どのように伯母たちと合流すればよいのか、その連絡が来ていなかったので、昨夜電話を入れてみたが、誰も応答せず。今日も夕方に電話を入れてみたが、応答無し。ちょっと心配になった私は実家に電話し、電話番号が正しいかどうか確認したが、間違っているわけではないらしい。しばらくして再度電話…やっと通じた。
たまには、親類と共に行動するのも良いものだ…と思うのだが、みんな忙しくてなかなか会えないのが現状である。子供の頃には夏休みにいとこ同士で会うことも可能だったのに…。みんな、歳を取ったんだなぁ…時は確実に流れているんだなぁ…。
11月13日(土)
母の卒業した高校の東京での同窓会(東京双松会)に出席した。母の出身は島根県松江市。島根県内では “かなり” 有名な高校らしいのだが、私は島根県に2度しか行ったことがなく、話でしか聞いたことのない学校であるが故に、その学校のイメージもなかなかわかなかったのであるが…。会場は丸の内の国際ビルヂング8回の日本倶楽部。ここで13時半から会合が始まった。
実際、今日の東京双松会総会に誘ってくださったのは、伯母である。伯母は、母の先輩にあたる。そして、どうこう卒業生の岡弘道氏の「地域の文化振興五十年〜島根 東京〜」という講演会もあるということで、それが昨日の「社会学者としての鼻腔をくすぐる」ようなものだったのである。いとこも参加したのだが、いとこは松江がらみの会では顔なじみが多いということで、会場でも知り合いがいるようであった。私はこの学校の卒業生ではないので、身分上は「母の代理」としての参加であった。が、妙な同郷意識のようなものがなく、私のような者もあっさりと受け入れていただけた。総会と懇親会に出席している間にも、母の母校の雰囲気は伝わってきた。おまけに、出版松江会(松江にゆかりのあるジャーナリストの集まり…いとこは、この会の世話人でもある)にまでお誘いいただくこととなり、私のネットワークも広がってきた。
こういう会合ならば、大歓迎である。伯母にも感謝感謝である。
会の終了後、伯母といとこと3人で銀座に出て、ちょっとコーヒーを飲んで帰ろう…ということになった。最近、みんな忙しくて、親戚でゆっくり会って話をする時間もない。こういう機会でもない限り、なかなか会うこともかなわない。今日は本当の良い機会だったと思う。
帰途、京浜急行を横浜で降りる時、なかなか前に進もうとしない輩がいた。その男、夕方のラッシュアワーであるのにもかかわらず、車内で携帯メールを打ち続け(ここまでは、別に良しとしよう)、ドアが開いて降車する際にもメール打ちをやめようとしないため、画面と指に神経が集中していて、それで降りようとする客にフタをするような状態になってしまった。降りる客にフタをしているのだから、当然これから乗り込もうとする客もなかなか車内へ入れない。しかし、本人には自覚がない。いわゆる問題行動なのであるが、自分がこういうことをされたらどんな気分になるのだろう? 心の中で私は
おい、携帯メール男! お前、ホントいい加減にしろよな!
と、心の中で叫んだ私であったが、周囲の(降車しようとしている)客の表情も、私と似たような感じであった。こういう輩が多すぎる! 本当に、いい加減にしてもらいたいものである。
横浜から歩いて帰宅しても良かったのだが、横浜で買い物をしたために荷物が重くなり、さっきの携帯メール男の件もあって電車を避けようと思った私は、バスで帰ることにした。横浜市営バス86系統の生麦行きにはふだん乗らないのだが、このバスを使うとどの最寄り駅よりも、どのバス停よりも家に近いところで下車出来るのである。それなのになぜ、ふだんは乗らないのか? 答えは簡単! 運行本数が少ないのである! 日曜日は殆ど運行していないのに等しい状態で、平日と土曜日は18時半が終バスである。今日乗ったバスも、方向幕が赤ランプ…つまり、終バスであった。そのバス、バスターミナルに入る時に「生麦」という表示を「横浜駅」に戻してしまい、そのまま停車。車内の放送も生麦から横浜駅へ向かうもの…。運転手さんは何度も方向幕を確認しているのに、誤りに気付く気配もない。放送の間違いにも気付かない…。「もしかして、わざとやっているのか、それとも彼は本当の運転手ではなく…」などと色々な思いが私の脳裏を駆けめぐったが、しばらくして、最前列に座っていた私に向かって運転手さんが「あっ、方向幕、間違えてましたねぇ!」と照れくさそうに話しかけてきた。単なる勘違いであることがわかってホッとしたが、運転手さんにも色々あるんだろうなぁ…。
みなさん、本当にご苦労様です。
11月14日(日)
まだ、体調が思わしくない…。あれだけ仕事を休んでおきながら、まだ「回復しません」では済まないハズ。それにしても…。
子供の頃から学生時代までかかりつけていた医院で、医師に「君は、いつもはちょっとムリをしても平気なんだけれど、ひとたび具合が悪くなると、それまで貯め込んでいたものがすべて爆発してしまうんだよ」と言われたことがある。“具合の悪さ” は常に体内にあって、いつも噴火の時機をうかがっているのだろうけれど、噴火口ががっちりガードしている時にも力を込め続けて、それで噴火口がゆるんだ瞬間、最大の威力で噴火する…。これが私の疾病パターンと似ているらしい。
もう少し “わかりやすい” たとえを出すならば…、コマのように勢いよく回っている時は問題ないのだが(それが問題なのかも知れないが)、勢いが無くなってくるとパタンと倒れてしまうというワケである。
もう一度、勢いよくビュ〜ンと回らなければ…。年末は渡韓があるし、ここでへばっているわけにはいかないのだ!
11月15日(月)
動きの悪い体を引きずって(?)、三島へ出講した。日本大学国際関係学部は先週水曜日に休講してしまっているので、今日休んでしまうと学生からの印象が悪くなってしまうかも知れない(そんなことはないとは思うが)。ただ、あまりノドを使える状態ではなく、大きな声も出しにくいので、あまり話をダラダラとするのはやめよう…と思いつつ、教室に向かった。
2時限目の留学生科目「日本社会」は、いつもより人数が若干少なめで、さらに日本語に難のある学生が欠席していた。よって「今日は、日本語だけで(授業を)やります」という状態になったので、いつものように日本語と英語を交互に話す必要がなくなったわけである。が、黒板に英語を書かないで済むようになったことに気付いた私は、「なら、いつもの倍の情報量を板書出来る」ということで、2回分の講義を一気に1回で片づけてしまった。よって、「あまり話をダラダラするのはやめよう」という誓いが午前中に破られることになったのである。
3時限目の「社会変動論」は、韓国における日本大衆文化開放に関する講義が続いている。ここ数回、講義内でDVDを鑑賞し、ビジュアリスティックな理解にも努めている。今日は声をあまり出さないようにするため、90分の講義時間の半分を解説、残り半分をDVD鑑賞…という時間割り振りを考えた。しかし、ふたを開けてみれば、解説時間が予定をはるかにオーバーし、気が付けば14時を回っている…。結局、DVD鑑賞の時間が25分程度しか取れず、チャイムが鳴る前に講義を終了させる程度の短縮しか出来なかった。
4時限目こそ、早く終わろう…と思ったのだが、とりあえず前回からのテーマを今日で一旦終結させなくてはならない必要性があり、そのことばかり考えていたらかえって焦ってしまった。結果、チャイムの鳴る5分前まで話し続けるという状態になってしまった。
朝の誓いは、夕方にはズタズタに引き裂かれていたのである。朝令暮改なんてもんじゃない! 朝令“昼”改のようなものである。
帰途、顔なじみの紳士服店に顔を出した。今は、会員限定の割引セール中である。先週、招待状(ハガキ)を持ってくるのを忘れたのにもかかわらず、キチンと2割引してもらったのだが、今日はちゃんとハガキ持参で入店した。そして、セーターとワイシャツを購入。2割引に加えて、ハガキには1000円分のクーポンがついている。しかし、何かの間違いで、私の家には招待状がいつも2枚届くのである。それで、今回は2枚とも持参し、店長さんに「どうしましょう?」と尋ねてみた。招待状に関して、どうやら私の登録が二重にされているらしいことが判明し、お店のほうで1つの登録を抹消してもらうことになったのだが、「今回は、ハガキが2枚あるので、2000円分、お引きしますよ!」と店長さん。いつも “律儀に” お店に顔を出しているので、その感謝の気持ちだという。有り難い限りである。その割引の結果、セーター1枚分よりも安い請求金額となってしまった。セーターが安く買えただけではなく、ワイシャツがタダになったようなものである。何だか得したような気分になり、ウキウキしながら家路に就いた。
私は、このように「単細胞の男」なのである。
しかし、明日は大丈夫だろうか? 4時限目が終わったあたりで声が出にくくなってしまい、不安ばかりが募るのである。何か、殺界にでも入ってしまったような。そんな感じさえ覚える今日この頃である。
11月16日(火)
昨日の講義のせいではないが、大事を取って今日も仕事を休ませてもらって、午前中はフトンの中にいた。午後、通院。症状(ノドをサンドペーパーでこすられたような違和感がある、咳が続く、頭が重い、鼻の具合がおかしい)を医師に伝えると、「季節柄、これはなかなか治らないですね」とキッパリと言われてしまった。私の気管が、教室と外の気温差、空気の乾燥度などに対して敏感(過敏)に働いているという。出す職業上、ノドを安静に保つということは難しいわけであり、「なかなか治らない」という結論に達してしまったようである。
通院のついでに、予約しておいたビートルズ ’64 BOX Vol.1(THE CAPITOL ALBUMS VOL.1)を受け取りにCDショップへ出掛けた。ビートルズのアルバムがアメリカで初めて発表された1964年当時、著作権がらみの様々な事情から、イギリスで発表されたオリジナルアルバムとは違った選曲のアルバム(アメリカでの発売元がキャピトルレコードであったことから「キャピトル盤」と呼ばれる)が次々に発売された。1966年になって、イギリスのオリジナル盤の発売と足並みがやっと揃うのだが、それでもキャピトル盤は独自の選曲をして同じタイトルで発売していた。一概に、キャピトル盤はイギリス版よりも曲数が少ない。イギリスはアルバム1枚で1つの印税が発生するが、アメリカは1曲あたりで印税が発生する。アルバム収録曲数が少なければ、それだけ印税をビートルズに払う額が減る。そして、浮いた(選曲から漏れた)曲を集めて別のアルバムを作ることも出来るわけである。しかし、ビートルズのアルバムをCD化するにあたり、イギリスEMIは「イギリス盤を世界統一基準とする」と決定し、キャピトル盤は廃盤となった経緯がある。ただ、キャピトル盤で唯一「Magical Mistery Tour」だけは「世界統一基準」の1つとして認められたという特例があるが、その他は廃盤…。私は、キャピトル盤を数枚所有しているが(もちろんLP盤)、曲順や曲目がちょっと違うだけでも新鮮で斬新な感じがしたものだった。それが今回、4枚組で再発売されたのである。VOL.1と銘打っているあたり、この後も次々に再発売の見込みがありそうで、楽しみである。おまけに、今回再発売となった4枚のすべてが、ステレオバージョンとモノラルバージョンの両方を収録しており、興味深い。
体調が悪いのに、ビートルズもくそもあるか!?…と思われるかも知れないが、ビートルズを聴いていると不思議と力がわいてくるのである。一応、ビートルズが活動していた時期と私の人生の一部は重なるわけで、そういうことからも自称「最後のビートルズ世代」の私はビートルズに活力をいつも与えてもらっているのである。
11月17日(水)
三島、帝京、通信教育部…と、今日は全ての講義をキチンとこなした。これが当たり前のことのだが、先週の体調不良から考えると、その上「季節柄、これ(ノドの荒れ)はなかなか治らないですね」と医師から昨日宣言されたことを考えると、この時期でこの動き…というのは上出来だろう。
水曜日は、パソコンを持っての移動日である。日本大学通信教育部の秋期夜間スクーリングでは、できるだけオーディオビジュアル的な資料提供をしようと思っているので、いざという時のためにパソコンを持って歩くのである。今までは、デーバッグにパソコンを入れての移動だったのだが、いつものショルダーバッグとデーバッグで両肩がふさがってしまうのは腰にとって良くないと思い、昨日の通院の折に安くて軽いスーツケースを購入し、これを今日から早速使用した。デーバッグよりも容量があるのだが、それでもパンパンになってしまったスーツケース…。
私は、箱が大きくなればなったで中にたくさん入れたがるクセがある。私は仕事柄、本をたくさん購入してきた。それが部屋にやたらと散乱しているのだが、「もう1部屋あれば、もっとゆったり出来るのに…」と知人にこぼしたところ、「いや、アンタは部屋が増えたら増えたで、もっと本を積み上げるよ!」とキッパリ言われてしまったことがある。
そういえば、前回の渡韓時もそうだった。ちょっと大きめのバッグを購入し、余裕を持って日本を離れたが、帰国時には荷物でパンパンになっていた…。
スーツケースを使用すると、キャスターがついている分、肩の負担が軽くなって便利になったことは確かである。が、不便なことも…。それは、駅などでトイレに入る時である。私は通常、一人で行動している。よって、トイレ前にスーツケースを置いて、「ちゃんと見ててね!」などと頼む相手もいない。トイレにスーツケースを持って入るのはイヤだ! 幸いにも、JR赤羽駅のトイレには、スーツケースを置けるきれいなスペースが洗面台にあったので、そこにスーツケースを置いて用を足したが、その最中には洗面台が見えないので、荷物のことが心配で心配で、なかなか “集中” 出来ないという有様。
今日も、ちょっと調子に乗りすぎたかも知れない。明日以降のために、ちゃんとノドの調子をととのえておかないと…。
11月18日(木)
先週の今日は、全休。とりあえず今日は、無事(?)に講義を全てこなした。が、どの講義も、何だか不機嫌さを覚えた。私の方針が間違っていたのか、それとも学生(の一部)が理解してくれようとしないだけなのか、それとも?…という具合に、講義をすればするほど、むなしさも込み上げてきたのであった。
4月から講義を開始し、それなりに「社会的期待」「社会的常識」を講義で解説してきたつもりだった。社会を維持する方法論についても、かなりの時間を割いて語ったはずだった。が、11月にもなって、まだ講義中に堂々と(悪びれた様子もなく)机に突っ伏して寝ている輩がいたり、真剣に学生への注意を私が与えているのを全く聞かずに前期分のノートを書き写している大馬鹿者がいたりした(この輩のノートは取り上げた)。「ここは寝る場所じゃないだろ?」「ノートはいつでも書き写せるだろ?」と注意しても、誰一人として「すいません」という謝罪がない。
おまけに、冷たい雨まで降ってきた…。
明日で今週の仕事は終わるけれど、「終わりよければすべてよし」という感じになるのだろうか?
11月19日(金)
日体大横浜健志台キャンパスと日本大学法学部に出講した。ようやく体調も講義をキチンと出来るくらいには回復した。が、服用中の薬の副作用なのか、朝起きるのが非常にツライ! そこで、寝ていられるギリギリの時間までフトンの中にいて、いつもよりも数本遅い電車に乗り込んだ。当然、東急田園都市線の青葉台駅に着いたのも、いつもより遅くなった。学生で混み混みになっているバスに乗り込む気力がなかった私は、日体大に勤務して初めてタクシーで大学に向かうことにした。
青葉台といえば、かなりの利用客数を誇る(詳しい統計資料を見たわけではないが…)。タクシー乗り場へ行けば、タクシーがズラ〜ッと待ちかまえていて…などと、勝手な想像をした私。しかし、1台もタクシーが止まっていない…。とりあえず、タクシーで大学に向かうと決めた以上はタクシー待ちの人の列に並ばなくてはならない。私の順番は4番目…。が、運良く数分後に4台のタクシーが入構してきた。いつもバスなら15分程度の道のり。タクシー料金も大したことはないだろう…と思ったのだが、大学内に入ってもらったところですでに1000円を超えていた。結果、1220円を支払うことに…。
日体大と法学部、全ての講義を終えた帰り道、昨日解禁となったボージョレ・ヌーヴォを1本購入した。本当のワイン通は、こんな浅いワインを買うのかな?…などと思いつつ、数年ぶりに購入した。それにしても、言いづらい名前である。昔から「ボージョレ・ヌーヴォ」などと呼んでいただろうか? 「ボジョレー・ヌーヴォー」とか「ボジョレ・ヌーヴォー」などと呼んでいたような気がするのだが…。しかし、今夜は飲まない! 週末に、疲れた自分を癒すため用に、ゆっくり飲みたいと思う次第である。
それにしても、最近の学生さんは教員から注意されても「すいません」の一言が言えないばかりか、ぶんむくれてしまう…。こういう態度をとられると、私が非常識なことをしているような錯覚に陥りそうになる。
11月20日(土)
今日はOFF日。昼過ぎまでフトンの中にいた。体調が、また悪い方に戻りつつあるので、ゆっくり体を休めることにした。
最近の学生は、教員が何かを質問しても、叱られても、それに対する反論がない…と、今日見たテレビが伝えていた。コミュニケーションが一方通行なのだという。ある企業の人事担当者のコメントによると、大学生が採用試験の一環である集団面接を受ける際、誰か一人が発言している最中、別のその話を聞いている学生がいない…という。誰かに何かを言われても、それに応じるコミュニケーション方法を教わることなく大きくなってしまった…という。ディベートもできない…という。確かにそうである。私もそれは実感している。
が、そんなことは人に教わることなのだろうか? 自然と身に付くものではないだろうか? 携帯電話が普及しすぎて、孤独でも生きられるような錯覚を起こす――いや、孤独のほうが “うざったくない” のだろう。日本社会の間人主義的な面が薄れているように思う。
昨日の「ぼやき」の内容を裏付けるような、そんなコメントが羅列されたような番組だった。
11月24日(水)
久々に、更新が滞ってしまった。この間、体調が良かったり悪かったり…。
22日(月)は日本大学国際関係学部で3コマ、元気に講義をしたつもり。久々に声が出る喜びにあふれ、オーバーペースになってしまったのだろうか、翌23日(祝)には激しい頭痛に悩まされ、夕方近くまでフトンの中にいるハメになった。が、横須賀米海軍基地の大佐に買っておいてもらったエキセドリンが効いてくれたので、ちょっと買い物に出掛けてきた。
そして今日、また体が言うことを聞いてくれなくなり、朝と昼の仕事をキャンセルさせてもらうことになった。ある出講先で一緒に仕事をさせていただいている医学系の先生が、「今まで、“疲労” というものは蓄積しない…寝たらすべて解消されるというのが医学界の定説だったが、老化の研究の中で “疲労は蓄積される” ということが立証された」という興味深い話を聞かせてくださった。その話によると、疲労の蓄積が人間を老化へと導き、体力の低下などと関連しているとのこと。そして、蓄積された疲労は、人によっては一気に襲いかかってくるし、人によってはジワジワと襲ってくる…というように、人それぞれに症状が異なるという。私の場合は、どうやら「ジワジワ型」のようである。
しかし、今夜の日本大学通信教育部の夜間スクーリングだけは休講にするわけにはいかないので、ギリギリの時間までフトンの中にいて、そしてスクーリングにのぞんだ。今日はDVDもCDも使用する予定がなかったので、なるべく早めに講義を切り上げて早めに帰途に就こうと思っていたのだが、今日でとりあえず基本編を終了させる予定であったために残りの解説事項を全て片づけなくてはならず、結局は21時半の講義終了チャイムを聞くことになってしまった。
明日以降は、絶対に休講することは出来ない…そう自分に言い聞かせつつ、帰途に就いたのであった。
11月25日(木)
昨日、北海道テレビの人気番組「水曜どうでしょう」の本(どうでしょう本)の創刊号が、全国のローソンで(予約者への)手渡し解禁になった。帰宅途中でローソンに寄り、引き取って来たのだが、疲れがひどくて、とても本に目を通せるような状態ではなかった。ついでに(?)、北海道テレビのマスコットであるonちゃんのDVDも注文しておいたので、それも引き取った。が、こちらも見られるような状態でなく…。ちなみに、onちゃんDVDの内容は、見なくてもわかっている。昨年9月、東京でこのアニメーションの上映会があり、そこで私は観覧したことがあるからである。
疲れの取れないまま、朝を迎えた。寝坊したワケではないのだが、予定していた湘南新宿ラインに乗り遅れた。1本遅い湘南新宿ラインに乗ったのだが、どうしても着席したかった私はグリーン車に乗ることを迷わず選択した。そして、池袋駅から日本大学医学部附属看護専門学校まではタクシー…。朝からすごい散財である。が、ムリして混んだ車内でもみくちゃにされ、路線バスでイライラしながら出講するよりも、肉体的にも精神的にも良いと思う。
看護専門学校での講義後、すぐに池袋駅まで戻り、日本大学通信教育部へ丸ノ内線と半蔵門線で移動。途中、ふと動物学者のポルトマンの著書のことを思い出し、神保町の岩波書店で『人間はどこまで動物か』を購入。今日の日本大学通信教育部の講義で紹介出来る箇所を探したが、探す時間がなく、断念。
昨日、パソコンを通信教育部に持参し、夜間スクーリング用のプリントを作成したのだが、そのデータが通信教育部のフラッシュメディアに残っていることを確認し、昼間スクーリング終了後にそれを出力してもらい、法学部で印刷。法学部の講義まで体調が持つかどうか心配だったが、無事に今日の全ての講義を終了することが出来た。
帰途、乗り換えを1回にするため、中央線・総武線各駅で秋葉原に出て、京浜東北線で帰宅した。明日も朝イチから講義だ…。今夜も「どうでしょう本」とonちゃんDVDを見ることは出来ないのか…?
11月26日(金)
日体大横浜健志台キャンパスと、日本大学法学部…合わせて4コマ、何とか無事にこなせた(と思う)。
ただ、青葉台駅から日体大まで、バスに乗る気力もなく、今朝もタクシー…。これは単に蓄積疲労のためではない。ここ数日、携帯電話に “かなり” の件数のSPAMメールが届くのだが、必ず毎晩(真夜中に)…それも寝入りばなに1通届くので、スッキリしない目覚めが続いているのである。SPAMメール…すなわち「くずメール」は「くず」であるだけでも腹立たしいのに、人の安眠を奪うメールというのは許せるものではない!
携帯電話に届くそれらのメールの内容は、どれも低俗なものである。出会い系もあれば、エロ系もある。こんなメールを送っている大馬鹿者の顔が見てみたい。顔を見たついでにぶん殴ってやりたい…と思う次第。
今日、「ヨン様」ことペ・ヨンジュンの姿を見たさにファンがヨン様宿泊先のホテル前に終結し、ヨン様の車の前にファンが群がったために10名が軽傷を負ったという。ヨン様は記者会見で笑顔もなく、申し訳ないと謝意を表したという。警備上の打ち合わせでは、ヨン様はホテル裏口から出発することになっていたらしい。裏口にファンが多数終結し、ヨン様の出発を今か今かと待っていたところ、ヨン様の車は正面から出発したとのこと。これでは、警備も不完全となるのは当然のことである。が、ヨン様ファンをテレビなどで見ていて情けなくなってくるのは、おそらく私だけではあるまい。何を考えているんだ、ヨン様ファン?
夜になって、風が強くなってきた。かなり強い風である。この風で、私にまとわりつく悪いものをすべて吹き飛ばしたいものである。
11月27日(土)
久々に、「死を通して生を考える教育研究会」(略称: DE研)に出席した。もともと私は、DEの専門家ではないのだが、『死を通して生を考える教育』という共著書も出させていただいているし、今では私の “売り” の1つになっている(ようである)。天気の良い、朗らかな陽気の中、私はすっかり寝坊した。寝坊とは言っても、ゆっくり朝食を取る時間がなくなってしまった…というレベルの話である。が、乗る予定だった電車の時間を1分間違えたのである。たった1分でも、その後の乗り換えなどで誤差は広がっていく…。まぁ、結果的には3分の遅刻で済んだので、たいした問題にはならなかったが…。
帰途、横浜で銀行のATMに寄って家賃を振り込み、お気に入りのブランドの1つであるSheltieでシャツを購入した。年末年始の渡韓に向け、寒さ対策もしておかなければならない。加えて気分転換…。
さて、来週こそは仕事に穴を空けないようにしなければ…と、強く思う土曜の夜であった。
夜空を見上げると、きれいな月が出ていた。何となく、気持ちがシャンとした。
11月28日(日)
昨夜、ゆったりした週末の夜を過ごそうと、夜食を食べながらビール(実は発泡酒)を飲んで、そして早めに寝ようと思ったところ、月曜日の講義で使用するつもりだった音楽資料を作っていなかったことに気付き、ほろ酔いの気分の中、高校時代や大学の1〜2年ごろに買ったLPレコードを取り出し、ターンテーブルをセットし、17〜8年ぶりに針を置いた。いずれも、韓国人アーティストのアルバム…日本でリリースされたものもあれば、韓国からの輸入盤もある。CD全盛の今では有り得ない話だが、レコードを録音している最中に部屋を歩くと、足音が床からターンテーブルをつたって、そして針がその振動まで伝えてしまうのである。気を付けたつもりが、やはり足音が(良く聴くと)聞こえる…。
以前、レコードの録音はカセットテープに…というのが常識だった。昨夜の私は、ターンテーブルをDVDレコーダに接続→そこからデジタル出力で音楽用CD−R/RWに送る→CD−RWで録音したものをファイナライズし、パソコンでWAVファイルに変換→ソフトを使って演奏前後の余計な部分を削除→出力レベルを最適化→CD−Rに焼く…という作業を行った。
さらに、月曜日の講義で最大活用する予定であるチョー・ヨンピル(趙容弼)の「釜山港へ帰れ」の歌詞を、韓国語版と日本語版の両方ともWordに打ち込む(もちろん手作業)。
結局、早めに寝る予定が、気が付けば明け方4時過ぎ…。その分、遅くまで寝ていればいいや…と思った私は、昼過ぎまでフトンの中にいたのだが、朝からたびたび、携帯電話にSPAMメールが届き、辟易する。
これで明日、体調を崩して講義を休んだり、せっかく作った資料が使えなかったら、きっと泣いてしまうんだろうなぁ…。
11月29日(月)
今日は、日本大学国際関係学部でつつがなく(?)講義を担当出来た(と思われる)。午前中はシッカリ板書もしたが、午後の2コマはCDやDVDの鑑賞を通して日本社会や韓国社会、はたまた両国の文化交流の歪みを理解することにしたため、チョークを握らずじまい。土曜の深夜から作成したCDは無事に使用出来たので泣かずに済んだが、どうも自分で編集したDVDが教室に設置されているDVDプレーヤーと相性が悪いらしく、読み取りエラーが多発した。それでもくじけずに読み取りを何度も試みた結果、とりあえずデータの認識はされたようで良かった。
チョー・ヨンピルをはじめ、韓国のミュージシャンやアイドル達が日本で活躍する際、「日本語での歌唱」を要求されるのに対し、欧米系ミュージシャンにはそれを求めない日本社会の歪み…。今から10年ほど前の韓国のアルバムには、必ず最後に健全歌謡の「あぁ! 大韓民国」という曲が収録されていたということ…などなど、私の所有している音楽資料(またの名を、コレクションとも言う)もこうやって大学の講義で活用されることになるなんて思っていなかったんだろうなぁ…と、ふとそんなことを考えてしまった。
韓流ブームなどと言うが、どれだけ日韓の抱える問題の大きさを理解している人がいるのだろう?…と、講義をしながら思った次第である。
11月30日(火)
今日で11月が終わる。今年も、残すところ1ヶ月…。
3週間ぶりに日体大深沢キャンパスに出講したのだが、私の日体大出講時の代名詞的な雨も降らず、かといって気温が上がることもなく、ブルブルとシバリング状態で講義教室への移動をした。
日体大深沢キャンパス出講の楽しみに、昼食がある。昨年から、火曜の昼にらうめん福へ行くのがお決まりとなっていたのだが、今日はちょっと様子が…。店の前に来て、シャッターが閉まっているのに気付いたのである。「あれっ? 今日は定休日ではなかったはずなのに…」と思ったが、店の前で待ってもシャッターが開くとは思えなかったので、別の店で昼食を済ませ、大学に戻ってらうめん福のホームページにアクセスしてみると…な、な、なんと、「11月19日の昼の部を持って店を閉めることになりました」という文字が…。今月16日、私が日体大を休講にさえしなければ、最後にもう1杯食すことが出来たものを…。化学調味料を使わず、自然な味を大事にしていたらうめん福の全てのメニューに思いをはせつつ、ちょっと切ない気持ちで「違和感」の講義を行ったのであった。
私は、以前からいわゆる「こだわりの店」に遭遇する機会が多く、結構そういう店がお気に入りだったりして、何度も何度も通ったのだが、なぜか知らぬ間に閉店されてしまうことも多い。こだわりの店主が、妥協を許せなくなって店を閉めるのか、採算が合わなくて店を閉めるのか、理由は良くわからないが、私の知るこだわり系の店は、ことごとく閉店している。私が疫病神なのだろうか?
今月最後の日は、こうやって過ぎていったのであった。
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